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『コングレス未来学会議』

2015年07月09日 | 映画(か行)
『コングレス未来学会議』(原題:The Congress)
監督:アリ・フォルマン
アニメーション監督:ヨニ・グッドマン
出演:ロビン・ライト,ハーヴェイ・カイテル,コディ・スミット=マクフィー,ポール・ジアマッティ,
   ダニー・ヒューストン,サミ・ゲイル,マイケル・スタール=デヴィッド他
声の出演:ジョン・ハム

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の興奮冷めやらぬまま梅田スカイビルへ。
どうせ「映画の日」に観るならば、いつでもメンバー料金で観られるテアトル系列劇場よりも、
TOHOシネマズとかなんばパークスシネマとかで観るほうがお得感があります。
なのにわざわざ2本目と3本目をシネ・リーブル梅田で観ることにしたのは本作のため。

『戦場でワルツを』(2008)が強く印象に残ったアリ・フォルマン監督。
このイスラエル人監督が、ポーランド人作家スタニスワフ・レムの『泰平ヨンの未来学会議』を映画化。
イスラエル/ドイツ/ポーランド/フランス/ベルギー/ルクセンブルク作品です。

2014年のハリウッド。
まもなく45歳になる女優ロビン・ライトのもとへ、代理人のアルを通して、
大手映画会社ミラマウント社からある契約依頼が舞い込む。

映画業界では生身の俳優を全身スキャンしてデジタルデータ化することに成功。
これによって、本人不在でも自由自在に映画を撮ることが可能になり、
ビジネスモデルとして確立されつつある。

ロビンに舞い込んだ契約もこれ。
ばかげている、あり得ない話だと一蹴しようとするが、
年はどんどん取ってゆくし、落ち目になりかかっていることも事実。
仕事が激減するなか、難病を患う最愛の息子アーロンを養育するためには金が必要で、
悩んだ末、ロビンは20年契約にサインする。

自らのデジタルデータを提供して大金を得る代償として、
ロビンの今後一切の女優活動は禁じられる。
常々SFアクション映画にだけは出演したくないと考えていた彼女だが、
若さを保ったままの彼女のCGキャラクターはアクション女優として人気を博す。

20年後、60代となったロビンは、ミラマウント社が主催する未来学会議に招かれる。
ミラマウント社は、契約が切れた俳優たちを集めて契約更新を求めようとしているのだ。
会議に出席するために車を走らせていたロビンは、会場の手前で守衛から声をかけられる。
守衛は「ここから先はアニメーションしか入れません」と言い、ロビンに薬を渡す。
その薬を飲むと、ロビンを含む何もかもがアニメーションになり……。

『ラブ&ピース』もたいてい変な映画でしたけれど、もしかするとこれはそれよりも変。
実写だったものがいきなり全部アニメーションになっちゃって。

ロビン・ライトといえば『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)で一躍脚光を浴び、
マドンナと別れたショーン・ペンと結婚、堅実な女優活動を続けているイメージ。
顔も体つきもちょっといかついので、色っぽい役を演じるときは苦手ですが、
本作の台詞にもあるとおり、ナチスの映画ならばナチ側でも犠牲者側でも演じられそう。

そんな彼女はハリウッドで本当に「アンタの年齢になったらもう主演の話はないわ」みたいなことを言われたのだそうな。
彼女とフォルマン監督がどんなきっかけで出会ったのか知りませんが、
CGを駆使するハリウッドに嫌みを言っているような本作。
アメリカを除くさまざまな国がアニメーションを持ち寄ったそうで、面白い。

とはいうものの、『マッドマックス』を目ぇギンギンで観てしまったがゆえ、
これはちょっと睡魔に襲われてしまったのですけれども。
1回観ただけでは話についていけません。DVD化されたらもう一度観ます。

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