みやっちBlog

ライター「宮下アツシ」の頭の中をlogする「みやっちBlog」

大学から敬遠される原子力

2006年08月28日 17時54分46秒 | 政治・社会
原子力発電を支える基盤が崩れ始めているという。

大学、原子力離れ 溶接・タービン工学など講座姿消す(asahi.com)
==== 引用 ====
 原子力発電所の建設や保守にかかわる溶接やタービン、材料工学といった基盤技術の講座が、主要な大学から次々と姿を消していることが、経済産業省資源エネルギー庁の調査で分かった。エネ庁は稼働中の原発の保守にも影響を及ぼしかねない危機的状況とみて、文部科学省と協力し、講座を復活・新設する大学に助成金を出す「原子力人材育成プログラム」事業を始める方針を固めた。

 東京大学の原子力工学科が名称変更し、「原子力」の言葉を外すなど、大学の「原子力」離れは90年代に急速に進んだ。原子力の講義自体は、エネルギー環境工学科など広範囲の分野をまたぐ新しい学科の中で続いているが、関係者からは先細りを心配する声が上がっている。

 さらに今回のエネ庁調査によると、配管をつなぐ技術として重要な溶接工学、蒸気の力を電気に変える技術を学ぶタービン工学の両講座は、60~70年代には全国の主要な大学で開設されていたのに、いずれも単独の講座としてはすでに姿を消していた。材料工学の分野も、原子炉や配管などの材料を扱うのに必要な腐食分野の研究は衰退し、ナノテクノロジーなど微細な材料の研究にシフトしていた。

 エネ庁は今年度から、次世代原子炉の開発に向けた調査を始めている。だが、「新型炉の開発だけでなく、既設炉の保守・点検にとっても、基盤技術をきちんと学んだ人材の確保が必要」(原子力政策課)との危機感を募らせ、講座の新設・復活を希望する大学に対して支援することにした。来年度概算要求に、文科省と合わせて約4億円を盛り込む。
============

原子力発電を推進したい政府にとっては一大事だろうが、はたして大学に補助金を入れたとして人材が集まるものなのだろうか。かつての、どんな大学どんな学部でも大学にさえ入れればいいという時代ではなくなってきています。行きたい大学、行きたい学部を選べる時代になっているからこそ、大学側もそれに対応して学部の見直しを行っているのでしょう。
そんな状況で、原子力や原子力発電に関わる学部や学科を増やしたところで入る人は現れないでしょう。

大学にしても研究用の原子炉はお荷物となっているようで、おそらく学部の復活に補助をくれるぐらいなら、原子炉解体費用をくれと思っているのではないでしょうか。

原子力関連で大学がこれからやるべきなのは、原子炉を停止した後の管理方法や解体方法の研究、内部被曝、放射能汚染に関する研究なのではないでしょうか。



↓いろんな意見を知るのに役立ってます


最新の画像もっと見る

コメントを投稿