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『トールキン 旅のはじまり』

2019年09月15日 | 映画(た行)
『トールキン 旅のはじまり』(原題:Tolkien)
監督:ドメ・カルコスキ
出演:ニコラス・ホルト,リリー・コリンズ,デレク・ジャコビ,トム・グリン=カーニー,
   コルム・ミーニイ,アンソニー・ボイル,パトリック・ギブソン,ハリー・ギルビー他
 
TOHOシネマズ西宮にて、前述の『ガーンジー島の読書会の秘密』とハシゴ。
 
睡魔に襲われそうな予感はあったのですが、
監督が『トム・オブ・フィンランド』のドメ・カルコスキ。スルーできません。
J・R・R・トールキンの若き日の物語を映画化した伝記ドラマ。
予感どおりちょっぴり寝ましたが、トールキンのことを知れてよかった。
 
1892年、かつて南部アフリカに存在したオレンジ自由国に生まれたトールキン。
物心つく前に父親を亡くし、母親と弟とともに英国で暮らしていたが、
その母親もトールキンが12歳のときに他界して、彼は孤児となる。
 
後見人となったのは、母親の友人モーガン神父。
母親が早くからラテン語の基本を教え込んだおかげか、
トールキンは特に言語に優れた能力を発揮。
高校は名門キング・エドワード校に通うことに。
 
両家のぼんぼんが多いなか、トールキンが貧しい暮らしをしているのは一目瞭然。
最初はからかっていた生徒たちだが、彼が非常に賢いことに気づく。
校長の息子ロバート・ギルソンと大喧嘩をしたのをきっかけに、
ロバートと親しいジェフリー・スミスとクリストファー・ワイズマンから声をかけられ、
やがてロバートを含む4人は大親友となる。
 
戦場で誰かを探しているトールキンの姿と、
友情を育み続けた仲間との思い出を描きながら物語は進みます。
『トム・オブ・フィンランド』同様に実在の人物を取り上げても、
こんなふうにまるで違う作風になるんだなぁ。
 
幼なじみと恋に落ちて学業がおろそかになった彼が奨学金を失いかけたとき、
言語能力を駆使して教授に直談判するところなど、興味を惹かれました。
語学の得意な人って、頭も耳もいいんでしょうね。
聞き間違いの多い私は、この耳では語学堪能になれんと改めて思う。
 
淡々としているから、眠くなっても仕方ないとは思うのですが、
時折トールキンの空想というのか妄想が形となって描かれ、
それはやっぱり大画面で観るほうが面白い。
 
トールキンに興味のある人にしか薦めませんけれども。

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