長野県政：村井知事が国会議員時代の秘書を任期付職員で採用

前大町市長で知事選選対本部長と元消防庁長官でブレーンだった人物の副知事採用に加え、元秘書の任期付職員への採用を続けてきた村井知事だが、３人目の元秘書の任期付職員への採用を決めたという。

「人事権乱用」と撤回求める　元秘書起用で（朝日新聞　2006.12.1付）
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　村井仁知事が衆院議員時代の元秘書・右近謙一氏（５７）を１日付で危機管理担当の参事（部長級）として県職員に採用することについて、県議会各派から３０日、撤回や説明を求める申し入れが相次いだ。
　村井知事はこの日、現地視察などでほぼ一日不在だった。このため、共産党県議団、あおぞら、トライアル信州の３会派の県議８人は腰原愛正副知事に、「目にあまる人事権の乱用」「側近の登用は賛成できない」などとする申入書を手渡し、採用の撤回を求めた。腰原副知事は「（村井知事に）しっかりと伝えます」と答えた。
　また、知事選で村井知事を支援した自民党県議団や県民協働・無所属ネットも、腰原副知事や浦野昭治総務部長に説明や慎重な対応を申し入れた。
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知事の元秘書３人目に県職員の辞令　反発も（朝日新聞　2006.12.2付）
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　村井仁知事は１日、衆院議員時代に政策秘書だった右近謙一氏（５７）を危機管理担当の参事（部長級）に任命した。３人の元側近を県職員として採用する異例の事態に、県議会から改めて批判の声が上がった。「仕事ぶりを見てから判断してほしい」という村井知事。だが国会議員出身の現職知事が、任期付きながら元秘書を一般職員として採用しているケースはなく、「仕事ぶり以前の問題」との声が出ている。（五十嵐大介、久保智）


　午前９時すぎ、県庁３階の知事室。村井知事は、自らを約２０年支えてきた右近氏に辞令を手渡した。「側近中の側近」といわれる右近氏。報道陣に対し、「誠心誠意仕事をして、成果を出したい」と述べた。


　その後、県議会総務警察委員会が開かれ、知事選で村井知事を支援した県議からも「（条例に記されている）高度の専門的知識というのは、どういうことなのか」などと批判が相次いだ。服部宏昭県議（緑のフォーラム）が「あたかも右近氏がいて仕事をくっつけたかのようだ」と問いただすと、小池茂見・人事課長は「人があって業務を見つけたわけではありません」と答えた。


　すでに採用されている平田太司氏（３２）は政務担当の特別職の知事秘書、東京事務所次長の小林一巳氏（３７）は任期付き職員として採用されている。任期付き職員の給与は通常の一般職員より高めに設定されており、右近氏の年間給与は１千万円以上ともいわれる。


　村井知事は同日の記者会見で「得難い人材であり、不幸にして私の秘書だったということで、このような誤解を受けるのは残念」と話した。


　朝日新聞の調べでは、国会議員経験者の現職知事は広島、三重、神奈川など１０都県。このうち、埼玉と東京で国会議員時代の秘書が知事の特別秘書に就いており、千葉でも昨年５月まで元秘書が特別秘書を務めていた。ただ、「一般職員」である任期付き職員として採用されたケースは、長野以外はない。


　青森県の三村申吾知事も元衆院議員。同県にも任期付き職員制度はあるが、「青いバラの開発」など専門的知識を持った職員の採用に限っているという。同県組織・人事グループの平野義一リーダーは「政治に近い人を一般職員にすることはない。法律（地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律）も、そこまでは想定していないと思う」と話す。


　長崎県では、観光や物産の業務に民間から３人の任期付き職員を採用しているが、知事の元秘書の登用はない。


　長野での状況について、同県人事課の担当者は「知事はもっとも公平公正でなければならない人なのに……。びっくりした」と話した。
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村井知事は元国家公安委員会委員長、副知事は地方分権を進めてきた人物で元消防庁長官、そして新しく任期付職員となった元秘書は航空自衛官だった人物で危機管理を担当するという。
いったい村井知事は、彼らのどんな能力を期待して人事を行っているのだろうか。
国民保護計画の策定が進み実働訓練が次々と行われようとしている中、その重要な位置を占めるのか消防署と地元消防団と自衛隊との連携。戦争をするには民間人を戦場から排除しなければならず、そのための避難計画を練るのが国民保護計画であるといわれているのだから、村井知事の最終戦課題がなんなのかが見て取れるような人事ということなのだろう。


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