『がんばれ!チョルス』(英題:Cheer up, Mr. Lee)
監督:イ・ゲビョク
出演:チャ・スンウォン,オム・チェヨン,パク・ヘジュン,キム・ヘオク,
アン・ギルガン,チョン・ヘビン,リュ・ハンビ他
シネマート心斎橋で3本ハシゴの3本目。
ここ最近でいちばん泣いた作品かも。とてもよかった。
マッチョなイケメンながら知的障害を持つチョルスは、
大衆食堂を営む弟家族と共に暮らしている。
ある日、チョルスの目の前で1台の車が停まる。
運転席の上品なおばさんから道を尋ねられ、助手席に押し込まれる。
おばさんはなんとチョルスを拉致して病院へと連れて行き、
チョルスに次から次へと検査を受けさせる。
実はそのおばさんはチョルスの義母。チョルスの妻だった女性の母親だ。
チョルス夫婦に生まれた娘セッピョルを義母が引き取って育てていたが、
セッピョルが白血病にかかっており、血液を輸血する必要があるのだという。
たまたま病院の待合室ですでに出会っていたチョルスとセッピョルは、
自分たちが親子であることを知ったものの、いまいちピンと来ないチョルス。
セッピョルからもらったスナック菓子があまりに美味しくて忘れられないチョルスは、
翌朝、爆睡中の弟の財布をこっそり拝借、菓子を買おうと表に出る。
そこでセッピョルとまたしても遭遇。
セッピョルは同じ病の仲間たちの協力を得て病院から脱出し、
しかし、幼い子どもがひとりで切符を買おうとすると、何かと大人がうるさい。
致し方なくセッピョルは、体だけは大きなチョルスを連れて大邱に行くのだが……。
後ろのオッサン笑いすぎ!と思うぐらい、最初からよう笑ってはりました。
笑いすぎやけど、その気持ちもわかる。面白い。
マッチョなイケメンというけれど、私のタイプじゃないので、
街行く人がチャ・スンウォン演じるチョルスに見惚れるのはようわからん(笑)。
しかも、なんぼイケメンでも頭の中は幼いままの彼にみんながうっとりって何!?と思っていました。
そうしたら、次第に彼の障害が先天的なものではなく、
何か事故が起きてこうなったのだろうということがわかりはじめます。
弟をはじめとする周囲の人々の温かいことと言ったら。
義理と人情に厚い人ばかり。
スポーツジムのやわそうなオッサンも訳ありだとわかり、
ヤクザが出てくるところには大笑い。
全編に渡ってよく笑い、最後はもう涙なしでは観られません。
インド映画を観たことがないのに興味がないという人に
『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(2015)を薦めたように、
韓国映画を観ずに嫌っている人にはぜひこれをお薦めしたい。
笑って泣いて。
映画鑑賞後に改めて「チャ・スンウォン」で検索したら、
マジでめっちゃマッチョイケメンな画像が出てきてびっくり。これは見惚れる。