minaの官能世界

今までのことは、なかったことにして。これから考えていきます。

蒼い星の伝説 第9章

2005年03月21日 | 官能小説「蒼い星の伝説」
「さて、イリヤと美奈にどう話そうか。」
「美奈さんをここに呼んでください。」
「どうしてだ。」
「実は、美奈さんと知り合いだと言ったら、びっくりする?」
梢は、語尾を上げるような話し方をし、ケンの顔を覗き込んだ。驚いたことに、梢にセックス技術を指導したのは、美奈だと言うのだ。美奈は、まさかそれがケンのために行われているものであるとは知らずに、個人指導を続けたのだ。道理で、ケンの感じるツボを押さえているはずだ。美奈を通じて、梢はどうしたらケンが悦ぶのかを知ったのだ。ケンは、やむを得ず美奈をエネルギー局まで呼び寄せることにした。
直ちに、局長専用車が手配された。30分もすれば美奈が到着する。梢は、これまでの生い立ちをぽつりぽつりと話し始めた。
「地球に帰ってきてからは、両親は離婚して、わたしをどちらが引き取るかで揉めて、結局、裁判所はわたしを施設に入れたわ。」
梢は、ケンの膝のうえに横座りした。梢のぴちぴちした感触がケンのものを刺激した。
梢は、ケンの肩に腕を回し、キスを求めてきた。二人は、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっと何度も軽く唇をあわせた。
「養育費が出る義務教育の間は、施設にいることができたのだけど、その後は、施設を出なければならなかった。施設にいた同じ年齢の女たちの中で容姿の秀でた者は、施設の斡旋で資産家のメイドになったものもいたわ。もちろん、セックスをして子供を産むのが仕事よ。うまくいけば、奥さんにもしてもらえる。でも、わたしのように地球生まれの女には、そんな仕事すら回ってこなかった。」
地球生まれというだけで、生殖能力に疑問が持たれたのだ。
「ハイスクールでは、セックス技能が授業の一環として組み入れられているけれど、わたしは、ハイスクールには進めなかった。働いて、生活費を稼がねばならなかったの。だから、最近まで、ずっと処女のままだったわ。たまたま、性エネルギー局に資料管理の雑用をする臨時職員の募集があったから、なんとか採用してもらったの。」
資料管理の雑用とは、エネルギー局最下層にある薄暗い倉庫で、上階にある研究室から指示された資料を探し出し、送り届けるという、およそ若い女性が好んでするような仕事ではなかった。地上に出ることはなく、倉庫に隣接した部屋で寝起きした。食事も地上から毎日、定時にカプセルで配達されるから、生きていくのに困ることはなかった。梢は、そこで、たったひとりで、黙々とその作業を続けた。前任者はとっくに逃げ出していた。梢は、そこに蓄積された膨大な資料の位置を覚えていった。一年もすると大体の格納場所を把握した。時間ができると、梢は、気に入った資料を読んで、知識を増やしていった。特に、性エネルギーについての資料を読み漁った。機密資料もいくらでも見ることができた。梢は、気がついていなかったが、さらに1年もすると、性エネルギーに関しては、イシス星一番の知識を持つに至った。
採用されてから3年程たったある日、梢は、性エネルギーに関して、かなり専門的な資料を探すことを命じられた。その頃の彼女は、指示がきたら、即日、応えることができるようになっていたが、今回ばかりは、どうしても、ぴったりの資料を探すことができなかった。仕方がないので、彼女は、別の様々な資料から考えられることをまとめて、研究室に回答したのだ。
翌日、研究室長が最下層の資料倉庫まで降りてきた。研究室長はハマダという、既に百五十歳を越えた男だった。ハマダは、梢の作成した報告書を読み、衝撃を覚えていた。梢の報告書は、まさに、彼がここ数年、取り組んできたテーマの回答そのものだったのだ。引退する時期を考えていた彼は、後任となる才能を探していた。彼は、遂に、その才能を探し当てたと感じていた。彼は、倉庫の入り口にある机にぽつんと座っている梢に尋ねた。
「ここの責任者は誰かね。」
「ここには、わたしひとりしかいません。」
「なんと! 君のような若い娘ひとりに留守番を押し付けるとは・・・。帰って来たら、注意しなければならんな。」
「いえ、そうではなくて、ここには、もともと、わたししかいないのです。」
彼は、まじまじと梢を見た。
「君は、何ていう名だね。」
「梢です。」
 「この報告書は君が書いたのかね。」
梢は、資料が見つけられなかったので、怒られるのだと思った。こんなことで、せっかく、ありついた仕事が首になるのは困ると思った。
 「・・・はい・・・」
「いつからここにいるのかね。」
「3年程前からです。」
「ううむ・・・」
 ハマダは、目の前の娘があの報告書を作成したのだということを、信じることができなかった。
「あの・・・、資料を見つけられなくて、仕方がなくて、そんな報告書になってしまったのです。次からは、ちゃんと探しますから・・・。どうか、許してください。」
「違うのだ。これは、よくできている。最近、資料も早く届くし、一体、どんな人物がこの報告をしたのかと思ってね。まさか、君のような若い娘だとは・・・。」
「ああ、よかった。叱られるのかと思いました。」
その答えをきいて、ハマダは、すっかり梢が気に入ってしまった。
「君は、いくつかね。」
「18です。」
ハマダは、まだ18歳の梢が、どうしてひとりでこんなところにいるのか、尋ねずにはいられなかった。
梢は、今までのことをハマダに話した。
 ハマダは、梢の話をきき、梢の後見人になってやろうと考えて始めていた。
「梢君、君さえ良ければ、私の研究室に来ないかね。ここよりは、良い待遇ができると思う。」
「本当ですか。」
「ああ。本当だとも。住む場所は、私の家に来ればよい。幾部屋も空いているからね。」
ハマダ研究室長の家は、郊外の大邸宅だった。それからの数年は、梢にとって、最高に幸せなものだった。ハマダは梢を後継者に育てたいと願っていたから、彼女をイシス星最高学府であるイシスアカデミーに入学させた。彼は、イシス星学会の長老でもあったのだ。彼女は、その期待に応え、トップの成績で4年のカリキュラムを1年半で修了させた。
彼女は、鳴り物入りで研究室に配属されることになった。しかし、若く美しい梢と学会の長老であるハマダの仲は、妬みと中傷の格好の餌食となった。同じ家で寝起きしていることが、さらに好奇の的となった。
梢としては、別にそれでもよかった。イシス星最高学府まで行かせてくれた上、あらゆる経済的援助を惜しみなく与えてくれるハマダに、梢は何もお返しすることができなかったから、求められれば、いつでも、未だ男を知らぬ身体を投げ出すつもりであった。愛人にしてくれるなら、それで充分幸せだったのだ。しかし、高齢のハマダにその気は全くなかった。彼は、一刻も早く、梢に持てる知識の全てを伝えることに専念していた。そして、悲劇の日はやってきた。ハマダは、突然、心臓発作に襲われ、倒れたのだ。
「わたしは、まだ死ぬわけにはいかない。お前に教えることが残っているのだ・・・。」
ハマダは梢の胸の中で呻いた。
それが、彼の最後の言葉だった。
 梢にとって不幸だったのは、ハマダは遺言を残していなかったことだ。ハマダの大邸宅に引き続いて住むことはもちろん、研究室に残ることすら危ぶまれた。
 幸い、研究室には過去の実績と梢自身の高い能力からそのまま残留することが許された。しかし、ハマダの後任となった主任研究員からは露骨な嫌がらせを受けた。彼の昇格と同時に梢も主任研究員に昇格したのだが、雑用ばかりやらされて、まともな研究をさせてもらえなかった。唯一の救いは、地球生まれという履歴が、梢に対する性的虐待を躊躇させたということだ。地球生まれの女と交われば、性能力が低下もしくは喪失するというまことしやかな迷信のおかげであった。著しい性欲減退、生殖能力の後退が社会問題となっている現在、あえて危険を犯すものはいなかったのだ。
 失意の日々を過ごしていた梢は、ある日、非常に興味深い現象をみつけた。性エネルギー局には、企業内の性エネルギー吸収装置を監視するモニターがある。そのモニターに、ほかの性エネルギー吸収装置とは明らかに異なる動きをするものが検出されたのだ。それは、ごく普通の食品会社に設置されている性エネルギー吸収装置であったが、1台だけ毎日、極端に大きな性エネルギーの検出があるのだ。性エネルギー局のメインコンピューターでは、それが、どの端末なのか検索することができた。梢は、ターゲットを絞り込んでいった。すると、イリヤというOLがそのエネルギーの源であるということが判った。イリヤは、最近、新しい彼を見つけ、それからというもの、毎日、とんでもなく高いエネルギー量を身体に蓄積し続けているのだ。
梢は、イリヤの新しい彼がケンといい、地球生まれであることを知った。しかも、イリヤ自身も地球生まれであることが調査の結果、判明したことから、大胆な仮説をたてた。それは、地球生まれのイシス星人は、従来の定説とは全く反対に、性能力が極めて高いというものだ。
梢は、その仮説を新しい研究室長に報告した。彼は、頑迷なほどの超保守的な考え方の人間だったので、梢の仮説を一顧だにせず、小娘の戯言として上層部に報告した。しかし、当時、性エネルギー局長であったロバートは、梢のレポートに興味を持った。彼自身が直接、イリヤの性エネルギー蓄積量の推移が尋常ではないことを確認した。
やがて、イリヤたちが受胎休暇を取り、政府の施設に逗留するという情報が入ったので、彼は二人を拘束するため、施設の支配人に圧力をかけた。しかし、あろうことか、性エネルギー局の職員でもあるセックスインストラクターの美奈が二人に協力し、二人の身柄拘束を拒絶してきたのだ。そこで、彼は梢に、美奈への接触を命令した。
「梢君。君のレポートは、非常に興味深く読ませてもらった。しかし、君の上司は、全く評価していないようだね。それというのも、確実な証拠となるようなものがないからだよ。そこでだ、君にあの3人に近づいてもらい、情報を手に入れてきてもらいたいのだ。」
 「このわたしにどうせよとおっしゃるのですか。」
「悪いが、君のことは、調べさせて貰った。君自身、地球生まれだというではないか。まず、セックスインストラクターの美奈に生徒として、接近するのだ。費用のことも含め、手続きは全て局の方で行う。君は、すぐに3人の滞在している施設に向かってくれ。もし、チャンスがあれば、ケンとセックスをし、自ら仮説を証明するのだ。」
処女のわたしに、セックスの技術を習得し、ケンとセックスせよというのは、あまりにひどいではないかと、梢は唇を噛んだ。しかし、反論はできなかった。セックスを現在の年齢までしていないことこそ、非難されるかもしれないのだ。
「承知しました。ただちに、2人の滞在している政府施設に出張します。」
翌日。
 梢は、地下のトレーニングルームで美奈と向合っていた。美奈は、梢のプロフィールが記入されたトレーニング申込書を見ている。どうせ、エネルギー局の担当官が適当に作成したものだ。
「梢さんね。ここにきた理由は・・・。ふむ・・・。秘書として採用が決まったので、セックス技術を磨く必要ができた訳ね。判ったわ。そこに横になって。」
梢は、セックストレーニング用の股間や胸の部分がないセックススーツを着用していた。性器や乳房が直接、外気にふれているのは、やはり落ち着かないが、トレーニングのためだから、仕方がない。
「さあ、脚をいっぱいに開いて。」
横たわった梢に、美奈は言った。梢が、おずおずと脚を開くと、美奈はその間にしゃがんで梢の股間を覗き込んだ。
「実際のトレーニングに入る前に、あなたの性器を調べさせてもらうわ。」
梢の顔は、羞恥で真っ赤になった。美奈はそんなことはお構いなく、クリトリスを剥き上げた。
 「ああん。」
 梢は、思わず声を上げた。
 「感度は良いようね。大きさも普通以上あるから、今のところはこのままで良いわ。包皮の摘出手術と膨張手術をすれば、もっと感じるようになるわよ。」
美奈は、梢の縦一文字に閉ざしている陰唇に手をかけた。男を知らない梢の陰唇は、すっきりと清楚な佇まいをみせ、黒ずみも全くなかった。
「きれいなラビアね・・・。まるで、処女のようだわ。」
同性に性器を見られる恥ずかしさに、梢は顔を手で覆った。美奈の指先が梢の陰唇を左右に開いた。内部は薄い桜色をしており、あまりの美しさに美奈は感嘆の溜息をついた。敏感なところを刺激され続けた梢は、内部から大量に愛液を分泌し始めた。
「優秀ね。愛液の量も充分だわ。さて、中はどんな具合かしら。」
美奈は、梢の膣腔に指を1本挿入した。
「あっ。」
梢が小さい悲鳴を上げた。今だかつて、何者の侵入を許したことのないところに、美奈の指が入ってきたからである。美奈の指先は、侵入を阻む薄く儚い抵抗物の存在を認めた。
 「まさか・・・。」
美奈は慎重にその感触を探った。間違いなく、処女膜であった。
 「あなた、処女なの!」
美奈は指を引き抜いて、梢に言った。梢は、手で顔を覆ったまま頷いた。
 「なんてこと。処女のままでは、訓練はできないわ。」
「構わないのです。どうか、このまま続けてください。」
「そうはいかないの。第一、秘書になるのでしょう? あなたが処女だと知ったら、あなたのボスは、きっと訓練を中止させるわ。あなたの処女を奪ってから、訓練を再開すると思うわ。あなたにとっても、そのほうが、自分を高く売れるわよ。」
「・・・わたし、地球生まれの孤児なんです。だから、今まで処女だったの。それが、ばれたらせっかくの仕事もなくなってしまいます。」
「うーん。そうなの。いいわ。じゃあ、わたしがあなたの処女を破ることになるけれど、それでいいのね。」
「はい。」
「実はね、わたしも地球で生まれたらしいの。祖母がそれを隠して、わたしを育ててくれたの。だから、あなたの気持ちも判らなくはないわ。」
「えっ。ほんとですか。」
梢にとっても、それは初耳だった。今回の調査では、イリヤとケンのことだけに関心が集中し、美奈の調査が疎かになっていた。そうだとすれば、彼らには地球生まれということで、何か特別な惹かれあうものがあるのかも知れない・・・。
「あなたの処女を破るのに、最高の張形があるわ。」
美奈は、1本の張形を取り出し、愛しそうに頬擦りした。
「これは、わたしの大切なヒトのものを模ったものよ。彼はとても優しくてすばらしいひとなの。もちろん、性能力はイシス星で最高だし・・・。」
(ケンのことだわ。)
 張形の直径は優に5センチはあり、長さも20センチを超えていた。そんな巨大なものを挿入されるのかと思うと怯えが先にたった。
「本物はダメだけど、これで、あなたの処女を奪ってあげる。」
(本当にあんな大きなものを入れられて、感じることができるのかしら。)
梢の不安そうな表情を見て、美奈は安心させるように言った。
「最初は痛いかもしれないけれど、すぐ気持ちよくなれるわよ。」
美奈は、梢の陰唇を左右に一杯に広げ、膣腔を剥き出しにした。そのうえで、媚薬ゼリーをたっぷりと塗した張形を膣腔にあてがった。
「あっ。」
梢がびくっと身体を震わせた。
「さあ、いくわよ。」
美奈はぐっと張形を前に突き出した。
 「ううむっ。」
 初めて受け入れさせられる衝撃に、梢は身体を反り返させた。ずるっという感じで、思ったよりもスムースに先端が侵入し、その半分ほども梢の中に埋まっていた。
「だいじょうぶよ。よく濡れているし、出血もほとんどないわ。」
美奈は、梢を励ましながら、一気に残り半分を根元まで押し入れた。処女らしい抵抗はあったものの、結局は、全てを呑み込んでいった。
「全部、入ったわよ。」
梢は、破瓜の苦痛に必死で耐えながら、肩で大きく息をしていた。美奈は、梢の股間に顔を近づけ、クリトリスの先端を舌先でつついた。ビクンッと梢の身体に電気が走った。
 「ふふふっ。敏感ね。」
美奈は、梢のクリトリスを口に含み、舌先て転がすように愛撫したり、吸い上げたりした。執拗な愛撫に痛みは次第に薄れていき、反対に腰から下に甘美な痺れる様な快感が広がってきた。
「あああっ・・・。」
梢は、思わず声を出していた。
「ふふふ。梢ちゃんて、かわいいわ。もっと、感じさせてあげる。」
美奈は、梢のクリトリスをちゅーちゅーと吸いながら、ゆっくりと張形の抽送を始めた。
長大な張形を梢は必死で食い締めている。張形を引くと、肉襞が捲れ返り、押すとずぶずふと一緒に入り込む。そのたびに、柔肉がぐちゅくちゅと捏ね回され、卑猥な音を奏でるのだ。
「入り口、真ん中、奥というように、締めるポイントを変えるのが、コツよ。入り口だけ締めても、男のひとは悦ばないわ。」
「そんな・・・。」
「すぐにできるようになるわ。焦らないことね。ペニス全体をしっかり咥えて、ぴっちりと締め上げるのよ。ペニスの形がヴァギナの中でイメージできるようになれば合格よ。」
 「ああ・・・。うーっ。ううんっ。」
梢は、必死で挿入された張形を食い締め、その形をイメージしようとした。美奈の巧み愛撫と相俟って、快感が膣壁から梢の身体全体に広がっていった。
美奈と梢の特訓は、1週間続いた。梢は、その間も、性エネルギー局のメインコンピューターを使って、美奈の蓄積エネルギー量をチェックすることを忘れなかった。やはり、尋常な数値ではなかった。平均して4億エクスものエネルギー量が毎日、増加している。これを、ロバート局長はどのように判断するだろうか。
ロバート局長は、美奈を本局まで召還した。SSクラスになった原因を追究するためである。梢は、ロバート局長が美奈を犯し、やがて美奈の体内に取り込まれ消失する一部始終を物陰から見ていた。むろん、梢はそのことを誰にも明かすことはなかった。
やがて、ケンが性エネルギー局の局長に任命されることが判った。梢は、ケン局長のセックス秘書に応募した。梢と確執のあった研究室長は、厄介払いができると最優先で梢を推薦した。こうして、梢は、ケンの第一号セックス秘書になることができたのだ。

「美奈様がお着きになりました。」
事務次官がモニターで伝えてきた。
「おう。判った。」
ケンは鷹揚に答え、出迎えようと立ち上がった。梢はそれを押さえ、ドアの前まで歩いて行き、美奈を出迎えた。
「あら、あなたは・・・。」
「こんにちは、美奈さん。梢です。」
「梢さん? まさか、あなたが・・・。」
美奈は、驚きを隠せないようだった。しかも、SSクラスのブラックスーツを着用している。その意味は美奈にも判った。
「ごめんなさい。美奈さんを騙すつもりはなかったの。」
「彼女は性エネルギー局長のセックス秘書だ。私は、そんな制度があるとは知らなかった。私は、彼女とセックスをした。彼女は私の子供を産みたいそうだ。」
「そうだったの・・・。」
美奈は、諦めた表情で呟いた。
「私は、妻や子供とは一緒に生活をするつもりだ。だから、梢とこうなった限りは、彼女にも私の正式な妻となってもらう。」
「判ったわ。あなたなら、きっとそう言うと思ったわ。イリヤも判ってくれるでしょう。梢、これからもよろしくね。」
梢は美奈に抱きついた。
「ありがとう。美奈さんなら、許してくれると思った。」
その日から、梢はケンのペントハウスに住人となった。お腹が目立つようになったイリヤも梢を歓迎した。
 「ここは広いから家族は何人増えても大丈夫だわ。でも、あまり多いと、ケン、あなたの身体が持たないわよ。わたしたち、手加減はしないから・・・。」
ケンは、仕事の方も忙しくなった。地球へ調査隊を派遣することにしたからだ。
年が変わり、イリヤが出産した。元気な男の子だった。ケンは、第一子に智也と名付けた。美奈もその1か月後に女の子を出産した。第二子はひとみと名付けられた。梢のお腹も目立ち始めてきた。調査隊の派遣は、2ヵ月後に決定していた。出産間近の梢が局長代行として留守を守り、イリヤと美奈は子供を連れて、ケンと地球に同行することになった。
壮行会はイシス星全土をあげた盛大なものだった。調査隊は、人口問題とエネルギー問題解決の切り札としてイシス星全国民の期待を集めていたのだ。
しかし、その期待も空しく、調査隊は地球へのワープ空間に入ったとたん、突然、消息が途絶えたのだ。(続く)

☆ブログランキングに参加しています。

 気に入ったら、プチッと押してね、お願い → 

 こちらもお願いね → 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿