快風走

走っているとき、そして、走った後の風の心地よさはランニングの最高の楽しみです。

大会中にのんびり一泊?~第29回萩往還記録集から③~

2018-02-12 18:54:26 | 萩往還2017
あれこれと「第29回萩往還記録集」を眺めていると、とても想像力を掻き立てられるランナーの記録が見つかった。

東京都のN.H.さん。ゴールタイムは42時間39分25秒だった。

記録的には中の上といったところだけど、約175km地点の宗頭文化センターには3日午後1時10分と、断トツのトップで到着している。
このペースは30時間以内でゴールできるかなりのハイペース。この年に1位でゴールしたY.H.さんのゴールタイムは31時間41分43秒だったが、宗頭文化センター着は3日午後3時07分だった。
つまり、優勝者よりもN.H.さんは、なんと約2時間も速かったことになる。

ところが、N.H.さんが宗頭を同午後1時20分に出発した後、次の記帳ポイントの虎が崎に到着したのは、翌4日の午前7時07分。
宗頭から虎が崎までの距離は、わずか31.2㎞。この方のレベルだと4~5時間で走破できるはずなのに、なんと約18時間弱もかかっている。

では、この間に何があったんだろうか?
故障なのか怪我なのか? なにかのトラブルなんだろうか?

あくまで私の想像だけど、N.H.さんは萩市内の旅館かホテルで1泊し、のんびりと旅ランを楽しんでいたんじゃないだろうか?
N.H.さんのペースだと、萩市内には3日の夕方ぐらいには余裕で到着できる。
そして、あらかじめ予約していた宿にチェックイン、お風呂で汗を流し、美味しい酒と肴で旅を満喫したんじゃないだろうか?(もしかして、予約していなくて、そのときの気持ちで宿で一泊していたとしたら、それはそれで素敵ですが・・・)

私の勝手な想像を裏付けるのが、虎が崎からゴールまでのN.H.さんの記録。
4日午前7時07分に虎が崎をスタートしたN.H.さんは、同午後1時07分にゴールしている。この区間のタイムは約5時間50分。これは250㎞参加者の中の最速タイムだった。そこそこ快調に走らないと、アップダウンのきつい往還道では、このタイムはだせない。

つまり、萩の宿で英気を回復したN.H.さんは、明るい萩往還道での快走を存分に楽しんでいた、というわけだ。

萩250㎞を30時間前後でゴールするトップクラスのランナーだと、萩往還道はどうしても真夜中の通過となる。そうすると、歴史的遺産や風光明媚な景観を楽しむことはできない。
ところが、虎が崎を早朝にスタートするぐらいペースなら、昼間の萩往還道を走ることができる。ただ、制限時間ぎりぎりのランナーは昼間に走ることになるけど、悲しいことに、ほとんどのランナーは疲弊していて走りを楽しむどころじゃない。

しかし、N.H.さんの方法だと(あくまでも想像ですが・・・)、元気な脚で往還道を楽しく走れることになる。
でも、この方法、かなりの走力がないと無理なんですね。
萩市内までスタート地点から約200㎞。3日の夕方までに到着しようと思ったら、単純計算しても、24時間で200㎞を走れるぐらいのスピード持久力が必要となる。
こうした実力者は、萩参加者のなかにも、なかなかいない。一体、どんなランナーなんだろうと、ググってみると、第23回大会で250㎞を27時間58分51秒で完踏しているすごいランナーだった。

いや~、なんか想像するだけでも面白かった。想像があたっているかどうかは別としてだけど。
もし、私の想像どおりだったら、この楽しみ方は萩往還250㎞の最高の楽しみ方にちがいない。




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