国際結婚 ~アメリカ編~

Hubby との出会い、Fiance Visa & GC 取得のプロセス、結婚生活など綴っています。

【胸が痛むとはこのこと・・・(Kathy)】

2009年11月10日 | 恵まれない環境の子供達
私の仕事は幼稚園のような設定で子供のグループセラピーをする仕事です。



私の仕事場である The Children's Center (以下 TCC)にはいろんな環境の2歳~
7歳の子供達が通って来ます - 虐待(身体的・性的・ネグレクト)を受けた子供達、
親に捨てられた子供達、親がドラッグ中毒の子供達、妊娠中に母親がドラッグを使用
したために問題を抱えた子供達、親が躾け方を知らない子供達、自閉症や ADHD
(多動症)などの障害を持った子供達、家庭の問題でアグレッシブまたは閉鎖的な
子供達など本当に様々です。



国際結婚とは何の関係もありませんが、その中から私が過去に TCC で出会った
子供達の何人かをご紹介します。何不自由なく幸せに育ってきて、今も贅沢に
幸せに暮らしている私達が知らないところで、こんなに苦しい思いをしている
小さな子供達がいるんだという現実も知って欲しいのです。そして今の私達が
どんなに贅沢で幸せな暮らしをしているのかということを感じて下さると嬉しい
です。




過去にもいろいろと TCC の子供達について記事を書いていますのでお時間のある方、
興味のある方はこちらから是非読んでみて下さい。

ただ、とても酷い想像もできないような虐待の内容を含む場合もあり
ますので、不快に感じる可能性があると思われる方はお読みに
ならないでください。



       ↓↓ではここから先が今回のお話です↓↓


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 

私のグループではありませんが、4歳の Kathy (仮名) は茶色の目が大きくて、
あまり親しくない私にも毎日ハグしてくれる、見た目も性格もかわいい白人の女の子。

彼女の2つ下の妹の Kolby (仮名) は私の午前のグループにいます。



2人とも同じ両親から生まれたとてもかわい姉妹なのですが、見かけは明らかに違い
ます。





どういうことかと言うと、身なりに差があるのです。





Kolby はいつもかわいくてきれいな服を着て髪もきれいに梳かれてかわいくまとめ
られているにもかかわらず、Kathy はどちらかと言うと薄汚れた服を着て髪の毛も
ボサボサ。



これは悲しいことに、家族が2人の扱いに差をつけているからなんです。



彼女達の家族構成は

・母方の祖父
・実の母親
・子供達 (3姉妹で Kathy は真ん中、Kolby は一番下)



なのですが、母親と祖父は Kolby をプリンセスのようにかわいがり、 Kathy を
嫌っているのです。





血の繋がった実の母親と祖父ですが、2人とも Kathy が嫌い
だとセラピストに認めている
んです。





これまでも何度も Kathy の身体的虐待の疑いがありましたが、母親も祖父も否定。
Kathy は大人しくて口数の多い子ではないので多くを語ることはありませんでした。



しかしグループにも慣れ、私の同僚である Kathy のグループの大人達を信頼する
ようになり少しずつ心を開き、家庭が彼女にとってどんな環境なのか話すように
なったのです。










そして今日の午後。










グループも終わり、みんながバスに乗ってセンターを出る時間。



みんながバスに乗り終わっても Kathy が出てきません。バスドライバーも私達の
上司であるディレクターも心配していました。



その時 Kathy は、彼女のグループの私の同僚達に 「お願いだから
私をバスに乗せないで!!! 私を家に帰らせ
ないで!!! 私の家は私にとって安全な場所
じゃないの!!! お願いだから私をここに
いさせて!!!」
懇願していたのです。



普段大人しい Kathy がここまでするとは何か不適切なことが起こっているに違い
ありません。ディレクターと彼女のセラピストが相談して、Kathy をバスに乗せない
ことにしました。


電話で 「セラピストかディレクターにこのことについて話をするまではKathy は
渡せない」 と言われた母親は、仕事を早退しなければならなかったことに怒りながら
センターへやって来ました。


「I had to come pick up my FUCKING CHILD
because she is lying!!」
と言いながら・・・


彼女の吐いた台詞どおり、彼女は Kathy がウソをついていると言い張っています。
Kathy が家ではどんだけ言うことを聞かなくてどんだけ悪い子供か主張しています。










でも Kathy があれだけ泣きながら、震えながら訴えて
いるのを見たり聞いたりしたら
(私は実際見ていません)、とても
演技だとは思えません。











きっと帰りの車で Kathy は母親に怒鳴られたことでしょう。家に帰ってからもどんな
お仕置きをされているのかと思うと心配で胸が苦しくなります。





Kathy の件だけではありませんが、何か良くないことが起こっているとわかって
いても何もできないもどかしさ・・・ 私にできることは何もないのです。





明日 Kathy が無傷で無事にセンターに戻ってくることを祈るばかりです。






でも次に傷つけられたら Kathy はあの家庭から引き離されることが可能かも・・・ と
傷ついて欲しくない反面、もし Kathy が自由になれるなら最後に一回だけ・・・と
思ってしまうのも否定できません。




仕事帰りに車を運転しながら、電線の上に止まっている鳥や空を飛んでいる鳥を見て
「Kathy は自由に飛ぶ鳥を見てなんて思うんだろう・・・」 と切なくなりました。






★☆今回はコメント欄閉じています。クリック応援して下さると嬉しいです☆★
             ブログランキング・にほんブログ村へ     にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚へ 


最新の画像もっと見る