ADG-SS1Eプロフィア…
もともとこの車両は3月に出先でエンジンチェックランプが点いた…との事で出張で見に行った車で…
現地に着き故障コードを確認すると…
スートとはススの事です。
差圧チェックをしてみると…
12.4kPa…
トラクターヘッドのE13Cでの差圧基準値は9.5kPa以下なので基準値を大幅に超えております…
運転手さんに話を聞くと、最近ススの堆積モニターが溜まるのが早く、焼いても焼いてもすぐ溜まる…という事だったらしく少し手動再生を忘れたらチェックランプが点いた…と。
この車両…年式は19年式ですが走行距離はたったの3万キロ…
重量物運搬用のトラクターでNR装置が付いており、最高速度は60km/hに制限されてます。
使用状況によって大きな影響を受けるDPFにとっては少々酷なようで…
基本的にアイドリング状態や低速走行が多く、また最高速度も60km/h以上出ないのでフィルター内が高温になる状況が圧倒的に少ないんでしょう…
そうなると必然的にススが溜まりやすい環境になってしまいます。
インジェクターの補正値もあまり芳しくないです…
DPRのステータスは…
昇温不良の判定が。
この昇温不良はDPRの再生で排気温度が上がらない…という事。
排気温度が上がらない原因として考えられるのは…
インジェクター不良やEXシャッターバルブの開度不良…そして酸化触媒の劣化などが挙げられます。
とりあえず現地で強制再生をすると…
まずまずの温度まで昇温し無事再生も終了。
その後の差圧チェックでは…
とりあえず基準値内には収まりましたが…
インジェクターの数値も良くない事から後日入庫してもらい、インジェクターの交換とDPRの清掃をする事に。
で、4月に入り入庫…
部品はもう来てるので早速作業を開始。
まずはインジェクターから交換する事に…
ジェイクブレーキのアクチュエータを取り外さないとインジェクターは外せないので取り外し。
メーカーによってEEブレーキとかエンジンリターダとかパワータードなんて言われてますが、本来はジェイクブレーキという名称です。
開発した人の名前だったような…笑
いわゆる圧縮解放ブレーキの事で減速時などにエンジンの圧縮工程の抵抗を利用するエンジンブレーキで…
圧縮上死点付近で燃料は噴射せずエキゾーストバルブを開くのでバルブタイミングを可変する必要があるのでこのような造りになってます…
取り外したアクチュエータ…
これが二つ付いてます。
で、インジェクターも取り外し…
リビルトインジェクター…
何番にどのインジェクターを取り付けるかを決めておきます…
コレを間違えると元も子もありません。
ノズル先端…
ここに肉眼で見るのは苦労するほど小さな穴が8個ほど開いてます…
インジェクションパイプやリターンパイプは新品に交換します。
各部を規定トルクで締め付け…
ジェイクブレーキも取り付け…
スレーブクリアランスの調整。
クリアランスは1.3mm。
6気筒とも調整してヘッドカバーも取り付け。
お次はDPRの清掃…
フィルターを取り外し…
見た目以上にススの堆積は酷かったです…
画像だと分かりづらいと思いますがこれだけで500mlペットボトルが満パンになる位…
それが3本分ほど出てきました…
キレイになりました…
後はスタッドボルトも全数交換。
このタイプは裏からナットが炙れるので折れ込ませる心配もありませんね…
新品のスタッドとガスケットを組み付けて…
フィルターをビルトイン。
更にカバーを取り付けてDPRも完成…
DPRの強制再生をする前にインジェクターのIDコードを書き換え…
エンジンを始動してDPRの強制再生を行なっていきます。
最終的にINが501度、OUTが450度まで上がり無事に再生も終了。
ススは大体470度あたりから燃焼すると言われており500度まで上がれば昇温は問題無いでしょう。
振り切っていたインジェクター補正値も良好になり…
差圧もアイドリングで0.2kPa…
全開時も掃除前は約12kPaあった差圧も5.8kPaまで下がりました。
後はエンジンオイルを交換して全ての作業が完了です…
もともとこの車両は3月に出先でエンジンチェックランプが点いた…との事で出張で見に行った車で…
現地に着き故障コードを確認すると…
スートとはススの事です。
差圧チェックをしてみると…
12.4kPa…
トラクターヘッドのE13Cでの差圧基準値は9.5kPa以下なので基準値を大幅に超えております…
運転手さんに話を聞くと、最近ススの堆積モニターが溜まるのが早く、焼いても焼いてもすぐ溜まる…という事だったらしく少し手動再生を忘れたらチェックランプが点いた…と。
この車両…年式は19年式ですが走行距離はたったの3万キロ…
重量物運搬用のトラクターでNR装置が付いており、最高速度は60km/hに制限されてます。
使用状況によって大きな影響を受けるDPFにとっては少々酷なようで…
基本的にアイドリング状態や低速走行が多く、また最高速度も60km/h以上出ないのでフィルター内が高温になる状況が圧倒的に少ないんでしょう…
そうなると必然的にススが溜まりやすい環境になってしまいます。
インジェクターの補正値もあまり芳しくないです…
DPRのステータスは…
昇温不良の判定が。
この昇温不良はDPRの再生で排気温度が上がらない…という事。
排気温度が上がらない原因として考えられるのは…
インジェクター不良やEXシャッターバルブの開度不良…そして酸化触媒の劣化などが挙げられます。
とりあえず現地で強制再生をすると…
まずまずの温度まで昇温し無事再生も終了。
その後の差圧チェックでは…
とりあえず基準値内には収まりましたが…
インジェクターの数値も良くない事から後日入庫してもらい、インジェクターの交換とDPRの清掃をする事に。
で、4月に入り入庫…
部品はもう来てるので早速作業を開始。
まずはインジェクターから交換する事に…
ジェイクブレーキのアクチュエータを取り外さないとインジェクターは外せないので取り外し。
メーカーによってEEブレーキとかエンジンリターダとかパワータードなんて言われてますが、本来はジェイクブレーキという名称です。
開発した人の名前だったような…笑
いわゆる圧縮解放ブレーキの事で減速時などにエンジンの圧縮工程の抵抗を利用するエンジンブレーキで…
圧縮上死点付近で燃料は噴射せずエキゾーストバルブを開くのでバルブタイミングを可変する必要があるのでこのような造りになってます…
取り外したアクチュエータ…
これが二つ付いてます。
で、インジェクターも取り外し…
リビルトインジェクター…
何番にどのインジェクターを取り付けるかを決めておきます…
コレを間違えると元も子もありません。
ノズル先端…
ここに肉眼で見るのは苦労するほど小さな穴が8個ほど開いてます…
インジェクションパイプやリターンパイプは新品に交換します。
各部を規定トルクで締め付け…
ジェイクブレーキも取り付け…
スレーブクリアランスの調整。
クリアランスは1.3mm。
6気筒とも調整してヘッドカバーも取り付け。
お次はDPRの清掃…
フィルターを取り外し…
見た目以上にススの堆積は酷かったです…
画像だと分かりづらいと思いますがこれだけで500mlペットボトルが満パンになる位…
それが3本分ほど出てきました…
キレイになりました…
後はスタッドボルトも全数交換。
このタイプは裏からナットが炙れるので折れ込ませる心配もありませんね…
新品のスタッドとガスケットを組み付けて…
フィルターをビルトイン。
更にカバーを取り付けてDPRも完成…
DPRの強制再生をする前にインジェクターのIDコードを書き換え…
エンジンを始動してDPRの強制再生を行なっていきます。
最終的にINが501度、OUTが450度まで上がり無事に再生も終了。
ススは大体470度あたりから燃焼すると言われており500度まで上がれば昇温は問題無いでしょう。
振り切っていたインジェクター補正値も良好になり…
差圧もアイドリングで0.2kPa…
全開時も掃除前は約12kPaあった差圧も5.8kPaまで下がりました。
後はエンジンオイルを交換して全ての作業が完了です…
初めてDPFのフィルター拝見しました。
軽油を吹いて煤を捕らえるにで、もっとグズグズしているかと思いました。
それとも機能してない様子ですか?
自分の担当車はいすゞ なのでDPD、相変わらず寒いと自動が不発、任意しなければ あらず、そうかと思えば自動で短時間でもう終わり?と言った具合です。
ダイヤがあるにで、任意の時間や距離を考慮したり、夜の峠で燃焼すろと予想される時は事前に燃焼と手間ですね。
いずれにしても気温ですね。
DPRの原理は排ガスに含まれるPMをフィルターで捕集してある程度溜まってきたらポスト噴射を行い排気温度を上げ、その熱で溜まったススを焼ききってしまおう…というものなんです。
なので軽油がフィルター内で煤と混ざりコテコテになる事は基本的にはありません…(^_^;)
その煤の堆積量を差圧センサーでモニターしてる訳ですが、厄介なのは煤は焼けてもエンジンオイルが燃える事で発生するアッシュは燃えないので物理的に取り除く必要があるんです。
もちろん、そのアッシュが溜まる事でも差圧は大きくなるのでECUが煤が溜まってると勘違いして無駄に再生しようとする事も。
DPRトラブルも使用状況で原因や再生頻度も大きく変わってくるのでドライバーさんも大変だと思います…(^_^;)
そう言うことなんですね。
たまに工場で、排気管系を分解して、グリスみたい物を取り除いているのを見ました。
頻度は240キロで決まって再生なので、気温とかの作用でしょうか?
グリスみたいな物…なんだろう?
インテーク内のカーボンですかね…笑
再生サイクルが240キロですか…
気温も確かに関係無くはないですが、使用状況による影響の方が大きいと思います。
アイドリングや低速走行などが多いとススは多く出ますし、高速走行などエンジンの熱効率が良い状況だとスス自体の排出も少なくなります。
ちょっとマニアックな話になっちゃいますが…
エンジンの燃焼温度が低いほどPMの排出量は増えてNOxは減ります…逆に高温で燃焼すればPMの排出量は減りますがNOxは増えるんです。
DPFに溜まるのはPMでこれがいわゆるススの事です。
理論上は高速走行などの燃焼効率が良い状況だとそれだけPMの排出量も減るので、DPFに溜まるスピードも遅くなります…そうなると結果的に再生サイクルも長くなります。
ただ、これまたEGRという厄介者がおりまして…笑
EGRは排気ガスを吸気側に戻して燃焼温度を下げてしまうのでNOxは減りますがPMが増える状況になってしまうんです。
なので乗り方で再生サイクルをコントロールするのは難しいんですよね…
そういったススが溜まりやすい運行条件の時はやはり定期的に手動再生をする他有効な手段は無いように思います。
巷では燃料に混ぜると再生サイクルが延びる…なんて添加剤もあるとか無いとか聞きますが、私はその類の物は信用してません…笑