『おまえの罪を自白しろ』
監督:水田伸生
出演:中島健人,堤真一,池田エライザ,山崎育三郎,中島歩,美波,浅利陽介,三浦誠己,
矢柴俊博,柏原収史,中村歌昇,山崎一,尾美としのり,尾野真千子,金田明夫,角野卓造他
前述の『リゾートバイト』の次に、同じくイオンシネマ茨木にて。
水田監督、売れっ子ですねぇ。同時期に2本も公開中。
『ゆとりですがなにか インターナショナル』とは打って変わってシリアスな作品。
だけどこの顔ぶれだから、エンタメ感ありありです。
汚れた仕事を一手に引き受けてきた与党の国会議員・宇田清治郎(堤真一)宅は、
ある日、麻由美が娘の柚葉(佐藤恋和)を連れて帰宅途中、
農道で近づいてきた車から伸びてきた手に押しやられて転倒。
気を失った麻由美の目が覚めると、柚葉がいなくなっていた。
やがて清治郎のもとへ誘拐犯から声明が入る。
てっきり身代金を要求されるものと思いきや、意外にも犯人の要求は記者会見を開けというもの。
その席でこれまでの清治郎自身の罪をすべて自白しろというのだ。
柚葉を救うためには犯人の要求に従うしかない。
次期入閣を確約する連絡をもらったばかりの清治郎はどうするのか。
窮地に立った父親を支えなければならない立場の晄司だが、
柚葉の命を第一に考えているとは思えない清治郎に苛立ちを覚え……。
言われたとおりに自白する。議員も辞職する。その後が面白い。
政治家の腹の探り合いが笑うに笑えなくて、こんなオッサンばかりなのかと嫌になってしまいます。
ジャニーズ事務所の会見でがっかりさせられてしまったので、彼女がモデルなのかなと思うと苦笑い。
原作はそうだったとは思えないですけど。
売れっ子俳優とくせ者俳優のバランスもよくて、万人が楽しめるエンタメ作品だと思います。
エンタメと言っても、意外な真相には胸が詰まる思い。
政治家に振り回され、必死に生きている市民が死を選ばざるを得なくなることはきっと本当にある。
真保裕一の原作、読みたいです。