「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

江田島からの船出  ~幹部候補生学校卒業式 出航編~

2015年03月31日 | 海上自衛隊

…最初に、サブタイトルの「出航」ですが、通常、海上自衛隊では、


「しゅっこう」を「出港」と表記するそうですが、


今回のは、沖合から出ていたので「出航」なんじゃないか?と思い、コチラの字にしました…


…が、そんなの関係なくて「出港」でいいんだ、ということであれば、ご教授のほどお願いいたします








さてさて、食事を終えると、1時間以上自由時間がありました。


この時間、教育参考館を見学する人、


家族と一緒に過ごす実習幹部生、


そして…彼女と別れを惜しむ実習幹部生


「じゃ、もう、並ばないといけないから…」


「うんがんばってね


というやりとりを、ニヤニヤしながら見ずにはいられませんでした(笑)


しかも、二人ともイケメンさん&カワイイ子だったので


別れがたい様子の実習幹部生が、なんとも初々しかったです







VIPの方が一番海側に並ばれ、その手前にご家族、我々はちょうど赤レンガの前で待たせて頂きました。


その我々の正面には、教官の海上自衛官と、米国海軍の方が。


海上自衛隊と米国海軍間で、教官を交換するという制度があるそうで、


米軍は英語教官として、海上自衛隊は航海技術等の教官として、


それぞれ交換派遣されているんだそうです。


そして…行進曲軍艦の演奏がはじまり…


…実習幹部生が赤レンガから出てきました~



…そう、ここまさに、この場面を見たかったんです







…もう、言葉はいらないですよね…(涙)


身内でも何でもないのに、思わず涙が込み上げてきそうでした…。


教官たちが笑顔で「がんばれよ!」と拍手で見送る中、彼らも笑顔で応えていました。










海では、実習幹部生が乗り込む練習艦隊が待っています。





今回は、ウイングマークを付けた実習幹部生が乗る護衛艦が2隻、


船乗りさん達が乗る護衛艦が5隻(この時点では4隻)ですから、まさに、艦隊です


航空隊の方達を乗せた2隻は、このまま遠洋航海に出発しますが、


5隻は、日本を一周した後、晴海から遠洋航海に出発します。





実習幹部生がそれぞれの艦に向かいます。


この時、見送るご家族の胸中はいかばかりかと思わずにはいられません。


…ある海自士官の知人曰く、


「あの時、親が『出征に行くみたいだった』と言っていました(笑)」


とのことでしたが…ま~イメージはたしかに、そんな感じにみえますし、


ご家族や彼女さんからみれば、艦に乗って遠いところに行ってしばらく会えない、


という点では、確かにそこはリンクしますし、私もふと、そういうイメージは浮かびましたので、


盛大な見送りと相まっての、あの物悲しさはそういう雰囲気を醸して出しています。


すごく、わかります。


…しかし、前回も書きましたが、


「お世話になっているあの方もこの方もこうやって、ここから船出していかれたのだなぁ」


と思いますと、やっぱり、胸が熱くなります…。


ちなみにこの時は、曲は行進曲軍艦から、蛍の光に変わっています。



今回の練習艦旗艦(途中まで)のくらまです


うつくしい~~~~


ほれぼれします


実習幹部生が乗り込んで、出港するまでが時間がかかるので、その間に祝賀飛行があります



SH-60K(よね?)と



P‐3C…のあとに、


P-1飛んできたんです~~~~~


P-3Cと比べると音が静かでした


でも、早くてシャッターチャンス逃すという失態(笑)


短艇の傍にいたので、撮りづらかったんです(ノ_-。)(←いいわけ)


さて、出港準備が整うと、くらまから発光信号が





光ってるの、見えますか???


これは、練習艦隊司令中畑康樹海将補からのもので、


なんと一首の和歌でした


内容は…


「江田内の 波間に刻む若人の 抱きし夢や いざ鹿島立ち」


「鹿島立ち」とは、古代から武人が、重大な任務を帯びて遠い旅に出るような時に、


必ず鹿島・香取の両神社に前途の平安を祈願していたことから、


後世には晴れの門出を祝い、また、その道中に事故がないように祈ったため、


心を込めて「鹿島立ち」という言葉を用いるようになったのだそうです。


この時はいませんでしたが、練習艦が「かしま」と名付けられている所以ですね。


中畑司令の御心の内が、この「鹿島立ち」に込められているように感じました。


…しかし、この晴れの門出に際して、さらっと一首読んでの船出とは、


なんとも粋で、昔の武人を彷彿とさせてくださる一幕ではないですか!


前、佐世保総監の元吉田海将も、総監を離任される際に、一首和歌を詠んで、


「以上」と敬礼をして、去っていかれましたが…


…こんな光景が、果たしてこの21世紀に、他でありますかね


そもそも、現代において、上司がさらっと「和歌を詠む」なんてことは、まずもってないと思うんですよね…。


もうね、そういうところが、海上自衛隊が大好きな所以です(笑)





走り去る練習艦隊…。


展示訓練や観艦式でないと、艦隊として護衛艦が行動してしている様子を見ることは、


なかなかないと思います。


数は少なくなるものの、やっぱり、艦隊となると壮観ですね。






…100年の歴史と伝統を持つ、この海軍兵学校から、


新たに士官となった、幾多もの若者たちが船出をしていったことを思うと、


その新たな歴史が刻まれた日に立ち合わせて頂けだことに、ただただ感謝でいっぱいです。


お忙しい中、無理を聞いて下さった方には、心より、感謝申し上げます。


本当にありがとうございました。


この美しい伝統がいつまでも護られることを願ってやみません。


実習幹部生の皆さまの門出をお祝いするとともに、今後のご活躍と、


練習艦隊の今後のご安航をお祈りしております。






こちらもよろしくお願いいたします

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3 コメント

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おはようございます。 (見張り員)
2015-04-02 08:08:02
拝読していて何か感激で鼻の奥がジーンとしてきて困りましたw。
江田島は帝国海軍の時代からこうして優秀な海の防人を送り出してきたのですよね、その歴史を想うと彼らが誇りをもって海の国防に従事してほしいと願うばかり。
そして本物の戦場に行かなくてよいことを願うばかりです。

鹿島・香取の両神宮ですが、千葉県に住んでいた私は小学校時代ここに修学旅行で行きました。大昔からの神社で荘厳な雰囲気が好きです。
武運長久の祈願や、変わったところでは地震封じ暖簾舷あらかただと聞いたこともありますよ!
まだ行かれたことはないですか?機会があったら是非。
それにしても発光信号で和歌とは、なさることが粋ですね。さすが帝国海軍のちを引いている!とうれしくなります^^。
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Unknown (見張り員)
2015-04-02 08:10:10
追伸です!
うち間違いを発見しましたので訂正します!

>武運長久の祈願や、変わったところでは地震封じの霊験あらたか

が正解でございます。
失礼いたしました!!」
返信する
>見張り員さま (みね姉)
2015-04-02 09:27:50
>彼らが誇りをもって海の国防に従事してほしいと願うばかり。
>そして本物の戦場に行かなくてよいことを願うばかりです。

本当に心からそう願います。
鹿島・香取の両神社にはまだ参拝させて頂いていないんです・・・ぜひとも行きたいです!

発光信号による和歌は、仰る通り、さすがは帝国海軍の末裔!と感じ、胸がいっぱいになりました。
余談ですが、以前防衛大学校では、出席の時に川柳を提出させることがあったらしく、それいらい、川柳を作ることが身に着いたという方もいらっしゃいます。

こういう伝統も含め、続いていってほしいな~と思います。
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