【ワシントン=池田晋】米クリントン政権で国務長官を務めたオルブライト氏は15日、米CNNテレビでのインタビューで、相次ぐ弾道ミサイルの発射や核実験を続ける北朝鮮への対応をめぐり、関係国が共通のアプローチを取ることで外交手段をより効果的に活用する必要があるとし、6カ国協議の枠組みが有効との認識を示しました。
オルブライト氏は2000年に米閣僚として初めて北朝鮮を訪問、金正日(キム・ジョンイル)朝鮮労働党総書記(当時)と会談しました。
同氏は、トランプ政権の北朝鮮に対するメッセージが「いささか混乱させるもの」だと指摘。「われわれは政権からより共通したメッセージを引き出し、政府一体のアプローチを取った上で、6カ国協議へ前進しなければならない」と語りました。
トランプ大統領が軍事力行使を示唆して北朝鮮を威嚇する一方、国務、国防の両長官は外交解決を目指す姿勢を重ねて示しており、こうした米政権内の不一致を念頭に置いた発言とみられます。
さらに同氏は、米朝間の関与は6カ国協議の文脈の中で行われるべきとし、日米韓など関係国間にも「共通のアプローチがあるべきであり、外交手段のより効果的な活用方法を見つけ出す必要がある」と述べ、各国が足並みをそろえることの有効性を指摘しました。