『シネマ歌舞伎 廓文章 吉田屋』
出演:片岡仁左衛門,坂東玉三郎,坂東巳之助,大谷桂三,
澤村由次郎,片岡秀太郎,片岡我當他
はりきってTOHOシネマズ1ヶ月フリーパスポートをつくったのに、
冬休み中に公開になった作品をほぼすべて観尽くし、
もう観るものがなくなってしまったのです。
残るは“シンカリオン”とかいう新幹線型ロボットの映画と“仮面ライダー”のみ。
それらを観ないつもりなのではなく、
夕方までしか上映がないために、終業後には観られなくて。
何も観ずに帰るのももったいないから、109シネマズ箕面で本作を観ることに。
本編の前にオマケの特別映像が上映されます。
片岡仁左衛門へのインタビュー映像で、
歌舞伎俳優人生や坂東玉三郎との共演について語られるほか、本作の見どころも。
また、玉三郎のインタビュー映像もあり、仁左衛門のことを話しています。
『廓文章 吉田屋』は上方歌舞伎の代表作だそうで。
私はもちろん初めて観ました。
大店である藤屋の若旦那・伊左衛門(片岡仁左衛門)は、放蕩の末に勘当されるが、
病で臥せっているらしい恋人・夕霧(坂東玉三郎)に会おうと、
貧しい身なりも省みず、大坂・新町の吉田屋へとやって来る。
吉田屋の主人・喜左衛門(片岡我當)とその女房・おきさ(片岡秀太郎)の好意により、
なんとか夕霧には会わせてもらえることになったものの、
伊左衛門は他の客といる夕霧を見て嫉妬のあまり素直になれず、スネまくる。
しまいに痴話喧嘩をはじめるふたりだったが……。
過去に観たシネマ歌舞伎は、クドカンの『大江戸りびんぐでっど』、
古典を観るのは初めてだったのですが、いやぁ、楽しいですねぇ。
本編前の特別映像で仁左衛門が話していたとおり、
ええ歳してこんなスネ方する男がほんまにおったらだいぶキモイですよ。
でもどこかカワイイ。仁左衛門の思うつぼ(笑)。
後見の人の動きや飛び交う「松嶋屋!」の掛け声も楽しくて、
やっぱり生で歌舞伎を観たいなぁと思いました。
観るものがなくて観たシネマ歌舞伎でしたが、行ってよかった。