Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

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死ぬかと思った

2010年07月27日 08時46分16秒 | 日記

父の容態について、
急変するから気をつけてと、
医者をはじめいろいろな人から言われている。

父は肺がんだが、何より身体が思うようにならない。
頸はもうほとんど動かせない。
それはとてもつらそうだ。

昨日は熱が出て、痰もからみ、
水を飲むのもやっとだった。

母親が外出した間、父と二人だけの時間を過ごす。

水が飲みたいとのことなので
少しずつ飲ませる。
ゆっくり飲み込むがすぐに痰がからむ。

息苦しそうに見えた。
のどが痰でガラガラ鳴っている。
ちゃんと呼吸はできているのだろうか??

呼びかけにも応じない。

今、死んだらどうしよう・・・

怖くなった。

やがて母が戻る。こんなの大したことではない、大丈夫だという。

少しは安心したものの
実は自分がパニックだったことに気づく。

あるとき「死とは何だと思うか?」という問いに、
私は「無だと思う」と答えた。
すると、その人は「僕は移行だと思う」と言った。

そのときは何となく、そういう考えもあるのかな、と
漠然と受け入れたが、
今、父を前にしてその言葉が重く思い出される。
生と死の間を往き来しているように見えるのだ。

それは、移行だ。