日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 22:09:32 | 甲信越
全行程終了です。最終の新幹線で帰路につきます。
図らずもよい酒場との出会いに恵まれ、その点では経路変更が結果として吉と出たのに対し、不本意ながら凶と出てしまったことも一つあります。最終走者がMaxになってしまったことです。居住性を度外視して収容力を追求するという、戦時中の63系電車と同じ発想で造られた車両だけに、二階建て新幹線といってもかつての100系とは全くの別物で、1階席、2階席、グリーン車のどれをとってもまるで話になりません。代走で701系に乗せられるという屈辱を思えばまだましとはいえ、空いた長野新幹線で帰るつもりが、スキー客で混み合うMaxに変わってしまうのですから、この落差も相当なものです。

★長岡2156/Maxとき352(352C)/2340東京
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 20:46:37 | 居酒屋
長野経由から長岡経由への変更を余儀なくされて困ったのは、遠回りになることでもなければ時間を食うことでもなく、最後に立ち寄る呑み屋の心当たりがないことでした。「魚仙」が開いていれば何の不足もないとはいえ、今日はあいにく定休の日曜日で、以前「酒場放浪記」に出た店も同じく定休日です。地方都市の苦悩をそのまま形にしたような長岡駅前のうらぶれた街にあって、日曜も呑める店の数などたかが知れており、ましてや旅の最後を飾るにふさわしい店ということになると、限られた時間で探し出すのは至難の業というものでしょう。最後に酒場で一献傾けるのが、汽車旅ならではの愉しみでもあるだけに、それが台無しになってしまうのが何より困るというわけです。
半ば諦めつつも駅前のロータリーを見渡すと、まず視界に入ったのはチェーン店と思しき大店で、もしかするとそれなりに満足できるかもしれないと思いつつも、可もなく不可もなくといった雰囲気を察して敬遠。次いで視界に飛び込んだのが、この手の場所にしては珍しい、小料理の看板を掲げた一軒の店でした。まさにこれだと確信するまでには至らないとしても、一見した店構えと店先に掲げられた品書き、さらには窓からのぞく店内の雰囲気からして、それなりに期待はできそうです。視界には他にめぼしい店もなく、帰りの列車の時刻からして、時間をかけて探すこともできません。その結果、直感だけを頼りに小料理屋の暖簾をくぐったというのがここまでの顛末です。そして、この判断に誤りはありませんでした。

入って左に掘りごたつの小上がりが六卓、右に七人掛けのカウンターを一本配した店内は明るくこざっぱりとしており、かつての蔵か古民家のものと思しき太い梁が、飾り物とはいえ天井に巡らされるなど気の利いた造りになっています。欅の一枚板を奢ったカウンターの頭上からは酒林が下がり、目の前には品のよい大皿が重ねられ、端には立派な生け花が飾られて、独り酒を酌むにはおあつらえ向きです。
越後の地酒は有名どころに偏りがちながらも、しぼりたてなど旬のものが揃い、日替わりの品書きは「魚仙」と同様A4一枚にまとめられて過不足がありません。ふぐやら白子やら冬場のものを中心に、ふきのとう、菜の花、ホタルイカなどはしりの品がいくつか混じるところも似通っています。高価なものはそれなりのお値段ながら、すじ煮、もつ煮など定番の品々も揃っており、居酒屋使いには好適。それでいながら、凝った器と盛り付けには一枚格上のものが感じられ、「居酒屋」でもなく「割烹」でもなく「小料理」を標榜するのが納得できます。油揚げなど、一人ではもてあますものを半分量で供してくれる心遣いもありがたく、海老の頭で出汁を取った味噌汁もまことに秀逸です。新潟からの帰りに独り呑む機会が巡ってくるとすれば、もう一度世話になりたいと思う一軒でした。

松本
長岡市城内町2-甲749-10 水瀬ビル1F
0258-35-1788
平日 1130AM-1400PM/1700PM-2300PM
日曜 1700PM-2200PM
月曜定休

〆張鶴二合
お通し(まぐろ山かけ)
鰺なめろう
栃尾油揚
ふぐ唐揚
おにぎり・味噌汁
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 20:34:43 | 甲信越
長岡に着きました。寒い中延々三時間待たされた挙げ句、経路変更を余儀なくされるという散々な結果に終わったものの、ほぼ原型の485系で移動できたのがせめてもの救いでした。これで最後に居酒屋の一つも探り当てることができれば、少なくとも痛み分けということにはなるでしょう。日曜だけにそもそも見込みは薄く、なおかつ今からではじっくり見定める時間もありませんが、ともかく駅前を歩いてみたいと思います。
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 20:06:42 | 甲信越
只今定刻より55分遅れて柏崎を出ました。この先徐行区間はないため、突発的な事態さえ起きなければ30分弱で長岡に着きます。とりあえず一安心といったところです。
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 19:14:48 | 甲信越
この展開を予想できた方がいらっしゃるでしょうか。結局「北越」で長岡へ向かうことにしました。あの後ほどなくして、長野方面への運転再開が20時以降になるとの情報が入り、この時点で長野経由は破綻。ほくほく線のダイヤも乱れて読みづらいため、先にやって来た「北越」に飛び乗った次第です。直江津に着いたときには余裕綽々だったはずが、このような苦肉の策を余儀なくされたのは、それだけ天候が急変したということでもあります。今回は越後の風雪の厳しさに終始圧倒されました。
列車は21分遅れで直江津を出ており、さらにこの先海沿いの区間を中心に徐行運転が見込まれているため、遅れはまだまだ拡大しそうです。しかし、ともかく走ってくれればなんとかなるでしょう。最終の新幹線が長岡を出るのは10時前です。到着時間が読めない上に日曜ということもあり多分に不確実ながら、駅前に気のきいた呑み屋を見つけられれば、そこで一杯引っかけて帰ります。

★直江津1846/北越7(1057M)/1936長岡
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 18:33:27 | 甲信越
さらに動きが。ようやく発車かと思いきや、今度は運転再開の目処が立たないとの案内放送が入りました。そういうからにはさらに三十分、一時間単位で遅れが出るのでしょう。こうなると長野経由で帰れるかどうかがいよいよ怪しくなってきます。七時を過ぎて新たな動きがなければ、ほくほく線経由という選択も考える必要がありそうです。
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 18:22:10 | 甲信越
先ほど隣のホームに着発線変更との案内放送があり、荷物を担いで移動してきました。しかし入線までにはまだ時間が要りそうです。これで少なくとも二時間遅れ、長野に着くのが最速で八時過ぎといったところでしょうか。最終の新幹線は10時前なのでまだ余裕があるとはいえ、長野に着くまで気を揉み続けることになるのでしょう。ほくほく線経由で帰ればよいものを、時間も距離も確実性も劣る方をあえて選ぶというのですから、我ながら物好きな人間です。
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 17:33:45 | 甲信越
ようやく動きがあり、長野方面から列車が入ってきました。しかし、折り返しの前に点検やら入換やらがあるとのことで、発車がいつになるかは依然として不透明です。待合室の外では轟々と風が吹いており、一筋縄では行かなさそうな気配が漂っています。少しでも早く出てくれればよいのですが。
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2013-02-24 16:49:38 | B級グルメ
この先長くなりそうなので、駅そばを少し遅めの昼食とします。凍えるような冷たい風に吹かれた後ということもあり、温かいそばが身体に染み入るようです。駅そばがこれほどおいしく感じられる瞬間もそう多くはないでしょう。

直江津駅前食堂
上越市東町1-1
0255-43-1175
730AM-1930PM
もずくそば420円
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 16:33:24 | 甲信越
特急と交換して動き出したのも束の間、その後黒井で再び運転見合わせとなり、徐行運転の末76分遅れで直江津に着きました。終点を目前にしてもたついたとはいえ、今時のローカル線の普通列車然とした平凡な車両が、新快速も顔負けの速さで疾走する様は、自動車評論家の言葉を借りればさしずめ「羊の皮を被った狼」ということになるでしょう。トンネル内の信号場で交換するところなどもこの路線ならではでした。もっとも、これは全て関東と北陸を最速で結ぶという目的があってのことです。北陸新幹線にその役目を譲った後、この路線がどうなるのかが少し気になります。
それより気になるのがこの先の運転状況です。雪の影響で信越本線に遅れが出ており、この後折り返して長野行きとなる列車も一駅進んでは止まってを繰り返して、まだ県境を越えていないようなのです。実際のところ、直江津でも乾いた細かい雪が強風に吹かれて時折轟々と舞い上がっており、行く先の難航が容易に想像できます。長野へ着くのはいつになるか分からなくなってきました。
定時に出れば長野に着くのが六時過ぎのところ、この分だと直江津を出るのが最低でも一時間遅れます。途中駅で足止めされればさらに遅れるわけで、下手をすれば長野で一杯引っかける時間はなくなるかもしれません。とはいえ、ほくほく線と上越新幹線で帰るという安全策にも面白味がなく、今のところは何とかなるとたかをくくってこのまま待つことになりそうです。
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 15:33:08 | 甲信越
ただいま交換待ちでくびき駅に停車中です。交換相手の特急が強風により速度を落とすため10分遅れ、この列車も同じく速度を落とすためさらに10分遅れるとのことです。今の時点で定刻から40分少々遅れているので、直江津へ着く頃には一時間ほど遅れることになるのでしょう。もっとも、先月「あけぼの」で経験した四時間遅れを思えば、一時間など遅れのうちに入りません。新潟でこれほどの風雪に見舞われるのは初めてなのですから、むしろ貴重な経験と思えばよいでしょう。
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 15:15:41 | 甲信越
六日町で下車すると、やはりほくほく線のダイヤも乱れており、ホームにはもともと予定していた列車が待機していました。特急を先に通した後、六日町を30分遅れで発車しています。これでほどよい時間に長野へ着く見通しが立ち、まずは一安心といったところです。
それにしても、沿線の積雪が半端ではありません。秋田、青森、道央に道北など北国の積雪地と比べても全く遜色がないどころか、雪の量に関する限りはこちらの方が上ではないでしょうか。長岡までは晴れたり吹雪いたりを繰り返していた変幻自在な空模様だったのが、上越線に入ってからは鉛色の空から止み間なくしんしんと雪が降っています。雪見をするといえば北国ばかりに足が向きがちだったところ、越後の雪深さを改めて思い知らされました。

★六日町1355/838M/1501直江津
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 13:13:18 | 甲信越
結局38分遅れで長岡を発車。これにより、六日町で接続するはずだったほくほく線の列車には間に合わない情勢となりました。次の列車は一時間後で、これが実質的な遅れになります。しかし、上越線の遅れがほくほく線に波及する可能性は十分にあり、うまく噛み合えば予定通りの列車に乗れるかもしれません。いずれにしても軽傷で済みそうなのが幸いではあります。

★長岡1233/1736M/1328六日町
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 12:54:13 | 甲信越
長岡に着きました。一面の銀世界と化した越後平野を走ってきましたが、あるときは眩いばかりの雪晴れになったかと思えば、あるときは吹雪に視界を遮られたりと、その間の天候は変幻自在でした。乾いた細かい雪が舞うところも、大粒のぼたん雪が落ちてきた昨日とは全く違います。これは今日が昨日以上に寒いということでもあり、ホームに立てば吹きすさぶ風で手がたちまちかじかんできます。道中何度となく繰り返した台詞ながら、越後の春はまだ遠いと改めて実感する寒さです。
さて、上越線の列車に乗り継ぐ予定のところ、この荒天の影響でダイヤが乱れており、入線までしばらく時間があるとの案内放送が。もっとも、今のところ時間には十分すぎるほどの余裕があります。さらに一、二時間遅れても長野で呑む時間が削られるだけで済み、それ以上遅れても上越新幹線で帰ればよいことなので、ここは気長に発車を待つしかないでしょう。
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春まだ浅い信濃路へ 2013 二日目

2013-02-24 11:13:52 | 甲信越
普通列車で長岡へ向かいます。入線してきたのは初期型の115系でした。二十数年前に首都圏から転属した、東日本では今や新潟でしかお目にかかれない貴重な車両で、冷房改造されたことと、シートモケットが張り替えられて灰皿が撤去されていることを除けば、何もかも昔のままの国鉄近郊型電車です。来た道を引き返すだけのはずが、これで俄然楽しくなってきました。

★新潟1105/436M/1225長岡
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