夜な夜なシネマ

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『ハンテッド』

2004年01月19日 | 映画(は行)
『ハンテッド』(原題:The Hunted)
監督:ウィリアム・フリードキン
出演:トミー・リー・ジョーンズ,ベニチオ・デル・トロ,
   コニー・ニールセン,レスリー・ステファンソン他

1999年、コソボ。
セルビア人指揮官の暗殺を命じられた陸軍兵士ハラムは
その任務を遂行し、銀星賞を与えられる。
しかし、彼の脳裏には戦場の凄まじい光景が焼きつき、
次第に精神を病んでいく。

ある日、野生動物保護官として森林を預かるL.T.のもとへ、
FBI捜査官が訪ねてくる。
それは、オレゴンの森で起こった連続殺人事件の捜査を
手助けしてほしいという依頼だった。
一旦は断ろうとしたL.T.だが、殺人現場の写真を見て愕然とする。

L.T.はその昔、軍の兵士たちに
殺人マシーンと化す訓練を施していた。
サバイバル術をたたき込み、何もないところから武器のナイフを作る。
そのナイフ1本で人を確実に殺す訓練。
ハラムはL.T.の教え子のひとりだったのだ。
犯人はハラムしかいない。
そして、彼を捕らえられる者は自分しかいない。
こうして、ハラムとL.T.の闘いがはじまる。

ご存じ、『エクソシスト』(1973)の監督の作品。
私はこの1週間、久々にエグイ風邪をひいて苦しんでいたのですが、
寝込む直前に観たのがこの作品。
そしたら、熱にうなされるなか、
ナイフで「殺せ!殺せ!殺せ!」のシーンが
目をつむると浮かびあがってくるんですよ。
ハラムがL.T.の腕をいまにも引き裂こうとしているところなんか。

コソボを舞台にしておけば、心を病む過程は十分といえば十分、
でもいきなりおかしくなっちゃった感は否めません。
でも、これはそういった過程がどうこうよりも、
クセモノ役者ふたりのハンティングをじっくり楽しめたらいい作品でしょうね。
ベニチオ・デル・トロほど、目の下のクマが似合う役者はおらん。

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