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『フラ・フラダンス』

2021年12月11日 | 映画(は行)
『フラ・フラダンス』
監督:綿田慎也
声の出演: 福原遥,美山加恋,富田望生,前田佳織里,陶山恵実里,山田裕貴,ディーン・フジオカ他
 
仕事帰りに劇場に行くのがなんとなくしんどくて、
ここ1週間近く家に直帰してはNetflixAmazonプライムビデオで映画を鑑賞していましたが、
このままだと私は劇場に行かなくなると思い、気持ちを奮い立たせてイオンシネマ茨木へ。
って、大げさな。(^^;
 
小学生の頃、家族旅行で常磐ハワイアンセンターに行ったことがあります。
その光景はわりと強烈でまだ頭の中にある。
ジャングルみたいなところを通ったなぁとか黄金色のお風呂があったなぁとか。
いつのまにスパリゾートハワイアンズに改名したのかは知りませんでした。1990年らしい。
そりゃこちらのほうがオシャレな名前ですよね。本作はそこを舞台にしたアニメ。
 
福島県いわき市に暮らす高校生の夏凪日羽(なつなぎひわ)。
卒業後の進路に悩んでいたある日、思い立ってスパリゾートハワイアンズのフラガールに応募する。
そこは亡くなった姉がかつて勤めていた場所。
フラガールの姉に憧れ、日羽も姉のようになりたいと夢見ていたことを思い出したのだ。
 
見事合格した日羽は、同期入社の4人と共にフラガールへの道をスタート。
鎌倉環奈は高校のときにフラダンス部の部長を務め、全国大会にも出場した実力者。
ぽっちゃり太めの滝川蘭子は「力士かよ」という自虐ネタでスベりまくり。
オハナ・カアイフエは日本でフラガールになるためにハワイからやってきた。
ダンスは大好きだが極度の緊張しぃの白沢しおんは、顔に悲壮感を漂わせている。
 
4人の中で日羽は唯一ダンス未経験。
初めてのステージであり得ない失敗をしでかし、それがネットに晒されてしまう。
なかなかみんなと足並みを揃えることができずに凹む日々が続くのだが……。
 
フラガールの採用は別枠なのかなと思っていましたが、
スパリゾートハワイアンズを経営する常磐興産株式会社でこんなふうに採用試験があるのですね。
実在の会社の実在の施設の話だから、まったくのフィクションとしては見られません。
 
就職したり進学したりした高校時代の友人にすれば、
好きなダンスをしてお金をもらえるなんて楽勝というイメージがある。
しかし楽な仕事なんてそうそうないわけで、日羽は苦しんでいます。
 
森見登美彦の言葉にあるように、世に蔓延する『悩みごと』は、大きく分けてふたつ。
ひとつはどうでもよいことで、もうひとつはどうにもならぬこと。
「そして、両者は苦しむだけ損であるという点で変わりはない。
努力すれば解決することであれば悩むより努力する方が得策であり、
努力しても解決しないことであれば努力するだけ無駄なのだ」。まさにこれ。
日羽が努力して一人前のフラガールになり、人としても成長して行く姿には励まされます。
 
営業時間終了後のスパリゾートハワイアンズの様子もわかって面白いですよ。
フラダンス経験者の方はぜひ。

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