バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

スロークッカーの落とし穴

2011年02月01日 | アメリカ生活


これまで再三にわたって、スロークッカーの素晴らしさをみなさんに伝えてきたが、
今回はなんと、いつかは起こるだろうと思われた失敗について
ついに書く日がやってきた。


それは昨日の話。


既に行われているプロジェクトと並行して、私には月末レポート初日ということと、
怒涛の月曜日という三重苦のため今回も例外にもれず、

日曜日の夜、月曜日の夕飯の仕込み作業をし(大げさだが材料を切って器にぶち込んだだけ)
月曜日の朝、家を出る際にスイッチをONにして私は仕事へでかけた。

ハニバニはその日の夕飯が何か知らなかったと思う。


さて、とても忙しい月曜日を終え、帰宅する。


ガレージを開けて車を駐車し、車から出てきたところで
何やら異臭がすることに気がついた。

そこで、スロークッカーをONにして出かけたことを思い出す。

「焦げてる?」

ってのが、まず最初の反応だったが、臭いはどうやら焦げている臭いではない。

これは一体何?


ちょっと説明し難いが、強いて言うならば、

誰かがトイレに行ってを催した後で
その同じトイレに自分が駆け込み、前いた相手をつい呪ってしまうような臭い


っつーかね。そんな臭い。


「私は一体何をスロークッカーにセットしてきたんだっけ?」


思い出して、すぐにあれだと気がつく。







キャベツである。

その日の夕飯は、キャベツとソーセージとスイートポテトをチキンストックで煮込む
煮込み料理だった。



日本にいるときは全く知らなかったが、
アメリカではキャベツを調理する臭いは大変嫌われる。

言われてみれば、キャベツを煮込むときに、何だか変な臭いがするではないか。

キャベツ。

食べるときには全くそう思わないが、調理中は変な臭いが発生するんよ。


例えばね、


うちの職場では、前の日の残り物として、キャベツの入った食品を持ってきて
電子レンジでチンしたければ、後ろ指を差されても平気です
っていう覚悟でチンすることっていう暗黙の了解まであるんよ。


それぐらい他人に嫌われるから。



悪臭を発生していたのはキャベツが原因だった。

急いで家に駆け込み、スロークッカーの中身がどんな状態か知る必要がある。

ドアで待機しているお嬢の頭を撫でるのも後回しにして、
私はスロークッカーの蓋を開けた。





臭い。





しかも余計に煮込みすぎて色が黒いのなんのって。
臭覚でノックアウトされ、視覚でとどめのキックを食らわされたという感じだ。


これは困ったことになった。


ハニバニは臭い料理にはいっさい手をつけない。

見た目に悪い料理なんてなおさら、である。



スロークッカーの前で呆然としていたときだ。

ハニバニ帰宅。






家のドアを開けると同時に、





「ガレージの中で何かが死んでるみたいな臭いがす...

え?もしかしてケイエス、何か作りよるん?」




変な臭いがする≒妻が何か作っている



こんな図式がハニバニの頭にあるのが気に入らないが、ハニバニは私を瞬時に疑った。


「臭い、臭い、くっさい!!!
さっきは何かの死体だと思ったけど、今は家の中全体がオナラの臭いがする!!!」


さらには

「臭いのはキャベツなん?ケイエスなん?」

とまで言ってくる。


ここまで聞いて、普段なら反撃するところだが、
なんせ月曜日。
私は疲れていたのである。
とくに脳みそなんて大変な疲労である。

そんな疲労した脳みそに、彼の一言に笑いのツボ爆発。


私は白痴のように笑い転げながら、
それでもと、できたやつをお皿に盛ったら、

「そんな気味の悪いもの、食べたくない。」

と、あっさりシリアルを食べる準備をするハニバニ。


視覚的に見ても、相当変だったらしい。


これがその一品だ。

















白いお皿に盛るとそうではないが、
スロークッカーの器が黒いので、食べ物全体をもっと真っ黒に映し出すのだね。


この一皿を私は食べ終え、残りはディスポーザルに処理して頂いた。
味はそこまで悪かなかったが、
残念だった点といえば、長時間にわたって調理されたため
ソーセージの脂分が流れ出てしまい、なんだかスカスカのドライなソーセージと化していたところか。


あとはやっぱり色だね。


スロークッカーの落とし穴は、
そんなに煮込まなくて良いものを煮込むと、本来のスロークッカーの長所が短所に繋がるということだ。


むやみやたらと張りきって煮込むと、
煮物本来の美味しさが完全に損なわれる。


そのリベンジとして、今日はチキンスープをセットしておいたが、
出来上がりはこれだ。







昨日とは一変し、ガレージも家の中にも死体または屁のかほり漂わず、であったが、
味もたいしたことなかった。


問題は、スロークッカーの器が大きいため、普段私が作りなれているスープを作るための材料の量を
加減しなくてはならず、
それが上手くできなかったということだ。

不味くはなかったが、おかわりもいらんけんね、という出来栄え。


一方ハニバニは、「残ったやつは、明日のランチにして持ってくよ。」とか言う。




ハニバニの嗜好は今でもよくわからない。


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当分スロークッカーの登場はないと思われます。
熱しやすく覚めやすい私の性格がここにあらわれていますね。


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いつもありがとう。



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