中川輝光の眼

アトリエから見えてくる情景
paraparaart.com ArtDirector

北陸中日新聞の取材記事(本日朝刊)を掲載します

2015-06-19 | 文化を考える

昨日、企画展『19世紀 出版と挿絵文化 展』が始まりました。小松駅前れんが通り古書店『月映書房』(小松駅から歩いて2分)にて、お昼12時から19時頃(夕方)まで開催しております。

北陸中日新聞の取材記事(本日朝刊)を掲載します。

18世紀19世紀の書籍に載せられる挿絵は、ほとんどが版画になります。時代によって、あるいは印刷工房によって、版画技法が違ってきます。さまざまな版画技法についてわたしの説明が不足していました。そのせいか、記事では、そのところが曖昧になっています。

いつも思うことですが、このように新聞で丁寧に扱っていただけることが、ほんとうにうれしいです。取材のあと、しばらくして、わたしの携帯に年齢の確認がありました。わたしは少し年齢を(気づかずに)偽っていたのです、新聞は事実を正確に報道する義務があります、そのことを再確認いたしました。しかしながら・・・誤魔化せるものなら・・・これも気の迷いです。


『19世紀の挿絵画家たちの魅力』を伝える展示を企画しました

2015-06-18 | 文化を考える

数日前、「美術出版社がCCC(TSUTAYA)の支援を受けるそうだよ」と友人から聞いた。私たち美術関係の仕事をしてきた者の多くが、この出版社の恩恵を受けています。それだけに、驚き安堵したのですが、出版社や書店の苦悩は大きい、このような状況が続いています。

『美しい本』が私たちの生活を潤し、それが豊かさの象徴でもあった時代、視覚や触覚(手触り)を愉しませてくれた『大切なモノ』が失われていくのを実感します。

趣味で始めた古書店『月映書房』ですが、「一石を投じてみようかな」と思い立ち、『19世紀の挿絵画家たちの魅力』を伝える展示を企画しました。フランスやイギリスの出版業界変革の時代を知って欲しい。『美しい本』を造りたい、そういった情熱が伝わってくる時代を知らせたい。有能な挿絵画家たちの活躍の場が、この時代にはありました。ギュスターヴ・ドレは、自身の工房を持っていましたし、グランヴィルは絵を中軸にした本を自ら企画し(物語に挿絵を描くのではなくその逆)出版しています。優れた挿絵画家が次々と現れたのもこの時代でした。本の装幀だけを専門にする職人も多く、『美し...い本』があふれていた時代と言っていいのかも知れません。

私の投じた小さな石(意志)が、どれほどの波紋を描くか・・・たいしたこといかも知れませんが・・・。ウイリアム・ブレイクの銅版画やギュスターヴ・ドレの木口木版を詳細に見るとわかるのですが、挿絵画家の立ち位置(理念の拠り所)の明確さに驚き、その観察眼や優れた描写力などに敬意を覚えるのです。これら自立していた作家たちの仕事を見て欲しい、そう思うのです。


企画展『19世紀(フランス・イギリス)出版と挿絵文化』のポスターを制作

2015-06-11 | 文化を考える

企画展『19世紀(フランス・イギリス)出版と挿絵文化』のポスターを制作しました(ポスター制作ークリエータ中川崇民)。日程・場所も、決定いたしました。


日程は、6月18日(木)から6月28日(日)です。場所は、少々狭いですが小松駅前れんが通りの古書店『月映書房』、なんと言っても準備がしやすい(時間がかからない)。お昼(12時)から19時頃までと、わたしたちの都合に合わせた設定にしています。ですから、気楽に訪問願えたらと・・・近くに来たついででいいですよ。