おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

子どもに戻る瞬間

2008年10月03日 | 日記・エッセイ・コラム
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待ちに待った納車の日
いや、“待った”ぐらいの感覚かな
とにかく親父にとって、13年ぶりに新車がやってきた
 
午前中、10時頃には来ると聞かされていた
お互い、冷静を装いつつもどこかワソワソ
パソコンに向かい仕事をしているフリをしていると
ドアをノックする音が
 
「車来たけど、見る?」
 
どこかドライにと言うか、クールに
 
「あぁ、来たの?」
 
と返せればいいんだろうけど
そこはどうにも、クワクワして
それでいて冷静さを保っては
 
「あぁ」
 
って出て行く
車に乗り込みディーラーの担当者の説明を
聞いている
たぶん、ほとんど頭の中には入っていないだろう
 
「今までと一緒やろぉ?」
 
どの説明をしても、最後はその台詞
そりゃそうだろう、車だからね

僕はそれでいいのだが、可愛そうなのは担当者
まぁ、向こうも色んな人に車売ってるわけだから
こんな事は日常茶飯事なんだろうけど
 
さて、担当者も帰り
二人でじっくり新車を拝見
やっぱり新車はいいもんです
汚れていない窓ガラス
この匂い
運転席に座ってハンドルを握る顔は
まさに子ども
とっても嬉しそうな親父
 
あぁ、よかったね!って一段落
仕事の続きに取り掛かっていると
ふたたびドアをノックする音
 
「ちょっと、乗ってくるわぁ!」
 
どこまで嬉しいねん!って突っ込んでみたが
仕方がない
新車がやってきて喜ばない男はいない
車を見る目は、もう純粋そのもの
何歳になってもこの瞬間だけは、子どもに戻るんですよ
 
男は
 


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