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『王の願い ハングルの始まり』

2021年07月14日 | 映画(あ行)
『王の願い ハングルの始まり』(英題:The King's Letters)
監督:チョ・チョルヒョン
出演:ソン・ガンホ,パク・ヘイル,チョン・ミソン,キム・ジュンハン,チャ・レヒョン,
   タン・ジュンサン,ユン・チョンイル,クム・セロク,イム・ソンジェ他
 
シネマート心斎橋にて3本ハシゴの1本目。
図ったつもりはないのですが、韓国映画ばかり3本になりました。
だって、韓流に圧倒的に強いシネマート心斎橋だから。
 
あまり得意ではない歴史もの。
観たかったからではなく、レンタルやネット配信では観ないだろうなぁと思って劇場で鑑賞。
ソン・ガンホ主演でなければ選択していなかったかもしれません。
 
李氏朝鮮の第4代国王・世宗と聞いても、いつ頃の人なのかさっぱりわからないのですが、
15世紀前半、30年余り在位した王のようです。
 
その世宗は、自国に独自の文字がないことを憂えていました。
中国が猛威をふるい、上流階級の人々のみが漢字を学び、読み書きする。
庶民は話すことはできてもそれを記す文字を持たないから、
思いを書き綴ることなんてできません。
 
庶民が読み書きできるような朝鮮独自の文字を創りたい。
そう考えた世宗は、僧侶シンミを呼び寄せて、協力を求めます。
 
しかし朝鮮は儒教の国。仏教のシンミに相談するとは何事か。
また、漢字をやめて新しい文字を創るだなんて、
中国の皇帝が聞いたら怒る、怒らせてはならん。
などなど、臣下たちが文句を言う言う。世宗は窮地に追い込まれます。
 
サンスクリットを基本にしてハングルが考え出された過程が面白い。
ハングルってこのように創られたのですね。
辞書を編むのも大変だけど、文字を創るのはそれ以上か。
そこに仏教と儒教の争いまで絡んで、思うようには進みません。
 
臣下たちの物言いに、「ここに孔子と仏陀が居合わせたとしても、
争いにはならないはずだ」という世宗の言葉が面白い。
器の大きいひと同士なら、きっとそうでしょう。
なんだかんだでみんな人間が小さいんだわ。
 
シンミに仕える小坊主の顔が見たことあるなぁと思ったら、
『愛の不時着』で“血のにじむ努力”ウンドンを演じていたタン・ジュンサンでした。
彼は本作でも場を笑わせて和ませる役。
 
一瞬睡魔に襲われたところもあるけれど、おおむね興味を持って観ることができました。
庶民が簡単に覚えて使えるようにということを重要視して創られたハングルなら、
もしかして私も勉強したらなんとかなるんちゃう!?と思うのですが、
語学のセンスがないとやっぱり無理?

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