MT MANIAX

苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

亡国のイージス(上)(下)

2005年02月27日 | 
福井晴敏、講談社(講談社文庫)、東京、2002

 1999年に講談社から出版された単行本の文庫版です。こんな面白い小説が、安価な文庫で読めるのですから、ありがたい世の中であります。先日、『終戦のローレライ』を読み、福井晴敏の他の小説を読みたいと思いました。本屋で真っ先に目に入ったのが、この『亡国のイージス』でした。ちょうど今年は、『亡国のイージス』(http://aegis.goo.ne.jp/movie/index.html)の映画も公開されます。
 ネタバレになってしまうので詳しく書けませんが、上巻の終盤にあるどんでんがえしには、ちょっと驚きました。えー! 如月が悪者だと思ってたのに! すっかり騙されました。私がミステリーを読みなれていないためでしょうか。
 先任伍長の仙石と、如月の活躍が、胸を熱くします。宮津艦長の心情にも、感情移入できました。この福井晴敏の作品は、登場する人物を一人一人深く掘り下げて書いているので、とても読み応えがあります。深く、分量も多いのですが、飽きることがありませんので、最後まで一気に読めます。

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