国際結婚 ~アメリカ編~

Hubby との出会い、Fiance Visa & GC 取得のプロセス、結婚生活など綴っています。

【胸が痛むとはこのこと・・・(Kathy)】

2009年11月10日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
ならないでください。



       ↓↓ではここから先が今回のお話です↓↓


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 

私のグループではありませんが、4歳の Kathy (仮名) は茶色の目が大きくて、
あまり親しくない私にも毎日ハグしてくれる、見た目も性格もかわいい白人の女の子。

彼女の2つ下の妹の Kolby (仮名) は私の午前のグループにいます。



2人とも同じ両親から生まれたとてもかわい姉妹なのですが、見かけは明らかに違い
ます。





どういうことかと言うと、身なりに差があるのです。





Kolby はいつもかわいくてきれいな服を着て髪もきれいに梳かれてかわいくまとめ
られているにもかかわらず、Kathy はどちらかと言うと薄汚れた服を着て髪の毛も
ボサボサ。



これは悲しいことに、家族が2人の扱いに差をつけているからなんです。



彼女達の家族構成は

・母方の祖父
・実の母親
・子供達 (3姉妹で Kathy は真ん中、Kolby は一番下)



なのですが、母親と祖父は Kolby をプリンセスのようにかわいがり、 Kathy を
嫌っているのです。





血の繋がった実の母親と祖父ですが、2人とも Kathy が嫌い
だとセラピストに認めている
んです。





これまでも何度も Kathy の身体的虐待の疑いがありましたが、母親も祖父も否定。
Kathy は大人しくて口数の多い子ではないので多くを語ることはありませんでした。



しかしグループにも慣れ、私の同僚である Kathy のグループの大人達を信頼する
ようになり少しずつ心を開き、家庭が彼女にとってどんな環境なのか話すように
なったのです。










そして今日の午後。










グループも終わり、みんながバスに乗ってセンターを出る時間。



みんながバスに乗り終わっても Kathy が出てきません。バスドライバーも私達の
上司であるディレクターも心配していました。



その時 Kathy は、彼女のグループの私の同僚達に 「お願いだから
私をバスに乗せないで!!! 私を家に帰らせ
ないで!!! 私の家は私にとって安全な場所
じゃないの!!! お願いだから私をここに
いさせて!!!」
懇願していたのです。



普段大人しい Kathy がここまでするとは何か不適切なことが起こっているに違い
ありません。ディレクターと彼女のセラピストが相談して、Kathy をバスに乗せない
ことにしました。


電話で 「セラピストかディレクターにこのことについて話をするまではKathy は
渡せない」 と言われた母親は、仕事を早退しなければならなかったことに怒りながら
センターへやって来ました。


「I had to come pick up my FUCKING CHILD
because she is lying!!」
と言いながら・・・


彼女の吐いた台詞どおり、彼女は Kathy がウソをついていると言い張っています。
Kathy が家ではどんだけ言うことを聞かなくてどんだけ悪い子供か主張しています。










でも Kathy があれだけ泣きながら、震えながら訴えて
いるのを見たり聞いたりしたら
(私は実際見ていません)、とても
演技だとは思えません。











きっと帰りの車で Kathy は母親に怒鳴られたことでしょう。家に帰ってからもどんな
お仕置きをされているのかと思うと心配で胸が苦しくなります。





Kathy の件だけではありませんが、何か良くないことが起こっているとわかって
いても何もできないもどかしさ・・・ 私にできることは何もないのです。





明日 Kathy が無傷で無事にセンターに戻ってくることを祈るばかりです。






でも次に傷つけられたら Kathy はあの家庭から引き離されることが可能かも・・・ と
傷ついて欲しくない反面、もし Kathy が自由になれるなら最後に一回だけ・・・と
思ってしまうのも否定できません。




仕事帰りに車を運転しながら、電線の上に止まっている鳥や空を飛んでいる鳥を見て
「Kathy は自由に飛ぶ鳥を見てなんて思うんだろう・・・」 と切なくなりました。






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【性的虐待を受けた子供達(Gloria)】

2009年07月28日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
ならないでください。



       ↓↓ではここから先が今回のお話です↓↓


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


今回は Gloria (仮名)、3歳のヒスパニック系の女の子です。


彼女は私のグループに所属したことはありませんが、妹 (2歳) が私のグループに
いたこともあるし、プレイグラウンドで遊ぶ時によく見かける子です。

Gloria と妹は顔はあんまり似てませんが、いつも里親のママがおそろいの服と
おそろいの髪型にしてくれていてすっごいかわいい姉妹です。


             
      (※画像はイメージで、本人達のものではありません。)


2人ともおとなしい性格だし大人を簡単には信じないので、中々話しかけても返事を
してくれないし慣れるまでは笑顔も見せてくれないのですが、それにはワケがあるの
です。 








許せない過去が・・・



















Gloria が私のグループに入っていたことはないので詳しいことはわからないのですが、
実の母親とホームレスシェルターに住んでいた頃、




















Gloria はそこにいた別のホームレスの男性に
レイプされたそうです。
















それだけでも許せないのに、



















Gloria はそのせいで子供が産めない体に
なってしまったそうです!!!










彼女まだ3歳ですよ!?!?







それを私に教えてくれた同僚に 「その時 (実の) 母親はどこにいたの?」
聞くと 「ドラッグしてたのよ!!」 という答えが返ってきました。





Gloria は今でも時々フラッシュバックを見るようで、たまにボーっと一ヵ所を見つめ、
誰かが彼女の名前を呼ぶとハッと我に返るのです。






身勝手な大人たちのせいで、何の罪もない子供達が犠牲になる。





どうしてこんなことが起こるのでしょうか???





私が怒り狂ったところで Gloria の過去が消えるわけでもないし、子供が産める体は
戻ってこない。










でも









ホントに許せないっ!!!!! 






         
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【性的虐待を受けた子供達(Luca)-3】

2009年06月07日 | 恵まれない環境の子供達
【性的虐待を受けた子供達(3)-2】 の続きです。


Suzanne は落ち着いた様子で上手に Luca から真実を聞き出しました。

























夜、母親が寝静まった後に、父親と
14歳の兄と Luca とで部屋に鍵をかけて
ポルノを見ているという真実を・・・

























これ、実の父親ですよ!?!? 何を考えてるのか本当に
意味がわからないし、ハラワタが煮えくり返る思いが
するというのはこのことです!!! この自分勝手なバカな
大人の行動で、どんだけこの5歳児の人生に悪影響を
与えているか想像もつかないのでしょうか??? 




まぁつかないからやってるんでしょうが、これって犯罪
ですよ!?!?




もちろんすぐに Luca の担当のセラピストが Child Protective Services という
機関に通報しましたが、そのケースワーカーが調査に来たのが1ヵ月後 (遅すぎ!! )。
そして私達の父親のメキシコへの強制送還という願いは叶わず、母親が
「見ていたのはポルノではない」 と言い張ったため、罰せられることも何もなく終わり
ました。母親も母親ですよ  



Luca はその告白以降、驚くくらい言うこともきくようになり元の素直ないい子に戻り
ました。 彼は5歳児の未熟な心に、5歳児には大きすぎる程大きな秘密を
抱えていた
から、何らかの方法でストレスを発散するしかなかったのでしょう。
それが大人の言うことを聞かなかったり、反抗的な態度になったりしたのだと思われ
ます。


しかし彼は、その後も大人に隠れて友達とズボンを下ろしたりと、他の子供も巻き
込んで性的行動を何度も起こしたので、ディレクターである Suzanne が TCC では
他の子供に悪影響を与えるということもあって、別の性的虐待ユニットのある特別
施設に彼を推薦し、TCC は辞めさせることに決めました。




こうして Luca は私のグループを去って行きましたが、この子は家庭環境が変わ
らない限り、将来ギャングメンバーになるのは確実でしょう。根はとってもいい子で、
優しくて、人に嫌われるのを恐れている子なので、メンバーに脅されて悪いことを
するように言われたらその通りにするでしょう。



5歳にしてこんな将来が見えているなんて不運としか
言い様がありません。




この子本人の責任ではないのですから。





将来、環境が変わって 「嫌なことは嫌」、「ダメなことはダメ」 と言える強い子に
なってくれることを願っています






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【性的虐待を受けた子供達(Luca)-2】

2009年06月06日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
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【性的虐待を受けた子供達(Luca)-1】 の続きです。


最初はとても人懐っこくて、私のグループの中でも割かし扱うのが簡単だった
Luca が段々と言うことをもっと聞かなくなり、ウソもつくようになりました。



そして更に問題だったのは、他の子供達に 「セックスって何か知ってる?」
というような話を持ち出したり、プレイグラウンドで寝そべって腰を動かすハンピング
(これで子供は気持ち良く感じたり安心したりするそうです。大人のそれとは多少
違いますがつまりマスターベーション)をするようになったのです。

(ちなみに、子供のマスターベーションは必ずしも悪いことではないので、これ自体を
叱ることはしません。ただ、これはプライベートな行為なので、公共の場ではなく
一人でいる時にするように教えます。)





これから書く父親の性的虐待の実態が明らかになる何ヶ月か前に、Luca が近所の
カップルの性交渉を目撃したという報告があったので、それが原因で性的な行動を
しているのだと、セラピストを含む全てのスタッフ思っていました。



しかし Luca の性的行動の原因はそれだけではありませんでした。


ある日、当時ボランティアだった今の私のパートナーの Ashley が、Luca がまた
別の子供に性的な話をしていたと聞いて、私は Luca を廊下に連れて行きました。


「Kalen (仮名) に何て言ったの?」

「何も。」

「私は Luca が何を言ったのか知ってるんだよ。」

「車の話をしたんだよ。」

「正直に言ってごらん。私は怒ってないから。」

「OK。セックスの話をしたんだ。」

「どんな話をしたの?」

「2人の女の人が裸でキスしてるって。」

「2人の女の人が裸でキスしてるのをどこかで見たの?」

「うん。」

「どこで?テレビかなにか?」

「うん。家で。」

「誰と見たの?」

「ひとりで。」


でも私は 5歳の Luca が、ひとりで家でポルノ鑑賞をするとは思えませんでした。


これは上司に報告する義務があると思ったのと、私ひとりでは本当の話を上手く聞き
出せないと思った私は、ライセンスを持ったセラピストである上司の Suzanne の
オフィスに連れて行くことにしました。


「そっか。正直に話してくれてありがとう。本当のことを私に話して
くれて嬉しいよ。正直に本当の話をしてくれたから、Luca が良く
やったって Suzanne に報告に行こうか。」



そして Suzanne のオフィスで私達の目の前で Luca が衝撃的な告白をしたのです。



~つづく~


【性的虐待を受けた子供達(Luca)-3】



□■□今回もコメント欄を閉じさせて頂いていますのでご了承下さい ■□■






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【性的虐待を受けた子供達(Luca)-1】

2009年06月04日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
ならないでください。



       ↓↓ではここから先が今回のお話です↓↓


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


今回の子供は Luca (仮名) 5歳。


生まれはアメリカですが、両親がメキシコからの移民で母国語もスペイン語です。
背も高く肥満気味の大きな子供で、もしこの子が暴れたら背の低い私では止める
ことができないであろう程でした。

          
       (イメージ写真。本人ではありません。でも似てる・・・)



TCC に来ることになった原因は家で物を壊したり、暴れたりといろいろあったよう
ですが、幸い TCC にいる時はそんな態度も見せず他の子供達とも普通の子供
同士でもある小さな問題以外は最初はありませんでした。

それでもやはり TCC に推薦されてくるくらいですから言うことを聞かなかったり、
遊びのテーマがいつもアグレッシブだったりと多少の問題はありました。



この子自体は根はとてもいい子だったのですが、問題は両親、特に父親に
あった
のです。



Luca には14歳のお兄ちゃんがいたのですが、彼はヒスパニック系のギャングに
所属していていつも問題を起こしていました。兄弟で家でするビデオゲームも
R指定の残虐な内容を含むものばかり。まだ 5歳の Luka の服装もギャングそのもの。
私に、指でギャングのサインをして見せてはカッコイイと思っている Luca。




それもそのはず、Luca の父親は自分の子供達にギャングになって
欲しいと思っていたのです。




この時点で既に普通に常識のある人には意味がわかりません
よね???





でもこの父親はもっと意味のわからないことを自分の子供達にして
いた
のです!!




これはず~っと後 (Luca が TCC に来てから一年程経ってから) になってわかった
ことなのですが、この父親は Luca に性的虐待とも言える行為を行っていた
のです。



長くなりそうなので続きは次回。


【性的虐待を受けた子供達(Luca)-2】



□■□今回はコメント欄を閉じさせて頂いていますのでご了承下さい ■□■






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不況の影響:どっちが大事!?!?

2009年04月11日 | 恵まれない環境の子供達
日本もアメリカも、ものすごい不況ですね  世界中どこの国もそうなのかな。



景気の波って必ず良い時と悪い時が何年かおきに交互にやってくるものなのでしょうが、
それにしてもこの景気の悪さはいろいろなところで影響が出ていて、いつ自分達の所にも
やって来るかと思うと恐ろしいです。



だから私も Matt も仕事があって、衣食住に苦労していないだけありがたいと心から思って
います。お陰様で私の仕事は、解雇や減給などの心配は一切しなくてもいいと上司から
言われています ホッ 



これを読んでくださっている皆様の所にも響いていませんように・・・


さて、私の TCC での仕事では TCC 以外にもいろいろな政府の機関が関係していて、
その主な機関が CPS (Child Protective Services) と DCFS (Division of Child and
Family Services) という2つです。実は私もあんまり詳しく違いを良く知らないのが本音
なのですが、TCC に通って来ている子供達に虐待の疑いがあったりすると私達は報告を
する義務があり、CPS からケースワーカーが来て調査したりします。TCC にあるグループ
ホームにいる子供達は、DCFS が家庭に調査に入り、虐待やネグレクトの事実を突き
止めて連れて来られた子供達がほとんどです。





そんな、子供達を守る大事な機関にも不況の影響の波が押し寄せてきているのです。





DCFS では予算カットのため、家庭から引き離す子供の数を削減するというのです。





ということは、





引き離されるべき危険な環境にあるにもかかわらず、そのまま
野放しにされる子供が達が増える





ということなのです!!


その話を聞いた直後に、ローカルニュースで何億もかけてフリーウェイを工事するという
話を聞いた私は怒り爆発!!



「子供達の安全と道路工事と
どっちが大事なんっ!!!」




と関係ない Matt に八つ当たり。



そりゃぁ、道路工事も地域の住民にとっては大事なことでしょう。でも子供達の安全より
大事なものって他にありますか??? 今こうして私がブログを書いている間にも虐待されて
いる子供がいるかもしれない、お腹をすかせている子供がいるかもしれないのです。
ブッシュが戦争に使ったお金を教育や福祉やこういう子供達のために使ったらどれだけの子供達が救われたか!!  



とにかく、早く景気が良くなりますように・・・





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【ラッキーだった子供(Paolo)】

2009年03月15日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
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ではここから先が今回のお話です↓↓


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いつも私の仕事場の子供達の話をご紹介する時には暗い内容ばかりなので、今日は
ポジティブなお話をご紹介しようと思います  



今日の主人公は Paolo (仮名)、ヒスパニックの4歳の男の子です。



Paolo は初めて私と元パートナーの Kyle のグループにやってきた時は、州の機関に
よって親から引き離された子供達を一時的に預かる、クリスマスボックスハウスという
グループホームのような施設から職員に連れられて通って来ていました。



彼は両親からネグレクトを受けていたため、年齢の割りには身体の発育が遅れていて
同じ年齢の子供達に比べてずい分小さな子供でした。



そして前述の通り彼はヒスパニックの子供でスペイン語も理解できたのですが、絶対に
スペイン語を使おうとはしませんでした。 Kyle や他のバイリンガルのセラピストが
スペイン語で話しかけると、「僕はスペイン語は話せないんだ」 と言いながらも全ての
質問を理解していてはいるのに、英語で正しく答えるのです。



今思えば、彼が当時スペイン語を話したがらなかったのはスペイン語を話すことによって
両親と一緒に暮らしていた頃の辛い過去や環境を思い出すことを避けたかったのかも
しれません。



英語を話したがらなかったこともそうですが、その他の面でも Paolo はそれはそれは
頑固者でした(笑)



自分がこうと決めてしたことを私達に注意されたり直されたりすると小さな身体全体を
力いっぱい使って泣きながらしつこく抵抗するのです。そして私達があきらめないと
わかると長時間ふさぎ込んでしまうのです。



暴力を使ったり、悪い言葉を言ったりするようなアグレッシブな子ではなかったので
そういう意味では大変ではありませんでしたが、ひとつのことを教えるのに時間が
かかって大変でした。周りの大人達と Paolo の頑固さにあきれて顔を見合わせては
苦笑いしたものです










さて、そんな Paolo があることをきっかけに全く反抗したり反発したり
しなくなった
のです。










それはある家族との出会いでした。










Paolo はクリスマスボックスハウスを出ると同時に、里親に実の妹と共に引き取られて
行ったのです。



里親には他の記事にも書いたようにいろんな人がいて、お金目当てで子供を引き受ける
人達や自分の意思で子供達を引き取ったにもかかわらず虐待するような人達も残念ながら
たくさんいます。

でもこの里親は Paolo のことを自分の子供と同じようにかわいがって大事にしてくれた
のです

持って生まれた頑固さは最後まで発揮してくれましたが (笑)、この新しい家庭に引き
取られてからは Paolo は別人のように素直ないい子に変わりました。



そしてグループ内でも家庭でも問題を起こさなくなったので TCC にいる必要もなくなり
先週私達のグループを卒業して行ったのです。










Paolo は近い内にこの里親の家庭に正式に養子として
引き取られる予定です。










たくさん何も変わらずに将来が心配なまま送り出すケースもある中、Paolo の将来は
心配していません。こんな嬉しいことはありません  本来ならばこれが当たり前の
事であるべきではあるんですけどね。


子供達の健康な心の発育には、血や遺伝などよりも環境がどれだけ大事かを教えられた
ケースでした。






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【性的虐待を受けた子供達(Mackenzie)】

2009年02月10日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
ならないでください。


私の旦那はこういう話は聞くに耐え兼ねないので聞きたくないと言います。

ではここからは覚悟がある方のみお読み下さい。気分を悪くされても責任は負えません
のでご了承ください m(_ _)m




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今回は Mackenzie (仮名) のケースをご紹介します。



Mackenzie は現在3歳の白人の女の子。彼女がまだ1歳半の時に、当時の里親によって
次のような理由で TCC に連れて来られました。

・身体的虐待を受けていた疑い
・性的虐待を受けていた疑い
・かんしゃくを起こして泣き出すと自分で感情を抑える/泣き止むことができない
・年齢の割りには異常なほどの成長の遅れ


彼女は実は今でも私の週2回のグループにいます。上にも書いた通り彼女は今3歳なの
ですが、たぶん初めて彼女を見た人は彼女が3歳だとは思えないと思います。それ程
成長も遅れていて言葉も普通の3歳児ほどはっきりと話すことができません。これは
ネグレクトが原因と思われます。



そしてこの Mackenzie も前回のこの 「恵まれない環境の子供達」 シリーズで書いた
Alysha のように、自分の思い通りに巧みに大人を操作するのが上手な子供です。



更に、 Mackenzie の過去には身体的・性的虐待の疑いがあると書きましたが、これは
残念ながら疑いではなくて紛れもない事実であることは確実なのです。










どうしてそこまで言い切れるかと言うと…


一つ目の理由は、Mackenzie は初めて見る大人の男性を異常に怖がります。普通の
怖がり方ではないのです。そして二つ目の理由は…

























Mackenzie は3歳にして既に治療不可能な
性病を持っているのです!!





3歳でですよ!?!?!? 





と言うより2歳の時には既に性病を持っていることが判明していましたから里親が
疑っていた1歳半の時には既に移されていた可能性が高いでしょう。

たぶん加害者は母親のボーイフレンド (Mackenzie の父親ではない) だったと思われ
ます。



Mackenzie には何の罪もないのに、こんな大きな荷物を彼女は一生背負って
生きて
いかなければなりません。








こんな悲しいことってありますか???








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【DV を目撃した子供達(Alysha)】

2009年02月08日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
ならないでください。


私の旦那はこういう話は聞くに耐え兼ねないので聞きたくないと言います。

ではここからは覚悟がある方のみお読み下さい。気分を悪くされても責任は負えません
のでご了承ください m(_ _)m




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では今回は Alysha (仮名) のケースのご紹介です。



彼女は私が直接担当した子供ではない上、もう何年も前の話なのでうろ覚えなのですが
酷いケースのひとつなので頑張って思い出してご紹介したいと思います。


当時彼女は6歳で、TCC の敷地内にあるグループホーム (以下 GH) に住んでいました。
GH には親が親権を失って州が親権を持っている子供達が、親元や親戚の元へ戻って
行ったり養子として引き取られて行くまで住んでいる所です。スタッフは全員 TCC の
社員などです。私もその GH で働いたこともあります。


Alysha は黒に近い茶色い髪の色をした白人の女の子でした。ちょっとぽっちゃりした
体系で、人懐っこい甘えん坊な子供でした。 が、気に入らないことがあると、怒りを
コントロールできずものすごいかんしゃくを起こしていました。

そして大人の感情を操作するのがとても上手な子だったのです。

例えば新しいスタッフがやってくるとまずかわいく甘えます。そしてそのスタッフに気に
入られたことがわかると、自分の過去の性的虐待などの辛い話をそのスタッフに聞かせ
ます。

すると大抵のスタッフは同情して Alysha をもっとかわいがってくれるようになります。
そして全ての事情を知っているレギュラーのスタッフがいない間に、GH で禁止されて
いることや、自分のやりたいことで他のスタッフがさせてくれないことを、その新しい
スタッフを利用してしようとするのです。


そしてそれがレギュラーのスタッフに見つかって叱られると、上にも書いたものすごい
かんしゃくを起こして大変なことになるのです。


Alysha の過去の性的虐待は叔父による許せないものではありましたが、もっと酷い事も
あったのです。





彼女の小さな弟がこの叔父の手によって Shaken Baby
Syndrome (揺さぶられっ子症候群)
でAlysha の目の前で
殺されたのです。






小さな子供を死ぬほど揺さぶるなんて、普通の精神状態ではなかったのでしょう。
ドラッグでハイになっていたのか、お酒で酔っ払っていたのか、子供の泣き声や
いたずらに怒り狂っていたのか、その辺の事情はわかりませんが、こんな事件を3歳や
4歳で目撃していたら、自分の命を守るために周りの大人をコントロールして自分の
思い通りに動かそうとするのも不思議ではありません。



自分の思い通りに動かない信用ならない大人は、いつ自分に
危害を加えるかわからないのですから。



Alysha は確か2年ほど GH に住んだ後、実の祖父母 (この人達も Alysha に GH の
スタッフの悪口をあることないこと吹き込む変な人達でしたが) に引き取られて GH を
去って行きました。



今頃もう Alysha は9歳か10歳くらいになっているはずです。





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【性的虐待を受けた子供達(Bryan)】

2009年02月03日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
ならないでください。


私の旦那はこういう話は聞くに耐え兼ねないので聞きたくないと言います。

ではここからは覚悟がある方のみお読み下さい。気分を悪くされても責任は負えません
のでご了承ください m(_ _)m




------------------------------------------------------------------



今回は Bryan (仮名) です。


彼は当時4歳の白人の男の子。母子家庭で兄と弟の4人家族でした。

彼の家庭は経済的には余裕があるとは言えず、Bryan はいつも汚れた服やよれよれの
シャツを着ていました。



彼のファイルによると Bryan は過去に性的虐待を受けた経験があります。

性的虐待の被害者は、その人自信が加害者になる可能性はとても高いと言われて
います。Bryan も例外ではありません。

彼のファイルには TCC ではない保育所でみんなの前で下着を脱いで自分の身体を
みんなに見せたり(この行為は日本ではもしかしたらただふざけているだけでそこまで
大きな問題として取り上げられないかもしれませんが、アメリカでは小さい頃から
プライバシーや権利、人権などを大事にする国なのでこれは大きな問題なのです)、
女の子の下着を脱がせて性行為の真似をしたりした記録があります。


3歳とか4歳でですよ!?!?


彼の母親の話によると 「近所の男性が、母親の知らない間に Bryan を連れ出して
自分の家でポルノを見せたり Bryan にいたずらをしたりしたことが原因」 ということ
ですがこの話の信憑性も低いし、もし本当だとしてもそれだけが原因とは言えない
のです。

この母親自身も過去に子供がいるホテルの部屋に男性を連れ込んでそういう行為に
及んだこともあるのです。確か乱交パーティーのようなこともしていたと記憶して
います。


                  ● ○ ● ○ ●


ある日のグループのアートの時間、子供達はマーカーで画用紙にお絵描きをして
いました。

私は子供達の画用紙にそれぞれの名前を書こうと、マジックを持ってテーブルを
回っていました。

Bryan の所に行くと 「僕は自分で名前書けるからいい」 と言うのです。私は 「うん、
じゃあ自分で書いてごらん」
と言って見ていました。

すると Bryan は黒のマーカーで慣れない手つきでたどたどしく 「S・E・X」
書いたのです。


私は正直言って動揺しましたが、それを彼に感じられないように冷静を装って言い
ました。

「それはあなたの名前じゃないでしょ。それは(子供が使うには)安全な言葉じゃ
ないよね。子供が考えることじゃないでしょ。それはいけないことよ。」


すると Bryan は 「あ、間違えた。僕の名前には 『S』 がついてるから (実際の
名前には S が入っています) つい間違えたんだ。」
と言い訳をしてから急いで
SEX の文字を黒のマーカーで塗りつぶして、自分のちゃんとした名前を書きました。



4歳というと、自分の名前がやっと書けるくらいの年齢です。特に
TCC に通って来る子供達は、生きるだけで精一杯という環境で
育っている子供達が多いため、勉強関係は普通の子供と比べると
遅れている子供が多く、名前以外の他の単語は読めることは
あっても書けることはほぼありません。



しかも SEX なんて4歳の子供が知っていること自体普通じゃないし、それを綴ることが
できるなんて、誰かが教えたとしか考えられません。

もちろんこれは後から、ライセンスを持った担当のセラピストに報告しましたが、
この時の私は怒りを通り越して呆れ返っていました。



ただ、残念ながら TCC には性的虐待を過去に受けた被害者の子供達、そして既に
加害者側に回っている子供達がたくさんいます。TCC に通って来るだけでこんなに
いるのですから、実際には数え切れないほどいるだろうということは想像し難いこと
ではありません。そしてこの子供達が大人になった時のことを想像すると… 



恐ろしすぎます。



残念なことではありますが、これが現実なのです。






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【濡れ衣を着せられた子供(Jimmy)】

2009年02月01日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待を受けた子供達、親に捨てられた子供達、親が
ドラッグ中毒の子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症などの障害を持った
子供達、など本当に様々です。

過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて頂けると嬉しいです。





さて、TCC の子供達について久しぶりに書く今日は Jimmy (仮名) のケースをご紹介
します。


Jimmy は4歳になったばかりの、目がクリクリして本当にかわいい男の子  


実は彼は今月まで私のグループにいましたが、今月初め頃に2日来ただけで突然
来なくなったのです。





彼は一緒に住んでいた母親に捨てられ、既に別れていた父親が引き取ったのですが
父親の加入している保険が TCC でのサービスをカバーしないためにお金が払えない
との理由だそうですが、本当の所は誰も何も知りません。





これはとても恐ろしいことなのです。





というのは Jimmy の父親は、本人は否定していますが、Jimmy や彼の兄弟を虐待
していた可能性がとても高いのです。


でも調査の結果、証拠がつかめなかったために残念ながらそれ以上何もできないの
です。



Jimmy のファイルによると、ある日 Jimmy のお兄ちゃんだったか弟だったかが、
ハサミで指を切り落とされるという事件がありました。ファイルにはそれを Jimmy が
やったと父親が証言
していると書いてあります。Jimmy はそれ程暴力的な子供だと。 

でも Jimmy はグループでは人に対して決して暴力的ではありませんでした。歳の割
には言葉も知的にも少し、そして身体的な成長も遅れています。これはネグレクトの
せいでしょう。そんな Jimmy にハサミで、相手がいくら子供だとは言っても、人の指を
切り落とすほどの力があるとは思えないのです。

そして彼はハサミを異常に怖がると以前に Jimmy のグループを担当していた同僚が
言っていました。



また、彼は初めて見る大人の男性を怖がります。知らない大人の男性には決して
近づきません。私達が 「この人は安全だから大丈夫だよ、一緒に遊ぶととっても
楽しい人なんだよ」 と何度も何度も言い聞かせ、そして他の子供達がその大人と
楽しそうに遊んでいるのを見てからやっと安心するんです。



他にはこの父親は以前に Jimmy や彼の兄弟達が何か悪いことをした罰だと言って
大人でも見るのが怖いようなホラー映画をこんな小さい子供達に見せていました。



それだけでは決して十分な証拠にはなりませんが、疑うには十分でしょう。


そしてこの父親・母親共に、子供達のことを気にしてないのが一目瞭然なのです。

TCC は専用のバスがあって、子供達の送迎をするのですが、当然親やベビーシッター
などの保護者は大体何時に子供達が帰ってくるのか知っています。

が、バスが Jimmy を家に送って行っても誰もいないことがあったのです。それも
一度や二度ではなく。

仕方なくバスドライバーは TCC に Jimmy を連れて帰って来ます。スタッフが何度も
家や緊急連絡先に電話をしても誰もでず。仕方なく Jimmy をグループホーム (TCC の
敷地内にある、州が親権を持った子供達が一時的に住んでいる家) に連れて行き
ご飯を食べさせたりして警察に連絡。

警察が来たのは Jimmy がグループが終わって最初に TCC を出た3時間後です。

警察を恐れている Jimmy は警察官を見ておしっこを漏らしたそうです。

よっぽど怖かったのでしょう。きっと4歳にして既に警察が関わるトラウマがあるに
違いありません。





こんな家庭環境の父親の元に帰って行ったっきり、私は Jimmy を見ていません。





今頃、どこで何をして、何を思っているんだろう…





ちゃんとご飯を食べて、安全に生活していることを願って止みません。






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【子供の笑える発言集(Billy)】

2008年11月09日 | 恵まれない環境の子供達
いつも私の仕事の話は暗い話が多いので、今日は笑える話を 



私のグループに Billy (仮名) というとってもかわいい男の子がいます。実は私の
お気に入りの子供の中の1人です 逆にパートナーの Kyle は苦手なようですが…

彼とは普通の会話が成り立たないことが多いんです
スピーチセラピストのAshley も 『この子は本当によくわからないわ… 』 と苦笑い
する程。

そのこと自体は決しておもしろいことではないのですが、彼との噛み合わない会話は
毎日私と Kyle と笑わせてくれます。



今日はその中のいくつかをご紹介します。私の下手な日本語訳ではおもしろさが半減
する可能性があるので、英語がわかる方のために今日は英語もつけておきます。



【① トイレ編】

外で遊んでいる子供達を Kyle が見ている間、私は教室の中で次にすることの準備を
していました。

そこへ Billy が入って来てトイレに行きました。トイレは部屋の中にあります。
しばらくするといつものように Billy は独り言を言い始めました。そして一言。

『Wow, that's a BIG one!! (わぉ、これは大きいや!!)』



【② カエル編】

外に行くために子供達がみんなドアの所に並んでいる時、Billy が私を呼びました。

『Kimmy, Kimmy!!』

『What, Billy? (ビリー、何?)』

『I'm not a froggy! (僕、カエルじゃないよ!)』

『Ah... Then what are you? (えっと、じゃあ何なの?)』

『I'm Billy!! (僕、ビリーだよ!!)』

わ、わかってますけど… 誰も Billy のことをカエルって呼んでないよ…



【③ 水溜り編】

子供達が誰か他の子供 (や大人) につつかれたり嫌な触られ方をされた時などは

『Don't touch me! (触らないで!)』
『Stay in your own space! (直訳は:自分のスペースに留まっていて=触らないで!)』
『Keep your hands to yourself! (直訳は:手は自分自身にキープして=触らないで!)』
『I don't like when you touch me! (触られるの嫌なの!)』

と、怒鳴ったり押したりする代わりに言葉で嫌だということを伝えるように教えて
います。

ある日、 Billy は外で水溜りに人差し指を出したり入れたりしてつついて遊んで
いました。彼の独り言を聞いてみると…

『Own space! Don't poke me! (つんつんしないで!) Own space!』

と水溜りに話しかけているのです。いやいや、つついてるのは自分だよ…  



【④ 三輪車編】

Billy は三輪車が大好きです

ある日、外で Billy と Anne (仮名) が三輪車に乗っていました。私の前を通り
過ぎる時、Billy が Anne の乗っている三輪車を指差して何か言うのです。

『Kimmy, Anne doesn't give my ○○ back to me! (Kimmy、アンが僕の○○を
返してくれない!』


『What? (何?)』

『Anne doesn't give my letters back to me! (アンが僕の文字を返してくれない!)』

『Your letters??? (ビリーの文字???)』

『Yeah. (うん。)』

Billy が指差しているのは三輪車。三輪車に Billy の 「B」 の文字でも書いてある
のかと思って見てみましたが見つからず… 私も Anne もポカ~ンでした



【⑤ 理由編】

子供が何か悪いことをすると壁の所に座らせて、しばらくしたらそのことについて
話をします。

ある日、外で遊んでいた時に Billy が何か悪さをしたので私は彼を壁の側に座らせ
ました。しばらくして話をしに行きました。

『Billy, why did you have to sit by the wall? (どうして座らせられたの?)』

『Because Kimmy made me. (Kimmy がそうさせたから。)』

いやいや、確かにそうなんだけど私が求めてる答えはそうじゃなくて… と思いながら

『You had to sit by the wall because you did ○○. So, why did you have to sit by
the wall? (Billy が○○したからだよ。どうして座らされたの?)』


『Ah... because I miss my mom. (えっと… 僕がお母さんに会いたいから。)』


後でスピーチセラピストの Ashley に聞いたのですが、子供って What (何) と
Where (どこ) を一番最初に理解するそうです (1歳~2歳)。それから年齢が
上がるに連れて When (いつ) や Why (なぜ) が理解できるようになるようで、
その中でも Why の質問にきちんと答えられるようになるのはずい分後だそうです。


同じ 『Why did I tell you to sit by the wall? (どうして私は Billy にここに座るように
言ったの?』
という質問に対して 『A bumblebee. (ミツバチ)』 と答えられたことも… 
叱ってるのに思わず笑ってしまいました


でもその数ヵ月後、Billy は自分が何をしたから叱られているのか、ちゃんと答え
られるようになりました。嬉しいようなさみしいような…(苦笑)



【⑥ 誰!? 編 Part I】

外で遊んでいる子供達を Kyle が見ている間、私は教室の中で次にすることの準備を
していました。

そこへ Billy がのどが渇いたのでお水が飲みたいと言って入って来ました。

『Hey, Kimmy, someone pushed me. (ねぇ、Kimmy、誰かが僕を押したんだ。)』

『Did someone push you? (誰かが Billy を押したの?)』

『Yeah. (うん。)』

『Who pushed you? (誰が押したの?)』

『Nobody. (誰も押してないよ。)』

『・・・???』



【⑦ ハロウィーン!? 編】

夏のある日、一緒にランチを食べている時、Billy が言いました。

『I see monsters. (モンスターが見える。)』

『Where do you see monsters? (どこにモンスターが見えるの?)』

『Bat. (こうもり。)』

『Do you see bats? (こうもりが見えるの?)』

『Yeah. (うん。)』

『Where do you see bats? (どこにこうもりが見えるの?)』

『At night. (夜。)』

『Bats are seeing me. I'm scared! (こうもりが僕を見てるんだ。僕怖いよ!)』

『Bats are watching you at night? (こうもりが夜 Billy を見てるの?)』

『Yeah, and cats too. (うん、猫もだよ。)』

『Are you scared to go to bed at night? (夜寝るのが怖いの?)』

『I have a monster in my stomach. (僕のお腹の中にモンスターがいるんだ。)』



【⑧ 誰!? 編 Part II】

これはパートナーの Kyle から聞いた話です。

Kyle が Billy の腕に擦り傷を見つけたので、そのことについて聞きました。

『How did you get that? (その傷はどうやってついたの?)』

『A lady. (女の人。)』

『Did a lady scratch you? (女の人がひっかいたの?)』

『Yeah. (うん。)』

『Is the lady a big person? (その女の人は大人?)』

『Yeah. (うん。)』

『Is she a big person at home or a big person at school? (その女の人は家に
いる大人? それとも学校の人?)』


『At home. (家。)』

『What's the big person's name? (その大人の人の名前は何ていうの?)』

『A dog. (犬。)』

『・・・』

この話を Kyle から聞いた私は大爆笑
あ、ちなみにこの傷は虐待の可能性はありません (だから笑えるんですけどね)。



彼の発言は突然 ??? なことを言ったり会話が成り立たなかったりで、毎日のように
Kyle と一緒に笑わせてもらっています






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【躾の問題(Mikey)】

2008年09月23日 | 恵まれない環境の子供達
これまで TCC で出会った、いろいろなバックグラウンドを持った子供達のことを
書いてきましたが、実は普通の家庭で、教養も学歴もきちんとした仕事もある実の
親に愛されて育ってきた子供達もいるんです。

生まれつき障害がある子供達 (ADHD、自閉症、その他) もいますが、ただ単に
躾がされていないため (親が躾の仕方を知らないので) しょっ中問題を起こし、
デイケア(保育所?) などを追い出された子供達も少なからずいます。


その例が Mikey (仮名・4歳)です。


Mikey は小柄でとってもまん丸な青い目をした子供です

が、家では手に負えない程の、聞き分けもなくすぐカッとなる難しい子供らしいの
です。

両親はもう疲れ果てて、どうしていいのかわからない状態でした。


子供達が私達のグループに来るまでにはいろいろなプロセスがあり (誰でも
TCC に入れるわけではないので) その中に資格を持ったセラピストとの面談が
あるのですが Mikey との面談をした私の上司は、彼が入って来る前に私と Kyle に
「今度あなた達のグループに Mikey という子が入るけど、とっても難しい大変な
子供よ~。」 と言いました  



でも Mikey は私達のグループで、すぐにグズグズ泣くクセはあるけれど、それ
以外は言うことも良く聞くとても扱いやすいいい子でした。



最初の頃はハネムーン期間だと思って、いつになったら本性を現すかと思って
いましたが、いつまでたっても普通の子供なんです。



週1回の上司との会議の時に Mikey は難しい子供だと聞いていたけど、すぐに
泣く以外は何の問題もなく、グループの中でも扱いやすい子供の1人だと報告
しました。

実際、他の子供達と大きなトラブルを起こすことも、大人に対して反抗することも
全くないし、一度言えば良く言うことを聞きます。



でも彼の両親は 「少なくとも学校ではいい子にしててくれて嬉しいけど、家では
悪魔のようなの 」 と言います。

Mikey は家では全く言うことを聞かず、お母さんをたたいたり、蹴ったり、
殺してやると脅したり
、自分の欲しい物が手に入らない時や自分のやりたい
ようにできない時は泣き叫んで暴れたり、できる限りのことをするそうです。



これ、Mikey は今まだ4歳だから殴られたって蹴られたってたかが知れていますが、このまま
育ってしまったら10代には大変なことになります!!




でも私も Kyle も Mikey のそんな姿はグループでは一度も見たことがないのです。



Mikey の両親 (主にお母さん) も毎週 TCC でクラスを受けていて、子供にどう
接するのがいいのかを学んでいるし、時々セラピスト (私の上司の Suzanne) との
個人面談もしています。



それでもやはり急に全ては変わりません。



Suzanne によると、Mikey のお母さんは、もう疲れ果てていてどうしていいのか
わからず、彼をあきらめる、つまり親権を放棄することも考え始めていると言って
いたそうです。それがどこまで本気なのかは定かではありませんが…



そしてついこの間、Mikey のお母さんが Suzanne と一緒に Mikey の様子を見に
グループに来ました。

そして私に言ったのです。





「Mikey がね、『僕、Kimmy に僕のお母さんになって欲しいんだ』 って
言ったの。」





と…。



正直、彼女の前で私は何て言っていいのかわかりませんでした



Mikey が私をそんなに慕ってくれているのは個人的には素直に嬉しいことです  



でも、そんなことを淡々とお母さん本人に言うなんて、悲しくないですか???



そしてもっと悲しいことに、Suzanne が 「それは傷ついたでしょう」 と言うと
Mikey のお母さんは 「いいえ、そうでもないわ」 と言ったそうです。



私は自分の子供はまだいませんが、子供にそんなこと言われたらきっと普通は親と
してつらいですよね!?!?

でもそれだけ彼女はもう彼に疲れ果てているということなのでしょう…  

ただこのご両親は、少なくとも今の状況を変えようと努力をしています。その努力が
近いうちに報われることを願っています



まだ Mikey は TCC にいますが、諸事情で私達のグループから別のグループに移り
ました。これからも毎日 Mikey に会うので見守っていこうと思っています。

-----------------------------------------------------------------

【余談】

↑の記事を書いたのは結構前だったのですが、最近ちょっとだけおもしろいことが
ありました。

ある日 Mikey が、新しいグループの大人、Tony に 「僕、秘密があるんだ」 と言った
そうです。聞いてみると、お父さん (血は繋がっていない) がお腹と目をパンチ
したとのこと。

Tony はあざなどは見当たらなかったものの、報告の義務があるので上司の Nancy に
報告しました。

私は Mikey の両親を知っていますが、お尻ペンペンくらいはあっても顔やお腹を
殴ったりするような人だとは思えませんでした。

そして夕方のグループ (私が担当) に両親が来た時に Nancy が両親に確認した所、
彼らは笑って言ったそうです。




「あぁ、それ、Wii のゲームでボクシングしたんだよ。」



そりゃパンチするわな・・・  





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【「たらい回しにされた子供(George)」 その後-4】

2008年08月29日 | 恵まれない環境の子供達
「たらい回しにされた子供 (George)」 その後-1

「たらい回しにされた子供 (George)」 その後-2

「たらい回しにされた子供 (George)」 その後-3

に続き第4弾 です。今回で完結したいので、この記事はいつものより更に
長めです   お時間がある時に読んでください



初めて私のブログに遊びに来てくださった方は、是非こちら (TCC の子供達 (3)
「たらい回しにされた子供」) から読んでみてください。





さて、George の Last Day は 『たらい回しにされた子供・その後』 シリーズの
(いつの間にシリーズ化) ① で触れた、魔の金曜日でした。



George は自分の Last Day のためにグループホームのスタッフが買ってくれた、
ブルーとグリーンの甘~いクリームがたっぷりなカップケーキをグループのみんな
に配るために持って来ました。そしてランチの後にそれを得意そうに配っていました。



その日も Water Day だったのですが、George は水遊びはしたくないと言って他の
子供達がいる別のプレイグラウンドへは行かず、もう1人の水遊びをしたくなかった
男の子と2人で遊んでいました。この2人を私が見て、Kyle は他の子供達と一緒に
別のプレイグラウンドへ行きました。



Last Day って、大抵の子供達にとっては嬉しい日みたいなんです。TCC に来れなく
なるってことで悲しくなっちゃう子もいますが、ほとんどの子が誇りを持って去って
行きます  

でも George はカップケーキを配っていた時以外はあまり嬉しそうには見えません
でした。それにちょっとしたことでイライラして機嫌が悪くなっていたのです。

私は 『たらい回しにされた子供・その後』 シリーズ② の時のように爆発させたく
ないと思い、George が何を思っているのか、感じているのかを聞き出すことにして、
芝生の上の木陰にあるベンチにテーブルを挟んで向かい合って座りました。

「George は今日はなんだか悲しそうに見えるけど、どうして? そのことについて
話してみない? もし話してくれたら助けたいんだけど。」


(泣きそうになりながら) 僕、悲しいんだ。」

「そっか、悲しいんだ (←大人がちゃんと話を聞いて理解しているということを示す
ために子供が言ったことを繰り返します)。どうして悲しいの? もしかして今日が
グループ最後の日だから?」


George はうなずきました。

「そっか。グループが最後だから悲しいんだね。新しい学校に行くのも怖い?」

「ううん、それはないよ。グループが最後だから悲しいんだ。」

「でもね、George はすぐそこのグループホームに住んでるし、私も Kyle も毎日
TCC に来るからいつでも会えるんだよ。それに、私も Kyle も時々週末にグループ
ホームで働く時もあるでしょ。だからその時には週末だって会えるんだよ。」


「(自分の)家に帰れないことも悲しいんだ。」

「そっか、自分の家に帰れないことも悲しいんだね。もし私が George の立場で、
自分の家に帰ることができなかったら私だってすっごく悲しくなるし、怒りも感じると
思う。本当に気の毒だと思うよ
(←これはしっくりくる日本語が浮かばなかったの
ですが、英語では "I'm so sorry" って言いました)。でも私も Kyle も、グループ
ホームのスタッフも、いつも George のことを気にかけてるよ。」


「NO!! グループホームの人達は僕のことなんて全然気にしてないよ!!」

「どうしてそう思うの?」

「だって僕を全然家に帰らせてくれないんだもん!!」

「それは違うよ。グループホームの人達は一生懸命 George の家を探してるんだよ。
でもそれは簡単なことではなくて、とっても難しいことなの。だけどグループホームの
人達が George のことをいつも気にかけてるのは本当だよ。」


George はもう泣く寸前でした。

そして私は言いました。

「ねぇ、George? 今日は George が悲しい思いをしているってことは本当に気の毒
だと思う。でもね、私は George がこうして私に自分の気持ちを話してくれたことが
とっても嬉しいんだよ。今日はどんなに悲しくても怒ってても、前みたいに誰かを
殴ったり、グループから逃げて行ったり、暴れたり、怒鳴ったりしなかったよね。
こうしてちゃんと大きい子みたいに言葉で話してくれたよね。だから私はあなたの
ことをとても誇りに思ってるんだよ。」


George は私を見上げました。

私は George の側に行って彼の背中をさすった後、彼を抱きしめました。

「ねぇ、George がこうやって本当に良くやったってこと、Kyle やグループホームの
スタッフに報告しよっか?」


George は笑顔で 「うんっ!!」 と誇らしげに、少し照れながら言いました。

そして他の子供達と戻って来た Kyle に一緒に報告し、グループの最後にたまたま
やって来た Suzanne にも報告しました。 Kyle にも Suzanne にも思いっきり褒め
られて、George はとても嬉しそうでした  

Suzanne に

「本当に!? George、よくやったわね!! この子はドーナツを与えられる資格が
あると思うんだけど、Kyle、Kimmy、どう思う? George、ドーナツ欲しい?」


と褒められ、Suzanne と一緒にドーナツをもらいに行きました。



George がいないところで、Kyle が、今日は A が George との visit をキャンセル
したためにそのことでも George の気が立っていたことを教えてくれました。


そして Kyle が私に言いました。

「George はここに僕より長く (1年半以上) いるけど、僕が来た
ばかりの頃はいつもちょっとしたことですぐに爆発して、毎日の
ように誰かを殴ってたんだ。こうして自分の気持ちを言葉にして
大人に話したり、感情 (怒り) を抑えて大人に助けを求める
なんて不可能だったんだよ。彼はこんなに若くして苦難を経験
しながら、長い道のりをここまで来たと思うよ。」



本当に私も全く同感です。そしてまた TCC でこのような感動的な経験ができる事に
感謝せずにはいられないのです



ただ…



George はまだまだ完全に感情をコントロールできるようになったわけではありません。
グループホームで働くたくさんのスタッフの中で、George が爆発した時に Joel の
ような対応 (ハグしたり優しく撫でてやったり) する人がどのくらいいるのか
わかりませんが、対応が統一しない限り彼も混乱して、George が完全に感情の
コントロールをできるようになるまでには更に時間がかかるでしょう。

それに引き取ってくれる家庭も見つかっておらず、いつまでグループホームに住む
ことになるのかもわかりません。

George の長い長い苦難の人生はまだ始まったばかりだと
言っても過言ではないのかもしれません。





~完~ 
やっと終わったァ~!! なんか微妙な終わり方ではありますが… ここまで全シリーズを読んで下さった皆様、
ありがとうございました



【おまけ】
ちなみに… 1年生になった George の初登校の日は大成功だったそうです。何事も
なくとってもいい1日を過ごせたということで、グループホームでは彼のために小さな
お祝いのパーティーを開いたそうです。





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【「たらい回しにされた子供(George)」 その後-3】

2008年08月27日 | 恵まれない環境の子供達
「たらい回しにされた子供 (George)」 その後-1

                 と 

「たらい回しにされた子供 (George)」 その後-2 の続きです。



またまた長文です…  



初めて私のブログに遊びに来てくださった方は、是非こちら (TCC の子供達 (3)
「たらい回しにされた子供」) から読んでみてください。  




毎週木曜日は私と Kyle が直属の上司、Suzanne と3人で私達のグループ全体や
一人一人の子供達のことについて話し合ったり相談しあったりする会議 (この会議を
Supervision と呼びます) の日です。



Suzanne は人としても、上司としても、セラピスト (ライセンスあり) としても、とても
尊敬できる女性です  TCC のディレクター (校長先生のような一番上の責任者)
なのに全然偉そうに威張ってもなく、気さくで、その上いつも冗談を言って周りを
笑わせている、おもしろい人なんです



そして彼女は昔 TCC で私達のような TPS をしていた経験があるので、私達が
どういう気持ちでどういう仕事をしているのかも頭だけではなく自分自身の体験
として理解してくれているのです。


彼女が TPS 時代、Joel も TPS だった時代がありました。更におもしろいことに、


そしてその2人は同じグループのパートナー同士だったのです。


しかし Suzanne と Joel コンビはいつも意見が食い違い、しょっ中ぶつかり合って
仲が悪く、お互い大嫌いだったそうです (笑) ←でも今だから笑えますが、
パートナーのことを嫌いだと非常に仕事しにくいと思います



Supervision は、グループの中で困っていることやどうしていいかわからないことを
相談したりできて学ぶことがたくさんあるし、Suzanne はいつも私達を笑わせて
くれるので、私も Kyle もSupervision が大好きです







George の卒業を知らされた前日の Supervision の時に、私は Suzanne に、Kyle が
休暇中だった金曜日に起こった George の出来事を説明し、私が教えられたことと
Joel のやり方が違っていたことで混乱してることを伝えました。

「まず、TPS がグループにたった一人という状態があるべきではなかったわ。」

と Suzanne は言いました。そこは私も誰か臨時でグループに入ってくれる人が
いなかったかどうか探すべきだったと反省しました。

「誰からも早引きするっていう報告を私が受けていないからそれも問題だけど。
絶対にグループに TPS が1人っていうことがあってはいけないわよ。」


「わかりました。私は George に対しては厳しくして、何か彼がルール違反を
したらすぐに壁の所に座らせるように言われてたからそうしたんだけど、私も
その時は正直パニクッってたしイライラしてたから厳しくしすぎたんでしょうか?」


「ううん、そんなことはないわ。そうするべきよ。」

「でも私が George を座らせようとして怒鳴ってた (←聞こえは悪いですが
時に Joel がやって来て、優しく抱きしめて頬や背中を撫でて落ち着かせたん
です。そして後日彼に私のやり方が厳しすぎたか聞いてみたら、
『いや、そんな
ことはないよ。ただ彼がああいう状態になった時、彼のその態度を変えようとして
周り (大人) が攻撃すると、彼の態度はエスカレートするんだ。だからその時点
でのゴールは、話をするためにまずは落ち着かせることなんだ。そのために優しく
頬や背中を撫でて、君を助けたいんだって言ってやるんだよ』
って説明してくれ
たんです。私は George には断固として厳しくするようにって言われてるし、でも
Joel はそう言うしで混乱しています。しかも、Joel のやり方だと、George が悪い
ことをしてるのに抱きしめたりして、なんかご褒美のようなポジティブな接し方を
するべきなのか疑問なんです。」


「全くその (Kimmy の言う) 通りよ。悪いことをした後に抱きしめたりしちゃダメよ!!
だって悪いことをすれば抱きしめてもらえるって思うじゃない。」


そして Kyle が言いました。

「僕は George に言ったことがあるよ。『グループホームの人で君がコントロールを
失った時に、落ち着かせるために手を握ったりハグしたりする人がいるかもしれない
けれど、僕は絶対にそんなことはしないから覚えておくんだよ。コントロールを失う前
だったら、君が怒りをどうしていいかわからないって助けを求めて来たら話も聞くし
手を握ったりハグをしてあげるよ。でも一旦爆発したら、もう僕は優しくしないからね』
って。悪いことしてハグしてやるなんてとんでもないよ。」


「その通りよ、それでいいわ。」

「じゃあ Joel が言う通りにはしなくていいんですね。」













「Joel の言うことなんか聞かなくていいのよ!!













Suzanne のこの↑発言に大爆笑でした



そして次の日の George の Last Day を迎えることとなったのです。



~またまた続く~
なんかブログ小説並みに長編になってますね…


【「たらい回しにされた子供(George)」 その後-4】






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