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東京急行電鉄 2000系電車

2012-02-12 15:46:07 | 電車図鑑・私鉄電車(関東)
田園都市線の輸送力増量のため、平成4年~平成5年にかけて製造された車両である。
製造したメーカーは東急車輛で10両編成×3本=30両が製造された。
編成の組み方は中央林間側から以下の通り。
クハ2100形+デハ2400形+デハ2450形+サハ2800形+デハ2300形+デハ2350形+※
※+サハ2700形+デハ2200形+デハ2250形+クハ2000形

電動車はカタカナ記号「デハ」の車両でデハ2200形、デハ2300形、デハ2400形に主制御装置、
デハ2250形、デハ2350形、デハ2450形に静止型インバータとエアコンプレッサーを搭載する
ユニット方式を採用している。
エアコンプレッサーは付随車のサハ2800形にも搭載されている。

車体は登場時に東横線で運用されていた9000系電車とほぼ同じオールステンレス製のものを採用した。
正面デザインについても9000系のものを継承し、貫通扉を左に寄せた切り妻型となっている。
行先表示、種別表示は正面と側面に、列車番号表示は正面にあり、2101編成と2102編成の
2本は字幕式、2103編成はLED式(3色)を採用していた。
帯は正面と側面に入れられており、いずれも赤色である。

車内はオールロングシートとなった以外、基本的に9000系のものを踏襲している。
シートモケットもブラウンとオレンジの2色で着席定員をそれとなく示し、7人席では
3:4で仕切る形で中仕切が設置されたものであるが、2101・2102編成のデハ2400形と
デハ2200形では「快適な空間作り」を目指した新規のものを試用し、2103編成で全面的に
これを採用した。
主な内容としてはシートモケットの色柄変更(淡い赤と黄色で花柄、もしくはストライプ柄を採用)、
7人席中仕切へのスタンションポール設置、渋谷側車端部への車いすスペース設置、
ロールブラインドへの沿線名所のイラスト刺しゅう入り化、新デザインの車内貫通扉の採用
(窓を大きな三角形を組み合わせたものとした)などである。
これらのうちの一部は同時期に開始された7600系電車や8000系電車の車体更新改造にも
生かされている。
ドアは片側4か所両引き戸である。導入の時点で旅客案内装置等の設置は行っていない。

主制御装置はGTO素子のVVVF制御で、メーカーと製造時期が同じということもあり、
西武鉄道の6000系電車と走行音がよく似ている。
ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用している。
台車はボルスタレス台車で、9000系のものを改良したものとなっている。
屋根上の冷房装置はカバーが一体化された集約分散型となり、外観で9000系と本形式を
見分ける上で最大のポイントとなっている。

導入後の主な改造は平成15年~平成16年にかけて各ドアへのドアチャイム設置と左右交互配置で
LED式旅客案内装置の設置、平成17年に正面下部へのスカート設置、同年~平成18年にかけて
行先表示や種別表示などのフルカラーLED化などを実施している。

登場以来、田園都市線で運行されているが、第3編成だけは落成直後、8連で東横線で運行された
ことがある。
これは8000系の更新改造工事により所定の車両数が不足したためである。
平成15年より直通相手となる営団地下鉄(当時)半蔵門線が水天宮前から押上まで延伸し、
東武伊勢崎線久喜までと東武日光線南栗橋までの直通運転を開始したが、8500系や5000系と比較して
本形式は保有本数の少なさから東武鉄道への直通対応改造は実施を見送っている。
この改造見送りにより、「K」マークが正面貫通扉に貼りつけられた。
元より本数が少ない上、東武鉄道方面への直通運用に就けないため、本形式と遭遇できる確率は
極めて低いものとなっている。


○車内。貫通扉の窓配置が独特なものとなっている。


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