雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

もう堪忍して欲しいのですが

2024-09-04 18:54:52 | 日々これ好日

    『 もう勘弁して欲しいのですが 』

    兵庫県知事の パワハラ・おねだり問題
    もう ぼつぼつ勘弁していただけないでしょうか
    毎日のように 新たな不愉快な話が出て来て
    知事は元気でも すくなくとも県民の一人は 
    うんざりしています
    そもそも こんな知事を誕生させたのは
    私たち兵庫県民なので 文句は言えないのですが
    もう ここらで勘弁して下さい お願いします

                   ☆☆☆ 

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中宮女房たちのいたずら ・ 望月の宴 ( 119 )

2024-09-04 08:24:38 | 望月の宴 ③

    『 中宮女房たちのいたずら ・ 望月の宴 ( 119 ) 』


侍従宰相(実成)の五節の舞姫たちが控える部屋は、中宮(彰子)の御座所からすぐ見渡せるほどの所である。立蔀(目隠し用の蔀)の上から簾の端が見える。人の話す声も、微かに聞こえる。

あの弘徽殿女御(コキデンノニョウゴ・一条天皇女御、藤原義子。実成の姉。)に仕えている女房が、舞姫のかしづき(介添役)になっていると言うことを伝え聞いて、「ああ、哀れなことよ。昔はわが物顔に振る舞っていた宮中なのに、今は物の陰に隠れて見ているのだから、気の毒なことだ。さあ、全く知らぬ顔をしているのは良くないので、何か言ってあげよう」などと相談して、「今宵の介添役のどちらの方でしょうか」と尋ねると、「そちらのほう」などと、宰相中将(兼隆。五節の舞姫を出していて、事情に明るい。)がおっしゃる。源少将(源雅通か?)も同じように話される。

「やはり美しい人ですよ」などと言うので、中宮(彰子)の御前に扇がたくさん置かれていて、その中に蓬莱を描いた物を筥の蓋に広げて、日陰の蔓(舞姫の冠に垂らす飾り。)を巡らせて丸めて置き、その中に螺鈿で飾った櫛などを入れて、白い物(おしろい)などを適当に並べて、宮中であまり顔の知られていない召使いを差し向けて、「中納言の君の御部屋(弘徽殿女御に仕える女房の一人らしい。)から、左京の君(介添役を勤めている女房)の御前に」と言わせて置いてこさせると、「それを頂いておきなさい」などと言っているので、きっと、自分の主の女御殿から賜り物と思ったのであろう。
また、こちらの女房たちも、そう思わせるように仕組んだことなので(中宮付の女房たちがいたずらを仕組んだ。)、思惑通りにいったと言うことであろう。そこで、薫物を立文(棒状の薫物を正式の書状の形式に包んだ。)にして次のように書いておいた。
『 多かりし 豊の宮人 さし分けて しるき日陰は あはれとぞ見し 』
( 大勢奉仕している 豊明節会の宮人の中で ひときわ目立つ 日陰の葛をつけたあなたを 感慨深く見ましたよ )
あちらの局では、たいそう恥じ入ったようだ。宰相(実成)も、このようなことになるのであれば、介添役になどさせなかったらよかったと、左京の君を気の毒に思われたのであった。

小忌の夜(オミノヨ・豊明節会の夜のことで、五節舞の本番。)は、宰相が出している五節の舞姫には童女の汗衫(カザミ・上着)と、大人のかしづき(介添役)には、みな青摺の衣を着せて、赤紐を付けていたと言うことを、後になって斎院(サイイン・選子内親王。村上天皇皇女。一条天皇の叔母にあたる。)がお聞きになり、興味深くお思いになり、その衣装をお取り寄せになって、御覧になり、まことにたいそう現代風ですばらしいと思し召しになって、青い紙の端に歌を書いて袂に結びつけてお返しになった。その歌は、
『 神代より 摺れる衣と いひながら また重ねても めづらしきかな 』
( 神代の昔からの 青摺りの衣では あるけれど 童女や介添役が重ねて着るとは 珍しいものですね ) 

     ☆   ☆   ☆

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