Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei

「座の会」-各々の小世界-

2015年02月10日 08時46分57秒 | EXHIBITION



「座の会」の小品展 
ー各々の小世界ー が
開催画廊、四季彩舎のHPにアップされました。


「座の会」はまだ4年目の若いグループです。
参加作家の年齢層の幅が20代から70代までと、とても広いが
ありがちな上の世代の独断(笑)というか
威圧はなく、
むしろ若い世代の熱をあおり、
世代のぶつかり合いから何が生まれるか、期待を寄せる
生きたグループだと感じています。

私は人人会と両方に所属しているので
その違いを身にしみて感じています。
人人会は既に成熟していて
会のカラーもかたまり、上の世代の意見が強く保守的だ。
もともと中村正義ら創立メンバーが
対保守、反体制という立場で立ち上げた会でも
時間が経つと保守になっていくんだなぁ…

人人会はもともと反体制的スローガンを掲げていた。
正義の手記によると、
戦後間もない頃、社会は抑圧的で創作の自由も阻害されていた。
だから作家は個人で活動すると同時に
仲間を集めスローガンを掲げ
自分たちの存在意義を主張していかない限りはつぶされる、
そうした危機感の中で人人会は創られた。

もちろん、今でも相変わらず日本の社会は抑圧的だし、
反体制的な表現は隠蔽される。
これは、これからますますエスカレートしていくと感じているが
今の作家は生活に疲弊して制作するので精一杯だ。
人人という既得権と、発表の場を失ってはならないと、
自然と保守にまわったのだと思う。

「座の会」ではあえてスローガンを掲げなかった。
スローガンどうする?という話しは出たが、
スローガンは掲げない、というスローガン
私はそれは正解だと思った。

私は、団体がスローガンを掲げたその瞬間から
人はそのスローガンの保守にまわるような気がするから。

そして、本来絵描きの体質がそれに合わないのが
わかるような気がするから。
絵を描く、という行為やロジックそれ自体が
何かの破壊であって保守であることがあり得ないと感じるから。
進んでも目的地が遠ざかるような、
そうでないと空虚だと思う。

「座の会」では創立から立ち会うことによって、それを学びました。
とてもユニークな個性の集まりです。


四季彩舎 http://www.shikisaisha.com/

「座の会」-各々の小世界-

20~70代という幅広い世代が独自の日本的絵画表現を模索するグループの小品展。
各メンバーが10×10cmの中にささやかな宇宙を展開する他、SM~6号大の作品を展覧致します。

鈴木敬三「石に描かれて裸婦」10×10cm

「座の会」
-各々の小世界-
2015年3月9日(月)~18日(水)
11:00-18:30 日曜休み

出品作家

尾長良範 金子健一郎 亀井三千代 小谷里奈 小林 努 古伏脇司 白崎彩子
神保千絵 鈴木敬三 高岡暁 竹川リサ 豊田正秋 中田朝乃 中村絵理子
広田郁世  野崎 慎  羽田雄貴 松本俊喬 宮島弘道 八木幾朗 米谷清和