どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

暴悪大笑面

2024年10月05日 | 日記

ここ数日 絵日記に仏像を描いている

その昔興味を覚え 大学では単位に無関係なサンスクリットの講義を受けたりもしたが 一つのものを追求し続けるだけの知力も体力も精神力も無くて・・・それっきりになってしまった

最近 仏の世界にもヒエラルキーのようなものがあると知って まずは如来から始めてみたのだが・・・仏の仲間の多いことといったら

 

そもそも宇宙観からして 須弥山を含む一つの世界が「小世界」で それが1,000個集まったものが「小千世界」 「小千世界」が1,000個集まったものが「中千世界」 「中千世界」が1,000個集まったものが「大千世界」というふうに やたらと数が・・・

曼荼羅だってそうだし 千手観音もしかり

「十一面千手千眼観世音菩薩」なんていうおとろしいものもあって 顔 どんだけ? 手はどんだけ?って とにかく圧倒的に数で攻めてくるよね

マトリョーシカなんかわずか数人 小さい 小さい(意味無く比べるが)

 

薬師如来像は「十二神将」という眷属(仏にしたがう仲間・取り巻きたち)がいるのだけれど まずは大物からいくことにしたので後回し

昨日から菩薩の中の「観音菩薩」のクラスに入り 今日はあの「十一面観音」

見たことはある!

千手観音だの十一面観音 馬頭観音などは一度見たら忘れられないビジュアルだ

 

早速容姿を描こうとして あの十一面の顔が全部同じではないことを始めて知る(情けない・・・)

正面(一番顔らしい顔)と左右がひとつのグループ その右隣り3顔と左隣りの3顔がそれぞれのグループに分かれ これでお顔は9つ

頭のてっぺんにお顔が一つあって 無表情なのは悟りを開いた如来の顔だからだ

 

さて 残り一つ

これが頭の真後ろにありまして そのお顔の名前が「暴悪大笑面(ぼうあくだいしょうめん)」

名前の通り 歯を見せて大笑いしているのだ

にこやかな笑い 明るい笑いでは決してないことが感じ取れる笑いだ

こんな面白いものを私は知らなかったなんて!

絵を描くのに検索していたら この顔に目を付けた人はすでにとても多くて でもわかる!

 

これが見えにくい頭の後ろにあるっていうのが なかなか

どう考えれば良いのか 見る人によって解釈が違うのかもしれない

優しい顔 悟った顔 悪い事をいさめる顔 良いことをするようにと励ます顔 その後ろにあるのが この「暴悪大笑面」

人間の愚かさを背後で笑っているのか 悪をも笑い飛ばして改めよと言っているのか 誰もが隠し持っている悪の部分を示しているのか

わからんけれど 面白い

これを仏像の一つの姿として作り上げた その思考が面白い

人間って 面白い 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 図書館に予約した本を受け取... | トップ | お疲れ様でした »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みらい)
2024-10-07 17:38:34
とても詳細に勉強されているのですね。
ワタシも十一面観世音菩薩様、大好きです。
裏側に回らないと拝見できないお顔は、怖い〜
渡岸寺の十一面観音様、衝撃的ですよね!!
スケッチに仏像って、難しそうです。
すごいです〜
返信する
みらいちゃんへ (yokochann)
2024-10-08 08:30:50
あはははは、遊び、遊び。
暇人の時間つぶしです。
面白い物って、まだまだ沢山あるなあと。
スケッチだもの。
イラスト程度だから、難しくなんかないですよ~。
返信する

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事