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mimi-fuku通信

このブログを通して読み手の皆様のmimiにfukuが届けられることを願っています。

今夜(2月1日)も北陸の雪の話を少しだけ。

2012-02-01 22:10:00 | 自然・気象・災害

昨晩中途半端になった話の続き。

昨晩文字にした通り、
未明から強風が吹き荒れた石川県内。

今朝の天気の詳細を確認すると、
加賀地方南部:小松市の観測点では、
午前3時~5時に、
4.9℃の最高気温。
南南西の風は、
7~8メートルで降雨なし。
それが、
午前6時台には、
0.4℃まで気温が急下降。
その時間は、
前線が通過した時間で、
今朝の石川県では、
吹き荒れる風雪の中で、
通勤、通学を余儀なくされ、
午前6時~8時の2時間で、
10㎝の降雪(小松市)も、
午前10時までには雨に変わり、
午後から降り出した雪も限定的。
*気温が高く降っても融けやすい。

今朝の石川県加賀地方の平野部では、
この状態が大きくは変わらないと思う。

*****

なぜこのような状況が起きたかと言えば、
未明~早朝に鳥取沖→輪島沖に、
低気圧が通過した際の南風が強風と温風。
低気圧から延びる前線の通過は、
雷と突風と風雪を齎し(通勤時間)、
前線の通過後は午前の西風から、
午後の北風に変わり寒さが増し、
今夜から明日は発達した低気圧から、
冷たい冷たい北風が入ることで、
加賀南部地方は真冬日の可能性。

*****

他府県の方にとっても、
北海道の東に位置する発達した低気圧は、
西高東低(西に高気圧、東に低気圧)の気圧配置から、
全国的に今年一番の寒さが訪れる予想で、
多くの地域で降る雪は融けることなく蓄積され、
全国的に大雪になる可能性も高く、
石川県地方でも2月1日の降っても融ける状況から、
2月2日の凍りつく状況への変化は注意が必要。
*全国的に早朝~通勤時間のスリップ事故が心配。

*****

気象情報で伝えられるとおりに、
2月2日は今冬最強の冬将軍の到来は、
各地豪雪地帯でうんざりするような降雪予想。
*それでも昭和の雪と比較し決して異常ではない。

*****

昨晩は、
雪と地形の関係の話を触れた。
北陸3県では、
石川県と福井県の条件は似かよるものの、
福井県の人口集中地帯は盆地形で、
石川県の人口集中地帯は海に近いことは、
北陸自動車道を走れば一目瞭然。
*降雪量の違いは昨晩に記述した。

富山県は海が西にある石川県・福井県とは違い、
海が北にあることで降雪パターンも大きく異なり、
さらに海岸線から近い距離に立山連峰を抱え、
日本でも独特の漁場と地形を持つ。

*****

昨晩も文字にしたが、
果たして新潟県は北陸なのか?
区分としては、
越前・加賀・越中・越後に分類(北陸)されるが、
豪雪地形の信越(良質のスキー場の宝庫)や、
関東地方の人たちが認識する関東北部の名称は、
南西から北東に延びる275kmの海岸線。
よって新潟県は、
気象予報の中で独立した位置を占め、
全国ニュースで“北陸地方の雪”と括るのは、
些か無理があるように思う。
*夏の豪雨予想も新潟県と福井県では違う条件を持つ。

*****

話は今夜も脱線。
話を元に戻そう。

*****

昨晩は、
雪と地形の関係に話を触れたので、
今夜は、
雪と消雪の話に触れよう。

北陸に住み屋根の上に雪がある状態では、
一目で大体の温度が予想できる方法がある。

屋根雪を観察(曇天時)する私のイメージは、
0℃以下の場合は雨垂れは決して落ちない。
2℃の場合は天候により雨だれが見られ、
4℃になればポタン・ポタンと雨だれが落ちる。
7℃にもなればポタポタとした雨だれが落ち、
10℃を越えれば1本の線になって水が滴る。
*雪国でない方々は意味が理解できますか?

私が昨晩、
明日は5℃の予想は雪か雨かの、
ギリギリの温度と文字にした。

つまり、
雪解け(雪融け)には温度が必要であり、
昨年も文字にしたが、
高度と温度関係や北緯と温度の関係は、
0~5℃の気温差が大きく左右し、
消雪装置の限界点は新潟県とされ、
最高気温がマイナスを記録する地域では、
消雪水で路面が凍る可能性は危険を増す。

*****

北陸(三県)には北陸の雪の降り方があり、
北陸には北陸の雪の特徴があることは、
スキーをされる方ならご存知のはずの、
“湿度の高い北陸の雪はスキーに適さない”
と言われている。

*****

と、
あっという間に今夜も10時を過ぎた。
今夜も、
舌っ足らずで失礼。

明日、
2012年2月2日は冷え込みに注意。
石川県の平野部でも、
降った雪は融けないために大雪に注意。

お気を付けください。

コメント (6)
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2012年1月最終日:北陸の雪の話題を短く。

2012-01-31 21:10:00 | 自然・気象・災害

外は晴れ(星も高く)。
昨年の今朝は驚く大雪。
http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/m/201101

でも、
今年の1月最終日は穏やか。
ここ数日は、
毎晩少しの積雪と、
日中には時折の日差し。

昨朝の寒さと比較し、
今朝は3℃以上気温は高め。
明日は石川県内でも大雪の予想も、
加賀南部の平野部では5℃の予想は、
もしかして雨?のギリギリの温度。
ただし、
風が非常に強い状態が予想され、
寒気の入り込み次第では、
明日の日中は吹雪く地域や、

明日の夕方~明後日には、
まとまった雪の可能性。
と、
加賀地方平野部の天気は、
そんな感じでしょうか?
*テレビの予報とはずいぶん違うでしょ?

*****

“北陸で大雪!”
と言っても、
同じ白山市(石川県)でも、
松任地区と白峰地区では、
まるで違う雪量。
昔、
雪国に暮らしながらも、
新潟市に住む取引先に、
「新潟は雪が多いんでしょ?」
と問うと、
新潟市内は海岸に近く、
「50㎝の積雪も珍しいですよ。」
とのこと。
と言いつつも、
同じ海岸近くでも、
上越市では大雪になるようで、
地図を確認する平野から山地の距離。
平野が長く開けている場所の海沿いと、
平野から直ぐに山地がある地域の海沿い。

*****

昨年(2011年)の、
北陸地方の大雪で、
総ての交通網を切断した、
福井県今庄付近は、
北陸トンネルの近隣にある、
福井県南部の山間の集落。
しかし、
地図で確認すると敦賀湾(海)から、
約10㎞の位置。
同じ距離でありながらも、
存在する豪雪地帯。

今庄の例を見ると、
海から近いことだけが、
小雪の要因ではないようだ。

*****

北陸(石川県)から、
関西地区や中京地区に行くとき、
関西へは琵琶湖西回りの湖西線。
中京へは琵琶湖東回りの北陸線(米原まで)。

若狭湾から吹き込む雪雲は、
湖西部よりも湖東部に大雪を降らす。
特に湖東北部の余呉~長浜間は、
北陸平野部以上の大雪になる年も多く、
その理由としての伊吹山地。
*余談だが、
盆梅展で賑わう冬の長浜市から見る、
雪化粧した伊吹山は思いのほか美しい。

また、
時として関ヶ原でも大雪に見舞われ、
関ヶ原を越えた雪雲は名古屋に雪を降らす。

*****

天気予報で、
北陸で80㎝以上の雪と聞き、
不安そうに語る人も多い。

最近でこそ、
新潟県と北陸は別に表現をされるし、
80㎝の言葉も“多い所”でとの表現も、
北陸の表現は曖昧で、
新潟県とは、
北陸なのか信越なのか関東北部なのか?
*気象の警戒表記は県別が望ましい。

雪雲の流れ込みと、
低い雪雲を遮る山地との違い。
勿論、
湿度を多く含む重い雪を含んだ雪雲や、
海から陸地近くで湧き上がる積乱雲や、
風に運ばれることなく津々と降る雪は、
時に平野部でも大量の雪を降らせる。
*特に海水温が高い12月~1月に多く、
一晩に50㎝以上の雪は珍しくない。

*****

アレッ?
午後9時をまわってる。
話の途中だけど、
今夜はここまで。
*自分との約束。

カレンダーをめくったら、
2月29日が目についた。

今年は五輪の年。
真夏に行われるスポーツの祭典。
必ず冬は終わり春が来る。

でも、
既に降り積もっている、
豪雪地帯の大雪被害も心配。
何事もなく2月を通り過ぎますように。
特に、
豪雪地帯での地震が起きませんように。
*祈るしかない。
(望まれる自治体と冬季避難の模索)。

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【平成23年(2011年)7月:新潟・福島豪雨】資料と解説(報道メモ)。

2011-07-31 00:00:00 | 自然・気象・災害

 “やまない雨はない”と人は言うが、
 2011年7月27日~30日にわたって新潟・福島両県に降りしきった大雨は、
 “いつ止むのだろうか?”と多くの方々が心を痛め不安な日々を過ごした。
 特に29日午後⇔30日午前の天気概況に、
 “戦慄”を覚えたのは私だけではないだろう。



 上記の気象衛星画像は北半球東部アジア地区を写した拡大版。
 天気図は気象庁発表のレギュラーサイズを転載した。
 日本の西南には、〝2つの台風〟と沖縄地域は高気圧による青い海。
 被災地の方々にとって最も不安がつのったであろう29日の夜9時頃。
 その時の状況は十日町で時間雨量112ミリの降雨を記録。
 新潟から福島にかけて、
 真っ白な厚い雲(積乱雲)が鎮座しているのが分かるだろう。
 2つの台風とは沖縄の南の海上にある
台風9号が7月28日に発生(北上中)。
 新潟・福島での豪雨災害に影響をもたらした〝湿った空気の原因〟の一つと考えられる。
 南シナ海に位置する台風8号は7月26日にフィリピンの東の海上で発生し、
 フィリピンを横断するルートをたどることで大きな被害(27名が死亡)を出した。
 また台風8号は、
 26~28日に
起きた韓国での豪雨災害(40人以上が死亡)にも影響を与えたと考えられる。
 韓国を襲った前線はソウルでも500ミリを超える雨量を記録し前線はその後に日本へと達した。

 転載画像(天気図+衛星写真)は28日午後9時頃の状況。
 翌29日(最上部の画像)の夜と比較すると、
 雲が全体に散らばっている様子が分かるものの、
 既に新潟から福島県地方には大量の雨が降っていた。
 *韓国東部海岸線にも強い雨雲が見られる。
 また注目すべきは〝京都・滋賀地方〟にかかる濃い雨雲。
 28日夕方の京都府南部地方では局地的豪雨が観測され、
 京都市や宇治市で浸水被害が相次いだ。
 京都地方気象台によると、
 ・宇治市と城陽市付近で約110ミリ。
 ・宇治田原町荒木で約99ミリ。
 の猛烈な雨が降ったとみられている。
 

 29日は午前6時→昼12時→午後6時の順で気象庁発表の画像(衛星+天気図)を、
 日本地図にそって独自に切り取り比較しやすいよう衛星画像と天気図の位置を並べた。
 注目すべきは〝前線の位置〟であり最上部29日午後9時ごろの気圧配置は、
 新潟・福島県地方を基点に北東と南西に“ほとんど停滞”と記された高気圧。
 前線が停滞した理由として注目される2つの高気圧の位置は、
 平成16年:新潟・福島豪雨のさいの気圧配置との類似点が指摘されている。
 *下記気象庁のPDF(リンク)には16年:新潟・福島豪雨の詳細なデータを記載。

 当初の予報(29日)では前線は西に移動(新潟西部~富山方面)すると見られたが、
 48時間に渡り50km圏内の同じ地域に前線が止まったここと南の台風9号の発達。
 *台風+前線の危険性は当ブログでは何度も指摘している。

 さらに、
 ヒステリック状況をもたらす南からの湿った空気と北からの寒気の遭遇。
 特に29日:午後6時~翌朝にかけての積乱雲の発達は自然が生み出す驚異(脅威)。
 これまでの日本海側では予想もしなかった記録的な豪雨は山沿いだけでなく、
 海上からわき立つように見える“積乱雲の発生”は平野部にも降りそそいだ。
 *前日からの湿った空気が前線を刺激した状態+寒気の入り込みが原因とみられる。

 アメダスランキング(全国)
 
最大1時間降水量(29日)
 1. 新潟 十日町 112.5mm 21時  
 2. 新潟 宮寄上 91.5mm 11時  
 3. 新潟 塩沢 64.5mm 22時  
 4. 新潟 村松 57.5mm 10時  
 5. 福島 只見 50.5mm 17時  
 6. 新潟 下関 49.0mm 7時  
 7. 新潟 三条 49.0mm 12時  
 8. 新潟 川谷 45.5mm 20時  
 9. 新潟 赤谷 42.5mm 9時  
10. 新潟 村上 39.0mm 5時 

 アメダスランキング(全国) 
 
日積算降水量(29日)

 1. 福島 只見 314.0mm  
 2. 新潟 宮寄上 291.5mm  
 3. 新潟 三条 208.0mm  
 4. 新潟 十日町 174.0mm  
 5. 新潟 塩沢 158.5mm  
 6. 福島 舘岩 148.5mm  
 7. 新潟 入広瀬 146.0mm  
 8. 新潟 津川 131.0mm  
 9. 新潟 村松 131.0mm  
10. 新潟 赤谷 127.5mm
*tenki.jp(日本気象協会)のデータを転載(23時⇔23時)。

 30日も深夜~朝の状況は変らず深刻。
 写真編集に誤り(6時12時)があるものの整理すると、
 *気象衛星(上から):午前0時→午前6時→昼12時。
 *天気図(上から):午前3時→午前6時→昼12時。
 午前6時に新潟県上空に見られる真っ白な雲の塊が、
 昼12時には地表が透けて見える事に気付くだろう。
 (この時間)ようやく被災地にとっての明るい兆しが見えた。
 その後雨雲は南西に移動し、
 群馬県・静岡県・山梨県には局地的な大雨(短時間)。
 新潟県中部~福島県西部を狙いすますかのように襲った、
 長時間の集中豪雨の危機は去った。

 しかしこれまでの日本海側の常識では、
 考えられない雨量を記録した、
 
平成23年:新潟・福島豪雨災害。

 当面は山地に十二分に含まれた降水量(溜まり水)の危険を考慮し、
 土砂災害・山脈から染み出る大量の濁流の処理に注意が必要。
 100年に1度のはずの、
 平成16年:新潟・福島豪雨を遥かに超える雨量が、
 僅か7年後に同じ地を襲うとは誰にも想像できなかっただろう。

 梅雨があけても梅雨末期と同じ状況をもたらす気象配置は自然の摂理(=人知の外)。
 私の住む石川県に伝わる昭和9年(1934年)の手取川水害(白山麓豪雨)での甚大被害。
 自然災害は何時如何なる時に何処ででも起き得る事実(=人知の外)を忘れてはならない。

 その中で、
 今回の新潟・福島豪雨に於いて伝わる情報によると、
 家の中で待機し亡くなった方はいないようだ。
 “早めの避難と正しい情報伝達”
 少しずつだが地域の防災意識が高まっているようにも感じ、
 多くの方々の努力(自治体・地域消防等)にも敬意を表したい。

 
アメダスランキング(全国)
 最大1時間降水量(30日)
 1. 新潟 栃尾 67.0mm 5時  
 2. 新潟 塩沢 65.0mm 4時  
 3. 静岡 高根山 56.5mm 14時 
 4. 山梨 甲府 55.5mm 17時 
 5. 新潟 長岡 54.5mm 6時  
 6. 新潟 入広瀬 53.5mm 3時  
 7. 新潟 川谷 53.5mm 8時  
 8. 群馬 藤岡 52.5mm 23時  
 9. 新潟 小出 50.0mm 0時  
10. 秋田 五城目 48.5mm 14時

 アメダスランキング(全国)
 日積算降水量(30日)

 1. 新潟 宮寄上 224.0mm  
 2. 新潟 塩沢 194.5mm  
 3. 新潟 松代 193.5mm  
 4. 新潟 栃尾 189.5mm  
 5. 新潟 小出 170.5mm  
 6. 新潟 入広瀬 166.5mm  
 7. 新潟 川谷 150.0mm  
 8. 新潟 長岡 137.0mm  
 9. 新潟 新津 133.5mm  
10. 群馬 藤原 124.5mm
*tenki.jp(日本気象協会)のデータを転載(23時⇔23時)。


 <関連災害資料>
 *平成16年7月新潟・福島豪雨
 *平成16年7月福井豪雨(pdf形式3,288kb)
  http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/saigaiji/200407gouu.pdf

 <気象庁PDF資料転載>
 
*平成16年7月新潟・福島豪雨
 ~2004年7月12日18時~7月13日24時

  総降水量(30時間)
 ・新潟県 栃尾市 栃尾 427㍉
 ・新潟県 栃尾市 守門岳 362㍉
 ・福島県 只見町 只見 333㍉
 ・新潟県 加茂市 宮寄上 324㍉
 ・新潟県 上川村 室谷 305㍉
 ・福島県 金山町 金山 254㍉
 ・新潟県 津川町 津川 243㍉
 ・新潟県 長岡市 長岡 233㍉
 ・福島県 昭和村 博士峠 233㍉
 ・新潟県 三条市 三条 216㍉
 ・新潟県 寺泊町 寺泊 202㍉


 ~下記Webニュースを転載(日時別=下記ほど新しい情報)。

 【速報】
 2011年7月27日~30日にかけて新潟・福島で記録的豪雨災害。
 一時は40万人以上の避難指示・勧告が出された。
 7月30日の夜の時点で、
 *
新潟県:十日町市や三条市などで孤立。
 *福島県:檜枝岐村や只見町、南会津町で孤立。

 国土交通省北陸地方整備局によると、
 *三条市の五十嵐川で約150メートルにわたって堤防が決壊。
 *魚沼市の破間川でも堤防が決壊。
 新潟県によると決壊は5カ所に上った。

 ▽新潟県では
 *11棟の住宅が全壊。
 *魚沼市や阿賀町で住宅など合わせて715棟が床上まで浸水。
 新潟市、魚沼市、田上町などで合わせて1926棟の床下が浸水。
 ▽福島県では、
 *只見川が氾濫した只見町で少なくとも100棟が床上浸水。
 ~新潟県と福島県を合わせると浸水被害は3000棟を超える。
 また今後調査が進むにつれ更に被害状況は深刻になる予測。

 【記録的な雨量(NHK)】
 今月27日の降り始めからの雨量は、
 福島県の多いところで650ミリを超えたほか、
 新潟県三条市に設置した雨量計では1000ミリを超え、
 平成16年7月に起きた、
 『新潟・福島豪雨』を上回る記録的な数字。
 

 ▽気象庁によると29日の夕方までの1時間雨量は、
 *午後4時までには新潟県が三条市笠堀で76ミリ。
 *午後3時までには三条市下田地区付近で約100ミリ、阿賀町上川付近で約90ミリ。
 *加茂市の宮寄上では24時間に319ミリの最多雨量を記録。

 ▽気象庁によると29日深夜までの1時間雨量は、
 *午後8時50分までには新潟県十日町市で120.5ミリ。
 *午後10時までには新潟県南魚沼市で64.5ミリ。
 *午後10時までには新潟県小千谷市付近と南魚沼市中部付近で約80ミリ。

 ▽気象庁によると29日夜から30日朝にかけての1時間雨量は、
 *午前6時までには新潟県長岡市で54.5ミリ、十日町市松代では39ミリ。
 *午前4時までには新潟県長岡市栃尾付近と三条市下田付近で約100ミリ。
 *午前4時半までには新潟県十日町市十日町付近で約80ミリ。
 (以上2011.7.30:NHKニュースから記事転載・独自に再編集)
 
 【7.13を上回る記録的豪雨(新潟日報)】
 新潟県内に大きな被害をもたらした大雨は30日、
 降り始め(27日正午)からの総雨量が新潟地方気象台の観測地点で最大600ミリを超えた。
 2004年の7.13水害では最大でも400ミリ台だったため、
 同気象台は7.13水害を上回る大雨となったとしている。
 県内上空付近では停滞していた前線に向かい、
 南の太平洋高気圧から暖かい湿った空気、
 北のオホーツク海高気圧から冷たい湿った空気が流れ込み、
 前線の活動が活発化。
 積乱雲が3日間次々と発生し局地的な豪雨が何度も各地を襲った。
 雨量を観測する同気象台の県内観測地点44地点のうち、
 降り始めから30日午後4時までの降水量は、
 *加茂市(宮寄上)で623・5ミリ。
 *南魚沼市(塩沢)で562・5ミリ。
 ~7.13水害では長岡市(栃尾)の431ミリが最も多かった。
 また30日は塩沢で午前4時半までの1時間に89・5ミリの猛烈な雨を記録した。
 ~7.13水害では1時間降水量の最大値は長岡市(守門岳)の63ミリ。
 今回の豪雨では十日町市で29日に県内過去最多の121ミリを記録した。
 (以上新潟日報:2011年7月30日・記事転載)

 【豪雨被害(速報)】
 ▽新潟、福島両県の豪雨災害
 *死者は新潟県で3人。
 *行方不明者は両県で3人。
 住宅の、
 *全半壊18棟、床上浸水1263棟、床下浸水4667棟。
 (毎日新聞:2011年7月31日現在・記事転載・資料部分)

 【断水被害(速報)】
 
▽断水(新潟・三条全域と田上町一部)
 五十嵐川が決壊し市内全域に避難勧告が出るなど甚大な被害が出た、
 新潟県三条市では五十嵐川の濁りがひどいため取水できず、
 ほぼ全域で上水道が断水したり水圧が下がったりしている。
 *午前8時(31日)現在での断水は約4500世帯。
 同県田上町でも取水先の大谷ダムの水が濁ったため、
 *一部地域の約1740世帯で断水。
 (朝日新聞:2011年7月31日現在・記事転載・資料部分)

 【浸水被害(総務省)】
 総務省消防庁(8月1日)によると、
 浸水の被害を受けた住宅:合計7424棟
 新潟県では、
 床上浸水が1447棟、
 床下浸水が5549棟に上っているほか、
 福島県でも
 床上浸水が127棟、
 床下浸水が286棟に上っています。このほか、
 群馬県と長野県、神奈川県、栃木県でも2棟が床上浸水し、
 13棟が床下浸水する被害が出ています。
 (以上2011.8.01:NHKニュースから記事転載)

 【過去の教訓と河川改修】
 国土交通省北陸地方整備局信濃川下流河川事務所によると、
 全長367キロと日本一の長さを誇る信濃川は7年前に、
 新潟県内で2つの川の堤防が相次いで決壊し15人が亡くなった豪雨を教訓に、
 下流域で6年間かけて堤防の高さを水を安全に流せる計画高水位より、
 2メートルほど高くかさ上げしたり川幅を広げたりしました。
 このうち新潟県田上町の堤防では、
 高さが9メートル60センチだった堤防は11メートル46センチになりました。
 今回の豪雨では9メートル82センチまで水位が上がり、
 河川事務所は整備を進めたため堤防の決壊を防ぐことができたのではないか?
 と分析しています。
 (以上2011.8.01:NHKニュースから記事転載)

 【命名(気象庁)】
 新潟県と福島県を襲った記録的な豪雨について気象庁は、
 『平成23年7月新潟・福島豪雨』と名付けました。
 気象庁が豪雨などの気象災害に名前を付けたのは、
 2009年7月に中国地方や九州で被害が出た、
 『平成21年7月中国・九州北部豪雨』以来です。
 (以上2011.8.01:NHKニュースから記事転載)

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台風2号(2011年):山陰沖~若狭湾に降り注いだ大雨(集中豪雨)を考える。

2011-05-30 21:32:00 | 自然・気象・災害

 2011年5月29日~30日にかけて、
 
福井県の若狭湾近辺の各地では、
 台風2号から変わった温帯低気圧に影響された、
 発達した雨雲が次々と流れ込んむことで、
 周辺地域に記録的な大雨を降らせた。

 福井県大飯郡おおい町では24時間の最大雨量値が370㍉に達し、
 気象庁が統計を取って以来最大の雨量を雨期に入る前の5月に記録。
 報道によると東日本・西日本・東北の各地では約100を超える観測点で、
 24時間に降った雨量が5月の新記録となっている。

 私が興味を持ったのは私の住む石川県のお隣の福井県周辺の降雨量。
 福井県内の観測点で24時間雨量が観測史上最大を記録したのは4地点とされ
 坂井市三国:218・5㍉、敦賀市:214㍉、福井市越廼:188㍉。
 ~石川県でも加賀市栢野町で積算雨量が200㍉を超えた(5月の新記録)。

 また若狭湾近辺の市町村でも、
 京都府舞鶴市:280㍉、綾部市故屋岡町:269・5㍉、福知山市三岳:220㍉。
 滋賀県高島市朽木:235・5㍉、同市今津町:206㍉、大津市萱野浦:177・5㍉。
 兵庫県豊岡市:157・5㍉などとなっている。

 思い出すのは、
 2004年10月19~21日に列島を襲った超巨大台風23号。
 その時は、
 京都府舞鶴市で路上を走行中のバスが洪水による立往生。
 さらに、
 兵庫県豊岡市では
 20日の
正午頃から午後6時までに周辺地域で160~220㍉の雨量を記録し、
 その後も時間雨量20~35㍉の激しい雨が降り続き豊岡測候所で観測不能。
 総雨量は280㍉を超えており豊岡市での被害は、
 全壊333棟、大規模半壊1082棟、半壊2651棟、一部損壊292棟、
 床上浸水545棟、床下浸水3326棟と甚大であり7人の方が亡くなった。
 *以上豊岡市役所ホームページ参照。
 
 ただし、
 
豊岡豪雨の直後の24日に新潟県で中越地震が起こり、
 豊岡市での豪雨被害や台風23号の報道は陰に隠れ、
 人々の記憶に強い印象を残すに至らなかったように思う。
 *バスの天井に取り残された人達の救出は強く記憶に残る。
 
 地形的に山陰海岸国立公園~若狭国定公園付近を襲う大雨は、
 高知県室戸岬周辺(四国東部)に上陸した大型の台風が、
 
琵琶湖~富山・新潟周辺に抜けるコースが指摘される。
 *舞鶴の顧客に伺った情報。

 今回のように、
 室戸岬近海で温帯低気圧に変化した台風が、
 紀伊半島~東海沖(主に太平洋上)に移動し、
 5月の若狭湾周辺で大雨を降らせた不思議。

 *福井県大飯郡おおい町(349.5㍉)
 30日AM5時←29日AM5時:24時間雨量
 24.0-36.0-53.0-41.5-29.0-20.0-17.5-9.5-4.0-1.5-3.0-7.0
  10.0-4.0-9.0-9.5-13.0-11.5-8.0-11.5-10.5-6.0-7.0-3.5


 本題に入ろう。

 石川県南部地域にある私の家でも、
 日中はほぼ無風の状態から夜には北よりの風に変わり、
 夜半前後~早朝には北から南に吹く強風と激しい雨が、
 自宅の外壁を叩き睡眠中に2度も目を覚ました。

 大雨が降り注いだ深夜の山陰東部~若狭地域は、
 東海沖で停滞した温帯低気圧(台風2号)の北西に位置し、
 キーワードとしての北からの風は、
 台風と同じく回転運動を伴った温帯低気圧中心の外側の渦を意味し、
 日本海側にあった寒気(冷たい空気)や平年よりも低い日本海側の海水温が、
 温帯低気圧から運ばれた暖かく湿った空気に刺激され日本海沖で雨雲が次々と発達。

 温帯低気圧の渦からの風向きに運ばれた雨雲が、
 紀伊半島~東海沖をゆっくりとした“低気圧=
台風”の移動に伴い、
 兵庫県北部→京都府北部→福井県南部→滋賀県北部に到達。
 5月としては考えられないほどの集中豪雨を記録した。
 と仮定(推測)するのは無理があろうか?

 キーワードとしての日本海の冷たい空気と海水温。
 *台風の勢力を急激に弱める冷たい海水も真実。
 逆のパターンとしては、
 2010年年末に鳥取⇔島根県の海岸部での記録的な短時間豪雪は、
 平年よりも暖かかった12月の日本海に強い寒気が入ってきたことで起きた。

 寒気と暖気の遭遇はヒステックな現象を引き起こす。

 指摘すべきは気象庁の予報が、
 地域雨量が24時間最大で120㍉を予測していたのに、
 現実的には350㍉を超える地域が存在した事実。
 さらに(5月の北陸地方でありながら)、
 深夜の6時間雨量が200㍉を超えた衝撃に言葉を失う。

 大雨が降り注いだ地域が海岸沿いの短い河川しかない地形だったことが、
 積算雨量400ミリを超えても大きな被害にならなかった理由ではあろうが、
 仮に、
 豊岡市周辺等のような中級河川の流域に集中して雨雲が侵入していれば、
 今夜のトップニュースは大きく変わっていただろう。

 24時間の雨量予測が発表の3倍にも膨れ上がり、
 深夜短時間で200㍉超えの雨量を日本海側で記録した、
 珍しい5月の台風と今回の衝撃的な事例との関係。
 大きな被害が出なかったのは偶然でしかない。
 *自然災害とは往々にそうしたものだが。

 何故東海沖太平洋に進路をとった台風崩れの低気圧が、
 海水温の低い日本海側で記録的な大雨を降らせたのか?

 気象予報がぶち当たる責任の所在は重い。

 そのためにも今後大きな被害が出る前に、
 新たな未来予測と
検証が必要となる。
 
 事故が起きれば検証。
 事故が起きなければ黙殺。

 それでは“この国”は良くはならない。

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【北陸の知恵】:今日は“雪かき用スコップ”と“屋根雪下ろし”の話でも。

2011-02-01 23:30:00 | 自然・気象・災害

 昨日は3時間。
 今日も2時間ほど雪かきのための、
 スコップ(鉄・アルミ・プラスチック)を持った。
 ・プラスチックのスコップは表面の雪を処理。
 ・アルミのスコップは地肌を出す時に使用。
 ・鉄のスコップは自動車に常備。
 その他に、
 スノッパやスノーダンプ(通称:ママさんダンプ)などの名称の除雪道具。
 特徴としてはプラ製のスコップは軽くて多量の雪をかけるが軟弱。
 アルミも同様に軽いのが特徴で硬くしまった雪などに便利。
 鉄のスコップは氷状の雪を削る時の使用目的が多く、
 特に、
 雪にタイヤをとられて立ち往生した自動車の救出には必需品。
 山道を走る時(スキー場に行く時など)は、
 先端の尖った三角スコップがお薦め。

 スノーダンプとスノッパは形状の違いかな?
 大量の雪を移動する時や大きな側溝等の雪捨て場のある場合に便利なグッズ。
 それと大きな屋根の“屋根下ろし”をする時には欠かせない必需品でもある。

 他にビニール製のトタン板は大きな屋根の中間に固定して、
 トタンの上に雪をスコップで投げやると屋根下に向かって一直線。
 山間部ではそんな知恵もある。

 屋根下ろしの危険は屋根からの転落。
 特に屋根下にある、
 ブロックやコンクリートの塀垣等に人体が落下すると危険。
 大雪時に大雪の上に落下する場合は大事にはならないが、
 道路の除雪作業が済んだあとの屋根下ろしは、
 スポンジがない分危険性(衝撃)が増す。
 
 最大の注意点は梯子の固定。
 屋根の軒(のき)部分に近づかない事。
 できる限り複数で屋根に登ること。
 
 さらに、
 屋根の下が道路の場合は通行者に気を配るために、
 道路に1人“番人”をつけて屋根下の雪の片付けと、
 通行者の有無を指示してもらう事。 
 
 石川県では屋根瓦の3枚目に雪止めのある瓦を使用。
 “雪止め瓦”は大量の雪がずり落ちないための工夫で、
 屋根瓦が移動しないための工夫であると同時に、
 下を通行する人達が雪の下敷きになる事を防ぐため。
 さらに、
 湿度の多い雪がズリ落ちて軒を巻いてしまうと、
 雪の重みで軒が折れる事を防止する工夫でもある。

 瓦2枚分の雪は温度が上昇すると落下。
 通行人が雪の下敷きになることはないが、
 頭の上に落下するとかなりの衝撃。
 と同時にフードがない防寒着では、
 首から背中に大量の雪が入り、
 とんでもない事に!
 ~冷たいだけです(笑)。

 屋根雪の落下を一度でも経験すると、
 “雪道は道路の真ん中を歩きましょう”
 を身に付ける。
 ~それはそれで危険ですが。

 『屋根雪下ろしの注意点』
 
をおさらいすると 
 ・地域(町内会など)の情報を必ず確認。
 ・昇降の際に必ず梯子(ハシゴ)を固定。
 ・できる限り複数の人間で行う。
 ・道路に面した屋根下には必ず監視員をつける。
 ・落ちたら危険な場所(路面からの凹凸)を屋根に登る前に確認。
 ・温度が上昇すると雪が滑り落ちる危険が増すので注意が必要。
 ・高い屋根では屋根の頂点から左右に分かれ腰紐で2人を結ぶ。
 ・できるだけ屋根の縁(軒)に近づかすに軒周辺から順番に下ろす。
 ・屋根から滑り落ちないために雪を20センチくらい残し地肌(瓦)を出さない。
 ・下りる時まで梯子周辺の雪は除去しない。
 ~他に思いついた事があれば後日追加します。

 
 雪国の石川県でも、
 平成に入って平野部では雪下ろしの機会が減少。
 若い方で初めての屋根雪下ろしは経験者に確認。
 慎重の上に慎重を重ねてください。

 私は手伝いを含め(学生時代から)、
 過去に10回以上は屋根雪下ろしを経験。
 が、
 それは昭和61年までのお話。
 平成に入り本当に雪の量は少なくなったと感じます。
 それは嬉しい事か心配事か?
 …。
 答えとして多くの北陸人にはありがたいこと。
 久しぶりのドカ雪は、
 色々な過去を思い出させてくれます。
 

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2011年1月末に北陸地方を襲ったドカ雪の話(&福井県の交通障害)。

2011-01-31 21:01:11 | 自然・気象・災害

 
 【2011年1月31日(朝):ドカ雪の写真】

 
                        
                                  Ⅰ:雪に埋もれた自動車。


     

                       Ⅱ:雪から救出された自動車。

 

                     Ⅲ:積雪を簡易にはかる便利な道具(傘)。

 

                                       Ⅳ:圧雪の道路

 

 石川県加賀地方に久々に降った大雪。
 30日の昼頃から31日の朝にかけてのまとまった雪は、
 予想をはるかに超えた“短時間型のドカ雪”だった。
 先ずは写真の説明。

 
Ⅰ:雪に埋もれた自動車。

 “自動車の姿が見えない。”
 一見すると“驚き”の写真。
 でも、
 良く見るとサイドミラーの位置が分かる。
 2011年1月31日の朝に見かけた風景は、
 実は、
 昭和の時代には必ずしも珍しい風景ではなかった。

 Ⅱ:雪から救出された自動車。

 同じ駐車場にある別の車両を撮影。
 雪の深さはタイヤの高さを越えている。
 この場合、
 除雪作業をしなければ自動車の脱出は不可能。
 個々の手作業は思いのほか時間がかかる。

 
Ⅲ:積雪を簡易にはかる便利な道具(傘)。

 傘の先端は比較的鋭角なので地面までグサリ。
 私の住む地域(石川県加賀南部)の今朝の積雪は、
 多い場所で約65cm。
 少ない場所で約55cmだった。

 
Ⅳ:圧雪の道路。

 除雪車が通ったものの地面から10cm程の位置にタイヤの轍。
 
 真ん中の雪は新雪で人々は滑らないように新雪の上を歩く。
 写真のタイヤ痕と新雪の間に見えるツルツル部分が車両の通行位置。
 ゴム長靴を履いていても見事に足をとられる。
 また10cmの位置の雪道は、
 立ち往生するとスリップ痕にタイヤが埋まり脱出困難。

 一昨日29日の昼の積雪は0cmに近く、
 昨日30日の昼の積雪は15cmもない程度だったのに、
 今朝の積雪は約60cm。
 昨日のお昼頃から激しさを増した雪は、
 約24時間で約50cmの積雪。
 各地で交通がマヒするはずだ。

 北陸地方では何処に住んでいても、
 朝起きて“えっ?”は誰もが経験済み。
 それにしても24時間で50cmの積雪は本当に久しぶり。
 もしも明日から暖かくなるとの週間予報を知らなければ、
 屋根の上を見てドキドキしなくちゃならない数字。
 ~新雪(乾雪の場合)の60cmは屋根雪下ろしの対象外。
 
 幸いな事に加賀地方平野部では、
 午前7時頃から雪の降り方も緩やかになり、
 お昼頃は太陽も顔をのぞかせ、
 多くの方々が一安心。
 
 暖かくなる事で雪が水分を吸収し、
 ふわふわの新雪が重みを増す。
 そのことで積雪量は雪が締まる分減少。
 夜8時の時点で50cm強かな?
 でも雪の重みは新雪の65cmよりも、
 水分を吸収した50cmの方が重く、
 気温が4℃を超えるまでは油断はできない。

 特に寒い日が続く場合は、
 後から降り積もる雪の重さで、
 カンカンに締まった根雪は氷のように重く、
 積雪量だけで雪を判断すると、
 思わぬ事態があるかも?

 また、
 新雪は雪が軽く作業には楽チンなので、
 年配の人達は朝起きると直に、
 雪カキに汗を流す人も多い。

 それと、
 雪が降っている最中の雪嵩(かさ)が倍にも見えるので、
 お出かけや屋根に上る時の判断は止み間にすべき。
 と先輩諸氏に教わった。

 今回の雪は北陸地方の交通を切断。
 特に福井県では、
 高速道路も国道8号線もJRすらもが終日切断。
 多くの人達が車中で足止めをくらった。
 本来のJRならばバスに乗り換えての代走等の処理をするのだが、
 主要道路がすべて走行できない状況の中で苦慮しているようだ。

 国道8号線では1000台以上の車が、
 24時間以上立往生しているとされる、
 今庄界隈(敦賀⇔南条間)。
 調べてみると、

 *
南条郡南越前町今庄
  31日(月)
  午前 2時:  8.5cm
  午前 1時:  5.5cm
  午前 0時:11.5cm
  30日(日)
  午後23時: 8.0cm
  午後22時: 7.0cm
  午後21時: 9.5cm

 僅か6時間で50cmの積雪を観測。
 仮に午後10時~午前0時の2時間(23時+0時)
に事故があり、
 先頭を走っていた通行不能な1台の車両の撤去に2時間もかかれば、
 その地域は20cmの新たな積雪が加算される。
 6時間で50cmの積雪の深刻は上記の<写真Ⅰ>を見れば判断できるはず。
 日本海側の豪雪地域では1時間に20cm以上の積雪も時折観測され、
 荒天の視界不良で立ち往生するだけで大量の雪が一箇所に集中。
 大雪警報発令時では、
 1台のミスが大きな渋滞を引き起こす事も想定すべきなのだろう。

 今回の福井県周辺での交通の混乱、
 *北陸自動車道:葉原トンネル(敦賀市)付近で約500台が走行不能
 *敦賀⇔今庄インター間:約800台が立ち往生。
 *国道8号:敦賀トンネル付近で上下線約13キロが走行不能。
 *JR北陸線:特急7本の乗客約1800人が24時間を越え列車内で待機。
 は予想外の降雪量と道路事情の関係を如実にあらわしている。
 

 地元の年長者が口にする、
 “雪は化け物”

 今日はここまで。
 

 <関連記事>
 *2011年1月30日:北陸地方の大雪の話。
  http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20110130


 
<資料1>

 日積算降水量
 30日:20時→31日:20時

 1. 福井 敦賀 57.5mm 
 2. 新潟 塩沢 51.5mm 
 3. 石川 栢野 44.5mm 
 4. 新潟 室谷 37.0mm 
 5. 新潟 小出 36.0mm 
 6. 福井 大野 34.5mm 
 7. 京都 間人 34.5mm 
 8. 新潟 筒方 32.0mm 
 9. 福井 福井 31.5mm 
10. 福井 今庄 31.0mm 


 <資料2>

 JR西日本:運行休止(31日終日)
 *北陸本線 直江津~近江塩津:運転見合わせ
 *大糸線 糸魚川~南小谷:運転見合わせ
 *高山本線 富山~猪谷:運転見合わせ
 *氷見線 高岡~氷見:運転見合わせ
 *城端線 高岡~城端:運転見合わせ
 *七尾線 津幡~和倉温泉:運転見合わせ
 *越美北線(九頭竜線) 福井~九頭竜湖:運転見合わせ
 *小浜線 敦賀~東舞鶴:運転見合わせ

 *北陸線(JR西日本)の運行状況。
  http://trafficinfo.westjr.co.jp/hokuriku.html

 *高速道路の情報。
  http://www.jartic.or.jp/traffic/highway/highwayall.html

 

コメント (5)
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2011年1月30日:北陸地方の大雪の話(石川県加賀地方を中心に)。

2011-01-30 22:10:00 | 自然・気象・災害

 アレッ?こんなはずじゃなかったのに。
 石川県加賀地方の平野部では今年初めての大雪警報。
 昨日(29日)は小松から松任まで走行し車道に雪などなかったのに。
 昨日(29日)は雨混じりの雪で日中の積雪は殆ど観測されなかったのに。

 今朝起きて10cm位の雪が積もっただろうか?
 午後からは本格的な雪が降る事は分かっていたので、
 午前中に今日と明日の分の食料を買出し。
 今日と明日との理由はカレーライス(ライスカレー?)。
 先日述べた通りに30cmくらいの積雪は覚悟していたので、
 明日はできるだけ出歩かなくても良いよう家人の機転。
 カレーなら3日は持つし昨日は“つきたてのお餅”も届いた。
 ~我が家では寒中餅は水がよいとされ健康祈願を込めて毎年お餅を食べる。
 
 朝に10cm(昼までのトータル15cm程度)の積雪が、
 今夜7時の時点で40cm前後はあるだろうか?
 今年の石川県加賀地方は典型的な山雪型で平野部は平穏な毎日。
 例えば、
 加賀市片山津温泉→山代温泉→山中温泉と直線距離では10km程の距離で、
 昨日の時点で片山津温泉で10cm以下なら山代温泉で40cm前後。
 山中温泉に至っては1m近い積雪があった。
 オーバーな言い方をすれば、
 山沿いに向かって1kmに10cmずつ増えていく計算
 例年でも倍の差があることはあるが、
 5倍以上の差がつくのは珍しい。
 それは先日文字にした平均気温の低下。

 今日の北国新聞(地元紙)にも、
 金沢の平均気温が25年ぶりの1℃台との記事。
 紙面をおさらいすると、
 金沢では1月の平均気温が3・9℃。
 それが今年は24日の時点で1・9℃で、
 25日以後はさらに厳冬が続いた。
 2010年は4・4℃で、
 2009年は4・0℃。
 過去最低(金沢市)の平均気温は、
 1945年の0℃。

 その“気温の低下が山沿いでは根雪の元凶”になり、
 ドカ雪は少ないものの山沿いでは積雪が増加。
 ところが今日は。
 お昼頃から休みなく降る雪はあれよあれよと積雪増。
 今日の最高気温が0℃なので雪が消える事もなく、
 夜7時にはバンパーの高さまで雪が降り積もる。

 前にも文字にしたが、
 車両バンパーの高さを越えると普通車は簡単には走らない。
 先程今年初めての除雪車(ブル)が家の前を通って行ったものの、
 明日の朝までに15cm位は積もるのかな?
 24時間で50cmを超える積雪は多くの道が大渋滞。
 明日の朝は困ったもんだ。

 そこで調べ癖。
 調べてみました。

 *輪島市鳳至町畠田(標高 5m)
  30日:19時→35cm
  29日:20時→32cm
  ~23時間降雪:3cm

 *金沢市西念 (標高 6m)
  30日:19時→44cm
  29日:20時→14cm
  ~23時間降雪:30cm

 *白山市吉野壬 (標高180m)
  30日:19時→206cm
  29日:20時→163cm
  ~23時間降雪:43cm

 *加賀市山中温泉栢野町(標高126m)
  30日:19時→184cm
  29日:20時→161cm
  ~23時間降雪:23cm

 *福井市豊島(標高 9m)
  30日:19時→90cm
  29日:20時→75cm
  ~23時間降雪:15cm

 *大野市93字蛇塚(標高182m)
  30日:19時→178cm
  29日:20時→153cm
  ~23時間降雪:23cm

 *富山市石坂(標高 9m)
  30日:19時→66cm
  29日:20時→51cm
  ~23時間降雪:15cm

 *富山市猪谷(標高215m)
  30日:19時→167cm
  29日:20時→146cm
 ~23時間降雪:21cm

 
23時間になったのは“江”を観るため(笑)。

 日積算降水量
 29日:19時→30日:19時
 1. 兵庫:温泉 65.0mm  
 2. 新潟:筒方 64.5mm  
 3. 新潟:大湯 56.0mm  
 4. 福井:今庄 51.5mm 
 5. 新潟:入広瀬 48.5mm  

 兵庫県美方郡新温泉町
 30日:5時→6時:24.0cm(1時間の積雪)


 数値を見て分かる通り、
 29日から30日の23時間で平野部と山間部の積雪に差がない。
 また数値を見ていただくと気付くと思われますが、
 “標高差と積雪の関係”も明らかだ(特に29日20時の積雪差は歴然)。

 昨晩は強い風が吹きまくり、
 BS放送でオペラ放送(ショスタコービッチ)を見ていると、
 時々吹く“強い風”でデジタル・ブロックノイズ。
 たぶん雪で観れなくなるだろうと予想はしていたものの、
 風によるノイズも(アンテナが揺れるため)織り込み済み。
 だから録画せずに午前0時まで放送時間に鑑賞。
 ~午前0時からは皆様と同じく?サッカー日本チームの応援!

 “風が静まりシンシンと降る雪は平地でも積もる”

 その言葉の通り朝起きた時はさほどでもなかった雪が、
 今日の静かな静かな雪は見る見るうちに積雪が増やす。
 ~北陸3県の積雪を見て驚いたことは福井市では90cmを超える積雪。
  昨晩の時点で75cmを積雪は驚き。
  平野部の8号線沿い(&JRのお線路沿い)は、
  どこにも積雪がないと思っていただけに何故?

 さらに調べてみると、
 兵庫県北部では1時間で25cmの積雪を記録。
 逆に、
 石川県最北部の輪島市では昨晩からの積雪が僅か3cm。
 大雪も大雨と同様に場所を選ぶ?

 降り積もる雪の中で私の気持ちが落ち着いているのは、
 ピークは今夜で明日(31日)の午後には寒気も緩み気温も上昇。
 節分~立春(2月3~4日)の頃には気温はさらに上昇し、
 来週の日曜日には何事もなかったように過ごせるだろう予測(甘い?)。

 それですら、
 シンシンと降る雪は“得体の知れない不安”を呼び起こす。
 それは過去の記憶なのだろう。

 今年2011年の1月は、
 山沿い~山間部の方には気の毒な雪だった。
 おそらく今日(30日)は、
 日本海側の各地で屋根雪下ろしをされたことだろう。
 雪下ろしができずに“不安な夜”を過ごしている方も多いだろう。
 自分では下ろせないので“なけなしの年金”の中から、
 大枚を払って下ろしてもらった方もいるだろう。
 空から降る雪は自己責任。
 高齢化列島には酷な冬になってしまった。

 それでも、
 300m以上の山間部ではまだまだ雪の日が続くと思うが、
 北陸地方の平野部では2月に入ると一転して、
 穏やかな温度に花粉の季節が到来。
 ~勿論まだまだ寒い日は続きます。

 2010年の8月9月は、
 記憶に新しい歴史的な猛暑列島が、
 3ヶ月もせぬうちに、
 2011年1月は記憶に残る極寒列島。
 

 それでも思い出すのは“昭和”の寒さ。
 その話は別の機会に。


 <関連記事>
 *2011年1月:北陸地方を襲ったドカ雪&福井県の交通障害。
 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20110131

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奄美豪雨と通信障害(2010年10月20日)。

2010-10-20 23:37:13 | 自然・気象・災害


 東京のホテルでニュースを見ている。
 強烈な台風13号+秋雨前線。
 両方の停滞。
 南風に乗った強い雨雲の進入と山地の位置。
 南シナ海の台風に気象予報の油断はなかったか?
 奄美地方では電話がつながらないそうだ。
 大地震と同じ状況。
 ニュースの大きさは思わぬ弊害をもたらす。
 *携帯電話にて送信。


 ~以下Web記事転載(後日追記)。

 *日本経済新聞・奄美豪雨の被害(10月21日)
 秋雨前線の影響で鹿児島県奄美地方は20日に1時間に130リを超える、
 局地的な豪雨が降りグループホームの入所者ら高齢の女性3人が死亡した。
 避難指示・勧告の対象は奄美市や同県竜郷町などで計約2800人に上り、
 道路の寸断で集落などの孤立が21日も続いた。
 奄美市住用町などでは電話約7千回線が不通状態で、
 県による被害状況の把握が難航した。

 最大時で国道など39カ所が通行止めとなっており、
 鹿児島県は21日、
 「2000人以上の住民が集落などで孤立しているとみられる」
 との見方を示した。

 *読売新聞・奄美豪雨の特徴(10月21日) 
 気象庁によると20日午後6時以降奄美大島付近に前線が停滞。
 南側の太平洋高気圧や南シナ海を北上中の台風13号から、
 暖かく湿った空気が流れ込み南西諸島で雨雲を発達させた。
 静岡大・防災総合センターによると、
 奄美市住用町の雨量計では20日午後の2時間雨量が260ミリを超えた。
 奄美大島は島のほとんどが山地で小さな河川が多く、
 専門家の意見として、
 「山から一気に下流に押し寄せ小さな川で収容しきれなくなった大量の雨水が、
 平地で急にあふれ避難が間に合わずに孤立した住民も多かった。」
 とみている。 


 
*MSN産経・奄美豪雨の分析(10月22日)
 記録的な雨量となった鹿児島県奄美地方の豪雨は、
 停滞する秋雨前線と台風の相乗効果によって発生した。
 本州などの太平洋側では過去に類似の気象条件で豪雨が起きたが、
 奄美大島などの離島では例がなく気象庁は、
 「非常にまれな現象」とみて詳しいメカニズムを調べている。

 気象庁によると豪雨が襲った20日は、
 発達した秋雨前線がちょうど奄美地方に停滞。
 フィリピンの西海上では台風13号が北上していた。
 この影響で奄美地方では前線の北から吹き込む冷たい空気と、
 台風13号に伴う南からの暖かく湿った空気がぶつかり合い、
 上昇気流が生まれて雨雲が発達。
 局地的な豪雨をもたらした。

 秋雨前線と台風の影響が重なって起きる大雨は、
 平成12年の「東海豪雨」などの例がある。
 特に紀伊半島や四国では、
 流れ込む空気が高い山にぶつかって上昇しやすいため大雨になりやすい。
 しかし、
 奄美大島のような標高の低い島ではこうした大雨は例がないという。
 気象庁天気相談所は、
 「予想できなかった現象だ。
 島の地形などが影響した可能性もあるがピンポイントで豪雨が起きた理由は、
 データを詳しく解析しないと分からない」と話す。

 一方、
 今回と同規模の豪雨が都市部を襲った場合、大きな被害が予想される。
 東京都や大阪府では1時間50ミリの雨量を水害対策の目安としているが、
 今回は同130ミリを超えた。
 都市部で同じレベルの雨量を記録すると、
 「河川や下水道が氾濫し地下街を含む浸水被害が懸念される」
 (大阪府河川環境課)という。
 今回の豪雨の24時間雨量は600ミリ以上。
 降雨面積などの違いはあるが、
 大阪・北摂地域の安威川の氾濫で死傷者61人を出した、
 昭和42年の「北摂豪雨」の約2.5倍に達した。

 県や県警によると20日、
 奄美市住用町のグループホーム「わだつみ苑」に取り残された、
 入所者9人を救助したがこのうち施設内に流れ込んだ濁流に浮いていた、
 2人が死亡。
 ほかの7人は21日に医療機関に運ばれたが命に別条はないという。

 竜郷町では20日に住宅の裏山が崩れて家屋が倒壊し1人が死亡。
 県によると各地に避難所が設けられ住民が避難。
 地元自治体が人数を集計しているが、
 電話の不通などで情報収集が進まないという。

 鹿児島地方気象台によると、
 20日午後11時20分までの奄美市名瀬の24時間雨量は648ミリ。
 同観測地点で過去最大となった。
 県によると、
 18日夜の降り始めから21日午後5時までの総雨量は、
 奄美市内で962ミリ、竜郷町で867ミリ。〔共同〕

 *西日本新聞・奄美豪雨の問題点(10月22日)
 秋雨前線が停滞していた鹿児島県・奄美大島を20日。
 1時間に130ミリを超える局地的な大雨が襲った。
 道路は一気に冠水して池のようになり、
 あちこちで車が浮かび上がった。
 多数の民家で全壊や床上浸水の被害も発生した。

 奄美市ではグループホーム入所者の女性2人。
 龍郷(たつごう)町でも裏山が崩壊して女性1人の死亡が確認された。
 さらに学校で児童生徒が下校できなくなるなど、
 各地で避難した住民が孤立した。

 NTT西日本によると奄美市と瀬戸内町で約1万2千回線が不通となり、
 奄美市住用(すみよう)町では無線や携帯電話も通じなくなったという。
 地元自治体が各地の避難所に避難した住民の人数を集計しているが、
 電話の不通で県は情報収集も思うように進まず、
 被害状況の把握さえ十分にできない。
 県警や消防がボートも使って救出作業を進めたが、
 至る所で道路が寸断されて難航している。

 秋雨前線が停滞していたとはいえ10月半ばも過ぎたこの時期、
 なぜこれほどまでの豪雨となったのか。
 その原因は、
 奄美地方から離れた南シナ海北部を北上している台風13号にあるという。

 秋雨前線は台風が接近することで活動を活発化させることが多い。
 今回も台風13号から前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、
 奄美地方で雨雲が急速に発達して豪雨をもたらしたという。
 鹿児島地方気象台によると20日午後11時20分までの、
 奄美市名瀬の24時間雨量は648ミリで、
 1976年9月10日の581ミリを抜き、
 観測史上最高を記録した。

 豪雨災害に限らず地震など自然災害では中山間地や離島など過疎地が、
 がけ崩れや道路寸断で孤立しやすい。
 そうした場合の救援態勢はどうすべきか。
 常日ごろから考えておかねばならない。

 とくに今回の豪雨では離島防災の課題が浮き彫りになった。
 なかでも重要なのは通信手段の確保である。
 電話施設の浸水などで回線が不通となり、
 各自治体は被害状況の把握に手間取った。
 救助や復旧作業の遅れに直結するだけに深刻な問題である。
 離島では、
 災害時に本土から直ちに人が救援に駆けつけることが、
 難しい事態が想定される。
 連絡が途絶した場合にはなおさらだろう。
 高齢者施設は離島にもある。
 避難ルートや態勢の確認も欠かせない。
 九州には離島が多い。
 国や自治体はあらゆる角度から今回の災害を検証し、
 今後の防災対策に生かしてほしい。

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『短時間局地豪雨と長時間集中豪雨』:大真面目に気象の話。

2010-07-08 22:00:00 | 自然・気象・災害


 先ずは、
 “短時間局地豪雨”の話題。

 昨晩、一昨晩と福島県郡山市では2日続きの豪雨による浸水被害。
 短時間局地点豪雨(通称:ゲリラ豪雨)による被害なのだが、
 1日目が1時間雨量46・5㍉で2日目が1時間雨量27ミリ程度。
 郡山市は地形の利からこれまで大量の降水経験がなかったのか、
 都市設計が1時間最大35㍉の被害想定で設定されているらしい。
 
 石川県では多くの市町村で、
 1時間雨量:30~50㍉。
 3時間雨量:80~120㍉。
 24時間雨量:120~200㍉。
 が被害想定基準だと聞いたことがある。
 ~前後の降雨の状態や河川・ダムの水量による変化等を考慮。

 “短時間局地豪雨”は、
 擂鉢上の地形や斜面の下部に当たる地域では家屋への浸水が起きやすく、
 20㍉程度の降水でも数件が水に浸かる地域が“あちらこちら”に点在する。
 地域のニュースにもならない“水が貯まりやすい場所(地形)”は各地に多い。
 郡山市の高低地形がどのようなものかは分からないが、
 浸水商店街地域に“水が貯まりやすい”地形的な問題(低地)があるのだろう。
 また排水能力として短時間降雨がどのようなものか?
 “排水は基本的に時間との戦い”なので、
 10分間に20㍉の降水があれば“どんな場所でも”排水は追いつかない。
 1時間50㍉の降水量の内訳が、
 最初の30分:45㍉で残りの30分:5㍉での事情はまったく違う。
 その場合は1時間50㍉の排水能力があっても洪水は起きるだろう。

 短時間局地豪雨の原因をヒートアイランドに求める意見が一般的だが、
 今年の場合は寒気の入り込みに大きな原因があるようだ。
 “冷たい空気と暖かい空気の遭遇は急激な気象変化”を起こす。
 ・冷たい部屋からストーブで暖められた湿潤な部屋(湿度調整不可状態)に、
 ペット・ボトルやDVDディスクを持ち込むとどうのような現象が起きるか?
 ・夏の暑い日にグラスに半分まで注いだ常温の水に氷を数個入れると、
 グラスの周りの結露はどのように変化するか?
 寒気と暖気の遭遇が<ヒステリックな現象>を起こす。
 “ヒートアイランドと暖気の関係”や、
 “地域の

乾燥状態と湿潤な空気の流入”を指摘すると同時に、
 “寒暖差をもたらす寒気の位置”に注目すべきなのだろう。

 次に、
 
“長時間集中豪雨(=積算される長雨)が原因と見られる、
 
鹿児島県南大隅町で起きた<土石流>の問題。 
 地図を見ると鹿児島県最南端の海岸線に面した山地が崩壊。
 被害地の海岸線は大隈半島西よりの南北に走り、
 直接壁になるべき障害物もなく海からの雨雲がダイレクトに当たる地点。
 今年の梅雨前線が九州南部に長期間停滞したことと、
 梅雨前線は台風等のように風の回転運動がないために、
 基本的に西から東に雲が移動するため雨雲が西側山地へ集中滞在。
 ~ただし前線が南北に振られる場合は雨雲は停滞せずに南北に移動し、
   前線が蛇行する場合には南東・北東方向に雨雲が入り込むことも多い。
   また低気圧が発生した場合は雨雲は必ずしも教科書通りに移動しない。
 鹿児島県では6月の降水量が記録的な数字を示しており、
 南大隅町佐多での6月の月間降水量は1093ミリと観測史上最多を記録。
 7月に入っても降雨は続き同4日の午後2~3時に34ミリの時間雨量を観測。
 このように次々と襲い掛かる雨雲の積算降水量に地面が耐え切れず崩壊。
 “長時間集中豪雨(or集中降雨)”による大規模な土石流となった。

 雨雲は今後も九州南部を襲う見込みで今後1週間はさらなる崩壊の危険性。
 長期間の晴れ間が続かない限り観測地点東側に山地を持つ地域は警戒が必要。
 これは鹿児島県に限ったことではなく梅雨末期の大雨は各地で災害を齎すため、
 週末~週明けは西日本~関東南部で特に警戒。
 7月15日を過ぎると例年北陸や東北の日本海側でも大雨が降りやすく、
 毎年深刻な被害が多発する梅雨末期の大雨(温度上昇との関係)は、
 西から東に雨雲が移動する性質(山地西側斜面に雨雲が集中)を加味し、
 厳重な警戒が必要となる。

 ただし“短時間局地豪雨”では地形には関係なく、
 どこで起きるか分からない性質を持ち見極めが困難。
 真っ黒な雨雲、冷たい風、遠くに聞こえる雷等に気付いたら、
 雨雲レーダー(PC、携帯電話、デジタル・テレビ)で雨雲の位置を確認。

 “自分の身は自分で守る”

 特に自動車の運転中は運転を諦めて高台(たかだい)で待機。
 ~高台と言っても高低差1mの地点で洪水リスクは大きく軽減。
 マフラーから水が入ると通常エンジンは麻痺し運転(作動)は停止。
 またタイヤ半分の高さでもブレーキに不具合が出る場合もあります。
 短時間局地豪雨の場合は通常長くても2~3時間で雨雲は去るので、
 自宅に帰りが遅くなると連絡して安全な場所への退避が肝要。
 特に尋常でない雨量(息苦しくなるような降水)を一瞬でも身に感じたら、
 ガードレールの下など擂鉢状の地形や道路のクボミを回避(遠回り)し、
 安全な場所(非洪水地域の商業施設の駐車場等を事前に確認)で、
 雨が降り止むまで動かないことを心がけてください。
 水没した自動車の修理は高額である上に、
 泥水がエンジンに入った場合は修理不能。
 数分~数時間の判断ミスで多額の損益が自身を苦しめます。
 また、
 自宅などの駐車場で駐車中に浸水被害にあわれた場合は、
 水没状態に拘らず水が引いても絶対にエンジンはかけず、
 修理工場に連絡し整備士の指示に従ってください。
    

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バルセロナの大雪(2010年3月)。

2010-04-16 07:37:37 | 自然・気象・災害


 日本では寒暖の差が激しく、
 石川県でも桜が満開を越えた後にもかかわらず、
 昨日の風の冷たさに異常さを感じます。

 昨晩行きつけの居酒屋さんで飲んでて気象の話題を振ると、
 今年の3月初旬のスペイン旅行の際、
 「 “バルセロナが大雪” になって大変だったんだ。」
 と聞きました。

 奥さんも路上で転んで腕に青タン(内出血)ができるほど…。
 「雪国に住んでてスペインで転ばなくても。」
 と笑ってましたが、
 旅行で大事に到らず良かったと感じます。

 で、
 翌日興味がわいたので出勤前に5分程調べてみると、
 簡単に幾つものブログ(在中の方々)にたどり着きました。
 ~通信技術の発達による正確な情報社会に驚き。
      興味に対する答えが簡単に見つかります。

 2010年3月。
 バルセロナの大雪に写真集。
 ~1962年にはもっとすごい雪が降ったようです。
 滅多に見られぬサクラダ・ファミリアの雪景色など、
 興味のある方はリンクしてみてください。

   http://gyuopera.exblog.jp/12967476/

   http://granollers.exblog.jp/13058689/

   http://barcino.exblog.jp/10156997/

   http://rubinn.exblog.jp/13049006/

   http://patronista.exblog.jp/13918268/

   http://blog.archiphoto.info/?eid=1170424

   http://ameblo.jp/asonde-spain/entry-10477971194.html

  http://supeingogakka.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-f357.html

  http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2707363/5465096

 

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