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『サイコ・ゴアマン』

2021年08月18日 | 映画(さ行)
『サイコ・ゴアマン』(原題:PG: Psycho Goreman)
監督:スティーヴン・コスタンスキ
出演:ニタ=ジョゼ・ハンナ,オーウェン・マイア,アダム・ブルックス,
   マシュー・ニネーバー,アレクシス・カーラ・ハンシー,黒沢あすか他
 
シネマート心斎橋にて、前述の『親愛なる君へ』の次に。
 
もともとはアメリカ・テキサス州オースティンで毎年おこなわれる、
“サウス・バイ・サウスウエスト”というイベントで昨年上映される予定だったそうです。
コロナのせいでイベント自体が中止になり、世界の一部で劇場公開。
日本では7月末に東京で公開、このたび大阪でも公開に至りました。
公開してくれてありがとうと言いたくなる、ぶっ飛んだカナダ作品。
 
小学生の少女ミミは変わり者で生意気。
皆に変人扱いされているから、彼女と遊ぼうという友だちなどいない。
まともに相手をしてやるのは彼女の兄ルークだけ。
兄の思いやりにも気づかず、家でのミミは好き放題。
マイルールのみで成り立つ“クレイジーボール”という遊びで兄を負かしては上機嫌。
そのうえ兄のことをクソミソにけなす。
 
ある日、クレイジーボールでまた負けたルークは、
ミミから庭に穴を掘るように命じられる。
致し方なく掘って掘って掘りまくっているうちに、何かに行き当たる。
なんとこれは封印されていた宇宙屈指の残虐なモンスター
 
封印を解いてしまったことには気づかずに翌日を迎えるが、
庭には埋めたはずの大きな穴が再び空いており、両親に叱られる。
その晩、穴から何かが這い出したに違いないと付近を捜索するミミとルーク。
 
閉鎖された靴工場に潜り込むと、そこには世にも恐ろしげなモンスターと、
殺されたとおぼしきズタボロの人間の死体が。
モンスターはミミとルークにも襲いかかろうとするが、なぜか手が止まる。
前夜、地中から掘り出した宝石を持つミミにはモンスターは逆らえないらしい。
 
すっかり面白がるミミと、怯えつつも興味を隠せないルークは、
モンスターに“PG(サイコ・ゴアマン)”と名付け、遊び相手にさせるのだが……。
 
終盤までミミのことが好きになれず。
そりゃアンタ、友だちおらんやろと言いたくなるほど生意気なんです。
それに引き換え、ルークがええ奴すぎる。
あまりに尻に敷かれるルークに、最初はこの兄ちゃんがあかんたれなのかと思いましたが、
そうじゃない。彼にはちゃんと友だちもいる。
誰にも相手にされない妹のことをさげすむふうでもなく、
妹の気の済むまで相手をすることに決めている様子。
 
生意気なまま話が進むものだから、ちょっとイライラ。
それから、そんな娘に同調する父親にもイライラ。
兄ちゃんがんばれよ、負けるなよとひたすら祈っていました。
 
最後の最後になってもミミはやっぱり生意気なままだけど、
兄ちゃんに謝るところはカワイイ。これですべて良しという気持ちになります。
 
PGは地獄から来たモンスター。
天にいるモンスターが彼を再び封印しようとしますが、これがまた善人とは思えなくて。
対決シーンでは思わずPGを応援してしまいます。
まったく、善人なのか悪人なのかどっちなのさ、PG。(^^;
 
十字架を叩き割るシーンなどもあり、
キリスト教団体の怒りを買いそうなところは『エンド・オブ・ザ・アース』(2013)に似ています。
怖いもの知らずでハチャメチャ。

めちゃくちゃグロいので、注意してください(笑)。
              
驚きの黒沢あすか出演にもご注目。

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