宮川歯科医院 院長ブログ

堺市西区の宮川歯科医院 院長の宮川和人がブログで色々なことを語ります。

「フェルメールからのラブレター展」(京都市美術館)

2011年09月29日 | 気まぐれ日記
 以前から興味のあったフェルメールの展覧会を鑑賞してきた。
当日は好天に恵まれたせいもあって、会場に入場するのに外で約1時間程、
中で入場制限のために約10分程待たされてしまった。
日本では人気のある画家なので、ある程度の人手は予想していたのだが、
思っていたほどの込み具合ではなかったのが嬉しかった。
フェルメールの他に当時活躍していた有名な画家達の作品にも触れることが出来て、今も昔も人々の日々の生活に大きな違いがないことが面白かった。
そんな多くの作品の中でも、やはりフェルメールだけは、独特の雰囲気を醸し出していた。今回は日本初公開の作品も含めて、3点だけだった。
絵を見ているこちら側に、登場人物が色々と語りかけてきたり、またその絵の中にあたかも自分がいるかのような錯覚に陥ってしまうことがあった。これはとても不思議な感覚だった。
3作品ともに共通していたのは、描かれている部屋の空気感がとてもピュアー
で、透明感に溢れていたことだ。とくにお気に入りの作品として「手紙を書く女」が、素晴らしかった。登場人物に関しては、実在の人物かどうかいろいろな
説があるそうだが、いずれにしてもある一瞬の場面の中からこれほど想像力を
膨らまさせてくれる作品は少ないと思う。約350年前に描かれた傑作が、
時間と空間を超えて鑑賞出来ることは、素晴らしいなあと思った。
いつの日かまたフェルメールに出会えることを楽しみにしながら、会場を後にした。外は、まだ秋の日差しがまばゆいばかりに、路面を照り返していた。