中川輝光の眼

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2漁船に銃撃痕20カ所 国後沖の照明弾発射

2010-01-30 | ニュース

2漁船に銃撃痕20カ所 国後沖の照明弾発射

銃撃を受けたような痕跡が見つかった漁船2隻を調べる羅臼海上保安署の係官ら=30日午後、羅臼漁港

銃撃を受けたような痕跡が見つかった漁船2隻を調べる羅臼海上保安署の係官ら=30日午後、羅臼漁港

 北方領土・国後島沖で日本の漁船2隻がロシア国境警備隊のヘリコプターから警告を受けた問題で、第1管区海上保安本部(小樽)は30日、根室管内羅臼町の羅臼港に戻った2隻から、計20カ所の銃撃を受けたような痕跡が見つかったと発表した。タス通信によると、ロシア国境警備局は同日、漁船が停船要求を無視したために警告射撃したと認めた。2隻はいずれも羅臼漁協所属の刺し網漁船で、第58孝丸(19トン、平藤孝幸船長ら7人乗り組み)と、第63清美丸(19トン、小島清美船長ら8人乗り組み)。1管本部によると、羅臼海上保安署が船体をあらためて調べた結果、孝丸は広い範囲で15カ所、清美丸は船首と後部に計5カ所の痕跡が見つかった。同海保は2隻の船長らから当時の状況について事情を聴いている。道などによると、2隻は29日午後、ロシア側に協力金を支払って四島海域に入る「安全操業」の漁を終え、帰港準備中にロシアへりから照明弾のようなものを発射された。(北海道新聞)

「照明弾・警告射撃?」、北朝鮮もロシアもおかしいですね、アメリカも急遽台湾に武器提供したり、中国もそれに呼応して何か言っている。なんだか、「日本の軍備を促している」ようにも見えてくる。考えてみれば、アメリカもロシアも中国も北朝鮮も『武器輸出国』に違いない。国境周辺が穏やかでは困るのか、多少波立つぐらいが「都合がいい」のかもしれないなどと、妙な邪推などしている自分が情けない。漁民にとっては「命がけ」なのだから。『国境意識』自体「もう古い」とは…思わない人々の「戦い」なのだから…まだまだ続くのかもしれない。

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『すべてを若い人たちに委ねる覚悟』をすること

2010-01-30 | 文化を考える

自民党の片山虎之助元総務相(74)がめざした参院選比例区での立候補は、「70歳定年制」に阻まれた。当初、公認に前向きだった大島理森幹事長は若手の反発に押されて方針転換。片山氏は「大島氏は途中で変わった。納得いく説明もなかった」と語った。谷垣禎一総裁ら執行部は29日、定年制の例外として公認するよう求めていた片山氏、山崎拓元幹事長(73)、保岡興治元法相(70)と会談し、公認しないことを伝えた。片山氏は29日朝、大島氏から公認しないことを通告された。「党は小さくなった時こそ、老・壮・青がまとまることが必要だ」と粘ったが、聞き入れられなかった。「一時期、特例で公認が認められると見られた私も、今年に入って状況が変わるなど翻弄され続けて、少々、疲れました」。片山氏は同日のメールマガジンで無念さをにじませた。「70歳以上の高齢者が2060万人もいる。活力ある高齢化社会をめざすのならば、その代表者がいる方が自然」「排除の論理はとるべきではない」とも書き込んだ。片山氏は青木幹雄前参院議員会長(75)の懐刀として要職を歴任。3年前の落選後は会長を務める日本消防協会を足がかりに復帰をめざし、最近はブログを毎日更新。党に貢献した人には例外規定があるため、自信をみせていた。片山氏は2007年参院選では、小野清子、扇千景両氏に定年制を適用した執行部の側だった。「01年の参院選から選挙制度が変わり、個人の得票数で決まるようになった。(党の内規を)変えておけば良かった」と悔やんだ。(アサヒコム)

片山虎之助さんの「70歳以上の高齢者が2060万人もいる。活力ある高齢化社会をめざすのならば、その代表者がいる方が自然」「排除の論理はとるべきではない」は理解できる範疇です。自民党にも民主党にも「70歳以上の高齢者を代表する人」がいても不思議がない、むしろ居てほしいものです。しかしながら、片山虎之助さんや山崎拓さんや保岡興治さんがその人ではないと思います。『党の重鎮』では、『過去の実績』を引きずる(ふりまわす)ことになりかねません、扱いにくいものです。高齢ではあるが、時代を代表する先見性のある人、そのような人が適任だと思えます。片山虎之助さんを党が必要だと判断していないのだから、潔く身を引くべきと思います。「国民が必要としている」といった確信のようなものがあるのであれば、党にこだわらず、無所属で立候補することです。できれば、若い人たち(政治家を含めて)に『高齢者の生き方・生かされ方』を理解してもらうこと。そのうえで、『すべてを若い人たちに委ねる覚悟』をすること(そういった発想)も大切かと思います。できなければ、高齢者の支持する「政党」を立ち上げることです。

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鳩山由紀夫首相は演説のテーマを「いのち」と位置づけた

2010-01-29 | ニュース

鳩山由紀夫首相は演説のテーマを「いのち」と位置づけた

鳩山由紀夫首相は、衆参両院の本会議で施政方針演説を行った。持論の「友愛社会」実現に向け、市民やNPOに活動の場を提供する「新しい公共」に道筋をつける考えを前面に掲げる理念先行型の内容だ。首相は演説のテーマを「いのち」と位置づけた。2010年度予算案は公共事業費を削って社会保障費や文教科学費を増額したとして「『いのちを守る予算』に転換した」と主張した。「目指すべき日本」の項目では、インド独立の父、マハトマ・ガンジーの「七つの社会的大罪」を引用し、「労働なき富」や「道徳なき商業」などを制御していくとした。「これまで『官』が独占してきた領域を『公』に開く」として、「新しい公共」実現に向け、NPOなどが活動しやすい環境整備のため寄付税制の拡充などを検討すると表明。「地域主権の確立」では「ひも付き補助金の一括交付金化や出先機関の抜本的な改革などを含めた地域主権戦略大綱を策定する」と表明。夏以降に抜本的な省庁再編に取り組むことも表明した。議員定数削減や歳費見直しなどにも踏み込むとし、「改革を行う上でまず国会議員が範を垂れる必要がある」と指摘した。ただ、企業・団体献金については「開かれた議論を行っていく」として、全面禁止の方針は示さなかった。 経済財政政策では、「景気の二番底に陥らせない」として過去最大規模の当初予算を組んだことに理解を求めた。デフレ克服に向け「日銀と一体になって」経済政策を進める方針を打ち出した。外交では、東アジア共同体について、「揺るぎない日米同盟」が構想実現の前提条件だとの認識を強調。今年、日米安保条約改定50周年を迎えたのを機に「重層的な同盟関係」を目指す考えを示した。また、沖縄の普天間飛行場の具体的移設先を5月末までに決める方針を表明した。(アサヒコム)

市民やNPOに活動の場を提供する「新しい公共」の実現、国民一人ひとりの「いのち」を大切にする政策、「孤立させてはならない」など言葉に温かさを感ずることができた。これまでの「施政方針演説」とは、あきらかに違う響きをわたしたちは感じ取ったと思います。「政治の未来」に明るい兆しのようなものを抱いたとしても不思議ではないのですが、漠とした「一抹の不安」を感じたのも事実です。この「一抹の不安」が、どこから湧いてくるのか、何故なのか。鳩山由紀夫首相にないもの、奇しくもマハトマ・ガンジーにあるもの、『信念』が姿となるものが欠けているからかもしれない。それにしても、野党のすさまじい「ヤジ」、その智慧の無さには呆れました。

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改善の『トヨタ』の想定外の出来事 それは「油断」

2010-01-29 | 政治・経済を考える

トヨタ問題で公聴会(米議会)大量リコールで関係者に召喚状

 【ニューヨーク時事】米下院エネルギー・商業委員会のワクスマン委員長は、トヨタ自動車が大量リコール(回収・無償修理)に踏み切った車の急加速問題に関する消費者らのクレームについて調査するため、同委員会の監督・調査小委で2月25日に公聴会を開くと発表した。同委員長は、道路交通安全局(NHTSA)のストリックランド局長と北米トヨタの稲葉社長に召喚状を送付、新たな情報提供などを求めた。トヨタ自動車は、原因となったアルペダル部品を製造した米部品メーカーCTSに、リコール費用に応じた一定の補償を求める方針を明らかにした。今後、欧州で販売した200万台前後の車についてもリコールなどの措置を取るため、費用総額がある程度固まった段階で具体的な交渉に入る。問題が見つかったのはCTSが設計・製造した「フリクションレバー」と呼ばれるアルペダルの付け根にある部品。ペダルを踏み込む動作の繰り返しですり減った個所に、暖房の使用で結露が生じることで抵抗が増し、最悪の場合は踏み込んだペダルが戻らなくなる恐れがある。(jijicom)

 日本の優等生『トヨタ』が、窮地に追い込まれている。現地生産のリスク(懸念材料)が、表面化したと言える。この状況に、GMが攻勢(乗換ボーナス)をかけている。次世代自動車(電気自動車?)に切り替わる節目の厳しさを、わたしたちは目前にしている。しかしながら、「米部品メーカーCTS」が提供しているのは『トヨタ』だけなのか。他のメーカーには、このレベルのリコールが無いのか。アメリカの『トヨタ』潰しの懸念はないのか、などと「よくない」想定が頭を過る。改善の『トヨタ』の想定外の出来事だとしたら、それは「油断」です。

メーカーにとって基本中の基本である安全・品質問題で信頼を取り戻すことが、トヨタ復活への欠かせない第一歩である。

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靉光の代表作『目のある風景』

2010-01-28 | 美術を考える

靉光の代表作『目のある風景』

ついでにというわけではないが、靉光の代表作『目のある風景』も紹介しておきましょう。『馬』も『目のある風景』も、描かれたものは靉光の分身だと、わたしは思っています。やせ細った「彷徨う馬」も、気味悪く「冷徹な眼」も、靉光その人に違いないのです。「靉光」、画名「靉川光郎」、本名・石村日郎の苦悩は時代の苦悩でもあり、「孤独な画家そのものの姿」と言わなければならない。戦時下特有の陰鬱な風の中で、佇む靉光の「純真さ」がこの作品に見て取れます。ともすると、その精神が引き裂かれかねない時代状況にあって、これほどまでに明確な『意志』を描いた絵は見たことがない。戦時下の画家にとって「抽象表現」は逃避に見られかねないが、この『冷徹な眼』は時代を明確に射抜いています、リアルそのものと言っていいのかもしれません。

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靉光の油絵『馬』に潜む陰影

2010-01-28 | 美術を考える

靉光の油絵『馬』に潜む陰影

画学生(70年安保)の頃、わたしは『萩原朔太郎』の詩から得た印象(イメージ)を絵にしていました。同じ頃に靉光の絵を見ていたこともあり、この二人を重ねて(ダブルイメージで)記憶しています。靉光は広島の画家ですが、上海の病院で戦病死(享年40歳)しています。実家に置かれた作品も、被爆で大半焼失しています。ですから、この『馬』は数少ない遺作の1枚になります。この『馬』に潜む陰影は、朔太郎の言葉以上に語りかけてくるものがあります。当時は眠れない日々も多く、よく「夢にまで表れた絵」でもあるわけで、わたしには必ずしも「好きな絵」ではありません。昨晩、何故か「この絵の夢」を見たわけです。若き頃に受けた影響は、計り知れないものがあります。

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『立場が逆だったら』アメリカ市民はどれほど我慢できるだろうか

2010-01-25 | ニュース

米主要各紙が論評掲載「普天間の計画一層困難に」 

【ワシントン=伊藤宏】24日に投開票された沖縄県名護市長選について、米主要各紙が24日の電子版で、米軍普天間飛行場の同市辺野古への移設に反対する新顔、稲嶺進氏が当選したことを伝えるとともに、計画の推進が一層困難になった、などとする論評を掲載した。 ニューヨーク・タイムズ紙は、稲嶺氏の当選で、鳩山由紀夫首相に普天間飛行場の県外移設を求める圧力が強まったと指摘。「名護市長選の結果は、日本政府に計画を打ち切るか、少なくとも大幅に変更するよう迫るものだ」とした。 ウォールストリート・ジャーナル紙は、同市長選が現行計画に対する「事実上の住民投票だった」とした。そのうえで、稲嶺氏の勝利について「沖縄県知事や日本政府は地域の反対をおして計画を続けることはできるが、投票結果は鳩山首相にとって、米国の要請を受け入れることを一層難しくした」と論評した。 一方、ワシントン・ポスト紙は同市長選の結果が「米国と日本との関係に大きな影響を与える」としたうえで、最終的な判断は、沖縄県知事と日本政府にゆだねられるとした。 (アサヒコム)

日本の一地方自治選挙結果がアメリカ主要各紙が論評することなど、滅多にあるものでない。沖縄県名護市長選の結果が、「アメリカと日本との関係に大きな影響を与える」からに他ならない。このように注目されることは、沖縄の現状をアメリカの市民に知ってもらうためにもいいことです。わたしは、TV取材をしてほしいとすら思っています。沖縄のアメリカ基地が、いかにそこに住む沖縄の人々(市民)の生活を脅かしてきたか、アメリカ市民の多くは知らない。『立場が逆だったら』アメリカ市民はどれほど我慢できるだろうか、そのことを問題にすることが交渉のスタートになるのです。

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「アメリカの意向」より優先されるのは「沖縄の意志」

2010-01-25 | ニュース

米軍普天間飛行場の移設受け入れの是非を争点として、24日に投開票された沖縄県名護市長選。地域振興か基地反対か。二つのはざまで苦しい選択を強いられ続けてきた有権者は、決めあぐねる鳩山政権に「移設反対」というメッセージを発した。 「時代は変わった」稲嶺氏に投票した男性は、そう言い切った。移設先が県内しかないのならと1997年の市民投票では、やむなく「条件付き賛成」に票を投じた。結果は反対票が過半数。だが当時の市長は、まさかの受け入れを表明した。あれから13年。「やっと政権が代わり、政府が県外移設をしようというんだ。やってもらわないと」 。移設先とされている同市辺野古地区。コバルトブルーに輝く海で泳いで育った男性も「ここは自然が宝。この海を壊したら、取り返しがつかなくなる。鳩山さんは民意を聞くと言ったんだから、県外移設をやらねば。できなければ、政権は維持できない」。団体職員の男性は、これまでの市長選では、ずっと受け入れ容認派を支持してきた。「基地は来てほしくない。でも選択肢がないなら仕方ない。そう思って、地元へのメリットを思うようにしてきた」。だが巨額の振興策にもかかわらず、市中心部の商店街はシャッター通り化している。「地元は振り回され続けている。ならば新たな市長に託してみようと」。政権が代わり、市長が代わっても、新たな移設先を見つけるのは容易ではない――。政府や米国の意向に左右されてきた歴史を重ね、その難しさは身にしみている。「移設問題は13年間もこじれて、いまだに動いていない。果たして鳩山さんが短い期間で結論を出せるのか、疑問も感じる」「辺野古につくることを望む米国の強硬な態度を考えれば、県外、国外移設は難しいかもしれない」。落選した島袋氏に投票した人だけでなく、「基地反対」の気持ちを示そうと稲嶺氏に票を投じた人でさえも、そう感じている人が少なくない。「それでも」と、稲嶺氏に投票した元教員の男性は言う。生家は6歳の時、米軍に接収された。「県民が訴え続ければ、基地を沖縄につくることはできないはずだ」。嘉手納基地のある町で育ち、2年前に越してきた男性は力を込めた。「鳩山政権は軸がぶれて錯綜している。でも県外、国外移設はできる。できると思いたい」 。「今度こそ」。県外移設の難しさに不安を覚えながらも、首相の決断に期待をかける。(アサヒコム)

沖縄の人々にとって「基地問題」は、切実です。一時の「振興策」から見えてくる未来は「不健康な街の姿」でしかない。「移設反対」というメッセージは「健全な判断」だと思います。鳩山政権はこのメッセージに、誠実に答えないといけない。アメリカの意向より、優先されるのは「沖縄の意志」に他ならない。

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「具体的処理はあずかり知らないこと」では国民の理解は得られない

2010-01-23 | ニュース

「事実包み隠さず話した」=小沢氏聴取後急きょ記者会見

 東京地検特捜部の事情聴取を受けた小沢一郎民主党幹事長は聴取終了後、聴取が行われた東京都千代田区のホテルで記者会見。「何も隠し立てすることはない。事実をそのまま包み隠さず話した」などとし、身の潔白を主張した。当初予定されておらず、急きょ設定された記者会見の会場には300人を超す報道陣が殺到。午後8時15分すぎ、小沢氏が姿を現すと一斉にカメラのフラッシュがたかれた。小沢氏は終始落ち着いた様子だったが、表情に覇気はあまり見られなかった。手元の資料に時折目を落とし、報道陣を見渡しながら、無表情のまま言葉を選ぶように主張を述べた。土地購入の原資は「個人資産を貸し付けた」。政治資金の処理については「具体的処理はあずかり知らないこと」。元秘書らが逮捕された事件への関与を全面的に否定。改めて特捜部と徹底抗戦する姿勢を示し、会見は20分ほどで切り上げた。(jijicom)

 「何も隠し立てすることはない。事実をそのまま包み隠さず話した」。この会見からは、「事情聴取」の様子が見えてこない。「具体的処理はあずかり知らないこと」では、国民の理解は得られない。「五里霧中」状態が、これからも続くということなのか、このままでは民主党への逆風が和らぐことはない。東京地検特捜部は、以降どうするのか、このようなことに国民の多くは辟易している。国会は、すみやかに「政策論議」をしてほしい。

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寺山修司著『死者の書』の紹介

2010-01-22 | 本の紹介

寺山修司著『死者の書』の紹介

 『天井桟敷』の寺山修司が書いた『死者の書』、チベット仏教や古代エジプトの『死者の書』とは全く異質のエッセイやインタビューをまとめたものと思っていい。この中に、『月光仮面』という表題の一文がある。「正義の味方になるために何故、仮面をつけたり、変装したりしなければならないのだろうか。」「わたしの少年時代には、正義の味方は素顔のままであった。」「明智小五郎も、少年探偵団の小林君も、仮面をつけたり、変装することはない。」「どこの誰だか知られず、疾風のようにあらわれ、疾風のように去っていくのは怪人二十面相のほうである。」「疾風のようにあらわれ、疾風のように去っていく『月光仮面』に、わたしたちは次第に疑念を抱きはじめる。」、正体がはっきりしないからだ。寺山は草野球を例に、さらに書く、正義の味方であるはずの審判に次第に疑念の目を向けていく子どもたち。子どもたちが気づくのある、「相手チームを勝たせたい」と審判が願っていることを。寺山は「わたしたちは『正義』が政治用語であることを、多くの時間と多くの犠牲を払って知ることになる。」と、書いている。わたしたちもすでに気づき始めているのかもしれない、『正義』が見えてこないことを。

どこの誰だか知らないけれど 誰もがみんな知っている 月光仮面のおじさんは

           正義の味方だ 良い人だ 月光仮面は誰でしょう

わたしたちはもう少し『目を凝らして』見つめていく必要がある、ようです。

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