いつまでたっても、冬が来なかった。
世界中が長い夏に浮かれていた。
異常気象による農作物の不作を心配する気象学者もいたが、不思議と旱魃は発生せず、むしろ農作物は豊作となったうえ、北極や南極の氷解による津波や水位上昇もほとんど見られなかったため、誰も何も言わなくなった。思えば、溶けた氷河はどこに行ったのか考えるべきであった。
もっとも人間の小さな力で地球規模の気象変化をどうにかできるものでもなく、仮にそれが人類にとって大きな災いの徴候であったと判っていたとしても、結局は手をこまねいて、せめて最後の常夏のバカンスをキリギリスのように楽しむほかなかったであろう。
最初の不吉な現象は、南極大陸の近くに発生したそれまで人類が見た事もないような高さが数百メートルにも及ぶ分厚く真っ黒な雨雲であった。たっぷりと水蒸気を含んだその雨雲は急速に拡大を続け、瞬く間にオーストラリア大陸を覆いつくしてしまった。
その不気味な黒い雲の下には一切太陽の光が届かず、どろどろと不気味な音を発する雷光だけが唯一の光であった。南半球に突然現れた真っ黒な雨雲は、7日間で地球全体を覆いつくしてしまった。途中で容易ならざる事態であることを認知した気象学者が緊急事態宣言を発表したが、もはや手遅れであった。
地球は完全に闇に包まれてしまった。太陽光と太陽熱は全く地表に届かず、地球は巨大な魔法瓶と化してしまったのだ。
最初の悲劇は、スチーム地獄だった。厚い雲で密閉された地表は、圧力釜の中と同じような状態なのだ。人類の生み出した熱は地表のあらゆる生物に灼熱の水蒸気を浴びせることとなった。都市部に生活していた生命体の多くは、それで息絶えた。
やがて雨雲の限界に達したのであろう、大粒の雨が地表に降り注ぎ始めた。その雨は止むことがなかった。最初は熱湯のような雨であったが、徐々に温度は下がっていった。太陽光が届かない地表は、たちまちのうちに冷えていった。やがて雨は雪に変わった。そして、雪は吹雪となり、常態的に凄まじいブリザードが地表を吹き荒れるようになった。
今や地球上の生物は、以前の1%も生存していなかった。
最初の黒雲の発生から、わずか3ヶ月間の出来事である。
遂に、地球は氷河期に突入したのだ。
minaの眠れぬ蒸し暑い夜の妄想。
世界中が長い夏に浮かれていた。
異常気象による農作物の不作を心配する気象学者もいたが、不思議と旱魃は発生せず、むしろ農作物は豊作となったうえ、北極や南極の氷解による津波や水位上昇もほとんど見られなかったため、誰も何も言わなくなった。思えば、溶けた氷河はどこに行ったのか考えるべきであった。
もっとも人間の小さな力で地球規模の気象変化をどうにかできるものでもなく、仮にそれが人類にとって大きな災いの徴候であったと判っていたとしても、結局は手をこまねいて、せめて最後の常夏のバカンスをキリギリスのように楽しむほかなかったであろう。
最初の不吉な現象は、南極大陸の近くに発生したそれまで人類が見た事もないような高さが数百メートルにも及ぶ分厚く真っ黒な雨雲であった。たっぷりと水蒸気を含んだその雨雲は急速に拡大を続け、瞬く間にオーストラリア大陸を覆いつくしてしまった。
その不気味な黒い雲の下には一切太陽の光が届かず、どろどろと不気味な音を発する雷光だけが唯一の光であった。南半球に突然現れた真っ黒な雨雲は、7日間で地球全体を覆いつくしてしまった。途中で容易ならざる事態であることを認知した気象学者が緊急事態宣言を発表したが、もはや手遅れであった。
地球は完全に闇に包まれてしまった。太陽光と太陽熱は全く地表に届かず、地球は巨大な魔法瓶と化してしまったのだ。
最初の悲劇は、スチーム地獄だった。厚い雲で密閉された地表は、圧力釜の中と同じような状態なのだ。人類の生み出した熱は地表のあらゆる生物に灼熱の水蒸気を浴びせることとなった。都市部に生活していた生命体の多くは、それで息絶えた。
やがて雨雲の限界に達したのであろう、大粒の雨が地表に降り注ぎ始めた。その雨は止むことがなかった。最初は熱湯のような雨であったが、徐々に温度は下がっていった。太陽光が届かない地表は、たちまちのうちに冷えていった。やがて雨は雪に変わった。そして、雪は吹雪となり、常態的に凄まじいブリザードが地表を吹き荒れるようになった。
今や地球上の生物は、以前の1%も生存していなかった。
最初の黒雲の発生から、わずか3ヶ月間の出来事である。
遂に、地球は氷河期に突入したのだ。
minaの眠れぬ蒸し暑い夜の妄想。
か???
これだけ暑いと、氷河期になってしまえ!とか思っちゃうよね。
エアコン効きすぎのラブホが、良いなぁ、、
ぷぷっ!
もはやminaには、小説をまとめるだけの力は残っていません。
眠れぬ夜に、頭の中に浮かんだ妄想を書き留めただけです。
それにしても、何故こんな破滅的なことばかり思い浮かぶのだろう。
全てにやげやりなの。
そういうお仕事でもいいかって、思ってしまう。