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『悪夢のエレベーター』

2010年04月01日 | 映画(あ行)
『悪夢のエレベーター』
監督:堀部圭亮
出演:内野聖陽,佐津川愛美,モト冬樹,斎藤工,
   大堀こういち,芦名星,本上まなみ他

エイプリルフールなので、見事に騙される話を。
こんな話は嘘であってほしいものです。

ドラマやバラエティ番組で活躍する堀部圭亮。
本作は彼の長編映画監督デビュー作です。
原作は木下半太の同名小説で、
過去に何度かTVドラマ化や舞台化もされているそうな。
いずれも観てみたくなるキャストとスタッフ陣です。

とあるマンションのエレベーター。
産気づいた妻から電話を受け、自宅へ向かう途中だった小川は、
エレベーター内で気を失ってしまう。
意識を取り戻すと、小川を心配そうに覗き込む男が2人。
関西弁でまくし立てるヤクザ風の安井と、冴えないジャージ姿の牧原。
エレベーターの隅にはゴスロリファッションの女子高生カオル。

数分間の記憶がない小川に、安井たちが説明するには、
小川が乗り込んだ直後にエレベーターは急停止。
その衝撃で小川はマトリックス並みに宙に舞い、
床に打ちつけられて失神したらしい。

エレベーターはまったく動く気配がなく、
助けを呼ぼうとしても応答がない。
携帯で外部と連絡を取ろうとするが、小川の携帯は電池切れ、
安井と牧原は不所持、カオルは携帯を捨てて来たと言う。

しばらくはどうしようもなさそうで、4人はあきらめ顔で話し始める。
エレベーターに乗った理由を聞いてみれば、
ジョギングに行こうとしていたという牧原は良しとして、
安井は空き巣狙い。カオルは飛び降り自殺するため。
小川は愛人に会いに。それぞれがワケありで……。

物語はほぼ3部で構成されています。
まずは上記のエレベーター内の様子。
続いて、実はこういうことになっていたという種明かし。
最後に「マジですか」というドンデン返し。
後味はかなり悪いですが、最後まで展開が読めずに騙されます。

内野聖陽は意外に関西弁が上手く、
しかも、品のないチンピラ風が板に付いていました。
凄い存在感を見せるのは、管理人役の大堀こういち。引きました。(^^;

後からDVD特典の予告編を観たら、
「あかんがな」と突っ込みたくなるシーンが満載。
もしも予告編を先に観ていたら、種明かし以降、
こんなにおもしろく観られなかったかもしれません。

アガサ・クリスティが効果的に引用されていますので、
推理小説がお好きな方もどうぞ。

何にも知らずにご覧になることをお薦めします。

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