夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ディスタービア』

2008年05月20日 | 映画(た行)
『ディスタービア』(原題:Disturbia)
監督:D・J・カルーソー
出演:シャイア・ラブーフ,キャリー=アン・モス,
   デヴィッド・モース,サラ・ローマー,アーロン・ヨー他

ロードショーで観た2本(これこれ)を先に書いたので、
GW中に観たレンタル新作が後回しになってしまいました。
でもこれはぜひ書き残したい1本。
青春、恋愛、ミステリー、サスペンス、ホラーの要素まで
コンパクトに詰め込まれてワクワク、ドキドキ、ハラハラ、胸きゅん。

休暇の帰り道、事故に遭った男子高校生ケールは
車に同乗していた父親を亡くし、
そのショックから立ち直れないでいる。

授業中も心ここにあらずの彼に無神経な言葉を投げかけた教師を、
ケールは我慢できずにぶん殴って、3カ月の自宅謹慎をくらう。

学校に行かなくていいなんてラッキーと思いきや、
自宅から半径30メートル外へ出るとアラームが鳴り、
即刻警察がやってくるという監視システムを足首に取り付けられる。

毎日ダラダラし続けるケールに母親は腹を立て、
オンラインゲームや音楽のダウンロードの契約を切ってしまう。
何もすることがなくなったケールは望遠鏡を取り出し、
ご近所さんの観察を始める。

ある日、隣人の様子が怪しいことに気づく。
車は報道されている連続殺人犯のものと同じ。
ガレージに血の付いた大きなゴミ袋を運び込む姿。
ケールは、近所に引っ越してきたばかりの美少女アシュリーと、
悪友のロニーを誘って張り込むことにするのだが……。

自宅の2階窓際を一周する「ご近所さん見学ツアー」はオツなもの。
住人の習慣や人間関係までバッチリ。
ケールとロニーがウハウハ喜ぶ様子が可笑しいです。

張り込みを開始してからは、携帯やデジカメ、iPodなど、
イマドキのアイテムを最大限に駆使して、
高校生3人が捜査を進めるさまはスピード感に溢れ、痛快。

終盤のおどろおどろしい死体発見場面や
犯人との格闘劇はサスペンスそのものですが、
グッとくるのはアシュリーとのやりとり。
自分も覗かれていたと知って激怒するアシュリーに、
「確かに覗いた。だけど、君が考えているような(卑猥な)ものではない」と、
ケールがとまどいがちに挙げてゆく、自分が見つめてきた彼女の仕草や表情は、
言い訳なんかではなく、ただ好きな人を見つめていたい、
そんな気持ちが伝わってきます。

もちろんハッピーなエンディング。
1本でいくつものちがう味わいのある、とってもおいしい作品なのでした。

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