夜な夜なシネマ

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恥ずかしくって借りられない。

2002年12月10日 | 映画(番外編:映画と邦題・字幕・台詞)
レンタルビデオ屋に行くと、
「なんでこのビデオがこんなところに」とか、
「なんでこんなタイトルがついてるねん」
と思うことがしょっちゅうあります。
恥ずかしくって借りられないことも。

たとえば、私の大好きなカナダの監督、アトム・エゴヤンの『エキゾチカ』(1994)。
ストリップ・バーで働く少女と彼女をとりまく人々の話ですが、
これはほぼまちがいなく、「エロティック・サスペンス」の棚に配架されています。
ビデオのジャケットもスクールガールの衣装を着た彼女がパンチラしそうな写真。
舞台が舞台だけに確かにエロいかもしれんけど、
この配架場所とビデオのジャケットを見て、
ロリコン映画だと思って借りた方々にお悔やみ申しあげます。

似たようなものではクリスティナ・リッチの『熟れた果実』(1998)
(原題は“The Opposite of Sex”)。
ビデオ・ジャケットは黒い下着風で真っ赤な口紅、
憂いをふくんだ瞳の彼女です。
「16歳はこんなにスゴイ!」のコピー付き。
この映画はどうしても観たかったのに、
手に取るのを躊躇している間に某レンタル店から消えてしまいました。
私の最大の後悔。

『ハムナプトラ』(1999)などに出ていた綺麗なお姉さん、
レイチェル・ワイズ主演の『I Want You あなたが欲しい』(1998)も、
原題は同じなのですが、
単刀直入に「あなたが欲しい」と訳してサブタイトルをつけたために、
一気に怪しげな映画になりました。

『Fカップの憂うつ』(1998)(原題は“Slums of Beverly Hills”)。
胸が大きいことに悩む女子高生がヒロイン。
でもこれが主題ではありません。
原題のとおり、お金もないのに見栄をはって、
ビバリーヒルズの高級マンションを転々とする一家のお話。
このビデオ・ジャケットもFカップの胸を大写しにしてあったりして、
かなり笑えます。本筋とは何の関係もないのに。
この映画はサンダンス映画祭で上映されました。
映画祭の主催者はロバート・レッドフォードです。
誰かこの邦題、とめんかい!

……でもひそかにいいタイトルやと思ったりするのでした。

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