ヤミノツカミDIARY

メイドと一緒にお茶を飲んだり罵倒したり罵倒されたりする小説サイトの場末の日記サイト! ……かも。

必然だったノーベル賞

2008年10月08日 | 時事
 2008年度のノーベル賞に、なんと一気に4人もの日本人の名前がならぶことにな
りました。うわぁ、素晴らしいことですね。

 特に物理学賞を受賞した南部陽一郎先生は、私みたいな物理の教科書をナナメ読
みした程度のぱんぴーでも名前くらいは知っている有名な方。「超ひも理論」とか
有名すぎて鼻血が出るわ。「一体いつになったら受賞させる気なんだスウェーデン
のアホどもは」と囁かれるくらい、受賞確実なお方なのでありました。
 小林・益川両氏の解明した「多世代クォーク」も、化学賞を受賞された下村氏の
「緑色蛍光タンパク質(GFP)」も、三十年以上に渡ってそれぞれの分野で評価を認
めらた偉大な発見です。こういうのは、無条件ですごいなあと思いますね。

 とか言いつつ、ドバカな私なので、それらの研究が何を指すのか(報道では)ち
んぷんかんぷんだったりするので、ちょこちょこと内容をまとめてみました。
 まず、物理学賞。南部先生の「自発的対称性の破れ」も、小林・益川理論で提唱
された「対称性の破れによるクオーク世代の予言」も、カンタンに言えば、素粒子
物理学の大前提を逆転する基礎モデル理論の発見、と言えると思います。
 どちらも対称性の破れを説明する理論で、現象だけが先行して存在していると考
えられていながら、その現象を説明することが出来ませんでした。それを説明した
のが、物理学賞をお取りになったお三方。
 どちらかというとクォークの方、CP対称性の破れからの方が理解しやすいか
な。要するに、今まで2世代までしかないと考えられていたクォーク(素粒子)を、
3世代以上あるはずだとし、それぞれが少しずつ混ざり合って存在するためにCP
対称性が破れていたのだ、とする論拠です。これが証明されると、宇宙の誕生の秘
密や宇宙に存在する物質・反物質の総体が計算可能になるとされています。
 南部先生の自発的対称性の破れは、理論を列挙するとかなり難しい。詳しくはグ
グれ。端的に言うならば、対称性がある物理方式Hが、ある一定の影響によって対
象性が失われることを指します。先に出てきたクォークは、宇宙が誕生した137億
年前には質量が無く光と同等だったと言われていますが、この自発的対称性の破れ
によって抵抗を受け、動きが鈍くなる=質量を獲得したと考えられています。量子
物理学における根源とも言える論理ですね。
 そして、下村先生の発見した緑色蛍光タンパク質(GFP)。これはとても分かりや
すいです。そういう物質があると誰も知らなかったので受賞しました。これは非常
に便利な物質で、普通、発光現象はある物体AとBの反応によって消滅する過程で
発光しますが、こいつは単体で発光できるのです。これがあれば、ミクロ単位のあ
らゆる物質の変化を追うことができるという、あらゆる学問の救世主なのです。

 ……はい。自分でも書いててワケわかりませんね。
 だがしかし、どれもこれも「世紀の大発見」です。ノーベル賞に輝いた研究は、
間違いなく今の、そして今後の世界を動かす力と成ります。
 そんな叡智の発見を日本人がしてくれたと思うと、やはり誇らしい気持ちになる
のは私が日本人だから、なのですかね?