どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

母の命日と金平牛蒡

2018年01月28日 | 日記
母の命日なので 朝から金平牛蒡を作る

この料理は牛蒡を洗って切るのは手間だけれど 味付けにまず失敗は無い

普通は砂糖や味醂を入れるのだろうけれど我が家は一切入れずに 鷹の爪とお醤油 味付けはそれだけといたってシンプルなのだ


母はアルコールはほとんどダメだったけれど 今にして思えば甘党でも無かった

お汁粉やおぜんざいなどを作るのは数えるほどしか見たことが無いし それよりもおせんべいや乾き物 塩辛 塩鮭 筋子 佃煮など 塩分の多いものが好みだった

それなりにたい焼きやどら焼き 最中も餅菓子もケーキもパイもひと通り食べてはいるけれど 最後はしょっぱいもので終わりにしたいほうだった

そういえば甘味処が好きなはずの娘時代でも 自分は好きではなかったときいたことを思い出した

父はそれこそ両党で 羊羹でもお酒が飲めるほうだったけれど 姉も私も甘党で無いのは母譲りだったのだろう


サンドウィッチを作った時のパンの耳を冷蔵庫で乾燥させてから 油で揚げる

それはそれは香ばしくてカリカリサクサク 大好きなおやつのひとつだった

多くの家庭ではそれにふりかけるのはお砂糖だろうが 我が家では当たり前のようにお塩だった

母は無論 姉も私もお砂糖を試そうと思ったこともない

糠味噌をつけるために琺瑯びきの塩壷のふたを母が開けると 幼い私は待ってましたとばかりに指をつっこみ なめては「またっ」と怒られていた

お砂糖に焦がれたことは一度も無かった


半ば冗談で言った食事中の母の言葉が あの日の食卓の明るさや母の横顔と一緒にこんなにも強く記憶に残るとは その時には思わなかった

私も笑って はいはい なんて言いながら聞き流し その時に約束すると誓ったわけでもなかった

今こうして 母のことを思い出しながら金平牛蒡を食べている私を 母は想像していただろうか

どうせなら もっと高級な物を望んでおけば良かったと思っているかもしれないなあ
 
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4 コメント

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母上のご命日 (すみとも)
2018-01-29 16:22:48
お母様ご所望の金平牛蒡・・・醤油味なのですね^^
お酒の当てには ピッタリですね。 
美味しく出来た金平牛蒡で お母様を偲びながら
ゆっくりとビールでしたか^^

ハハハ・・・フランス料理を頼まれたら これはまた大変ですよね^^

私は 商人の娘 母は忙しく台所は他人任せが多かったので 母の味ってほとんどありませんよ:・・で、料理下手ww
おまけに 命日すらも失念する 親不孝娘です○o。.

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すみともさんへ (yokochann)
2018-01-30 04:56:30
すみともさん おはようございます~。
今朝もまだ冷えています。
はい、どこまでも子供孝行な親です~~♪

私も20代半ばまでは料理知らずでしたが、子供の頃から耳にしていた母のワンポイントがけっこう役に立ちました。
でも自分の口に入るだけの料理なので、上手でもないし、偏ってもいます。
命日を忘れても、何かの折に思い出してくれたならそれで十分と、母上は思われているかと思いますよ~~♪
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金平牛蒡 (みらい)
2018-01-30 07:51:17
鷹の爪とお醤油味、良いですね〜
お惣菜屋さんでは売られていないお味だから、
より食べたくなりますね。
お二人とも喜ばれましたね〜
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みらいちゃんへ (yokochann)
2018-01-30 08:51:52
おはよう~みらいちゃん。
甘くないせいか、沢山食べられるし、ご飯のおかずでも。
あははは、母は自分のリクエストだから喜んだかもしれないけれど、父は好物でも無いから。
自分の命日まで我慢しなさいと言っておきました~~。
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