とあるテレビの番組での情報で知ったことがきっかけで、今回の展覧会が開催されている
豊田市美術館まで車で訪ねてみた。
当日は猛暑日だったけれど、大きな渋滞にも巻き込まれずに順調に到着できて良かった。
初めて訪れた美術館だったのだが、まだ周辺に畑が残っていて、なぜか心が癒された気分になった。
今回展示されていた代表作に関しては、以前から色々な所で紹介されていたので、実物を見させてもらったのだが、
深い感激というものが正直に感じ取れなかった。
ところが、ある一枚のデッサンに目が留まった。それは解説によると、残念ながら生後48日目に病気で亡くなった彼の親戚の子供の姿だった。
眠るような姿を描いているとても悲しい場面なのに、なぜだか穏やかな表情を浮かべて、寧ろ「やすらぎ」や「安堵感」みたいなも
が、こちらにじわじわと伝わってきたのだった。
彼自身生涯独身だったらしいのだが、多くの女性との間に子供がいたらしい。
そんな中で、幼くして亡くなったその姿を描き留めようとした彼の「本当のやさしさ」にも触れたような気がした。
こんな偶然いや必然の出会いがあるかもしれないから、これからも興味を持った展覧会には
出来るだけ足を運んでみたい。