『 大谷サーン 勝てない!! 』
大谷翔平選手 このところ 勝利が遠い
投手としては 少し調子を落しているように感じていたが
今日は 7回を1失点12Kと好投するも
援護点がなく 3敗目を喫した
うーん・・・
☆☆☆
『 巨人が住む島 ・ 今昔物語 ( 31 - 16 ) 』
今は昔、
佐渡国に住んでいる者が、所用があって大勢で一艘の船に乗って出かけたが、沖合において、にわかに南風が吹き出し、船を北の方向に矢を射るが如くに吹き遣ってしまったので、船中の者どもは、「もうこれまでだ」と覚悟して、艪を引き上げて、ただ風に任せて流されて行くうちに、沖の方に一つのの島影を見つけたので、「何とかあの島に着きたいものだ」と願っていると、願い通りにその島に流れ着いた。
「まずは、しばしの命は助かった」と思って、慌てて降りようとすると、島の中から人が出て来た。
見れば、大人の男でもなく、子供でもなく、頭を白い布で包んでいて、その人の背丈は極めて高い。
その様子は、とてもこの世の人とは思えない。船の人たちはこれを見て、恐怖を感じた。
「あれは鬼に違いない。我等は鬼の住んでいる島とは知らずに来てしまったのだ」と思っていると、島の人が、「ここにやって来たのは、どういう人だ」と訊ねた。
船の人は、「我等は佐渡国の者です。船に乗ってある所に向かっていたところ、にわかに大風に遭って、思いがけずこの島に流れ着いたのです」と答えた。
島の人は、「決してこの地に降りてはならない。この地に上陸すれば、悪い事に遭うぞ。食物などは持ってきてやろう」と言って、帰って行った。
しばらくすると、同じような姿の人が、十余人ばかりが出て来た。
船の人は、「我等を殺すつもりだろう」と思い、彼らの背丈からして、その力のほどが思いやられ、怖ろしいこと限りなかった。
島の人たちは、近寄ってくると、「この島に上陸させてあげたいが、上陸すればあなた方にとって悪い事が起るので上陸させないのだ。これを食べて、しばらく待てば、そのうち風が変わるだろう。その時に、本国に帰るなり、然るべき所に行くのが良い」と言うと、不動という物(不詳)と芋頭(イモガシラ・里芋の仲間か?)という物を持ってきて食べさせてくれたので、十分に食べた。不動という物も極めて大きく、芋頭もふつうの物よりずいぶん大きかった。
「この島では、これらの物を常食にしているのだ」と島の人は言った。
その後、風が順風になったので、船を出して本国に帰ることが出来た。
されば、島の人は鬼ではなかったのであり、神などであったのかと疑った。
「このような奇怪な事があった」と、その船に乗っていた人たちが、佐渡国に帰ってから語ると、聞く人もたいそう恐がった。
その島は、他国ではなかったのであろう、言葉がわが国のものであった。ただ、背丈が大きく立派な体格は、日本人とはかなり違っていた。この事は、ごく最近の出来事である。
佐渡国にこのようなことがあった、
となむ語り伝へたるとや。
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