宮川歯科医院 院長ブログ

堺市西区の宮川歯科医院 院長の宮川和人がブログで色々なことを語ります。

自分が信じることを探して信じることに沿って人生を生きよ

2008年09月28日 | 気まぐれ日記
 これはアップルコンピューターの創業者であるスティーブ・ジョブスが、大学の卒業式に招かれて、卒業生に向けたスピーチの内容の要約だ。詳しくはインターネット上に公開されているらしい。彼のような波乱万丈の人生を送ってきた人間のメッセージはとても興味をそそられた。彼と同じような生き方を真似ることは出来なくても、彼自身が伝えたかった内容は解りやすく、よいスピーチだと思う。
自分自身に当てはめてみても、未だに探し続けている毎日だが、だからこそ人生が
面白く思えるし、いろいろな感動もさせてもらった。信じることを探している自分
から卒業して、信じることにそって生きたい気持ちなのだが、なかなかこれを見つけだすのが大変だ。だが、興味や関心を持てる幸せを感じているので、いつかそこにたどり着けると確信している。
まず、やってみてそこからいろいろと学んでみるのが大事ではないかと思う。とかく、失敗することを恐れてなにも出来なくなってしまうことよりも、与えられた
条件下で「やってみる」ことを続けていきたい。

疲れると歯ぐきが腫れたりしませんか?

2008年09月23日 | 歯のお話
 以前から、ちょっと無理をしたかなと感じて、ストレスや疲れがなかなか取れなかったりした時、歯ぐきが腫れたり、歯が浮いて食べ物が噛めなかったりした経験の
ある方、多いのでは?本当に辛くて、睡眠不足になって、我慢しきれずに歯医者さん
のところへ駆け込んで行かれる方々が増えています。
当院にもそのような悩みをかかえた患者さんから時々こんな質問があります。
「疲れると腫れやすい歯ぐきの場所があるのです。疲れと歯ぐきって関係ありますか?」
 結論から言いますとまだはっきりと解っていないのが現状です。歯ぐきが腫れてくる病気としてまず最初に「親知らず」や「歯周病」などの病名が浮かぶと思われますが、それ以外の病名で歯ぐきが腫れてくる場合もありますので、きちんと歯医者さん
の所での診察を受けてください。以前同じ場所が腫れた時に「歯周病」の診断が下されても、今回は診断結果が違う場合もあるからです。
ただ、今回も歯周病の診断が下されたならば、お口の中のある細菌の出す毒素や酵素などの力とそれを防ごうとする体の抵抗力(免疫力)のバランスが崩れた結果から起きたと考えてしまいがちです。しかしながら、この抵抗力の低下を遺伝子レベル、分子レベルで解明しようとする研究が十分に進んでおりません。
しかし、唾液から色々な個別の免疫力の研究が行われるようになってきていますので、これは私見ですが、将来歯周病で歯ぐきが腫れやすい方は、まず唾液の検査を
受けてもらい、唾液の成分を分析して成分中のどの免疫力が低下しているのかが
判明すれば、その力を補えるような薬が出てくるものと期待しています。
私たちの体は年齢と伴に変化していきます。老化というと兎角マイナスのイメージ
ですべて囚われてしまいがちですが、新しい環境に絶えず順応しようとする生体の
素晴らしい反応の一つと考えられないでしょうか。年齢だげで老化は進まないのです。

歯の治療を終えて

2008年09月18日 | 気まぐれ日記
 どんよりとした曇り空の中、車に乗って『歯』の治療に行ってきた。自分が歯科医師であるにもかかわらず、自分の歯の治療が出来ない事に、ある種の気まずさを感じるのは自分だけだろうか?いつものように弟の歯科診療所に事前に予約を入れていたので、すこし早めに自宅を出て、いつもお世話になっているスタッフへの御礼に近所のフランスレストランに寄ってシュークリームを買ってみた。自分でいうのも
変だが彼女たちはいつもよく喜んで受け取ってくれるので、こちらもつい嬉しくなる。
今日は約束の時間よりかなり早く到着したので、弟の診療所の周りを散策してみた。彼の診療所ができて、今年で13年になるらしいが、当時と比べても随分と周り
に新しい家が目立つようになり、空き地が殆ど見当たらなくなっていた。
彼の診療所は今年改装工事をおこなって、とても綺麗になっていた。
治療のほうも、こちらが心配していた程悪くなっておらず、ひとまず安心というところだ。毎回診察を受けるたびに、患者さんの気持ちがよく理解できる貴重な経験をさせてもらっていることに、感謝したい。治療を終えて車に乗ろうとした時、さわやかな気分になっていたのはなぜだろうか?雲の割れ目から青空がすこし目に
入った。さあ、明日もガンバロウ!!

『敬老の日』にちなんで

2008年09月15日 | 気まぐれ日記
 仕事柄、ご老人の方々といろいろな世間話ができるチャンスに恵まれて、毎日とてもよい経験をさせてもらっている。父が亡くなって、医院を引き継いだ当初、父の患者さんとのコミュニケーションが本当に取りずらかったのは、やはり人生経験がまだ
足らなかったせいかもしれない。父が好きな言葉の中に『忍耐』というのがあって、
ご年配の方々との会話にも生かされていたように思う。父の背中を見ながら、自分らしさをどう出していったらよいのか、そんな試行錯誤を繰り返しながら、日々仕事に
おわれる毎日を今日まで過ごしてきた。父が亡くなってから、しばらくぶりに治療に
こられたある貫禄たっぷりのご年配の男性の患者さんが突然こんな事をおしゃった。
「お父さんが種を蒔いて、育てた稲穂をあなたが刈り取ればいいのですよ」
おそらく、当時の自分は不安だらけで、この先どうなるのかその患者さんの前では
とても何かに怯えているようにも思われたのだろう。こちらがその方から逆に慰められてとても恥ずかしい気持ちになってしまった記憶がある。戦前は中国、上海でいろいろな商売をされて成功された方で、戦後もいろいろな事業を手広くされて、
本当に器の大きな方でした。その後、体調を崩されてご子息のところに行かれるとのお話があってから、お会いしていないのだが、あの時の言葉が今も自分の中に
鮮明に残っているのは、その時落ち込んでいた自分にパワーをあげたいと思われた彼のやさしさに感動したからだと思う。とかく、敬老の日というとただ形式だけに
とらわれてしまいがちだが、自分が老人になった時に逆に若い人たちに希望や勇気を与えることのできる人間になりたいものだ。

なぜ歯並びは悪くなるのでしょうか?

2008年09月14日 | 歯のお話
 顎の中で歯が生えてくるスペースが不足しているために、歯並びが悪くなります。
つまり、歯が折り重なって生えてくるのは、顎の成長不足の結果なのです。
お顔の成長は6歳までに80%が完了すると言われています。6歳から10歳まで成長
は緩やかな状態になりますが、10歳から再び成長が加速して、女子は14歳、男子
は17歳まで成長します。6歳までの顎の成長不足が歯並びを悪くしてしまっている
原因の大半を占めます。そしてこれから生え変わってくる永久歯の本数が増えるごとに、歯並びが乱れてしまうのです。顎の成長が足らないまま歯が生えてしまいますと
歯並びがガタガタになってしまうのです。大切な子どもさんのお一人お一人の正しい
成長に追いつくような治療が必要となってきます。そこでお顔が成長するためには、
発育刺激が必要になってきます。正しく咬むことこそがお子さんのお顔の骨に力が伝わり、その刺激でお顔の骨が成長するのです。お子さんが本当に正しく咬んでいるのかどうか解りにくいと思われたら、歯医者さんのところでオクルーザーという機械で簡単に調べることができます。かみ合わせた時の前後、左右のバランスや
咬む力などを測ることができます。どこの歯医者さんにも置いている機械ではありませんが、痛みもありませんし、一度検査をお受けされることをオススメします。
顎関節症の検査にも使われています。

『床矯正(しょうきょうせい)治療』を通じて学ばせてもらったこと

2008年09月07日 | 歯のお話
 私と『床矯正治療』との最初の出会いは、ある学会の紹介から「床矯正研究会」の
主幹を務めておられる鈴木設矢先生のセミナーに参加させてもらったのがきっかけ
でした。今でも鮮明にその時の先生の熱のこもった講演が印象に残っています。
 先生の素晴らしい症例報告の内容とその数の多さに圧倒されたのは当然でしたが、先生が特に強調されていたのが「私たち一般のかかりつけの歯科医がどれだけ
患者さんの将来のことを見据えて行動しているかどうか」という問いかけでした。
私自身『床矯正治療』と出会うまで、こどもさんの歯並びや噛み合わせに関する
保護者の方々からの問合せに関しては、ただ「乳歯から永久歯に生え変わるまで
様子をみましょう」と受け答えをしていました。当時は殆どのケースを矯正専門医の先生方にお願いしていました。自分自身矯正治療に関しては、いろいろなセミナーに参加させてもらい、大変貴重な経験もさせてもらいました。しかしその治療技術を習得するためには、さらにかなりの時間と経験が必要であることも解りました。また矯正治療が必要な患者さんにとって、まず治療費が大きな問題に
なっています。従来の矯正治療のやり方ですと、どうしても時間とコストが多く
かかってしまいます。それは先ほどお話したように、診査・診断・治療・メンテナンスに手間と時間がかかるからなのです。その点、『床矯正治療』は最初の診査・
診断が重要ですが、その後の治療・メンテナンスに大きな費用が掛からない場合
が多いのです。ちなみに当院では15万から始めさせてもらっています。子供さん
の年齢と歯の生え変わりやかみ合わせの状態によって、治療費は変化します。
出来るだけ患者さんの経済的な面での負担を軽くして、痛くなく、歯を抜かずに
短期間で治療を終えることの出来る矯正治療の方法として、多くの事を患者さん
から学ばせてもらっている毎日です。来院される度ごとに、いろいろな事を気付かせてくれて、とても感謝の気持ちで一杯です。今では私の息子たち(高3、高1)も
床矯正治療を始めています。親子のコミュニケーションの一つになっています。
どんな矯正治療の方法を選ばれても、楽な方法というのはないと考えています。
しかし、今、気付いて始めるのと後になってから始めるのとでは、大きな差が生じてしまいます。『今、この時』を大切にしてほしいのです。