最近のマイブームは、
「邦画を日本語字幕付きで見ること」です。
洋画は字幕付きが当たり前ですが、
邦画に日本語字幕が付くようになったのは、
聴覚障害者にも楽しんでもらおうという意図からでしょう。
私は、幼い頃、しょっちゅう中耳炎になっていましたが、
健康診断では聴力は普通です。
しかし、最近の邦画には台詞を聞き取れないものが多いのです。
昔の邦画は滑舌がよく(?)、台詞がハッキリ、キッチリ聞こえました。
最近は「普段話すように映画でも話す」のが基本なのか、
ボソボソ何を言っているのかわからない邦画がいっぱい。
「普段でももうちっとハッキリ喋るやろ」と言いたくなることも。
そんなわけで、レンタルした邦画のDVDを観るときは、
必ず「字幕」の設定ボタンを押してみます。
コストがかかるのか、日本語字幕付きの邦画はまだ少なく、
かなりのメジャー級か、障害者をテーマにした作品でないと、
なかなか出逢えないないのですけれど。
日本語字幕の魅力に気づいた私は、近頃では台詞が聞き取りにくくなくても、
まず、日本語字幕の有無を確かめます。
少々大げさですが、その字幕から、他人が物事を表現するとき、
どんな言葉を使うのかがわかっておもしろく感じることがあります。
音楽の鳴っているシーンなら「♪~」。
自然の風景が映し出されるシーンなら、「鳥のさえずり」や「川のせせらぎ」。
「ドアを閉める音」、「掃除機の音」、「爆音」など、
作品中に流れている音が「音」と表され、
擬態語や擬声語にはお目にかかった記憶がありません。
「ピロピロ」とか「サワサワ」とか、字で見ると楽しそうな気がしますが、
その音の表現の仕方は人それぞれだから、
字幕製作者のイメージで表現しては駄目なのですかね。
つい先日観た『ありがとう』(2006)が日本語字幕付きでした。
阪神・淡路大震災で家も財産も失い、無事だったのはゴルフバッグのみ。
これは奇跡だと思った古市忠夫氏が、還暦にしてプロゴルファーを目指すという、
実話に基づく作品です。
私のツボにハマった字幕は、
赤井英和演じる古市忠夫がトレーニングに励むシーン。
彼を応援する住民の風貌を表した字幕です。
ジャージを着た男性は「運動仲間風の男」。
「運動仲間風」って、どないやねん。
そら、ほかにどう説明するねんと言われたら困りますけど。
字幕製作者の苦労を感じながらもウケてしまいました。
ごめんなさい。