
昨日の朝、同僚で友達のルイスが「ケイエス、ニュースがあるんだ。」と
キューブに入ってきた。
最近彼とはあるひとつの事柄について、真剣に話をしている。

彼の母親は今、悪性の肝硬変を患っている。
医者が言うには彼女はすでに「歩く時限爆弾」という危ない状態にあり、
彼女に残された一番の治療法は生体肝移植だということだ。
1週間前からその話を彼から聞いてはいたが、
ドナーを待つ期間や手術、回復へ向けてのあれこれを心配する前に
ルイスの母親自身がその移植を頑なに拒んでいるという。
これがルイスを悩ませる一番の理由であった。
彼曰く、
「母さんはああいう状態でもとても楽観視しているからなのか
『まあなんとかなるよ』っていう感じで自分がどういう状況に置かれているのか
わかってないのかも知れない。」
彼の心配はとても良くわかる。
で、今朝の彼の言う『ニュース』の話になるが
彼女がやっと肝移植という手段を受け入れることにしたという。
それはグレートニュースねと私は言い、彼と一緒に喜んだ。
「ちょうど良くドナーが見つかったんじゃね?良かった良かった。」
という私の顔をじっと見てルイスは
「ドナーね。見つかった。っつーかね、ドナーは俺。」
くすくすと照れ笑いをするルイスだったが、私はなんだか何も言えなくなってしまった。
ついこないだ芸能人の安岡力也が別の肝臓の病気で生体肝移植をしたが
ドナーは彼の息子だった。
生命を分けるといえば、真っ先に浮かぶのが献血だ。
しかし、ルイスは血液ではなく、自分の肝臓の一部分を
母親に提供しようとしている。
彼もその決断に至るまで相当考えたと思う。
決断に至った一番の理由は何だろう。
訊ねると彼はこう答えた。
「そりゃ最初はすごい悩んだよ。今でも考えたら恐いんだ。
だけど、決心するにはとてもシンプルな考えが浮かんだ。
要はね、俺を産んでくれたときに彼女は僕に命を与えてくれたんだから
そのお返しに今度は俺が彼女に命をちょっとあげるだけ。
それだけ。」
そこまで聞いたときに
私は目から涙がダム崩壊みたいに噴出しそうだったので
「ストーップ!ストーップ!泣いちゃう。化粧が崩れる」
と言って笑って話題をそらした。
もしかしたら適合検査では彼の肝臓が彼女の体のシステムにマッチしないと
言われるかも知れない。
それはこれから検査ではっきりするらしい。
それにしても何という素晴らしい話だろう。
自分の母親、または身内がそうなった場合、
私には彼のような決断ができる勇気があるだろうか。
昨日一日、このことばかりが頭を支配していたので
一日中ぼんやりしてすごしたと思う。
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話はいきなり変わって。
素晴らしいといえば、昨日友人のエムから忘れたころの
誕生日プレゼントを頂いた。
今回も郵便局で枕を想像させる大きな荷物を受け取り、
速攻で家に帰ってばりばりと包みを破り、中身を取り出す。
友人エムからの贈り物というと、もうどうしても期待してしまうものがある。
今回も期待を裏切ることなく、素晴らしい写真を頂いた。

友人エム夫妻は去年、山中湖に別荘を購入して以来
友人エムが季節ごとのたくさんの富士山の写真を送ってきてくれたが
プロの写真家が撮る富士山っつーのはどんなものなのだろうと
いつも興味を持っていたが、
この写真に、さすがに素人では絶対に無理みたいな境界線を見たような気がする。
上の写真では私のカメラを通した彼の作品でしかないのだが
実際に本物の写真を見ると、ため息が出る。
何て言えばいいのか。
神々しくて、本当は人間が軽々しく登山なんてしちゃいけないのではないか
と思わせる雰囲気をかもし出している、っつーかね。
プレゼントはこれにとどまらず、エム本人もお揃いで買ったという
ほのかにキラキラ輝くセーター(笑)と、
もみじの香りがする匂い袋?なるものも頂いた。
それから彼女のところの貴公子(「ちょっと春みたいな話」)の1歳の誕生日のときの写真も同封してくれていた。
エム、Yさん、本当にありがとう!
宝物がまた増えました。
我が家がいつかYさん画廊として出発する日に近づいているといいです。
エム、こう言ってはなんだが
富士山の写真はプロの写真家にまかせよう(ぶっ)
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おまけ ↓

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