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週刊! 朝水日記

-weekly! asami's diary-

262.書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ:Lu=Re4章③

2013年08月25日 | 書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ

-"Sight of OMEGA" Ultimate Analyse #18-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 日本人メジャーリーガー、イチロー選手が日米通算4000本安打を達成しました。 これは、メジャーリーグの歴代安打記録の3位に当るモノで、4000本達成はイチローが歴代3人目になるそうです。
 ただただ、「スゲェッ!!」の一言ですね。
 現役生活22年目にして達成された偉業。 本当におめでとうございます。
 22年間で4000本という事は、年平均180本以上。 このまま行けば、あと6年以内に5000本安打を達成出来る計算になります。
 ……が、イチローも既に39歳。 年齢的にかなりキビシイと言わざるを得ません。
 しかし、それでも「もっとがんばってほしい!」というのが、僕を含めたファンの願いでしょう。
 だから、僕もこう言います。

「目指せ5000本安打!」

 アナタなら、達成出来ると信じたい。
 アナタのがんばりが、今の日本を元気にしてくれるのです。


 そして、“がんばった”と言えば世界陸上です!
 ようやく観終わりました。 今回も堪能したぜ……。
 印象に残っているのは、やはり地元ロシアの英雄、ワールドレコードアーティスト、女子棒高跳びのエレーナ・イシンバエワの“復活”ですね。
 まさか金メダルとは……!
 昨年のロンドンオリンピックの惨敗で、僕は正直「もう引退か?」と思っていたけど、あれから僅か1年で復活してくるとは……!
 イシンバエワがんばった!
 残念ながら、世界記録の更新は成らなかったけど、表彰式で、まるで初優勝したかのようにはしゃぐ姿がとても印象的でした。
 そして女子マラソン! 日本の福士加代子がなんと銅メダル!
 福士は世界陸上初メダル!ノ゜∀゜)ノイェイ
 中距離ではなくマラソンでの出場は驚いたけど、ちゃんと結果を残せた。
 福士もがんばった!
 スゴく嬉しかったです。 感動した!
 ……と、いうワケで、あの感動を皆さんにも体感して頂きたいので、作っておきました。 プレイリストを!

IAAF World Championships Moscow 2013 Full Replay Complete

 親切な方がうpってくれたようつべのフルリプレイ動画です。
 ロシア国内のTV放送を録画したモノで、解像度は360p(注:一部HD720)。 リストは、競技日程順に並んでいます。 1日目のモーニング・セッションから、最終日の閉会式まで、全種目全競技の予選から決勝まで余すトコロなく(ほぼ)完全収録! 総計59時間(!)に及ぶ熱き闘いをとくとご覧アレ!
 ……ただし、実況は全てロシア語。 なので、正直ナニを言っているのかサッパ分かりません。(´・ω・`)
 また、最初の方は親切なうp主がCMカットしておいてくれてますが、途中からメンドクサくなったのか後半以降はCMも完全収録です。(笑) しかも、5種類ぐらいのCMがかなりヘビーローテーションされる。 クドいよカプチーノとフィットネス!
 また、一部がワイド非対応のスタンダードアスペクトです。
 今時!?Σ(゜Д゜;)
 こーゆートコロがロシアクォリティってコトか?(笑)
 しかし、国際映像なので画面表示は英語。 競技のルールが分かっているのなら、これで十分楽しめると思います。
 動画そのモノが削除されない限り放置しておくので、便利に使って頂けたら幸いです。


 そして、次回の世界陸上は2年後の2015年。 開催地は、2008年のオリンピックの開催地、中国の北京です! お楽しみにッ!!



<今週の特集>

 今週の特集コーナーは、『アルティメット・アナライズ』シリーズ第4弾、同人ヴィジュアルノベル『Omegaの視界』の徹底解説連載第18回です。
 今週もヨロシクです。


24:せめて

語り手:真言
日付:4/26(水)
PT:21:14

 さて、ようやく朝。
 21、22節の続きである。
 車中で“外泊”した真言と克枝は、しかし何事もなかったかのように(注:事実何もなかった)朝を迎え、そして克枝は帰宅の途につく。
 しかしそこへ、真言にとって意外な人物が現れた!


・解説

重い……
 おもい→物体の重量が過剰である事、またその状態を指す。 重量過多。 女性に対しては(たとえそれが事実であったとしても)決して言ってはいけない言葉。
ジシンを……ぁもて
 普通に自信でいいと思うが、次節の節題のアナグラムになってる。 ……いや? この場合は逆か?
誰かと間違ってないか?
 誰とだよ?(笑) もっと“ジシン”を持ちなさい。
いい加減……ぇで呼べぁいい
 もちろん“名前”で間違いない。 真言が苗字で呼ぶのは、大神を除いて克枝だけである。 よって、女子では唯一という事になる。
どうも引っ掛かってることが
 貴奴からもらった手紙の事。 上着のポケットに入れたまま、未だに開封していない。
何の思考をしていたか……
 またこのパターンかい! 便利な物忘れ癖だねぇ。
吹っ切れたというか、ワかったっていうか
 18節で、克枝が真言に好きだと言った事を指す。 姫様の言っていた事をようやく感得したワケだ。
起伏のない毎日でもいい
 この辺りの真言のモノローグは、既に言っていた事の繰り返しに過ぎないので解説は割愛する。 あんまり意味もないし。
きーちゃが、取り合えずその
 誤字。 正しくは“取り敢えず”と表記する。 この後に出てくる表記は正しい。
視えるんなら、だいじょうぶだよ
 この場合は何に対して、という最大の問題点が不明瞭だが、それこそ言葉には出来ない、感得すべきモノなのかもしれない。
耐えられない、祭の後の感覚
 いや、まだ祭の前だから。(笑)
何も進展してない……のだ
 その通り。 時間が進行しただけで、物語りは何にも進行していない。 もちろん、それはこの後の展開のためであり、論理的にそれまでの間を埋めるためにこのシーンが挿入されているからであり、構成としておかしいトコロは何もない。
 ただ、遅々として進まない物語に読者が退屈するだけだ。
大神雪鳴の声がした
 コレ! この展開に繋げるための“時間稼ぎ”として、克枝との逢瀬が展開されたワケだ。 しかし、大神はこの直前の23節で登場しており、既に玄ノ森に向かっている事が示されているので、決して劇的な展開にはなっていない。 23節が無い方が、ココでの登場によりインパクトを与えられたハズである。
 前章にて、既に大神が玄ノ森に向かう可能性は示されており、前フリは十分なのでココはインパクト重視にすべき。


・漢字/英語/用語

シリアス
 serious→極めてマジメなさま、本格的、本文にある通り事態が深刻な様子の意。 日本語の“本気”、“マジ”という意味でも日常的に用いられる語。
莫迦
 ばか
靡かせて
 なびかせて
混淆
 こんこう
戦き
 おののき→これも誤字。 この場合は“慄き”の方を用いるべき。 ……だと思う。
漫ろ
 そぞろ
饒舌
 じょうぜつ
噎せなさんな
 むせなさんな
閑か
 しずか
萎む
 しぼむ
鬱いで
 ふさいで→字面通り気分が晴れない、気が滅入るの意。 下記も同義。
鬱屈
 うっくつ→上記と同義。

 ろく
微睡んで
 まどろんで


・伏字

絶対的な●●●
 “爽快感”とか“達成感”、あるいは“達観感”とか、そんな語だと思われる。
●●●●●ない
 言いたい事は何となく分かるが、当てはまる適当な語が思いつかん。 克枝との時間が終わり、また独りになるのがイヤなのだろう。
僕は●●だから
 バカ、かな?
――●●●
 これは分からん。 ムリ。


25:シンジる?

語り手:大神/かれお/チノ
日付:4/26(水)
PT:12:47

 少し時間が戻って、23節の続き。
 玄ノ森に到着した大神とかれおは、いきなりチノに見つかってしまう。 が、チノは意外にも、2人の事を“察する”のだった。
 ……相手がチノ嬢で良かったね。


・解説

シンジる?
 先に述べたように、ジシンのアナグラムになってる。
銀行の窓口業務は終了している時間
 すなわち午後3時以降。
ネタバレ嫌いだからって理由か?
 いいえ。 チノもそれなりに真言に感情移入してしまったので、こういう展開を無意識的に望んでいるから。
オトナになってからじゃ遅い
 いわゆる“おたふく風邪”とかね。 経験の事であれば、“若い時の苦労は買ってでもしろ”というコト。
テンテキが、要りますか~
 このチノ嬢のセリフ、妙に哲学的な思索を感じる。 世の中にはプラスとマイナスがあって、常にゼロに保とうとするバランスが肝要、という解釈に受け取れる。
相手が誰であろうと絶対に害させませんよ
 ゆっきー超かっけー! 真言も少しは見習いなさい!
こちらのトップの為になる
 この場合のトップは、ミルハではなくカルロサの事を指していると思われる。
覚悟は決めました
 迷い、大神が言うトコロの“揺れていた”心を吹っ切ったワケだ。
早く着かないもんかしらん
 セリフを全部言い終わるまでは着きません。(笑)
まーいいか
 いや、良くないだろ。 そこはツッコめよゆっきー。
取り敢えずは、海岸か
 ナゼココでその目的地が真っ先に思い付くのか不思議でならないが、そんなコト言ってるとハナシが進まないのでスルーします。(笑)


・漢字/英語/用語

詮方
 せんかた
印象批評
 この場合は、“評価”の方を用いるべきではないかと思われる。
偉い
 えらい
邂逅
 かいこう
僥倖
 ぎょうこう
人足
 ひとあし→この場合、“人出”や“人気(ひとけ)”を使う方が一般的だが、意味としては同じなので間違いではない。
project
 プロジェクト→計画の意。
障碍
 しょうがい→常用外。 “障害”と表記するのが一般的。
Asleep, with still hands
 翻訳ソフトによれば、“静かな手で眠っている”、という意味なのだそうだ。
啀み
 いがみ
ライトユーザー
 和製英語。 コンピュータゲームや携帯電話などのプレイタイム、利用時間が比較的少ない使用者の事を指す語で、多くの時間を費やす“ヘビーユーザー(heavy user)”の対義語として使われるようになったが、本来英語ではヘビーユーザーに対義する語は”カジュアルユーザー(casual user)”である。 実際、洋ゲーではゲームの難易度で簡単なゲームモードを“イージー”ではなく“カジュアル”と呼称しているタイトルが多い。 “カジュアル”は、“気軽”、“日常”といった意味がある。
 本文では、“チカラなきもの”のルビとしてこの語が用いられているが、もちろん本来はそういった意味はこの語にはない。 が、言い得て妙な用い方で面白い。
仕様
 しよう→本文では“デザイン(design)”とルビが振られているが、デザインは意匠、設計、図案、模様を計画、図に表すという意味で、“仕様”という意味はない。
 日本語の“仕様”に相当する英語は、“specification(スペシフィケーション)”が正しい。
齎して
 もたらして

 ここ→当て字と思われる。 本来は“えん”と読む。 終焉。
とまれ――
 脱字。 正しくは“ともあれ”。
奇矯
 ききょう
鬱々
 うつうつ
鯱張ん
 しゃちほこばん
まろびつ
 転びつ→字面通り“転がる”の意。
trigger
 トリガー→引き金の意。 ココではコトハネの事を指す。
蓋然
 がいぜん
努々
 ゆめゆめ


・伏字

我々のトップは●●●
 わざわざ伏字になってるってコトは、ミルハじゃなくて司書長の方が当てはまるのかな?
もし●の所為ならば
 ? なんだろ? “雫”?


26:アイ(ゾウ)ハンする

語り手:アイ
日付:―
PT:04:54

 インサートシーンではあるが、かなり重要な節。 20節の裏側で、アイの姿がなかった理由が語られている。
 メインの語り手がアイ(注:ダーカ・イァンナ・ルー)で、名前が“???”になっている方がノートである。


・解説

アイ(ゾウ)ハンする
 “愛憎、反する”ではなく、“アイ、造反する”。
あの方
 ココではカルロサの事を指していると思われる。
あれ
 ココではミルハの事を指す。
アイする事とアイガンすることは似て非なるもの
 その通り。 ってゆーか全くの別物。 前者は“相手を思い遣る心”だが、後者は“相手をオモチャ同然に扱う事”である。 前者はミルハに対する真言で、後者はミルハに対するカルロサである。
心を鬼にすることこそが肝要
 我が子を千尋の谷に突き落とす獅子の如く、ね。 しかし、その表現はどうだろう? 誤解を招く言い方だと思う。
矛盾というものは本来的に存在しない
 相反する事象が同時に存在する事が出来ないため。 両方が同時に出現した時点で、相殺して両者が共に消滅するハズだから。 それでも存在しているのは、それが本来は矛盾する事象ではないから。
不確定性や量子論のように~
 量子論は、素粒子がある確率で“そのような振る舞いをする”事を説明する理論で、数学や電子工学のように唯一無二の解答が得られる学問というワケではない。 飽くまでも確率を論じる学問である。 どちらかというと、統計学に近い。
詠み手即ち、歌い手奏者
 このように、本作ではコトある毎に音楽に関係する表現や単語が出てくる。 循環七音や、“ウタはマホウ”はその最たる例。
 しかし、この音楽的表現は本作のメインテーマになっていない。 メインテーマになる事なく、本作はエンディングを迎える。
 すごく残念。 もったいない!
エンドルがしっかりと保護
 ガローは大封直前にパラミアキスの神蝕を受け、エンドルが保護して休眠させた。 結果、パラミアキスメイルとエンドルが同化し出芽した双体、すなわちオウトとイツワ(の原型)からさらにWEが排出され、残ったのが十全のイツワである。
 しかし、直後にカルロサが謀反し大封が起こる。 イツワはエンリケとの死闘でフェイズをバラバラにされ、イーハのみのCATとなったが、エンリケの亡骸に受肉して転生する機会を得た。
 すなわちイツワ、イコール真言は、アイとは根源的な兄妹という事になる。 ガローは、選律やミリアムが言っていたツェロルの事。


・漢字/英語/用語

001:GMナンバー
 ノートの事。
ハプニング
 happening→本文中では、“突発的予想外事象”のルビとして用いられているが、本来は実は美術の展覧会の事。 1959年、芸術家で美術大学の教授であったアラン・カプロー(1927~2006年)が、ニューヨークのルーベン画廊で行った“6つの部分の18のハプニング(18 Happenings in 6 Parts)”という、いわゆる観客体験型の絵画展を開催。 これが、史上初の“ハプニング・イベント”だった。
 その後、同形式の展覧会が度々開催され、“ハプニング”という単語が一般化した。
 日本では、50年代初頭に既に同様の絵画展が開催されており、1960年代にTV番組のタイトルに用いられた事から一般化したが、当時盛んに行われていた60年安保闘争やベトナム戦争反戦運動のデモが盛んになり、行政当局に事前許可を取らないゲリラ的活動(注:通常、デモや集会は警察等の当局に事前に届出し、許可を取らなくてはならない。 デモや集会は、公道などの公共の場の不法占拠とみなされるため)と同義と捉えられ、現在の“予期せぬ出来事”という意味でのハプニングが定着した。
フォロー
 follow→本文では“補助”のルビで用いられているが、その他に“捕捉”、“追従”などの意味もある。
pride
 プライド→傲慢の意。 キリスト教が定める七つの大罪の一つ。 本文中にある“矜恃(注:きょうじ、またはきんじ。 “矜持”とも表記する)”は、“自分の能力を信じて誇りに思う事”の意で、傲慢とは微妙に意味が異なる。
 ……が、英語ではどちらも“プライド”なので、本文の表記は間違いではない。
魔方陣
 魔法に用いるサークル(注:“魔法陣”とも言うが、正確には“魔法円”)の事ではなく、この表記を用いる場合は“数学魔方陣”の事を指す。
 9つに仕切った正方形のマス目にそれぞれ1~9の異なる数字を入れ、縦横斜めに並んだ3つの数字を足すと必ず15になるというモノ。 パズルの一種。
 一度トライしてみて下され。 なかなかに手強いッスよ?
媒質
 “クウキ”とルビが振られているが、伝達するモノによって媒質は異なる。 この場合は音を伝達する媒質なので、“空気”で正しい。
書画書物
 本文では“カミガミ”とルビが振られているが、要するにCATの事。

 かさ→量、大きさの意。
錯誤
 さくご
恣意
 しい
愧死
 きし→造語。 意味は不明。
五芒星
 ごぼうせい→五角形の星型の紋章の事。 ペンタグラム。 逆五芒星が悪魔教会で用いられた事から悪魔信仰的なイメージがあるが、本来は御護りで、日本では陰陽道で用いられている。
巨いなる
 おおいなる→当て字。
the Due Date
 ザ・デュー・デイト→英語とイタリア語がごっちゃになっているが、直訳すると“2の日付”。 イミフである。 一般に言われている“Dデイ(D-Day)”の“D”には、その由来が諸説あり定かではない。 少なくとも“Due”ではない。


・伏字

自己●●
 “満足”でいいと思う。
●●●なのですか?
 殺す気?
Xの●●
 “習性”とか“本能”とかだと思う。
我々は●●●●●●●
 ……。(´・ω・`)?? 7文字……。
『●●』
 狩り、かな?
●と
 敵
……のですね?
 分からん。 ムリ。
……●い
 報い?


27:neglect

語り手:チノ(相手はミルハ)
日付:―
PT:03:31

 インサートシーン。
 大神、かれおと別れたチノがミルハと話す。


・解説

まこくんの事になるとキミも、柄にもないこと言い出す
 感情移入してますからね。
いきものがたたかうのは、主に同種間
 その通り。 異種族間での戦いは、“狩り”と呼ばれる。 狩る者と狩られる者。 捕食者が一方的に“狩る”のであって、被捕食者の選択肢は逃げる事。 ただそれだけだ。
 ……ただし、捕食者は被捕食者を追い詰めるような事をしてはいけない。 何故なら追い詰められた被捕食者は、“窮鼠猫を咬む”からだ。
植物でさえ攻撃的に在る
 その通り。 食虫植物の話ではなく、どこにでもあるフツーの草花樹木の話である。
 杉の木があんなにも真っ直ぐ高く成長するのは、他の樹木よりもより高い位置に枝葉を伸ばし、より多く光合成するためだ。
 ツタ植物は樹木に絡みつき、同様に高い位置に枝葉を伸ばし、時には絡み付いていた樹木を枯らす。
 さらに言えば、サンゴも極めて攻撃的な生物である。 周囲に触手を伸ばし、隣接するサンゴを食べる種が実際に確認されている。
 そこにあるのは、同種族間同士の戦いではなく、捕食者と被捕食者による狩るか狩られるかの関係だけなのだ。
連鎖の外側にあるモノ
 この場合は、ミルハ自身の事を指す。
貴女を案ずるものたちに
 この場合、誰と特定するのは無意味と思われる。 カルロサでない事だけは確か。


・漢字/英語/用語

neglect
 ネグレクト→無視するの意。
具に
 つぶさに
duel
 デュエル→本文にある通り決闘、1対1の死闘の意。
食とサーカス
 正しくは“パンとサーカス”→古代ローマ帝国時代の詩人、ユウェナリス(60~130年)が当時の世相を揶揄した表現で、パン=食糧とサーカス=娯楽によってローマ市民が政治的盲目に置かれている事を指摘した。
 当時のローマ帝国は、キリスト教の拡大に晒されながらも栄華を極め、ローマ市民は豊かな生活が保証され、仕事は奴隷に任せ、サーカス(注:この場合のサーカスは文字通りの“サーカス”ではなく、戦車レースを行う競馬場、“サーキット”の意)やコロッセオで娯楽に興じる毎日を送っていた。 実写映画にまでなった人気漫画、『テルマエロマエ』で描かれている大衆浴文化もその一つ。
 本作におけるWCLは、まさにこの慣用句が示す通りである。
 ユウェナリスは、当時のローマ社会を痛烈に批判した風刺詩人として知られているが、本職は実は弁護士だった。
 ちなみに、“健全なる精神は健全なる身体に宿る”という表現もこの人。
訝しんで
 いぶかしんで


28:あいの酷薄(こくはく)

語り手:真言
日付:4/26(水)
PT:18:41

 24節の続き。
 克枝が去った真言の下に現れたのは、真言の友人にして分かたれた双体の片割れ、茶黒のオウトこと大神雪鳴だった。
 大神は、真言の助けに来た事を告げるのだった。
 ちなみに、この節では大神がCATの設定を比較的詳しく説明してくれるが、これらは飽くまで極一部。 10%もない。


・解説

随分永い間、掛かった気がする
 何せ、直接会うのは1章8節(注:正確には、その数日前)以来、123節振り(!)ですからね。(笑)
気付かなかった
 気付いてたら、あの展開にならないからね。(笑)
女子っこ
 被った。 言葉が重複してる。(笑)
ハっといて
 分からない方のために解説。 “見張っておいて”の意。
早い話がスタ……
 ? なんて言おうとしたんだ?
誰かさんが意図した
 間違いなく、カルロサの意図でしょうな。
貯蓄は唸る程ある
 詳しくは語られていないが、恐らく何度も転生しているのでその度に預貯金が増えた結果だろう。
その喩えじゃよくわからなかった
 真言はゲームやらないからね。 ゲーマーな方なら、解説の必要はないだろう。
別の『何か』
 デウス・エクス・マキーナの事。
経緯より結果、『これから』が肝要
 このセリフは少しおかしい。 結果には後がない。 答えが出てしまっているからであり、結果が出たら“これから”はないのだ。
 この時の真言はまだ答えを出しておらず、経緯の途中であり、結果は“これから”のさらに後である。 経緯の過程に選択があり、そしてこれはまだ、“過程”である。
劇の脚本を観客に知らしめる司会者
 その通り、ゲームの主人公はゲームを進行するだけで、展開させる事がない。 展開させるのは、常に主人公を引っ張っていく脇役キャラである。 だから、ゲームの主人公にはセリフがない。 “はい/いいえ”を選択出来るだけだ。
ひたすらに喋った、喋った
 堰が切れる真言。
 本来であるなら、克枝と一緒の時に入れるべきシーンだが、あの時は克枝とのあの展開を成立させるために入れられなかったのだと思う。 あそこで泣き喚く真言を描いてしまうと、何をどうやっても克枝がそれを慰めるためにベッドシーンに移行せざるを得なくなってしまうからだ。 傷付いた男女がお互いを慰め合うためにベッドシーンに行く。 シーン構成としてはよくあるパターンだが、克枝が相手では読者も納得しないので、やらなかったのは正解である。
 あのシーンは、飽くまでも真言と克枝が親密になる様子を描ければそれで良いので、ベッドシーンまで行く必要はない。 寸止めでおk!である。
 逆に、このシーンでは真言の事を良く知っている大神が相手なので、この展開は必要である。 真言が弱みを見せられるのは、本作の登場人物では大神しかいないからだ。
 同性だというのも、その大きな理由だろう。
シ WO was U Re ルナ
 シロの起動音の一部。 “シを忘れるな”。 後の節でも何度か出てくるが、表記が異なっていても意味は同じ。
……手紙?
 残念ながらまだです。


・漢字/英語/用語

酷薄
 こくはく→造語。 字面だけで考えると“酷く薄い”。 量的な意味か?
竦む
 すくむ
窶れて
 やつれて→送り仮名間違い。 正しくは“窶て”。
拙い
 まずい
見咎められたり
 みとがめられたり
殲滅
 せんめつ
berserk
 バーサーク→本文にある通り“狂戦士”、あるいは狂戦士化する事。

 たが
遍く
 あまねく
視座
 しざ
慟哭
 どうこく
嘗め合い
 なめあい
綯い交ぜ
 ないまぜ
Yの欲動
 本文では“スケベゴコロ”とルビが振られているが、結局はそういうコト。 性衝動、性的欲求、リビドー。
戯事
 たわごと
駄駄
 だだ
パラドックス
 paradox→逆説、逆理、背理と訳されるが、正確には“一見正しそうに見える前提と、妥当に見える推論から、受け入れがたい結論が得られる事”を指す語である。 要するに、“勘違いし易い事象”と解釈して良いと思う。(注:ざっくり解釈し過ぎ?)
 また、矛盾とも異なるという解釈が一般的なようだ。
悪心
 あくしん


・伏字

ミ――
 これは“ミルハ”だな。


29:金敷(かなしき)、刃をうむ

語り手:道具/卑尊/克枝/在夜/姫様
日付:―
PT:05:17

 インサートシーン。
 長久診療所に戻った克枝は、早速姫様に面会する。 しかし、ようやく目覚めた姫様は……!?
 この節で道具が語っている“諷喩”は、12節でカルロサ(と思われる人物)が語っていた喩えと全く同じ内容。 内容そのモノが同じなので無意味な繰り返しにしかなっていないと思われがちだが、カルロサが言っていた事を“道具が”繰り返している事が重要である。 二人に、何らかのコネクションがある事を匂わせる演出である。
 カルロサと道具は、気味が悪いくらいに考え方が似ている。 まるで同一人物のようだ。
 ちなみに、終盤の道具の独り言は、本作よりも『interlude』に関係するので解説は割愛する。


・解説

これで……安心できるよ
 セリフはともかく、このイベントカットの姫様はかなりヤヴァいと思う。 ぐるぐる姫様。 略してグルサマ。(笑)
 ……ん? “グル様”? シャクティパッドのヒト!?(←古!)
 それはともかく、見るからに神蝕されてる。 神蝕がどういう状態なのか分からない人でも、明らかに“異常”である事は理解出来るハズだ。


・漢字/英語/用語

諷喩
 ふうゆ→遠回しにそれとなく諭す事。 “風諭”とも書く。
誤謬
 ごびゅう
憤って
 いきどおって
通暁
 つうぎょう→“お通夜”の意味もあるが、詳しく知り抜いている事の意もある。
喧伝
 けんでん
宣う
 のたまう→IMEでは変換出来ず。


30:●●●●になっちゃった

語り手:貴奴
日付:―
PT:02:37

 インサートシーンだが、極めて重要な節。
 この節は、ココまでに何度も何度も、繰り返し繰り返し出てきた真言の“忘れている何か”、貴奴から受け取った“手紙”の内容が詳述されている。
 途中、何度か中略されている部分があるが、省略されていない部分以上の内容ではない(ハズ)なので、気にしなくて良い。
 重要なのは、この手紙から貴奴がシロの隠し場所を変えた事を真言が知る事である。


・解説

あの時彼処に、道具さんもいたのをさ
 これは、ココまでに散々解説した通り。 道具が音を連れて来て、真言や冬夏と引き合わせた。
バカって叱って、止めてほしいよ
 止められないんだろうね、 自分では。 音の行動は。
早くちゃんとしたひとになりたい
 『妖怪人間ベム』かい!(笑) まあ、この場合は音の事でしょうね。 貴奴はもしかしたら、音の存在を消したいのかもね。
 関係ないけど、『妖怪人間ベム』の実写版、結構人気らしいですね。 映画もヒットしたとか。 ベムとベラを美形にしたのが良かったのではないかと。
 ……ホンマ関係ないな!
<でいいのかな?
 いいよ。 合ってます。
そして音より
 そして衝撃の真実! ココで、貴奴と音が同一人物であるコトがようやく明記される。
まこちゃんをアイせる存在に、なりたいの
 音は両性具有だからなれない。


・漢字/英語/用語

※特記事項無し。


・伏字

●●●●になっちゃった
 何となくは分かるが、当てはまる適切な語が思い付かん。
●●になっちゃったのかも
 猫


31:サイテイのアイ

語り手:真言
日付:4/29(土)
PT:01:37

 28節の続きで、前節の前。
 大神とかれおに付き添われて宿に泊まった真言は、長い眠りからようやく目覚める。 するとその時、思いがけず貴奴の手紙が上着からこぼれ落ちた。
 本来なら前節の前に来るシーンで、言わば倒置法的に時系列を前後させたシーンである。
 が、明らかな構成ミス。 ココは、時系列通りにした方が良い。 28節の後に29節を挿入し、その次にこの節、30節と続けた方が、時系列が整理されて読み易く分かり易い。(注:次節をドコに入れるかがまた難しいが……)
 この節が、28節から大幅に時間が飛んでいるのも、そうした方が良い理由である。


・解説

上着のポケットから、何かが落ちた
 貴奴の手紙の事。 前節参照。
今日は、――4月29日だ
 祭の前日。 真言が大神と再会したのは4/26なので、実に3日も飛んでいる計算になる。 飛び過ぎ。 明らかに構成ミス。


・漢字/英語/用語

※特記事項無し


32:つきの Riddle Liddell 戯(或いは偽)

語り手:ミルハ/チノ/かれお
日付:―
PT:04:32

 インサートシーン。
 自分で定めた期限まで律儀に待ち続けたミルハは、真言が戻らない事に苛立ち、チノに真言を連れ戻すよう命じる。
 しかし……。
 この節も、この後の節と時系列が前後しており混乱を招く。
 この章は、こうした構成ミスが目立つ箇所が多い。


・解説

四重奏団全員と連絡が付きません
 ノートがアイを懐柔し、アイによって四重奏団全員がミルハを裏切ったため。 ミルハ自身が直接真言と戦ってくれないと、カルロサの思惑通りにならないため。
チズルが、人事不省に陥った
 これは、ノートやカルロサの仕込ではないと思う。 知狡が勝手に自爆ったのではないかと。(笑) もちろん、ラストの展開のための前フリでもある。
ペンパラミータなら何とかなる
 禅のCAT、ペンパラミータは、相手の攻撃を無抵抗に受け、相手に跳ね返す能力がある。
あのもの
 ココでは真言の事を指していると思われる。


・漢字/英語/用語

Riddle
 リドル→なぞなぞの意。
Liddell
 リデル→主に英語圏の姓。 小説『不思議の国のアリス』の主人公、アリスのモデルになった少女の姓。 本作の始祖アリスも、姓がリデルだったという説がある。
ペイル
 ココでは、チノのCAT、ペイルホワイトの事を指す。
ジャム
 jam→パンにつけるジャムの他に、“ぎっしりと押し込める”という意味もある。 転じて、プリンターの紙詰りや銃の排莢不良、電波妨害(ジャミング)などを指す語として用いられるようになった。
 ジャズ等の即興演奏の場合は、正確には“ジャム・セッション”と表記する。
獲物
 ココでは“game”とルビが振られているが、フツーに“ターゲット”とか“エサ”とかで良かったのでは?
囁いて
 ささやいて

 くび
耳朶
 じだ→みみたぶの事。 エロい。(笑)
ITISTOOLATENOW
 it is too late now→直訳すると、“今はあまりに遅いです”。
NK-ABとESS
 カゲロウ、うら、ささこの事。
RulerOnly
 ルーラー・オンリー→“ルーラー”とは、遊戯のルールを定める立場にある者、ゲームの管理者の事を指す。 “ルーラー・オンリー”とは、遊戯の管理者のみが使える能力の事。
 ……というコトは、スロがルーラー・オンリーであるなら、シカネは実はかなり地位の高い遣い手というコトになる。


33:偽の、さいせい(ゲシュタルト形成?)

語り手:真言
日付:4/29(土)
PT:14:15

 31節の続きで、一部前節と時系列が前後する。
 貴奴の手紙の事をようやく思い出した真言は、その手紙の記述に従って再度碁石松原の砂浜に向かった。
 そして……!?
 さあ! お待ちかねの真言覚醒イベントです!!


・解説

体調を十全に戻す
 ココでは、CATのフェイズの事ではなく“100%”、“完調”と同義として用いられている。 止めた方がいいと思う。 “十全”という単語がそもそも造語で一般的ではないため、誤解を招く用法だ。
 造語を用いる場合は、用法を限定して用いらないと読者に正しく伝わらないので注意が必要である。
みのがしてくれた……とも思えん
 見逃したというより、与えた猶予をミルハが律儀に守ったから。
カルロサ?
 いよいよ真言の覚醒イベントスタート! この名前がその合図になっている点が興味深い。 もちろん、カルロサの仕込みである。
ねこのO
 猫の王→カルロサの事を指し、同時に“O”はシロの事を指す。
ながきよのトオのねぶりの~
 この一文から始まる一連は、言わばイツワの起動音である。 真言を偽っていたイツワが、カルロサの名をキッカケに自ら詠唱し、本来の意識であるイツワを覚醒させる。
 ただし、イツワは飽くまでも真言を“装っていた”だけで、イツワと真言は別人格というワケではない。 言わば、真言はイツワのペルソナであり、ミルハたちを騙すために真言という模擬人格を偽っていたのである。
 自己暗示による人格偽装、とでも言うべきか。
狩 L 長
 か・る・おさ→カルロサの事。
……つかんだ
 目覚めました。
認証
 起動完了。 イツワが覚醒しました。
僕がイーハ、そのものだ
 そう、真言とイツワは別人格ではなく、後者が前者を偽っていただけ。 イツワだけにな!(笑)
彼のCATでもあったクララ・ミルハ
 ミルハはカルロサが妹の肉体にパラミアキス・アンセスターを受肉させて出来上がったCATでもある。 イツワやオウト、ベロアと同じく、肉体を持つ特殊なCAT。
白の城はどういう意味を持つ――?
 ミルハに対抗出来るだけの戦力を与えるための最強装備。 カルロサの目的は、ミルハを負けさせる事。 そして、強くなり過ぎたミルハをレベルドレインさせる事。
 全ては、遊戯を面白くするための操作である。
思いこみやすり込み、願望が~
 ココではミルハのセリフが引用されているが、真言自身も1章の前半に同じ事を言っている。 旅行先の鳥居の話。
知らないままでいる事によって得られるしあわせ
 確かにあるだろう。 世の中には、知らなくても良い事もある。 ただ問題は、それが“知らなくても良い事”なのかどうかを判断するには、知る必要があるという点だ。 知るべき事と知らなくても良い事を分けるためには、全てを知らなければならないのである。
僕は都合良く、イベントフラグばんばん立てる
 雫の能力は、自覚して利用されるとタチが悪い事この上ない。 ココでの真言のように、論理的でもなければ何の保障もない事象に対して絶対的な自信を得られる限定的な予知能力と言っても過言ではないからだ。 雫は、無自覚である事こそが望ましい。
バッドエンドフラグ立てられても困る
 それはない。 それでは、“都合の良いイベントフラグ”ではないからだ。 都合の良いイベントフラグが都合良く立つのが雫の雫たる所以である。
『オワリをもたらすもの』
 すなわちEnder。 みみみを始めとしたEnderは、魔眼の刺し手と同時に言わばデウス・エクス・マキーナを人工的に作り出そうとする機関と言える。 成功例はまだない。


・漢字/英語/用語

ゲシュタルト
 gestalt→ドイツ語で形態、形状の意。 “ゲシュタルト形成”という語は造語だが、ココでは“ゲシュタルト崩壊(注:まとまりのある構造から全体性が失われ、バラバラに切り離される現象の事)”の対義語として用いられていると思われる。
逸る
 はやる
厳然
 げんぜん
憚られた
 はばかられた
卑下
 ひげ
彼奴奴
 きゃつめ→普通は“彼奴め”と表記する。 この後も起動音が続くが、CATの起動音全般に言える事だが、基本的に意味は分からない。 飽くまでも当て字や韻を踏んだ言葉遊びの羅列で、呪文らしく見せるためのモノなので。 なので、解説を割愛する。
糊塗
 こと→ごまかしの処置をする事。 曖昧に取り繕っておく事。
茫洋
 ぼうよう
朦朧
 もうろう
愕然
 がくぜん
狼狽
 ろうばい
憐憫
 れんびん
ewige Wiederkunft
 ドイツ語。 直訳すると“永遠の復帰”。 一般に、“永遠回帰”と意訳される。
mistake
 ミステイク→間違い、誤りの意。
留意
 りゅうい


・伏字

●●なことがおこる
 愉快?(笑)
●●になったひとに
 最強
●●●●たくない
 殺されたくない



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 来週もお楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



Thanks for youre reading,
See you next week!

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261.書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ:Lu=Re4章②

2013年08月18日 | 書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ

-"Sight of OMEGA" Ultimate Analyse #17-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 暑い……。
 この一言に尽きます。
 連日の猛暑で、全国各地で最高気温新記録が連発しています。 四国では、日本国内観測史上歴代最高気温、41度を記録したとか。
 41度ですよ!?41度!!
 フツーにお風呂の湯温じゃん!
 そんな中にいたら、そりゃあモノの小一時間で熱中症にもなるさ。 四六時中、お風呂に浸かってるようなモノだもん。
 ってゆーか、気象庁の発表によるとこの猛暑、あと1週間は続くそうです。
 え~~~! マジでぇ~~~!?
 せめて35度未満ぐらいまで加減して欲しいッス。


 そして、暑いと言えば世界陸上です!
 今回も見所満載でした。
 開会式は、ちょっとロシア自画自賛し過ぎなトコロがあってやや不満(注:去年のロンドンオリンピックもそうでしたが……)でしたが、競技そのモノは若い選手の活躍が……。
 ……ゴメンなさい。 ウソです。
 コレ書いてる時点では、まだ終わってません。
 皆さんがコレを読む頃には、もう終わってるかもしれませんが。
 ってゆーかね、TBSの放送を全部録画してるのは良いんですが、録画してる間は録画した分を観れないので、まだほとんど観てないんですよ。
 つか、TBSの放送はむしろ全然観てない。 録画しただけ。
 代わりに、ようつべで検索したら親切なドコかのダレカさんがフルリプレイをうpしてたのでこれは観ておかないとイカンだろう!と思って観始めちゃったのが運の尽き。
 陸上競技って、実はものスゴく時間がかかるんですよね。
 午前中に予選が行われ、昼休みを挟んで夕方から夜にかけて準決勝/決勝が行われるんですが、1日の競技を全部観ようと思うと、フツーに6時間とか7時間とか、場合によっては10時間以上かかる事もあるんですよ。
 特に、今回は初日に予選、女子マラソン、予選と一部の決勝、及び開会式が行われた関係で、初日だけで11時間以上(!)もある。 TBSの放送も、午後から夜中までブッ通しという異例のOAだったし。
 なので、全部観ようと思うと終わるのはいつになるコトやら?(´・ω・`) ってなカンジなんですよ。
 まあ、ゆっくりじっくり堪能したいと思います。
 ちなみに、ようつべには世界陸上関係の動画が大量に上がっていますが、僕が観ているフルリプレイは、国際映像のみのCMカット済み(注:ただし、一部カット忘れがある。 まさかニベアやダヴがロシアでも売られていたとは……!)という仕様です。
 ただ、解像度が低い(注:360p)のと、実況がロシア語なのでナニを言ってるのか分からない(注:ただし、画面表示は英語。 国際映像なので。 TBSの放送は、この国際映像にミックスゾーンのインタビューなどTBS独自の映像を混ぜたモノ)のが難点です。
 まあ、僕はもう16年も観続けていて、陸上のルールは分かり切っており、セルフ実況出来るので問題ないんですが。(笑)



<今週の特集>

 今週の特集コーナーは、『アルティメット・アナライズ』シリーズ第4弾、同人ヴィジュアルノベル『Omegaの視界』の徹底解説連載第17回です。
 今週もヨロシクです。


14:ミス(miss)と休息(rest)、HE?

語り手:真言
日付:4/24(月)
PT:05:54

 ふう。 ようやく真言視点に戻った。
 08節の続き。
 真言のケータイにかかってきたのは、克枝からの電話であった。 克枝は、真言に会いたいと言うのだが……。
 この節の後半に、イツワの思考と思われる記述がいくつか出てくるが、言葉遣いに変化が見られるのが面白い。 真言のそれとほとんど変わらない言葉遣いになっている。 後の節で描かれる“真相”の前フリになっていると思う。


・解説

人には会いたくない、今は
 ネガティブ・スパイラル(注:命名オレ)の典型的な症状である。
 何かイヤな事や悩み事があり、ネガティブな思考に苛まれると、ヒトは他人との接触を拒絶しがちである。 負の感情によって自身も、また他人に対しても傷つける事が怖いため、自分の殻に閉じこもりがちである。 しかし、それだと負の感情の捌け口がないため、思考はさらに悪い方悪い方へと向いていき、益々他人との接触を拒絶して内向してしまう。
 これはいけない。 思考の悪循環に陥っている。
 こういう時は、逆に他人との接触を積極的に行うべきである。 他人と接触する事で、感情の捌け口を内ではなく外に向けるワケだ。 つまり、ストレス発散をするのである。
 この後、真言は克枝と会って“アンナコト”になるのだが、この時の克枝もネガティブ・スパイラルに陥っているので、この二人が会う事は正直あまり意味がない。 お互いの負の感情に巻き込まれ、さらに悪循環に陥ってしまうからだ。 そして、事実そうなる。
縋って
 すがって→だからいーんだって、すがっちゃえば! 自分の中に答えがない問題なら、答えは外に求めるしかないっしょ?
遠い所へ逃げようとか思わない
 逃げてどうにかなる問題じゃないから。 そして、心のどこかでそれを分かっていて、問題の解決のためには立ち向かうしかないと分かっているから。 足りないのは、立ち向かう勇気。 それだけだ。
現実離れしすぎ
 確かにその通り。 ハナシがブッ飛び過ぎてて、リアルとして認識、許容し切れないのも答えが出せない原因になっていると思う。 アニメやマンガ、ゲームなんかでよく描かれているいわゆる“厨二的状況”がもしも現実に起こったなら、ヒトは間違いなくその状況に対処出来ない。 筆者も対処出来る自信はない。
あのひと
 ココではミルハの事を指す。


・漢字/英語/用語

miss
 ミス→失敗の方の“ミス”。
rest
 レスト→本文にある通り“休息”の意。
HE
 ヒー→彼。
ミス(miss)と休息(rest)、HE?
 ミストレスと彼→“ミストレス(mistress)”とは、英語で女主人の意。 本来は、マスター (master) の女性用の敬称として存在する語である。 これが転じて、女主人、女性支配者、女教師、愛人、あるいは女王を指す言葉として用いられるようになった。 ココでは、ミルハの事を指していると思われる。
慮る
 おもんばかる

 よし→①物事によって来るトコロ。 由来、由緒、理由、訳の意。 ②事柄の内容。 事情、次第。 ③風情、風流、奥ゆかしさの意。 ④手段、方法、手立ての意。 ⑤口実。 ⑥それらしく見せる事。 そぶりの意。
 たった1文字で色んな意味があるんですね。 ニホンゴムツカシイネ!
自律神経失調症
 交感神経と副交感神経の2つから成る自律神経のバランスが崩れた場合に起こる症状の総称。 めまい、冷や汗、体の一部が震える、緊張するようなところではないのに脈が速くなる、血圧が激しく上下する、立ち眩みする、耳鳴りがする、吐き気、頭痛、微熱、過呼吸、生理不順といった身体症状から、人間不信、情緒不安定、不安感やイライラ、抑うつ気分など精神的な症状が現れる事もあるが、発現する症状は極めて個人差が大きい。
 この時の真言は、精神的な症状に似た精神状態にあると言える。
ストレッサー
 stressor→生物にストレスを与える何らかの刺激の事。 主に物質的な刺激の事とをいうが、心理的な意味も含まれる。(注:暑さ、寒さ、痛み、生理的物質への反応、怒り、苦しみなど)
 この語は、主に心理学、生物学等においてストレスの原因の意味として使われるが、心理学においてはこの定義に対しては一様ではなく、極めて多義的である。
ホメオスタシス
 homeostasis→本文中では、“均衡を保とうとする機構”のルビとして用いられているが、より正確には“恒常性”の意。 まあ、意味としては言葉が違うだけで同じだが。
アンチテーゼ
 antithesis→対照、正反対の意。 “テーゼ”は命題、定立の意で、それとは反対を指す語。 正を説明するために負を定義する弁証法(注:天国に対する地獄、秩序に対する無秩序など)の意でも用いられる。
コウタイ
 抗体
コウゲン
 抗原
grin like a Cheshire cat
 訳:チェシャ猫のように笑う
do it for a giggle?
 “giggle(ギッグル、かな?)”は忍び笑い、くすくす笑いの意。 疑問系なので、この場合は“くすくす笑いのためにそれをする?”というような意味になるかと。


・伏字

●きそうになって
 泣き→この後のも同じく。
…すけられた
 助けられた→克枝相手にハッキリ言うのは、ちょっとプライドが邪魔したかな?


15:とけぬごかい

語り手:選律
日付:―
PT:04:59

 場面転換のためのインサートシーン。
 珍しく、選律の一人芝居シーンである。
 ちなみに、ココで語られている事は、……まあ、飽くまでも選律の個人的見解ってコトで。(笑)


・解説

やらせたいのはクイズではない
 人気クイズ番組、『クイズ・ミリオネア』の事ですね。 装飾としてのルールがあり過ぎる。 ……まあ、クイズ番組なんてのは、所詮はショーですから。


・漢字/英語/用語

がわ
 皮→表面的な部分、目に見える部分の事。
漉いて
 すいて
設えて
 しつらえて


・伏字

優秀なお方と●●な●
 “有能な猫”? あるいは“無能な猫”? この後のは、文脈によってこのどちらかになると思われる。


16:ぬれほとけ

語り手:真言
日付:4/25(火)
PT:26:10

 14節の続き。
 翌日、克枝は真言の下にやってきた。 しかし、気落ちしている2人は、特に何を話すでもなく、無為に時を過ごすばかりであった。
 プレイタイムにして実に26分もある長い節だが、正直ストーリーに進展はない。 この時の真言と克枝、2人の心境を表現しようとしているのは分かるのだが、それにしても長過ぎる。 もっと簡潔にすべきだったと思う。


・解説

外に出ると、身体が震えた
 あ、一応ココに前フリがあったのか。 詳細は後述。
「にょえあ……」
 バスに乗ってやってきた克枝の第二声。 言葉自体に特に意味はないが、克枝も精神的に参っている様子が伺えるセリフである。
あんまし寝てにゃいだけ
 ……克枝もこんな顔で笑えるんだ。
久しぶりなのかどうなのか
 真言が克枝と直接会ったのは、前章26節が最後。 4/14以来、実に11日振り。
この場に僕と狩屋だけ、というのは
 この後の展開のためだよ。
今ちょっと混乱してる……んだろう僕は
 この辺りは、要領を得ない無意味なやり取りが続く。 リアリティという意味では確かに“リアル”なんだろうが、フィクション作品のシーン構成としては全く以って意味がないので止めるべき。 こういう場合は、時間を盗む演出を入れて時間を飛ばした方がテンポが良くなる。
もうひとりからなにか
 イツワとしての思考の事。
雪、なるかもにぇ
 ココで、明確な前フリが入る。 東北とはいえムチャしやがる。(笑) 詳細は後述。
締め付けるが如き凛とした厳格さ
 この表現スキ。 上手い。
空回りしてるようで
 空回りしてるだけじゃダメだよ。 キレちゃわなきゃ。 それが気分転換の極意。
女子の生理現象は色々とデリケェト
 まあ、察するが花ですわな。
グアイのいいアイショウだった
 え? そうなの?
敵を除する相
 姫様のCAT、一相アヤメの事。 アヤメは、攻撃特化型のCAT。
あのひとじゃないひと
 ミルハではなくカルロサ、という意味。 幼少期の頃の事。 道具の名前も出てくるが、この辺りはハッキリと描かれていないので不鮮明なのは確か。
あまり考えたくもない
 しかし、真言は考えなければならない。 考えて、知って、理解しなければならない。 何故ならそれは、真言自身のためでもあるからだ。
ワレのミの簒奪者
 大封時、イツワはエンリケ・ファと死闘を繰り広げ、ミリアムらの逃亡を助けたが、その結果フェイズをバラバラにされて現在の八相のCATが排出された。 よって、ミリアムらが八相のCATを回収、保有するのは当然の成り行きであり、イツワ自身がエンリケ・ファに受肉した事で転生し難くなった事を加味すれば、ミリアムらを“簒奪者”と呼ぶのは幾分酷である。 イツワの捜索と八相の再統合は、ミリアムらにとっても望んでいる事だからだ。
口にしてしまってはシマイだ
 いや、言っても良いんでないかい?(←え!?) 問題は、話した結果がどうなるか?である。 必然的に、真言は八相側に付かなくてはならなくなる。 結果、ミルハと敵対しなければならなくなる。 それを真言自身が望めば、話してしまっても何の問題もない。
 しかし、この時の真言はそれを望んでいない。 だから、話すべきか否かを迷うのである。
 結局のトコロ、決めるのは真言自身なのだ。
彼女達
 八相とWCL、ココではどちらの意味も含んでいる。
僕はヒトでありたい
 答えが出たね。 なら、そのためには、何をすればいい?
ぱーっとするとこ、行かない?
 行けば良かったのにねぇ……?
冬夏と行ったカラオケを~
 行ってほしかった……。 上手いと評判の克枝の歌を描写してほしかった。 そうすれば、作品のテーマがしっかり固まるし。


・漢字/英語/用語

卑近
 ひきん→日常的で手近な事。 俗っぽい事。 またそのさま。 字面のワリに結構フツーの意味ですね。(笑) もっとエロい意味かと思った。
苛まれる
 さいなまれる
矢庭
 やにわに→その場ですぐ、たちどころに、いきなり、突然、出し抜けになどの意。
啜る
 すする
将又
 はたまた→IMEでは変換出来ず。
雲散霧消
 うんさんむしょう
贔屓
 ひいき
詳らか
 つまびらか
居た堪れぬ
 いたたまれぬ
頑然
 がんぜん→強情で頑固なさま。
出歯亀
 でばがめ→のぞきをする男、痴漢、変質者の意。 知ってる人も多いかと思うが、のぞきの常習者で風呂屋帰りの女性を殺害した男、池田亀太郎が出っ歯だったため、そのあだ名である“出っ歯の亀太郎”が略されてこの語が出来た。 1908年(明治41年)に実際に起こった事件なのだそうだ。

 循環七音のC。 CATの事。
背徳い
 この場合は“うしろめた(い)”と読む。
粋憎い
 いきにくい→当て字。
罵言
 ばげん

 もや


・伏字

何度●ったらワカル
 “喰”?
ワレは●●だから
 ネコ
●●●●が●り●だし
 ?? なんだ? 分からん。
どの●●とネ●コ●に
 猫とネンゴロ?(笑) あ、違うか。 “ゴ”じゃなくて“コ”だ。
クタイをソクシツ
 九体を側室→一夫多妻制!? あるいはハーレム? それは合意の上でも法が許してくれないッスよ? ちなみに、“ソクシツ”のルビに“triangular(トライアングラー)”とあるが、これは“三角”の意。 イツワは三角関係を望んでる?
●ウソウしても
 妄想? 違うよね?
●?
 音
知らずにいれば●●●●だった
 幸せ
ヒトに●●かけてまで
 迷惑
●●は無い
 失敗?
●く●かれる
 ? 分からんです。
●●●なんだ
 ? 同上。
●●が●●●で
 ? 以下同文。
●●●だな
 偽善、かな? ちょっと違うか?(笑)
そんな●●しなくて
 心配、だと思うが、……ナゼ伏字?


17:芽

語り手:ノート(相手はエンドル・ファ)
日付:―
PT:01:55

 場面転換のためのインサートシーンだが、この節は本作とはあまり関係ない。 『interlude』以降に重要になる節なので、解説を割愛する。
 ちなみに、背景画はノートのCATジャバ。 その隣にいるのがエンドルのCATとなるガルガル(リライト後)。 手前の後ろ頭がエンドル。


18:灰色の展開

語り手:真言
日付:4/25(火)
PT:23:42

 17節の続き。
 結局、カラオケには行かずに映画を観に行った真言と克枝。 しかしその帰り道、花冷えがもたらした季節外れの雪に見舞われ、2人の乗ったクルマは身動き出来なくなってしまう。
 先の節で“詳細は後述”と記した事が、この節に集約される。 あれらは全て、この節の展開に至るための前フリだったのである。


・解説

灰色
 空模様の事かと思われがちだが、ココでは白でも黒でもない中間、“どっちつかず”の意味と思われる。
巨大モールの上階みたいな所
 いわゆる郊外型ショッピングモールに併設されたシネコンだね。 アメリカやヨーロッパでは70年代頃には既に一般化していたが、日本では前世紀末頃になってようやく出現し、今世紀に入ってやっと一般化した。
 実際には、映画館は2~3階建てに相当する建物で、劇場そのモノはワンフロアでも、最前列と最後列は2階分の高低差があり、そのさらに上に映写室がある。
 ちなみに、シネコンにはスクリーンはいくつもあるが、映写室は一つしかない。
ほんとうに、雪が、降っていた
 やっちゃった。(笑) この後の展開のためである事は理解出来るが、自然現象としてはムリがあり過ぎる。 いくら東北地方でも、太平洋側で4月の末に雪が降るのは極めて稀な事だと思う。
 80年代までならそれもアリだったが、温暖化の影響が著しい近年では、さらに降る可能性が低い。
 もちろん、それも真言の呼び水たる月の雫の影響と受け取る事は可能だが、いくらなんでも都合が良過ぎる。 ただ単に、雨が降るなどして“厳しく冷え込んだ”だけでもシーンとして成立するので、ココまでやる必要はないと筆者は考える。
 大雨でも、電車は止まる事があるので。(注:詳細は後述)
色んな意味で自我の存亡が~
 いや、この場合“自我”ドコロか既に生命の危機ッス。
トウゴウに近づいた
 ココでは、真言とイツワの分裂した意識の事を指していると思われる。
いや、何も言うまい
 いくらなんでも都合良過ぎだしね。
あまり深入りしたい話題じゃない
 ? ナンノコトデスカ?
今夜はその、帰りたく……にゃいん
 外泊イベントキターーー(゜∀゜)ーーーッ!!
 王道パターンですよね、やっぱ。 しかし……。
ふーん
 コラ真言! その反応は女子に対して失礼だろ!
そんな期待とかしてねえよ!
 しろ。(笑) それが女子への礼儀。
兄ぃみたいにぶちまけられるような相手なんか
 克枝は優等生だからね。 姫様にしても、上下関係的なモノがあるだろうし。 真言と一緒に居る時の克枝が、言わば素なのだろう。
単体『だけ』では、あまりにつらい
 この時の真言と克枝の精神状態の事も指しているが、イツワと八相のCATの事も指している。 イツワはフェイズ10イーハのみのCATで、八相のCATは残りのフェイズがイツワから派生したモノ。
だめ?ですか?
 女子にココまで言わせるとは……。 しかも“あの”克枝にッ! いい加減ハラを括りなさい真言!
誰がキライだっての?!
 いや、そこまで全力否定しなくても。(笑)
道中……ってどれ?あったっ、け……
 あります。 後で登場します。
それはそれでにゃんかむかつく
 そりゃそうだ。(笑) 少しは考えてやれよ真言。 それが女子に対する礼儀ってモンだ。
むらむらしてもういっ――ちゃ
 この辺りのやり取りは、明らかに『森田さんは無口。』のインスパイアですね。
 「アナタを見てるとムラムラするわ!」byつかさ。
 ……まあ、ただの偶然の一致かもだけど。
ういはすきだから兄ぃのことは!!!
 あ、言っちゃった。(笑) 敵視されていた相手が次第に馴染んで好意を抱くようになる。 これもまた、王道パターンの一つである。
どうやら髪もほどいたらしい
 ないんだよね、コレ。 イベントカットも立ち絵も。 残念。
耳鳴りがする程に、静だ
 あ、この雰囲気作りも理由か。 雪が降った時の静寂感は、独特なモノがあるしね。
 ちなみに、“静”は送り仮名間違い。 この場合は“静か”と表記すべき。
だいじょうぶ……なれてる
 それもどーなのよ?(笑)
……やっぱさむい
 さ、ココからが本番。(笑) このシーンで雪が降っている理由である。
こっちで密着してねようぜぇ
 コレ!! このシーンで雪が降っているのは、この展開のため“だけ”。 それ以外の意味は全く無い! いくらなんでもムチャだよ……。
誰かさん達
 ココではミルハと冬夏の事を指すが、その2人をひとくくりにするのはどうだろう?
今までのより激しい
 激しいって……。(笑) まあアレだ。 ある種のステップアップだ。 しかし、その相手が克枝ってのは……。 前フリはあったけどね。 もう揉んでるし。
ケチって身体壊すハメ
 ココでは風邪を引く事を指す。
これで……何か……問題が?
 いや、あるだろ。(笑)
おっき…て…あったか…
 字面だけだと超エロいッスね。(笑)
思った程違和感が無い
 そりゃあ、アナタはイツワですから。 分かれていたモノが一つになっただけ。
とうか
 ココでその名前が出てくるか! 真言、そなたも罪作りな男よのぉ~?
めをそらさずにきめなければならない
 その通り。 決めるのは真言自身。 真言とイツワの自由意志。 そして大事なのは、結果ではなく過程である。 結果を良くするために、逃げずに選択し続ける事。
やるならあれの愉しみとは無関係でなければ
 ココでのあれは、ミルハ(と、カルロサとWCL)の事を指す。 ミルハたちと全く無関係に八相に敵対する事は、八相のCATの回収と再統合、そして逃亡を意味する。 オウトと同じく。
われに近しい旧き朋
 オウトの事。
っくふぅ……はふ……
 克枝の妙な声が聞こえるが、ナニモナイデスヨ?


・漢字/英語/用語

タンタル
 tantalum→原子番号73の元素。 元素記号はTa。 昔は電球のフィラメントの原料としてもよく用いられていたが、現在は主にコンデンサの素材として用いられている。
 さすが優等生の克枝サン。 よくご存知で。
瑠璃
 るり→鉱物の一種。 英名はラピスラズリ(lapis lazuli)。 深い青色、もしくは藍色の夜空のような色合いが特徴。 古代エジプトなどで古くから宝石として珍重されている。
玻璃
 はり→石英の古称。 英語で“quartz(クォーツ)”といい、時計の水晶振動子として用いられている。
腐心
 ふしん
怪訝しかった
 おかしかった→送り仮名無しで“けげん”と読む。
婉曲
 えんきょく
ねるべく
 誤字と思われる。 正確には“なるべく”。
漫ろ
 そぞろ
不貞腐れた
 ふてくされた
烏滸がましい
 おこがましい
斯様
 かよう
億劫
 おっくう
疚しい
 やましい

 いびき
ぐっす……みん
 造語。 “グッド睡眠”の略のようだ。 英語でおやすみは“good night”。
仰臥
 ぎょうが
横臥
 おうが
背景
 バグ。 本文のルビが重なって“バッボーン”になってる。(笑) 何の擬音語だよ。(笑) 正しくは“バックボーン(back born)”。 そのまま背景、背後関係の意。


・伏字

●●が●●●だろ
 正確な単語が思いつかないが、“腹が立つ”とか“頭に血が上る”とか、そんなのだと思う。
●●●●が蒔いた事
 ミリアム
●●の余波
 ? なんだ? “呼び水”も“雫”も字余りなんだが?
●●●ニ●●●イ?
 分かりません。
●起状態
 ……まあ、そのままでしょうね。
……うしよう
 ……なんて言ったんですかね?
●●が●●●●●ゃうから
 う……。 当てはめる単語によってはかなりアレになるな……。(笑) 各自ご想像にお任せってコトで。(笑)
お●●け
 おあずけ


19:そのおんなにすべてをあたえられるならばぼくはてんをも

語り手:カルロサ
日付:―
PT:01:43

 場面転換のためのインサートシーン。
 カルロサが、またもや何か小難しいコトを語っている。
 まあ、このヒトの語り口はいつもこんなだから。(笑)
 ちなみに、終盤が何やら意味深ですね。 ミルハにアンセスターを降ろした事を後悔しているのだろうか?


・解説

節題について
 漢字に変換すると解り易い。 ココでの“そのおんな”は、ミルハの事を指す。
セカイに希望は無い
 いや? そんなコトはないと思うぞ? 箱の底に残ってるなら、希望は十分にある。
あの話は
 ココではギリシャ神話のパンドラの箱のエピソードの事を指す。
『要らぬもの(P's Sense Of Value)』
 “ピーズ・センス・オブ・ヴァリュー”と訳されているが、“Sense Of Value”は“価値観”の意で、“P's(Pの)”に繋げる事でこれを否定していると思われる。 Pが何を意味しているのか未だに分からないので、正確な意味は不明。


・漢字/英語/用語

膾炙
 かいしゃ→世の人々の評判になって知れ渡る事。 “膾”はナマスの事を指し、“炙”はあぶり肉の事で、いずれも味が良く、多くの人の口に喜ばれる、というのが語源なのだそうだ。
ペシミズム
 pessimism→悲観主義、あるいは厭世観の意。
マイソロジー
 mythology→自分を意味する“my”と、神話学を意味するミソロジー(注:スペル同じ)を引っ掛けた造語で、“自己探求学”の意なのだとか。
前兆
 本文では“omen(オーメン)”とルビが振られているが、その通り前兆の意。 ダ~ミア~ン!(笑)
 ……しかし、希望を予測不可能性と同義と考えるこの解釈はちょっとどうかと思う。
シンパシー
 sympathy→共感の意だが、現代英語ではどうやら旧い表現らしい。 近代は、“empathy(エンパシー)”の方が一般に用いられているようだ。
而して
 しかして
喧伝
 けんでん→本文では“noise(ノイズ)”とルビが振られているが、本来は盛んに言いふらす事。 世間でやかましく言いたてる事を指し、ノイズ(注:騒音、雑音の意)とは微妙にニュアンスが異なるように感じる。
 ……まあ、拡大解釈すればアリかもだが。


20:尾割れるきざし

語り手:みみみ/カルロサ/サクラ/アルコ
日付:―
PT:04:36

 やはりインサートシーン。
 この節は、13節終盤の裏側にあった“ごたごた”が描かれる。 ずいぶん引っ張ったなぁ~。
 しかし、アイがこの場にいない事が重要なので、ココまで引っ張る必要があった。 このさらに裏側は、後の節で描写される。


・解説

尾割れるきざし
 猫又の事。 “助けよや、猫又よやよや27話へ”。(笑) 分かる人には分かるネタです。 また、“終れる兆し”の文字りでもある。
他人に開帳され難い
 その通り。 映画の衣装やセットのデザイン案は、コンセプトアートが描かれても基本的に表に出ない。 映画公開後、ソフト版の特典静止画集に収録される程度。 ただ、それがイコール失敗、恥ずべきモノというワケではなく、ほとんどの場合は試行錯誤の過程を示すモノであって、必ずしも失敗というワケではない。 実際に作った結果ダメだったモノだけが、正しい意味での“失敗”になる。
つまり、詭弁さ
 ……飽くまでもこの人の個人的見解というコトで。
どっちだろーと即返事しろ
 いや、居なかったらレスはムリだろ。(笑)
起きてしまった時点で~確率は10割
 この考え方は、個人的に大嫌い。 運命論や因果的決定論は、たとえ真実であったとしても先の“希望がない”のと同じ考え方であり、悲観的であり、良くない結果を誰かのせいにしたいだけだからだ。
昔言われた事
 これについては、設定が公開されていないので詳細不明。
いいんかな?
 いや、良くないだろ。 待機中でしょうがアナタたち。


・漢字/英語/用語

智慧
 ちえ→常用外。
大仰
 おおぎょう
時機
 本文では“タイミング”とルビが振られているが、ちょっと違う。 本来は、“チャンス”の意味で用いる語。 タイミングの方は“時期”。
空籤
 からくじ
宥め賺し
 なだめすかし
archiving
 アーカイヴィング→ココでは封紙の事を指す。
gest――
 何と続くかによって意味が変わるが、“ゲスト(guest)”でないコトだけは確か。 “ゲシュタルト(gestalt=ドイツ語で形、形態の意)”かも。


21:LV(88)

語り手:克枝
日付:―
PT:00:57

 18節の続きで、克枝の寝言。
 本作でも、ある意味最もエロいシーンかもしれない。(笑)


・解説

声、が、でちゃう……っ
 字面だけだと超エロいですな。(笑)
ワかった、かんじ
 姫様の言ってた事が、ってコトかな?


・漢字/英語/用語

LV(88)
 普通に考えれば“レベル88”の意なのだが? ……もしかして、米寿?(笑)


・伏字

――●●●
 分からん。 分かれって方がムリ。


22:みじかいかきかけの

語り手:イツワ/真言
日付:4/25(火)
PT:04:42

 同じく18節の続き。 コチラは真言の見た夢。
 真言としての思考が、イツワとしての思考と交錯し、奇妙に会話しているような構成になっているのが面白い。
 ただ、飽くまでも“夢”なので支離滅裂な単語の羅列になってしまっており非常に難解。 後半は、その傾向が特に顕著である。
 しかし、それぞれの単語には十分意味があり、それぞれに結構重要。
 ……が、解説するのはかなりキビしいので割愛させて頂く。


・解説

みじかいかきかけの
 普通に考えれば“短い書きかけの”なのだが、文字を並べ替えるとお馴染みのワードのアナグラムになっている。
彼のヒト
 ココではデカルトの事を指すが、“我思う、ゆえに我あり”を最初に定義したのはデカルト本人ではなく、デカルトがフランス語で書いた著書、『方法序説』を神学者のエティエンヌ・ド・クルセルがラテン語に翻訳した時に定義したのが始まり。
 これを受けて、後にデカルト本人がラテン語で書いた『省察』という本の中で、“ego cogito, ergo sum”という表現が用いられた事で、デカルトの格言として広まり、現在に至る。
なぜ観測主体が必要なんだ?
 ヒトの利己的な幻想であって、真実ではないから。
イキモノが概ね排他的に~
 同じくヒトの利己的な幻想。 ヒト以外の生命は、無意識的に自然とのバランスを保とうとしており、決して排他的ではない。


・漢字/英語/用語

cogito, ergo sum
 コーギトー・エルゴー・スム→ラテン語で“我思う、ゆえに我あり”の意。 もっと正確には、頭に“ego(エゴ)”が付く。
観測主体
 観測が可能になった時点で初めてその存在が“在る”と証明される、というヒトの利己的な考え方。 先の“我思う、ゆえに我あり”と根幹を同じくした考え方である。
a question of which came first, the chicken or the egg
 正確な訳は割愛するが、要するに“タマゴとニワトリ”の事。
天地の理
 あめつちのことわり
狭窄
 きょうさく
トコトワ
 永久永久。
懊悩
 おうのう


・伏字

シカクの…ュタ…ウカ…
 ?? 何だ?
――●●●●て
 ギブ。
ディ…それともラ…か?
 分からん。
●●だと
 あ、前々節でカルロサが言ってたな。 何だっけ?(←オイ!)
l●ve
 本文にある通り、“i”を入れるか“o”を入れるかで意味が変わる。
単に●いだけ
 痛い?
僕等の●――
 朋?


23:狗の追う 遊戯にして見立 寝返れば災い

語り手:大神
日付:4/26(水)
PT:06:08

 さらに場面転換のためのインサートシーン。
 玄ノ森に向かう途中、大神とかれおは降雪による電車不通のため、思わぬ足止めを喰ってしまう。


・解説

狗の追う
 前節に出てきた“猫の王”に対する“犬の王”文字りで、オウトの事を指す。
大雪で新幹線が止まった
 この展開も雪が降っていた理由だが、理由としては微々たるモノ。 既に述べたように、大雨でも電車が止まる事はある。 近年の異常気象で、いわゆるゲリラ豪雨によって電車不通になった事があったのが記憶に新しいと思う。
なるべく『おとなし』く
 CATとしての能力を使うと、ミルハたちに存在がバレてしまう可能性があるので。
『縛狼の紐に似る』
 フハイとルビが振られているが、フハイだけでなく七腹心全体の事も指す。
戦闘状態さえ避ければ
 事実、オウトはラストバトルにも参加しない。 戦ってほしかった……。
Dとして連中と袂を分かっていない
 オウトはWCLから逃亡してはいるが、逃げ切れているワケではない。 WCLは、オウトは飽くまでも生死不明と扱っており、捜索を打ち切っているワケではない。
希有なこの2人
 確かに、WCLに馴染み切っていないという意味ではかれおはオウトに似ている。


・漢字/英語/用語

囀る
 さえずる
弁え
 わきまえ
諦観
 ていかん
木阿弥
 もくあみ
外面
 内面を“ほんね”と読ませるなら、これは“たてまえ”にすべきだった。
僥倖
 ぎょうこう
錯綜
 さくそう
EGo
 ココでは、“エゴ”と同時に循環七音の“E”と“G”を指す。
精精
 せいぜい
朋輩
 なかま→造語。
冥ぇ
 くれぇ→もちろん当て字。


・伏字

ああいう●●
 各自お好みで、お好きな罵詈雑言を。
●だけで
 ? 何だろ?
●●と●●●のよう
 サッパリですわぁ~。



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 来週もお楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



Thanks for youre reading,
See you next week!

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260.書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ:Lu=Re4章①

2013年08月11日 | 書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ

-"Sight of OMEGA" Ultimate Analyse #16-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 先々週、中国地方を襲った豪雨が先週の頭になって僕の在住地域を直撃しました。
 都合3日間も降り続き、店の前の道路が(ちょうど下り坂のふもとのため)川みたいになってました。
 とは言え、ウチの地域は比較的標高が高いので、中国地方のように冠水するような事はまずないんですが、通勤が大変になるのでもう少し加減して欲しいです。
 以前にも何度か書きましたが、台風というのは風力のみを基準に定義されているため、降雨量という意味では今回のような低気圧の方が多い事があります。
 これから台風シーズンが始まりますが、台風ではないからといって油断は禁物です。 低気圧にも十分ご注意下さい。
 そして、台風や今回のような低気圧が去った後に来るのが猛暑です。
 ウチの在住地域も、雨が上がった直後から連日の猛暑酷暑! 連日の暑さでもう茹だりそうです。
 そっちももう少し加減して欲しいですハイ。


 そして、“暑い”と言えば世界陸上2013モスクワ大会です!(←そーなの!?Σ(゜Д゜;))
 いや~今回も開幕からアツいですなぁ~!
 昨年のロンドンオリンピックもそうでしたが、ウサイン・ボルトがまた……!
 ……ゴメンなさい、ウソです。
 これを書いてる時点では、まだ始まってません。
 競技ドコロか、開会式もまだです。
 今回はどうなるのかなぁ~? アメリカのタイソン・ゲイが、ドーピングで欠場になったらしいけど……。
 いずれにしても、今回も66億分の1誕生の瞬間、見逃す事なく目撃したいと思います!(`・ω・´)/


 それとは関係ありませんが、……ついに買いました!(↓)

Blog1112 3DS買ったぜ!ノ゜∀゜)ノイェイ
 しかも、大画面仕様のLLだぜ!(`・ω・´)/
 ……いや、「今さら?」とか言われても……。(´・ω・`)
 どうしようかかなり迷ったんですけどね、やっぱり、折角買った『さよなら海原川背』やりたかったし。(注:ソフトは予約して買った。 もちろん、サントラCD付きの初回版)
 で、今さらながらレビューですが、思った以上に重い。 かなり手が疲れる。 3DSで遊んだ後にPSP(注:初期型)で遊んだら、ものスゴく軽く感じたほど。
 また、目玉の3D機能は、確かにちゃんと3Dになる。 僕的には、初めてちゃんとした3D映像が観れた。 確かにコレはスゴいわ。
 ……しかし、スゴいのは飽くまでもプリインストールされている体験映像だけで、今のトコロの唯一のソフトである『さよなら海原川背』は、横スクロールアクションという事もあって画面がチラつくだけで全然3D効果が得られない。 なので、もっぱら“3Dオフ”で遊んでます。(笑)
 また、スピーカーがかなり脆弱。 音もあんま良くない。 ヘッドホン必須だねこりゃ。
 ボタンも小さくて押し難い上、配置も良くないので長時間プレイ出来ない。 1時間もやったら、親指の付け根辺りがツリそうになったよ……。
 ただ、4GBのSDカードが付属している点はかなり嬉しい。 手持ちの2GBのSDカードと入れ替えてやろうか? とか思ったりする。(笑) 結構高いんだよね、SDカード。
 何にしても、『さよなら海原川背』の攻略をがんばりたい……トコロですが、既に詰まりました。(´・ω・`)
 10年以上ぶりのプレイだったので、カンを取り戻すのに多少時間がかかりましたが、F9までの最初のエンディングは比較的カンタンに行けました。 リュックも全部取ったし、シーケンシャルモードもクリアした。
 しかし、F5とF7から分岐するステージがクリア出来ず。
 F5から分岐するF17までは行けたんですが、そこから先が進めず。
 F7とF12から分岐するルートは、そもそも分岐するドアにたどり着けず。
 一応、ネットで検索してみたら動画付きの攻略Wikiがあったので観てみたんですが、……ヘタレゲーマーのあっしにはムリっぽいです。(´・ω・`)
 ……まあ、これまでのシリーズもオールクリア出来た試しがなかったですがね。
 でもまあ、久々に川背ちゃんに逢えて楽しかったコトだけは確か。
 ……つかさ、今回の川背ちゃん、“ハタチ”って設定になってるらしいんだけどさ、いつの間に成長したんだ?
 ってゆーかむしろ、育ち過ぎじゃね?
 メインタイトル画面(注:上図参照)の下のディスプレイの方、正直目のやり場に困るんですけどぉ!?
 あ、ちなみに今はリュックの代わりにランドセルを背負った“子供川背ちゃん”で遊んでます。(^ ^;)



<今週の特集>

 今週の特集コーナーは、『アルティメット・アナライズ』シリーズ第4弾、同人ヴィジュアルノベル『Omegaの視界』の徹底解説連載第16回です。
 いよいよ最終章、第4章のはじまりはじまりぃ~!


第4章:ミヨ オワレル シマイノ トワ(●nd)

総節数:56節
総PT:7:15:09


01:いふのせかい

語り手:―
日付:―
PT:18:59

 さて、最終章の開幕である。
 が、イキナリイミフな節である。
 この節は、続編に当たる『interlude』のネタバレが多数含まれているため、本解説では解説一切を割愛する。
 まあ、元々本作そのモノにはあまり関係ないし。
 飽くまでも、(本作にとっては)未来のお話しだからね。


02:鬼(隠)

語り手:音
日付:―
PT:04:01

 ココからが本作に直接関係する本編。
 音の独考が延々続くが、結構スゴいコトを告白している。 詳細は、以下の解説を参照されたし。


・解説

鬼(隠)
 おにかくし?→『ひぐらしのなく頃に』!? って、そーでなくて。(笑)
 この場合の“鬼”は“鬼子”の意。 なので、“隠された鬼子”と解釈出来る。 また、“穏”は“オン”とも読め、鬼子が音である事も示唆する。
あの時のアレ
 3章41節参照。
あれの愚行のそもそもの原因
 ココでの“あれ”が誰の事を指しているのかはよく分からないが、もしかしたら音の父親の事を指しているのかも。
 ……もしかして、音と価無は腹違い? しかも、音に至っては近親!?
埋まらぬ空白をも自覚してしまう
 ゲームにおける実績フルコンプと同じ。

 何を言いかけた?


・漢字/英語/用語

逆上せた
 のぼせた
苛苛
 いらいら
ソーマトー
 走馬灯→ヒトが死に際に見ると言われている夢。 一説には、生命の危機回避のための手立てを探そうと、脳内の記憶が高速検索されている結果なんだとか。
 ちなみに、語源となっている“走馬灯”は、影絵が回転しながら写るように細工された灯籠の一種で、“回り灯籠”とも言う。 江戸中期に夏の夜の娯楽として登場し、俳諧では夏の季語になっているそうだ。
XXX
 これには色々な意味がある。 一般的には、ハードポルノやアダルトサイトなど、X指定を強調するスラングとしての意味や、英語圏の手紙やメールの文末に親愛の情を意味する符号(注:キス・キス・キスの意)として用いられる。
 他に、SOSに代表される緊急用モールス信号として、これが打電させる事もある。
 ココでは、性染色体の意(注:実際にはこんな染色体は無いけど)も含まれるか。
仕合わせ
 しあわせ→ナゼこっち? 普通に“幸せ”で良いのでは?
懊悩
 おうのう


・伏字

でけえ●●●
 ? なんだ? “ゲップ”?(笑)
●相
 六相
●●に特化
 クイ
●●●●に特化
 ココでの“彼女”が誰の事を指しているのか分からないため不明。
●●……には
 冬夏、かな?
自分が●●だったら
 これは“メス”だね。 この後のも。
初めはすべて●●
 これも。 実際、ヒトも胎児の時はメスとして発育し、次第に性徴が分かれていく。
●●になりたかった
 これも。
……してるけど
 格好、なり、姿など、容姿を指す言葉が当てはまる。
●●がよかった
 これも。
●●でない存在など~
 これも。 確かにその通り。 全ての生命のメスは子孫を産むために存在し、オスは受精のためだけの存在でしかない。 だから、節足動物のオスは交尾直後にメスに食われるし、サケは射精が終わったら死んでしまう。 この極論は至極正しい。
●●に――
 これは“アイ”ですね。


03:じどうてきな誅に

語り手:シカネ/禅
日付:―
PT:01:20

 場面転換のためのインサートシーン。
 ねこざんまいで待機中のシカネと禅の会話シーン。
 内容的には、特にコレといった意味は無い。 シカネも禅も、本作ではこれ以上の活躍の場はないので、キャラクターの掘り下げもムダに終わっている。
 正直不要なシーン。


・解説


 ちゅう→責める、戒める、殺すなどの意。 “自動的な誅”とは、シカネのCATの能力の事。
朱き言の葉~
 スロタラスモルトの起動音。


・漢字/英語/用語

糾弾
 きゅうだん→tilt(ティルト)とルビが振られているが、本来は“傾ける”の意で“糾弾”という意味はない。


・伏字

●●に当たる
 卑下する単語。 お好みでどうぞ。(笑)


04:永く苦痛を吐くねこ

語り手:ベロア
日付:―
PT:01:16

 さらにインサートシーン。 ベロアの独考シーン。
 ある種の設定解説の意味合いがあり、ベロアが自身の現在の状態、及び自身の目的について語る。
 これは必要なシーン。 ベロアは、この章では特に重要なキャラクターとして物語りに絡むので。


・解説

永く苦痛を吐くねこ
 ベロアの事。 ベロアはしっかりとした人格のフェイズ10を持つ特殊なCATで、大封以前から猫に受肉してそのまま現在に至る。 そのため、猫の肉体寿命が既に限界を迎えており、CATとしての能力の発現に著しい制限を受けている。 出来るのに出来ないもどかしさは、ベロアにとってご主人様を守れないのと同義であり、肉体的にも精神的にも苦痛だろう。
 またこれは、『長靴を履いた猫』の文字りでもある。
あいつの手の届くところ
 ココでは、恐らく選律の事を指しているのではないかと思われる。
あたらしいにくがいる
 このルビが振られているみゃんみゃん語がそのままこの意味なのかは不明だが、とにかくベロアの依代は限界にきているのである。


・漢字/英語/用語


 しとね→座ったり寝たりする時に用いる敷物の古語。 この場合は“布団”の事を指すが、座布団の場合は“茵(しとね)”と表記する。
マストオーダー
 mast order→主目的、優先事項、優先命令などの意。


05:試射の武闘、死者の舞踏、その前夜災:Ⅲ

語り手:大神/かれお
日付:4/23(日)
PT:01:11

 ようやく日付入りの節が出てきたが、大神の視点による設定解説シリーズ、その3。 オウトの視点でシカネのキャラクターが掘り下げられる。
 ……あまり意味は無い。


・解説

鉄槌下した気配
 シカネがやっちゃったみたいです。 そして、それを感得しているオウト。
揃いの美学
 先にも出てきたフルコンプの事。
いる……っぽいな
 そんなコトまでワカるのですか! もちろん克枝の事。


・漢字/英語/用語

誘き出したい
 送り仮名間違い。 “誘い出したい”が正しい。


06:どうちゅう・に・てきなし

語り手:シカネ/禅
日付:―
PT:03:11

 インサートシーンはまだまだ続く!
 前節の表側、シカネがやっちゃった過程をシカネ自身が語る。
 やはり特に意味は無い。


・解説

ちょっとだけ漏れちゃったよォ
 制御出来てないみたいですぜオウトさん。(笑)
矢張り駄目でしたか
 その切り返しもどうかと思う。(笑) 分かってたんなら止めろよ!
丁度お互い補間するようなアレ
 どれ!?
タマのほうは?
 弾。 シカネのスロは、片手で75発、両手で合計150発を同時に発射出来る。 ただし、命中精度は常に上限75発。 シカネのストレスによりリロードされる。
例によって再充填は~
 ……というコトは、その後にも何かストレスが溜まるような事があったのですね?
あの娘も色々~
 ノートの事かな?
ちーとばかり気になった
 何か知ってるんですかね? この人も読めないヒトだしね。
ならいいや
 だから何が?


・漢字/英語/用語

どうちゅう・に・てきなし
 そのまま、道中に敵無しで良いと思う。


・伏字

●●共
 卑下する単語。 やはりお好みでどうぞ。
3人の●●●
 卑下する単語。 やはりお好みでどうぞ。


07:試射の武闘、死者の舞踏、その前夜災:Ⅳ

語り手:オウト
日付:4/23(日)
PT:04:21

 再びオウトによる設定解説。 シカネのCAT、スロタラスモルトについて語る。
 それ自体にはあまり意味が無いが、終盤にオウトが重要な事に気付く。


・解説

執行猶予は6日間
 ただし、正確には“猶予”ではなく“先送り”。 執行自体は決定事項で取り消し不可能なので。 この後の記述にある通り、猶予期間内でも執行が早まる事はある。
何やらせたいのかね
 ミルハの邪魔。
向こうのあれら
 ココでは八相の事を指す。
まことがいつわりよりいいとはかぎらない
 字面通りの意味もあるが、“真言がイツワより良いとは限らない”、という意味もある。
 誰にとって? って話しだが。(笑)
データ検証する手間を~
 まあね。 どっちでも良いコトなのは確か。
HはIに先立つ
 これ、誰が最初に言い出したんでしょうね? 言い得て妙である。
我慢出来ん時だって、あるわな、ヒトとして
 だから、我慢出来なくなった結果、オウトは野良になった。
あ……んだと?
 音の存在とその背後関係に気付いたのかな?


・漢字/英語/用語

コンフィグ
 正確には“Configuration(コンフィギュレーション)”→構造の意。 この場合は、ゲームの“オプション設定”と同義。
延いて
 ひいて
凡百
 あらゆる→IMEでは変換出来ず。
好意というのは一方的であるが故に~
 ヒトはそれを、“可愛さ余って憎さ百倍”と呼ぶ。
あんびばれんと
 ambivalent→“ambivalence(アンビバレンス)”の形容詞形。 ある対象に対して相反する感情を同時に持ったり、相反する態度を同時に示す事を意味する心理学用語。 “両価感情”や“両面価値”などと翻訳されるが、そのまま“アンビバレンス”と表記するのが一般的。
彼岸
 ひがん→いわゆる“あの世”の事。 また、春分、秋分のそれぞれ前後3日間を加えた各7日間は、先祖を供養する仏事、いわゆる“お彼岸”が行われるが、そっちは正確には“彼岸会(ひがんえ)”と呼ぶ。
 ちなみに、お彼岸に備える“ぼたもち”と“おはぎ”は、実は名前が違うだけで全く同じモノ。 春彼岸に供えるのが牡丹の花に見立てた“ぼたもち(牡丹餅)”で、秋彼岸に供えるのが萩の実に見立てた“おはぎ(御萩)”である。 つぶあん/こしあんの違いは関係なく、料理としては全く同じモノである。
此岸
 しがん→現世、この世の意。 彼岸の対義語で、主に仏教用語。
況してや
 ましてや

 ク→循環七音の一番下の段階で、CATの事。
カタルシス
 catharsis→浄化の意。
カタストロフィ
 catastrophe→破滅、破局の意。
イズム
 ism→~主義、~派という意味で名詞に接続するモノを独立させた新語。 そのまま“主義”の意。


・伏字

つまり●とは
 死
●●沙汰
 色恋。 ただし、“刃傷”、あるいは“殺生”の可能性も。
その本来が●●に根ざす
 何だろ? “性欲”?
自覚のない『●●い』
 ? 分からん。


08:恭想恋急恐悲怒悪忌心

語り手:真言
日付:4/24(月)
PT:09:04

 ようやく本作の主人公の登場。
 衝撃の真実を聞かされた真言は、何をするでもなく独り思考の泥沼に埋もれ続ける。 しかしその思考に、イツワとしての思考が語りかける。


・解説

恭想恋急恐悲怒悪忌心
 ……なんだコレ。(笑) ワケ分からん。
評価(批評?)
 “評価”と“批評”は意味が異なる。 前者はプラスの意味も含むが、後者はマイナスの意味のみである。 いわゆる“評論家”と呼ばれている人々は、正確には“批評家”であり、対象を素直に受容れる事が出来ない天邪鬼の事である。
ワレがひつようなのだろ
 このセリフからも分かる通り、この節では節々でイツワとしての思考が平行して描写されている。 前章でも解説した通り、真言の中のイツワが表層意識近くまで現れ始めているからだ。
アレがそういった
 ココではミルハの事を指す。
単体で生くのは不可能
 ルビに関係なく、字面通り“十全に戻る事が肝要”と受け取っても良いが、ルビに従って性的な意味で受け取る事も可。 両方の意味が含まれている。
僕がいなくなってしまえば楽
 真言自身にとってはね。 ただし、それは逃避であり、本当の意味での問題解決ではない。 この問題は、立ち向かう事でしか解決出来ない。
絶望的な答え
 ココで、真言は現実に電話しようとして思い止まるが、それで正解だと思う。 この時の真言にはキツ過ぎる。
 現実はミルハと仲が良く、真言をイツワの依代と知りながらも真言としてミルハとくっつけようと考えていた。 そして、この時の真言は現実もドッキリの仕掛け人であった事を知らされている。 場合によっては、“絶望的な答え”が返ってくる可能性もゼロではない。
ミ、…カミ?
 違うって。 “手紙”だって。


・漢字/英語/用語

引き攣らせ
 ひきつらせ
緩衝
 かんしょう
frEEzE
 freeze(フリーズ)→凍結、凍るの意。 転じて静止を促す“動くな!”の意味でも用いられる。
 ココでは、コンピュータが何らかの不具合によって動作を停止する意味での“フリーズ”と同義で用いられている。
顕れ
 あらわれ
顰めた
 しかめた
貶める
 おとしめる

 ひとえ→一重に、という意味もあるが、他に一筋に、ひたすらに、一途になどの意味もある。
彼我
 ひが
纏い
 まとい
躓いて
 つまずいて
背徳い
 “うしろめた(い)”とルビが振られているが、本来の読みは送り仮名無しでは“いとく”。


・伏字

●●●だったら、どう、しよう
 キライ→……いんじゃね? それはそれで、問題の一つが解決するワケだし。 相手に受容れられない恋心よりも、自己完結が可能な嫌悪の方がラクっしょ?(←オイオイ)
●●●だ
 同じく“キライ”。 ただし、言葉にしたトコロで意味はない。 真言の心が相反しているのは、真言自身が認めている通り。 心からそう思わない限り、問題は解決しない。
●●●なのか?
 これも“キライ”ですね。
僕が●●●だから
 これも“キライ”。


09:八転生(8テンショウ)

語り手:?
日付:―
PT:01:09

 さて、例によってオープニングフォーマットである。
 が、……ギブ。 設定が公開されていない、あるいは公開されている設定との関係が分かり難いため、この節は解説不可能と判断した。 用語もほとんど分からない。
 まあ、理解しててもしてなくても、考察に大した変化はないし。(←オイオイ)
 循環七音と関係している事だけは確か。
 ココまでがオープニング、いわゆるプレ・タイトルシークエンスで、この後からがようやく最終章の“本編”である。
 さすが最終章。 オープニングもシリーズ最長である。


・解説

八転生
 はちてんしょう→よく分からないが、九つの魂を持つ猫の事(注:8回まで転生出来る)ではないかと思われる。


・漢字/英語/用語

御幸
 ごこう→“みゆき”とも読め、両方の読みが多数の地名、駅名に用いられている。
したてまつり
 し奉り
OverWrite
 オーバーライト→上書きの意。
Oh Dear M-E(r n s t)
 イミフ。 “M-E”は三重偉大の意か?
接骨木
 ニワトコ→スイカズラ科ニワトコ属の一種で、落葉低木または小高木。
heterogenesis
 ヘテロジェネシス→自然発生の意。 ちなみに、“ヘテロ”は“異性愛”、すなわちノマの事を指し、“ジェネシス”は旧約聖書の“創世記”を指す語。
 なるほど。 異性愛による創世=自然発生ね。
heterogeneous
 正確な発音が分からないが、“異質な”の意。 “geneous”は、遺伝子の多い状態を指す語なのだそうな。 そりゃあ確かに異質だ。
十中七三分式
 八相の事かと思われる。 10種のフェイズの内、CATとして稼動しているのは7相で、後の3相は休眠、あるいは行方不明。


10:フリ

語り手:ノート(相手はカルロサ)
日付:―
PT:01:10

 本編が始まってイキナリインサートシーン。(笑)
 ノートが、カルロサに経過報告をしているシーン。
 ちなみに、この節の背景に描かれているのはノート本人ではなく、ノートのCAT、ジャバダンスウォナッチァの擬態した姿。 いわば、ノートの影武者である。


・解説

あのひと
 どのひと? カルロサでない事だけは確か。
最優先事項
 ココでは、ミルハのレベルドレインの事を指していると思われる。
遊戯の支度の為の劇
 本文では“ゲームのチュートリアル”とルビが振られているが、その通り『No.13』は“次の遊戯”のための準備過程でしかない。 この後、八相とWCLは大幅に再編され、『interlude』にて新たなプレーヤーが集められ、“次の遊戯”が再び始まる。
 この『No.13』は、その“次の遊戯”に新しく参加する事になるプレーヤーのためのチュートリアルを兼ねている。
 もちろん、これは読者に対しても同じで、本作で世界観や方向性を理解してもらい、次につなげようという意味での“チュートリアル”でもある。
もうすぐ顕れるdeus ex machina
 もうお分かりだと思うので書いてしまうが、これは真言の事である。 真言は、三重偉大ドコロか四重偉大なのである。
このなみだはしずくとなるのか
 ナゼ泣いてる?


・漢字/英語/用語

Stud
 スタッド(?)→正確な発音が分からないが、“鋲”の意らしい。
十二全
 ココでは、“十二分”と同義として用いられていると思われる。
format
 フォーマット→型、体裁、書式の意。 ココでは、デジタルデータの形式や規格としてのフォーマットと同義で用いられている。
創名
 きずな→造語。 “汚名”などの意か?
LinkableForm
 リンカブル・フォーム→CATと遣い手の親和性を高めるテクノロジーの事。
update
 アップデート
十重二十重
 とえはたえ
TUTORIALPROGRAM
 チュートリアル・プログラム
suk(u)i
 救い→ただし、“u”を抜くと“スキ”と読め、好き、すなわち好意、転じて“愛”の意味も含む。
A d o r e
 アドア(で、いいのかな?)→“崇拝せよ”という意味。
GIT
 ギット→プログラムなどのソースコード管理を行う分散型バージョン管理システム。 主にLinuxカーネルのソースコード管理に用いられている。 “git”は愚か者、間抜けを意味するイギリスのスラングが由来なのだとか。


11:しんしょくをわすれるものには――

語り手:克枝/卑尊/選律/冬夏(セリフ無し)/道具/姫様
日付:―
PT:12:11

 インサートシーンはまだまだ続く!
 前章53節の続き。
 長久診療所で治療を受けている姫様、そして姫様の容態を案じる克枝。 この2人を中心に、八相の現在の様子が描かれる。


・解説

しんしょく
 ココでは“寝食”、“神蝕”両方の意味が含まれている。 “寝食を忘れて神蝕される”。 “寝食してないと神蝕される”。 あるいは“寝食しても神蝕される”?
こちらの刀自
 のぎかの事。
ミコのアレ
 アンチ・エイジングの事かと思われる。 ナガヒサはフェイズ3特化のCATなので、いわゆるメディック・スキルがあり、アンチ・エイジングも可能である。 が、極めて性能が悪く、若返りは不可能で、成功しても老化を抑える程度。 最悪、対象や遣い手が逆に死ぬ事もある。 この時の姫様に対しては、大成功しても全く意味がない。
そういう空気
 どんな空気だよ。(笑)
ぅ…ってる……?
 カゴの中のカナリヤは、まだウタを忘れたワケではない。
 これがシーンとして描かれてるんだから、やっぱりラストではちゃんと歌ってほしかった。


・漢字/英語/用語

詳らか
 つまびらか
叙述
 じょじゅつ→それにしても道具のハナシは相変わらず長い上に横滑りし過ぎ。 克枝も話題変えるタイミングがつかめず困ってるじゃん。
烏滸がましい
 おこがましい
縷々
 るる→こまごまと話すさま、細く絶えずに続くさまを指す。 “綿綿”とも表記する。
十八二式
 とうやにしき→CATと遣い手の過剰同期による暴走、神蝕を抑制する式。 prot-einの一種と思われるが、試作段階らしい。
遊女さん
 ゆめさん→音に喰われた姫様の母親。
訃から
 脱字ではないかと思われる。 “訃報”が正しいのでは?
醸す
 かもす
ピーキーチューン
 “ピーキー”とは、最高出力が極めて高い事の意。 扱い易さを度外視して最高出力だけを追及したチューンの事。 主にクルマやバイクなどの改造に用いられる用語。
おもねった
 阿った→気に入られようとする事。 へつらう事。 またそのさま。
モラル・ジレンマ
 moral dilemma、あるいはmorale dilemma→前者は道徳的矛盾を指し、後者は士気の問題を指す語と思われる。 この場合は、直後に“倫”を“みち”と読ませているので前者の意味。 造語らしく、英語には本来はこのような熟語はないと思う。
邂逅
 かいこう
僥倖
 ぎょうこう→思いがけない幸い、偶然に得る幸運の意。 他に、幸運を願い待つ事も指す。


・伏字

●●を●●すもの
 寿命を延ばす
修●というよりは修●
 修復というよりは修正
●らな事
 淫ら?
一相綾目の者は●を
 死を→“司る”と続くかな?
●すぎ
 強すぎ
とっくに●●で
 正気
大いに●●を●●●●てくれる
 なんだろう? 分からん。
●●しい存在
 ? なんだ?
●●●だけの●●
 残すだけのオス→真言の事。


12:○ばんげす

語り手:不明(恐らくカルロサ)
日付:―
PT:02:41

 カルロサ(と思われる人物)によるインサートシーンだが、この節は解説する事がない。
 この喩え話は、そのまま価値観の相違、そして目的と手段の履き違えを説明しているモノで、前節で道具が克枝に言っていた事の繰り返し。 この喩え話は、後の節でももう一度、ほぼ同じ内容で登場する。


・解説

※特記事項無し


・漢字/英語/用語

○ばんげす
 ?? サッパリ分からん。 “おばんげす”?
fable
 フェイブル→本文にある通り“寓話”の意。
蔓延った
 はびこった→当て字。 送り仮名無しで“まんえん”と読む。
根付け
 ねつけ→印籠(注:常備薬を入れておくための携帯ケース)の紐に付ける小さなアクセサリー。 江戸時代に大流行した。 現在の“ケータイストラップ”の原型とも言われている。
余所
 よそ


・伏字

●った原点回帰
 困った?


13:ダダ捏ねるものにしおく

語り手:ミルハ/チノ
日付:―
PT:09:01

 まだまだ終わらんよー!?
 続いては、ミルハとチノによる打ち合わせシーン。
 相変わらず難解な会話が延々と続くが、重要なのは終盤。 チノが電話をかけるトコロ。 このシーンが、後々重要な意味を持つようになる。


・解説

私の手から出て行くなんて、有り得ない
 どっこいそれを望んでいるのだよ、アナタの兄様は。
魔眼の刺し手の具足
 “最強装備”の一つ。 防具に相当する服。
黄金四つ目の仮面
 Igの事。
黒衣朱裳
 具足の事。 デザイン的に、黒い上着と朱色の袴で構成されている。
その手に?
 そう、それだけが欠けている。 ……今のトコロ。
そのためのキリアケだろう
 違います。 キリアケは確かに万能ではあるが、遣い手を選ぶCATなので真言に使いこなせるかどうかは分からない。 最悪、全くの役立たずになる可能性もある。
なにか、わすれているようなきが
 上記の事。
ソの音
 循環七音では、“ソ”は“Gnosis(グノーシス)”を表し、意識の事を指す。 “我(I)がソの音”とは、自身の意識の事であり、同時に“I”、すなわち愛の意識、“恋愛感情”を意味する。
Y突き刺したる
 ココでの“Y”は性染色体の事ではなく、“矛”の意味かと思われる。 Igはその役割りからペンのイメージがあり、その形状から矛のイメージがある。
気分転換に丁度良いアソビ
 ミルハにとっての真言は、つまりはその程度の存在だったのですよと。 ただし、置物はどかした時にその価値を知るモノなのですよミルハ?
必然的にその為の玩具の選択基準は~
 気付いたかな? 1章の冒頭、新幹線での移動中、真言が「本選びには苦労する」と言っていたが、ミルハがそれと同じ事を言っている。 先にも記したが、本作ではこうした繰り返しが随所に出てくる。
ノートどうした?
 イキナリ話題シフトのミルハさん。 その苛立ちはどうしてなのかな?(ニヤニヤ)
ちょっとごたごたありまして
 この“ごたごた”は、後ほど詳しく語られる。


・漢字/英語/用語

捏ねる
 こねる
しおく
 仕置く→叱る事、折檻する事。
デッドライン
 dead line→期限、締め切りなどの意。
如何
 いかが
齧り付く
 かじりつく→常用外。 一般的には“噛り付く”と表記する。
CATch
 キャッチ→本文にある通り、掴む、捕まえるなどの意。
乍ら
 ながら→本来は送り仮名不要。
而して
 しかして
ぱんぴー
 一般ピープル(注:一般人の意)の略。 今どき言わないなぁ~。
ハラスメント
 harassment→嫌がらせの意。 セクシャル・ハラスメントやスモーク・ハラスメント(注:タバコによる副流煙被害の事)、ドクター・ハラスメント(注:インフォームドコンセント不足による告知の不徹底の事)、さらにはパワー・ハラスメント(注:上司や先輩など、立場が上の者からの嫌がらせの事。 この場合のパワーは権力の意)なんてのも、近年になって問題になっている。

 へそ
暖簾
 のれん

 ぬか
宥め
 なだめ
上意下達
 じょういかたつ→上位の者の意志や命令を下位の者に徹底させる事。 “上意”は上の者の意志や命令を指し、“下達”は下々の者に通じさせる事を指す。
滾り
 たぎり
鬱憤
 うっぷん

 たが


・伏字

●ならきっちり
 黒。 イツワの事。
●●●の●●にして
 アリスのネコ→イツワは元々はアリスのCATであったパラミアキスから萌芽した雄性双体の内の1体。 言わば、パラミアキスの実子である。
●●してくるパターン
 懐柔?
●●すなんてさ
 裏切る



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 来週もお楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



Thanks for youre reading,
See you next week!

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259.書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ:Lu=Re3章⑤

2013年08月04日 | 書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ

-"Sight of OMEGA" Ultimate Analyse #15-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 OCNのログインサーバがようやく復旧しました。 結局1週間かかったか……。
 何にしても、サイバー攻撃自体を無くす事は不可能なので、攻撃対象になり易い企業はもちろん、我々ユーザー一人一人がこれに備える事が重要です。 セキュリティを見直し、今後このような事が起きないよう、より一層の努力をよろしくお願いしたい今日この頃。


 それはともかく、先週の中国地方の豪雨、大変なコトになりましたね。 まさかあそこまで被害が拡大するとは……。
 今年の梅雨が甘かっただけに楽観していましたが、油断するとこーゆーコトになるワケですね?
 これからは台風シーズンだし、やっぱり油断は禁物ですね。 皆さんも、十分ご注意下さい。



<今週の特集>

 今週の特集コーナーは、『アルティメット・アナライズ』シリーズ第4弾、同人ヴィジュアルノベル『Omegaの視界』の徹底解説連載第15回です。
 ようやく第3章が終わります。
 長かった……。つД`)゜。


48:24(ω)の青白い瞳、それは、

語り手:真言
日付:4/20(木)
PT:03:18

 46節の続き。
 冬夏の視点から、八相のCATについて説明される。
 また、途中CATの起動音のような意味不明な文章が出てくるが、詳細は割愛させて頂く。 飽くまでも“呪文”。 それっぽい雰囲気である事が理解出来れば、それ以上詳しく知る意味は無いのだ。


・解説

24(ω)の青白い瞳
 “オメガ(ω/Ω)”はギリシャ文字の最後、24番目の文字だが、この節題は壺井栄(つぼいさかえ)の名作小説『二十四の瞳』(1952年初版)の文字りと思われる。


・漢字/英語/用語

恣意的
 しいてき
欺瞞
 ぎまん
coMMandMent
 コマンドメント→戒律の意。
YErect
 ワイ・エレクト→“エレクト”は勃起の意。 正確には“erection”。 Yの欲動が奮い立っている様子か?
YElect
 ワイ・エレクト→上記の文字りで下記の前フリ。 それ以上の意味は無い。
YElectricity
 ワイ・エレクトリシティ→electricityは発電の意。 Yの欲動による発電、すなわち“自慰行為”の事と思われる。
E Y E E X E
 アイ・エグゼ→“eye”は目、“exe”はDOSの実行ファイルフォーマットの意と思われる。 よって、この語は“アイの実行”と翻訳出来る。


・伏字

●●したり
 殺したり、だね。
●った
 抉った、ですね。


49:試射の武闘、死者の舞踏、その前夜災:Ⅱ

語り手:オウト
日付:4/20(木)
PT:01:04

 場面転換のためのインサートシーン。
 オウトによる設定解説で、カルロサがミルハに行った行為について説明される。


・解説


 ココではカルロサの事を指していると思われる。
パラミアキス=フィーメイルは彼のねことなった
 ただし、カルロサはこれを遣う事なく保管し、後に妹のミルハに受肉させ“最強の白”を完成させる。
つまりは『喰う』こと
 ただし、これが出来るのは十全のCATのみで、八相のCATは殆どがフェイズ単体のため出来ない。 唯一出来るのが、価無のクイであり、玖威家と縁のある音自身なのである。
超順応性
 環境に適合し、順応する事は生命にとっての絶対条件である。 環境に順応する事が出来ない生命は、絶滅するしかない。 氷河期に適応出来なかった恐竜が絶滅、あるいは鳥類に進化したのに対し、哺乳類は環境に順応して繁栄した。
 また、高圧極寒、一筋の光も差さない深海では、普通の生命にとっては致命的な高温を噴出する熱水噴出孔(注:海底熱水鉱床、ブラックスモーカー、チムニーとも呼ぶ)には、この環境に順応したバクテリアやエビ、カニなどが群生している。
 ココでの“超順応性”とは、強者生存を含めた環境への適応力を指しているモノと思われる。
カルロサは、何をしたのかいうと
 喰わせたのだ。 周囲にゴマンといるCATを。 ミルハに受肉したパラミアキス=フィーメイルに。
 これにより、喰ったCATの能力を次々と蓄積し、ミルハは“最強の白”へと成長した。
 カルロサの誤算は、これを“やり過ぎた”事だ。 大量のCATを喰ってその能力を吸収していったミルハは、他の追随を全く許さない究極的なCATへと成長したため、強くなり過ぎた。 そこでカルロサは、道具やノートを使って裏工作し、ミルハのレベルドレイン=弱体化を画策した。
 これこそが、カルロサの『No.13』における“唯一の”目的である。


・漢字/英語/用語

ハスマリム
 八重洲うら(オズマ・イース)のCAT。 強制改宗後、ライヒェンカチュと呼ばれる。
ヨルダ・モノ
 灰野ささこの真名だが、正確には“ヨルド・モネ”。


50:彼女の自(傷or●)行為の代償

語り手:真言
日付:4/21(金)
PT:14:31

 48節の続き。
 外出を禁じられた真言は、誰に会うでもなく、独り思考の泥沼に埋もれながら、ただ無為に時を過ごすばかりだった。
 この節で面白いのは、以下のように真言としての思考とイツワとしての思考が入り乱れる文体が時折り見られる点である。

屹度勘違いだな思い入れかどうせ視ては呉れない入れ込んでも相容れぬミカタだ辛いだけだ理をとろうが情をとろうがアイなぞ騙る(かたる)に死するもの、カナシキカナムナシキカナ

 こんなカンジ。
 これが、真言というキャラクターの“ナゾ”を説く重要な手がかりになっている。


・解説

(傷or●)
 う……。 パスしていいッスか?(笑) 伏字は伏字だから意味があるのです!
しにいたるやまいと同じだ
 ただし、それを選ぶのは病人たる本人自身だ。 たとえ死と同等、あるいはそれ以上の苦しみに苛まれたとしても、選択する事によってその苦しみから逃れる事が可能である。
 恋と病は、この点が大きく異なる。
セカイと向き合う意思
 そう、それこそがチカラ。 そして意思とは、選択する事だ。
泣き叫ぶ事で、興味を自分に向けたい
 いわゆる“駄々をこねる”。 日本人特有の心理構造である“甘え”の典型的な事例である。
抗い難き本能
 性欲の事。 食欲、睡眠欲と合わせて、ヒトの“三大基本欲求”と呼ぶ。
あって当然
 そりゃそうだ。 イツワとしての本来の感覚、思考傾向なんだから。
決めるのはアナタです
 そうその通り。 全ては真言の意思次第だ。
 面白いのは、ミルハが真言に対して選択の余地を残している点である。 後の節で明確に描かれるが、ミルハにとって真言はイツワの生まれ変わりであり、それ以上の意味は無い。 そして、Lu=Leの生き残りであるイツワを懐柔する事によって、八相の殲滅を確実なモノにするのが目的である。
 そのために、イツワに真言という擬似人格を与えて偽装させ、八相に接近させた。 もちろん、そのために真言が八相に感情移入してしまう可能性があるので、Yの抑動を与えているワケだが、これによって真言に与えられた選択肢は二つだけ。 すなわち真言として八相を狩るか、イツワとして八相を狩るか、である。
 が、これには第三の選択肢が可能性として残る。 すなわち真言とイツワが同化し、両方の立場としてミルハに歯向かう事である。 何故なら、八相への感情移入がYの抑動を上回る可能性があるからだ。
 もちろん、ミルハはその場合も想定済みで、いざとなったら強制改宗によって真言の人格を喪失させ、イツワのみの存在にすれば良い。 いずれにしても、コトはミルハの思惑通りに進むのである。
 ……が、ミルハにとっても想定外の事態が、真言の選択肢の超越を促す。 詳しくは次章にて。
幾歳を経てど待つ事ばかりは~
 何かの引用っぽいが、分からん。
そういうのは要らないんだよ
 ホントだよ。 しかし、この演出は続編の『interlude』でもほぼ同じ用法で用いられている。
何で起きなかった?
 演出の都合です。(笑)
冬夏の電話
 ココで、真言は2件の冬夏からの留守録を聴くが、1件目はともかく2件目は伏字まみれになっている。 が、特に解説の必要は無いと思う。 ココまでの記述、及び解説を理解出来ていれば、カンタンに分かるハズである。
それは誤なり
 このシーンで何度か出てくるセリフだが、真言の深層心理、イツワとしての思考によるモノ。
わがみのことでもあるからな
 このモノローグからも分かるように、ココでも真言の思考とイツワの思考が入り乱れている。 イツワとしての意識が表層意識に出ようとしているからだ。
ほんとは今すぐにでも行きたい
 あぁ……。 この時すぐにでも行っていれば……。 まあ、真言が気付くハズもないのだが。


・漢字/英語/用語

横臥
 おうが→横になって寝る事。 体を横たえる事。
厭世観
 えんせいかん→この世の中では幸福や満足を得られず、 積極的な価値は認めがたいとする人生観。 また、そのような人生観に基づく哲学上の立場。 悲観主義。 ペシミズム(pessimism)。
鬱々
 うつうつ

 いくさ
忠実
 まめ→“ちゅうじつ”と読んではいけない。
混淆
 こんこう
只管
 ひたすら
煩雑
 はんざつ
無喰阿礼
 むくいあれ→造語。 本来は報いあれと表記する。
苛む
 さいなむ
インタラクティブ
 interactive→対話、双方向の意。
一頻り
 ひとしきり
毟って
 むしって
梃子
 てこ
デスペレート
 desperate→崖っぷち、絶望的の意。
水牙
 すいが→ゲームやマンガに出てくる技名らしいです。
睡臥
 すいが→横になって眠る事。
しぃぅるぉお
 Seal"O"→シロの正式名称。
蠢動
 しゅんどう
顕在
 けんざい→ハッキリと現れる事。

 がまがえる→ヒキガエルの俗称の事だが、この辺りは文自体がイミフで何を指しているのやらとんと分からず。
メ木ル又
 読みは不明だがアヤメの事。
弓ム虫イヒ
 読みは不明だがカリヤの事。
斯様
 かよう→このよう、このとおりの意。
首、茶黒の、犬の王、良き犬
 いずれもオウトの事。
ALTER EGO
 オルター・エゴ→“alter(注:正確にはalternative)”は代わりの、代替の、の意。 よって、この語は“代替自我”、すなわちイツワにとっての真言の事を指す語である。
STAND-ALONE
 スタンド・アローン→孤立、独立動作の意。
喰い新ためよ
 “悔い改めよ”の文字り。


・伏字

●●わずらい
 恋わずらい→? ナゼ伏字にする必要が?
でも●●って
 恋。 この後のも同じく。
●●する宮さん
 愛する。 この後も同じく。


51:五位サギ或いは文車妖妃:玉梓の、――

語り手:選律(相手は姫様)
日付:4/21(金)
PT:00:49

 極短いシーンだが、場面転換のためのインサートシーンではなく、物語りの進行上不可欠なシーン。
 祭が間近に迫ったこの日、未だに戻らない冬夏に対して、選律はついに“実力行使”を指令する。


・解説

建前つうもんがいるんですわ
 選律の入浴シーン☆ でもセンの字じゃ嬉しなぁ~~い!(笑)
冬夏ちゃん、連れ戻してくれますか
 事実上の強制代執行命令である。 選律にとっても、今回の祭は極めて重要な意味があり、失敗出来ない。 そのため、このような実力行使も辞さないのである。
あん娘に気張ってもらいましょ
 ココでは、価無の事を指していると思われる。


・漢字/英語/用語

五位サギ
 五位鷺→日本の妖怪、青鷺火(あおさぎひ)の事。 サギの体が夜間などに青白く発光するという日本の怪現象で、別名を“五位の火(ごいのひ)”または“五位の光(ごいのひかり)”という。 また、“青鷺(蒼鷺)”と表記されているが、実際には五位鷺(注:どちらも実在するサギの種別で、どちらも青みがかった毛色そしている。 ただし、ゴイサギの方だけ夜行性という生態の違いがある。 そのため、夜間に飛行するゴイサギの青白い姿を鬼火や火の玉と勘違いする例があり、妖怪の一種とみなされた)の事を指すのだそうだ。
文車妖妃
 ぶぐるまようび→“文車(ふぐるま)”とは、内裏や寺などで本を運ぶための箱車の事で、失火などの非常時に備えるものの事。 これが付喪神になったものが、妖怪“文車妖妃”である。
白地
 あからさま


・伏字

●や●の一本くらい
 腕や足→ダルマもおk! ……って、なんだその都市伝説。(笑) いや、笑い事にならんし!


52:Genernica (Cat-Fight) Atropos Apoptosis …Apophis

語り手:冬夏/姫様/克枝
日付:4/22(土)
PT:06:04

 前節の続き。
 実力行使の執行命令を受けた姫様は、碁石松原の砂浜で冬夏を追いつめる。
 先のハナシになるが、この直後に冬夏はナガヒサによる治癒を受け、同時に選律のタマズサによって不正操作を受け、祭儀以外の事に対して何の関心も持たなくなる。 長かった冬夏の髪も、バッサリとショートカットにされる。
 ……あのロングヘアー、気に入ってたんだけどなぁ~。


・解説

『今回は特別な祭儀』なの?
 特別なのです。 ただし、全員が揃うからではなく、色々な思惑が雫の力によって集約されている状況だから。 誰にとっても、この機を逃すと後が無い状況なので。
あの……が来てるから?
 当てはまる単語は不明だが、ミリアムの事を指していると思われる。
あの日
 幼い頃の真言たちとの出会いの事。
ミルハで探すのはまだ、だめ
 ミルハは主に不可視能力を持つが、視覚を広域拡大化させる能力もある。 ペイルホワイトやフェンリロスには大きく劣るが、失せモノ探しも可能である。
 貴奴の手紙を冬夏と一緒に読んでいれば……。
あんな事
 45節参照。
来、た
 ココで姫様登場。 姫様は八相に対してかなり妄信的なトコロがあり、ミリアムや選律の命令に対して実直である。 また、ココでは禁級常駐による神蝕も始まっており、この傾向が加速して盲目的になっている。 かなり怖い。
あのひとの夢黒
 “むくろ”と読む。 イツワの骸、=躯、=身体を形成する存在の意。
わかたれたそうしつを~
 そう、だから、“今回は特別”なのですよ冬夏君。
もぉ、おぅあ、にゃあ、ふしゃう
 ついに言語中枢までおかしくなり始めた姫様ちゃん。 画的にもかなりヤバげ。
限解されてルカら~
 益々言語中枢がおかしくなる姫様。 画的にもさらにヤバげに……。


・漢字/英語/用語

Genernica
 分からん。 造語?
Cat-Fight
 キャット・ファイト→素人の女性同士がリングの上で闘うショー格闘技。 元々はストリップショーの一種で、キワドイ格好でポロリもアリ、というモノも多かった。 ショー要素が強いためルールは特に無く、相手を戦闘不能にした方が勝ち、という勝敗条件が曖昧なコトが多い。 要は、制限時間内いっぱいの間、若いネーチャンたちが組んずほぐれずする姿を観せるのが目的の“ショー”なので。 いわゆる泥レスもこの一種。
 ただし、この節での冬夏と姫様のそれはあまりに一方的なので、どちらかと言えばキャット・ファイトと言うより“猫のネズミ狩り”の印象が強い。
Atropos
 アトロポス→ギリシャ神話に登場する女神、モイラ三姉妹(注:いわゆる“運命の三姉妹”。 北欧神話に登場する運命の三姉妹、ノルンに相当)の末の妹で、未来を司る。 そのため、その名は確定的な未来として不可避のもの、“変えられないもの”を意味する。
Apoptosis
 アポトーシス→多細胞生物の体を構成する細胞の死に方の一種で、個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる管理、調節された細胞の自殺、すなわち予めプログラムされた細胞死の事。 自殺遺伝子。
Apophis
 アポフィス→エジプト神話に登場する神、アペプ(アポピス)のラテン語表記。 古代エジプト語での名は他に、アペプ(Apep)、アーペプ、又はアアペプ(Aapep)、アペピ(pepi)、アピペ(Apipe)、アポペ(Apope)などが挙げられるが、古代エジプト語のヒエログリフは母音を明確に記述しないため、本来の発音はハッキリしていないのだそうだ。
 アポフィスは闇と混沌を象徴し、その姿は主に大蛇として描かれる。 太陽の運行を邪魔するので、ラーの最大の敵とされる。
 アポフィスは、世界が誕生する前のヌンに象徴される原始の水から生まれ、元々は太陽神としての役割を担っていたが、その役割をラーに奪われたため彼を酷く憎み、敵対するようになったのだそうだ。
 冬夏に対する姫様の存在の寓意と思われる。
軽挙妄動
 けいきょもうどう
乙種防火壁
 ミルハの不可侵領域形成能力、“林ノ鳰”の事。 範囲やレベルによって甲/乙のランクがあるらしい。
深シ斎木
 ふかしゆき→ミルハの不可視能力の事。
真性読神甲種
 “ぜっこうちょうのとき”とルビが振られているが、要するに超イイカンジにCATの能力が発現する事。 またはそれが可能な状態。


・伏字

●●す気か?
 殺す
その●はちゃんと
 足→斬られたようです。
●んじゃ駄目
 死


53:偽りのサイセイ、スキャナーのイキガイ

語り手:卑尊/姫様/克枝/道具/選律
日付:4/22(土)
PT:02:39
 
 前節の続き。
 姫様によって捕まえられた冬夏は、長久診療所に運び込まれた。


・解説

それはこちらで何とかしますよぅ
 何故かココで選律登場。 都合良過ぎ。 ……まあ、姫様に命令したのは選律だし、こういう事態も承知の上だった事は確かだが。
御老体は実際に視ておいでか
 選律は、旧Lu=Leの生き残り。 アンチ・エイジングを受けており、実年齢は他の誰よりも遥かに上。
 道具もアンチ・エイジングは受けているが、八相創立後の生まれなので、ドレミリア本人とは会った事がない。
今の時分ですとウチュウジンか何か
 いやセンの字、微妙に古いですソレ。(笑)
最悪タマズサでいじれます
 タマズサの不正操作能力を使って、目撃者の記憶操作を行う、という意味。
葬儀の準備
 45節参照。


・漢字/英語/用語

サイセイ
 再生、あるいは最盛?(笑)
イキガイ
 “スキャナー”に続く語なので、普通に考えれば“域外”だが、“生き甲斐”、あるいは“生き骸”の意も。 この節以降の冬夏は、ある意味それだ。
重畳
 ちょうじょう


・伏字

斬られた●か
 足。


54:アイ+W=Y

語り手:真言
日付:4/23(日)
PT:08:51

 50節の続きで前節の続き。
 早朝に目覚めた真言は、いてもたってもいられなくなり碁石松原の砂浜に向かう。
 ……が、時既に遅し。
 真言は、それすらも知る由もなく冬夏が来るのを待ち続けるのだった。


・解説

午前5時かよ
 しかし時既に遅し。
何かに腹を立ててた
 そこは忘れたのかよ。(笑) ミルハの事でしょ。
 ちなみに、“忘れている気がする”事は冬夏やシロの事ではない。 貴奴もらった手紙の事である。
なんなんだよ、この苛立ちの元は
 ミルハの事もあるが、ある種の疎外感から来るモノもあるかもしれない。 ミルハはもちろん、チノや知狡、冬夏や姫様、克枝たちも何か知っているようだが、真言にはそれが何なのか分からない。 自分だけが蚊帳の外という疎外感は、無視されているのと同様に強い苛立ちの原因になり得る。
黒の偽りなきこころ
 もちろん、真言の正体であるイツワに引っ掛けたモノローグ。
ほぼノーブレーキ
 危ないなぁ~。(笑)
やっぱり出ないか
 当然だ。 冬夏はただ今治療中。 てか、姫様にやられた時にケータイが壊れたかも。
陽は落ちた
 あっという間に夜になる。 このシーンは、構成上時間の経過以上の意味はないのでこれで正解。 さっさと次のシーンに行くべき。
なにをしてるんだろうか、ぼくは
 気付いたかな? 先ほどの冬夏と同じような事を同じ場所で言っている。 惜しむらくは、時間が24時間近くズレていた事だ。
ざしゅ
 音登場。 ただし姿は見せない。 真言には視られたくもないだろうしね。
恐らく全身黒ずくめ
 この姿は、次章にて観る事が出来る。
昨日は、誕生日、おめでとう
 うわぁ……。 なんかすっげーイタいこのセリフ。 やっぱ過去形で言う言葉じゃないよね、“おめでとう”って。
あの時
 ココでは44節の事を指す。
狩屋ならまだし、も
 この直後、その克枝から電話がかかってくる。 この都合の良さが呼び水たる月の雫。
ワレハジュウゼンヲ~
 イツワとしての意識。 なんでコレで大丈夫になるんだか。(笑)
あの公園
 ……あり? 克枝と真言はあの公園(注:1章16節参照)では会った事がないハズなのだが?(´・ω・`)??
宮さんに何としても会うんだ
 大丈夫、この後すぐに会えるから。


・漢字/英語/用語

渾然
 こんぜん
憤怒
 ふんぬ
捏ねて
 こねて
激昂
 げきこう
蟠り
 わだかまり
転た寝
 送り仮名間違い。 これでは“うたたたね”になってしまう。 ヒントは“たぬき”!(笑)
嗤う
 わらう
瀉血
 しゃけつ→人体の血液を外部に排出させる事で症状の改善を求める治療法の事。 古くは中世ヨーロッパで広く行われたが、医学的根拠はほとんどの場合は無く、迷信による治療であった。
迂遠
 うえん
跫音
 きょうおん→足音の意。
捲し立てた
 まくしたてた


・伏字

●●●だ、●●だ
 どちらも正しい単語は不明だが、自己卑下する単語が当てはまると思われる。


55:王の封印はいさごからなる億の月にハイすべし

語り手:カルロサ(相手はミルハ)
日付:―
PT:02:51

 場面転換のためのインサートシーン。
 カルロサが、自身のゲームに対する考えを語る。
 ……が、物語りの進行上は正直あまり意味はない。


・解説

ゲームの心得
 ココでは、ゲームに対するプレーヤーの意思、プレーヤーがゲームをプレイする理由、すなわちストレス発散とゲームクリアの喜びについて述べている。
 現在のゲームは、全てこのどちらかの目的を前提として設計、開発されている、という意味では正しい。
 もちろん、両者は相反するモノなので、基本的に同居出来ない。
 唯一可能にしているが、RPGである。 最初は後者で始まり、いわゆる“最強装備”を手に入れれば、ゲームは前者になる。
それを目的とする者以外には~
 ゲームの目的が百人百様だから。
Pの価値
 これが未だに分からない。 伏字の“ピー”?


・漢字/英語/用語

いさご
 砂子→昆虫のトビケラの事。 全世界で46科、12000種(!!)が確認されている。
億の月
 どういう意味なんでしょうね?
声高
 こわだか
居丈高
 いたけだか
偏重
 へんちょう
狙うったり
 送り仮名間違い。 “狙ったり”が正しい。
乃至
 ないし
不如意
 ふにょい
殊の外
 ことのほか
拙速
 せっそく
約款
 やっかん
拵えたり
 こしらえたり
夜伽話
 よとぎばなし
殲滅
 せんめつ
手慰み
 てなぐさみ
溜飲
 りゅういん
一助
 いちじょ
鬼事
 おにごと→鬼ごっこの古称。


・伏字

最愛の●
 妹→ナゼ伏字?


56:W(e have to) C(hoose either one way or the other in our) L(ife)

語り手:真言
日付:4/24(月)
PT:13:28

 54節の続き。
 六母屋に戻った真言は、知狡の出迎えを受ける。 そして知狡は、門王水が真言を呼んでいると告げるのだった。
 3章最大の山場。 (真言にとって)衝撃の真実がいよいよ明かされるッ!!


・解説

節題について
 正確な翻訳は出来ないが、“我々は人生で1つの方法か他を選ばなければならない”、というような意味になるかと思われる。
その、宮さんがお呼びだ
 会いに行こうと思った瞬間に向こうから来る。 この都合の良さこそが、雫の雫たる所以。
何日ぶり?
 最後に直接会ったのは35節、4/16の事。 8日ぶり。
僕の知らない人間が、1、2……4人ほど
 四重奏団の面々の事。
お前は1人じゃない
 既に記したように、真言はイツワの擬似人格であり、ミルハとWCLにとっては不要な存在である。 真言の存在意義は、“イツワの依代”という点においてのみである。 そのため、いざとなったら強制的にイツワを覚醒させてしまえば、ミルハにとっての不都合はなくなる。
 が、それでも知狡にとってはかわいい甥であり、現実にとっては腹を痛めて産んだ大事な我が子である。 そのため、二人は真言に感情移入しており、消えてほしくないと考えている。
 その想いが、このセリフに表れていると思う。
自主性の芽生え
 真言はイツワの擬似人格であり、Yの抑動もあって自発的に「何かをしよう」とは考えない、あるいはそういう思考傾向が元から欠如している。 大学で友達が少なかったのもそのため。(注:大神が例外的に親しかったのは、イツワと対の存在であるオウトだったから。 元々は一つの同体だったのだから、ウマが合わない方がおかしい)
 が、玄ノ森に来てからというモノ、様々な経験を重ねて冬夏や克枝らに感情移入するようになった結果、自主的に「何かしよう」という考え、思考傾向が養われ、自主性が発現した。 ミルハとしては、これ以上好き勝手にさせておくと目的達成の障害になりかねないので、ココで“引導”を渡してしまおう、という結論に至ったようだ。
このひとは、宮さん?
 いいえ、ケフィアです。(笑)
あの娘
 ココでは冬夏の事を指す。
事態がシフト
 四重奏団が音と勝手に戦闘し、損害が出た事を指す。 四重奏団は、4人揃って初めて封紙が可能な戦力なので、真言を魔眼の刺し手に仕立てて戦力不足を補う必要が出てきた。
そうだったのか……?
 そうだったのですよ。 皆さんは分かりました?
ドッキリですか?
 そうだよ。 そして、ただ今ネタバラし中。
真心(=本心)
 ココでは、真言の門王水に対する想いの事を指す。
アヤメの娘は知ってたのかな?
 少なくとも感得はしていた。 そのために、ちょっとおかしくなっちゃったけど。
CATなんだよ
 そう、イツワはCATを遣うCAT。
交渉は済んでる
 2章3節参照の事。
Lu=Leの発足にも関係
 初代の雫、ナルデアナ・ドルミナの事。 始祖アリスは、ナルデアナの力を借りて最初のCATを呼び降ろす事に成功した。
内通者もいるくさい
 ノートの事。 ただし、ノート自身はカルロサの意向に従っているだけ。 実は、ミルハも真言と同様にドッキリのターゲットなのである。
キリアケとは凄い相性が良かった
 キリアケは非常に便利なCATだが、遣い手を選ぶ傾向が強く、現在WCLが確認している資質者の中では、キリアケをマトモに遣えるのは現実だけである。
私とはいいオトモダチ
 現実とミルハは、お互いをちゃん付けで呼び合うほど仲が良い。
祖母様
 ココでは真言の祖母、知狡と現実の母親の事を指すが、名前も含めて本編未登場。
そろそろ飽きちゃった
 その言い方は良くないよ。 ……まあ、ミルハにとってはその程度の事なんだろうけどさ。
ちゃんと仕込が利いてるかどうか~
 それを逆手に取ったのが、イツワ自身とカルロサである。 詳細は次章にて。
どっちを選んでも、劇は続行される
 そう、真言として八相を狩るか、イツワとして八相を狩るかの二者択一。 過程が異なるだけで、結果には変化がない。 作戦としては完璧である。
 ……が、この完璧はたった一つのイレギュラーによって脆くも瓦解する。 詳細は次章にて。


・漢字/英語/用語

深淵
 しんえん
禅問答
 ぜんもんどう→公案の事。 禅宗において、修行者が悟りを開くための課題として与えられる問題の事。 いわゆる無理問答の事。
公案
 こうあん→上記と同義。
古書肆
 こしょし
雲散霧消
 うんさんむしょう
昂揚
 こうよう
揶って
 からかって
魔女の乳酪
 prot-einの別名。 古来より、薬の精製は魔女の重要な仕事の一つだった。
悚然
 しょうぜん
御真音
 分かりません。 読みすら分からん。 “ごしんおん”だとすると、高貴な人物の肖像画や写真の敬った呼び方である“御真影(ごしんえい)”に似たような、例えば高貴な人物の声の敬った呼び方、とか?
鈍磨
 どんま
PHASE:1 殺
 これで“アヤメ”と読む。 文字通り、フェイズ1は殺す力である。

 かお


・伏字

察するのが●
 花?
ミルハは●●されている
 なんだろう? “洗脳”?
 ちなみに、これはイツワとしての思考。


57:金にして剛の金糸雀唄忘れてカゴにオサムル

語り手:真言
日付:4/24(月)
PT:03:56

 前節の続き。
 ミルハの下をほうほうのていで逃げ出した真言は、碁石松原に向かった。 しかしその道中、いつかの時のように葬送の葬列を目にする。 そしてその葬列の中に、髪型が変わった、そして眼の異常も治った冬夏を見つけるのだが……?


・解説

何かを忘れている
 既に記したように、貴奴からもらった手紙の事。
逃げたところで解決はしない
 逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。
 先ほどの“真心をきみに”や、次章に登場するフハイなど、本作には『エヴァンゲリオン』のインスパイアがそこかしこに見られる。 まあ、引用として分かり易いネタだしね。
葬礼だ
 このシーンは、1章10節の繰り返しになっている。 これと同様に、本作では同じシーンや同じセリフ、同じシチュなどの繰り返しが意図的に描かれている。 次節はその典型。
誰が死んだ?
 恐らく克枝の弟。
振り向いた彼女
 ショートカットになっているモノの、眼は修復され、足も治っている冬夏。 その表情は、まるでつまらないモノでも見るかのような無表情。
 選律による不正操作が施されたカナリヤは、カゴに収められていた。


・漢字/英語/用語

金糸雀
 カナリヤ→ココでは冬夏の事を指す。


・伏字

イーハが●●している
 ? 何だろう? 分からん。 この後のも。
アワイ
 愛Y、かな? とにかく造語が当てはまると思う。
ぼくを●らない
 “知”らない、あるいは“解”らない。
てきは●●
 “シロ”、あるいは“クロ”。 前者はWCLで、後者は八相。 伏字になっているのは、真言が未だに自分の中で誰が敵なのか分かっていない、あるいは決められないからである。
 ちなみに、“海賊”を当てはめてはいけない。(笑)


58:猫の屍骸 そして水甫!SE(ven)SW(ord)の想いでにイトをウる

語り手:真言
日付:4/24(月)
PT:02:38(ED含む)

 そして、シーンは2章のオープニングに戻る。
 明かされた真実。
 迫られた選択。
 そして、真言が最後に選択するのは……!?
 ……というトコロで次章へ続く。


・解説

何度目だろう、ここにたつのは
 少なくとも4回目。
 先ほど記した通り、このシーンは2章のオープニングシーンの繰り返しになっている。
 閂の元々の構想では、2章と3章は一つの章だったが、締め切りに間に合わせるため二つに分けられ、現在の4章構成になった。
だい………………だっての………
 この期に及んでもハッキリと言えない真言。 往生際が悪いというか、優柔不断というか……。 まあ、愛する人に裏切られた複雑な気持ちは分かるけどね。
サイテイの、アイだ
 というワケで以下エンディング・ムービー。 特に解説する事はないので割愛する。


・漢字/英語/用語

水甫
 みずほ→どういう意味だろう? “水甫トンネル(注:東京都八王子市鑓水)”は、心霊スポットとして有名らしいですが?
SE(ven)SW(ord)
 sevens word(セブンス・ワード)=七つの言葉。 あるいは“seven sword(セブン・ソード)”=七つの剣。
イトをウる
 意図を得る。
DIE KILL-EYE
 “大キライ”の文字りだが、直訳すると“死、眼を殺す”となる。 冬夏と同じく、この時の真言も眼をえぐりたい気分だったのだろう。 魔眼さえなければ、こんな想いはしなくて済んだだろうと。


・伏字

貴女が●●
 スキ。
…せて…る、…てやる
 “殺す”とかそんなカンジ。 悔しい気持ちの表れ。


59:gIg、偽具、擬虞の準備

語り手:カルロサ
日付:―
PT:02:56

 さて、EDムービー後のお楽しみ。 今回は2つ。 まずは、カルロサの例によって小難しいお話から。


・解説

価値観をはかる物差しは~
 難しく言っているが、要するに“価値観は個人毎に変化する”という事を説明している。 道具と同じ事を言っている。
自分の愚挙を再度~
 「ムカシのオレ見てるみたいでイヤなんだよ!」ってコト。
さて、猫はその~
 ココから急に話題が変わる。

 ココでは女性性の事を指す。
RolePlayingGame(役を演じる遊戯)には~
 その通り。 それこそが、カルロサが真言に与えたCAT、シロである。


・漢字/英語/用語

gIg、偽具、擬虞
 いずれも“ぎぐ”と読む→“gIg(Gig)”は音楽用語の一種で、小さなライブハウスやクラブなどで短いセッションを演奏する、という意味のスラング。 また、Igにも引っかかる。
 “偽具”は字面通り、“ニセの道具”の意と思われる。
 “擬虞”は、字面からすると“虞れ疑う(おそれうたがう)”の意かと思われる。
アンチit
 それではない、あるいは“ナンか違くね?”というような意味の造語と思われる。
バイアス
 bias→偏りの意。
ニッチ
 niche→本文中は“間隙(まげき)”のルビとして用いられているが、本来は生物学における生態的地位性、1つの種が利用する、あるまとまった範囲の環境要因の事を指す語。
 元々は、像や装飾品を飾るために寺院等の壁面に設けた窪み(注:これを壁龕=へきがんと呼ぶ)の事を指すフランス語が語源なのだそうな。
 その意味では、“間隙”のルビとして正しいのかも?
塞翁失馬
 さいおうしつば→塞翁とは、辺境の砦に住む翁(おきな)の意。 塞翁の飼育した馬が逃げ、後に駿馬を率いて帰還し、しかしその馬で息子が落馬して足を折ってしまうが、そのおかげで兵士とならずに生きながらえた、という故事に由来する慣用句で、人生の吉凶、禍福は予測出来ない事の喩え。 塞翁が馬。
脱他律
 だつたりつ→“他律”とは、自らではなく他から、外部からの働きかけによって動くさま。 他に依存している様子の意で、“自律”の対義語。 すなわち脱他律とは、自律に転じる事を指す。
無戒
 むかい→細かい戒律がない、あるいは必要ないという意味。 主に日蓮宗諸派の教学である。
 また、浄土真宗も同じ考え方があり、この理由から肉食妻帯が許されていた。
 正確には、“末法無戒”。
遮二無二
 しゃにむに
規矩準縄
 きくじゅんじょう→物事や行為の標準、基準になるモノの事。 手本、決まり。 “規”はコンパス、円を描くのに用い、“矩”は方形を描くさしがね(注:直角に曲がったものさし)や定規。 “準”は水平を測るための水盛(みずもり)、水準器で、“縄”は直線を引くための墨縄(すみなわ)を指す。 転じて、物事の基準や法則の意。
虎の巻
 とらのまき→門外不出の秘伝が書かれている書の事。 転じて、教科書などの解説書のことも指す。 古代中国の兵法書である六韜(りくとう)の内のひとつである虎韜(ことう)が語源。 兵法の極意が記載されているのだとか。
Don't trust under ナントカ
 39節の節題参照。
隠遁
 いんとん
及第
 きゅうだい
而して
 しかして
Connecter,AlterEgo,Trance
 コネクター・アルターエゴ・トランス→変性代替自我接続、とでも訳せば良いのだろうか? ともかく、略して“CAT”。
アイ is destructive
 アイ・イズ・デストラクティヴ→アイは破壊的。 “アイ”を“I”とするか“Eye”とするか、あるいは“愛”とするかで意味が変わる。


60:Suk (U) i?Salvation?

語り手:道具(相手は真言)
日付:―
PT:01:27

 続いては、道具視点のいつかの記憶。
 幼い頃のあの日、道具は真言と音を引き合わせていた。
 この節は、真言と冬夏がシロを砂の城に埋めた後、音によって別の場所に埋め直された経緯を説明している。 だから、貴奴の手紙が重要なのである。


・解説

(不鮮明部位)
 分かりません。 分かるハズがない。
ながきよのトオのねぶり~
 回文になっている。 意味は分からんが、シロの起動音の一部。
あのおねえちゃん
 カルロサの事?


・漢字/英語/用語

Suk (U) i
 そのままスクイ=“救い”とも読めるが、“Suk”は“Sukhavati”、すなわちサンスクリット語の“極楽”の略とも考えられる。 と、すると、“Sukhavati U(you) i”となり、“アナタと私の極楽”、という意味にもなる。
 ただ、“Suk”が“Suck”の意でないコトを祈る。(笑)
Salvation
 サルヴェーション→救済の意。
屹度
 きっと
強ち
 あながち
禍を留
 かをる→音の母親、西石禍を留の事。


・伏字

●っていうんだよ
 音。


 てなカンジで、最終章に続く。



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 来週もお楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



Thanks for youre reading,
See you next week!

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258.書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ:Lu=Re3章④

2013年07月28日 | 書と猫と、少女たちの遊戯に祝福あれ

-"Sight of OMEGA" Ultimate Analyse #14-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 今週は先日発表されたWin8.1をネタにしようと思っていましたが、キンキュウ事態が発生したので華麗にスルーさせて頂きます。
 去る7月23日、OCNのシステムサーバがサイバー攻撃を受け、OCNの顧客情報の一部(注:メールアドレスとメールパスワード)、約400万人分が外部に流出した可能性がある事が発表されました。
 ただし、流出した可能性のある情報は、メールアドレスの方はともかく、メールパスワードの方は暗号化された状態での流出なので、悪用される可能性は低いとしています。
 しかし、可能性は全くのゼロではないため、OCNは情報が流出した可能性のある顧客に対し、メールパスワードの変更を呼びかけています。
 僕もOCNのユーザーであり、今皆さんがご覧になっているブログやインターネットストレージなど様々なサービスを利用しており、加えてメールアドレスは2つ取得している事もあり、OCNからDMが届いたので早速メールパスワードの変更を行いました。
 しかし、事態の発覚直後からパスワードの変更を含むログインサーバへのアクセスが集中したためサーバがパンク。 パスワードを変更したくても、そもそもサーバにログイン出来ない状態が続きました。
 おかげでブログに投稿されたコメに返信する事もままならず。
 幸い、僕は25日の内にログイン出来たので、取得している2つのメールアドレス両方のパスワードを変更出来ました。
 トコロが、26日に再びハッキングがあり、OCNは全てのログイン機能を停止したとの事。
 今皆さんがこれを読まれているというコトは、少なからずつながり易くなっている頃だろうと思いますが、この記事がいつも通りにアップ出来ているかどうかは僕にも分かりません。
 まだ変更されていない方は、早めにパスワードの変更をしておきましょう。
 また、DMが届いていない方も、念のためやっておいた方が良いですよ?
 このような事が二度と起きないよう、OCNにはセキュリティ強化に全力を挙げて頂きたいと願う今日この頃。


 これに関連して、MFD‐WEBで公開している小説、及び映画解説のPDFファイルが、現在ダウンロード出来ない状態になっています。
 問題の解決方法は判明していますが、上記の通りOCNIDでのログインが不可能な状態になっているため、解決のしようがありません。
 OCNのログインサーバが復旧するまで、今しばらくお待ち下さい。



<今週の特集>

 今週の特集コーナーは、『アルティメット・アナライズ』シリーズ第4弾、同人ヴィジュアルノベル『Omegaの視界』の徹底解説連載第14回です。
 第3章がなかなか終わらない。 さすが最長!


35:unrequited L 視るには刃、心無き事、後生故法要だけでも

語り手:真言
日付:4/15(土)
PT:22:28

 33節の続き。
 真言と冬夏は、門王水と合流して夕食を摂る。
 このシーン自体は、実はあまり意味がない。 交わされる会話の内容も、本作のストーリーラインやテーマとはあまり関係がない。
 が、こういうどーでもいいシーンほど、シーンが長くなり易い。(笑)
 筆者も書く側の人間なので、こうなってしまうのはよく分かる。
 キャラが勝手に走って手綱が捌き切れなくなるんだよね。
 まあ、門王水への報告のシーンが含まれているから、ではあるんだけど。


・解説

或いは病気じゃなかったか
 そうだと思う。 個人的な考察だが、真言としての思考とイツワとしての思考の機能衝突、あるいは平行思考に伴うオーバーヒートの類ではないかと思われる。
夕食は皆で温和に過ごせたと思う
 この節に限った事ではないが、本作では度々このような文体が出てくる箇所がある。 真言が過去の自分の行動を振り返って語っているような、あるいは主観ではない客観的な視点で自らの行動、言動を傍観しているような文体である。
 本作に限らず、このような文体を用いる作品は決して少なくなく、古き良きハードボイルド系の作品では特に多い。 これは、フィルムノワール映画に時折り観られるいわゆる“モノローグ演出”の一種だが、用法を間違えている作品がほとんどである。
 モノローグ演出は、飽くまでも“過去を語る主人公”の視点であり、主人公の現在が未来で、映画は未来の主人公が過去から現在に至るまでを語る、という体裁でなければならない。 その意味では、真言のコレはモノローグ演出の定義から外れており、用法を誤っていると言わざるを得ない。
 真言の現在は、物語りの進行と全く同一で“過去を語る”事は不可能だからだ。(注:前章のプレタイトルにて、既にこの章のエンディング付近の時間軸が描かれているが、あれは飽くまでも新章のオープニングとしてのシーンであり、本作のオープニングは1章に既にある。 従って、オープニングで真言の“現在”が未来である事が明記されていない以上、真言の時間軸は物語りの進行と完全に一致しており、モノローグ演出の定義から外れているのである)
姫様ちゃんからの着信は未だ無かった
 何度も記した通り、真言と姫様が逢う事はもうない。
肩叩き券とかかしらーあ
 ビンボー女子からのお礼、プライスレス。(笑)
ちと離席しまー
 ココで、唐突に門王水が退席する。
 通常、物語りの構成としてキャラクターを退場させるにはそれなりの理由を設定し、それに見合ったセリフを言わせて意味を持たせる必要がある。 ちゃんとした理由が無いと、読者を混乱させる原因にしかならないからだ。
 しかし、本作に限ってはこれが作品の世界観に組み込まれているため、ココでのような唐突な退席、特に門王水やチノのようなキャラクターの場合、理由付けが無くとも成立する。
 便利な設定だ。 この直後のチノ嬢の登場も含めてね。
 ちなみに、“離席”というのは造語。 本来は“退席”を用いるのが正しい。
手強いなーって
 がんばれ冬夏!
何してるんだろう?
 色々。(笑) 真言には回されないドッキリの仕込み。 真言以外は全員仕掛け人なので、逆に真言にはナイショで行動する必要がある。
流石…っても……の裔、~
 ミルハの独り言。 特に意味は無いので割愛。 ドレミリアもこんなヒトだったんでしょうかね?
…らいなあ……ったく~
 冬夏の独り言。 やはり特に意味は無いので割愛。 がんばれ冬夏!
約束事を守るゲーム
 それを、まさに具現化しているのがこの遊戯であり、WCLとカルロサ、そしてミルハの存在なのである。
 しかし、強くなり過ぎたミルハによって守るべき約束事が破られる可能性が出てきたため、カルロサはノートに命じて道具を抱え込み、ミルハのレベルドレインを画策した。
 もしかしたら、始まりの鏑矢であるかれおによるのコトハネの発見も、カルロサが(ノートに命じて)仕込んだのかもね。
宮達って、あと誰?
 いっぱいいますよ? WCL全員ですから。
え、お兄様がいらした?
 あ、宮さんミスった。 それは黙っておくべき事です。
毒を食らわば皿まで
 それは意味が違う。
据え膳喰わぬは~
 それは正しいです。(←マテ)
入浴時の詳しい描写は無し!
 こらーーーーッッ!!! そこは詳細かつ懇切丁寧に描写するトコロだろーがッ!! 空気読め真言!!(←読者の心の声・パート3)
なんか久々ですね
 真言がミルハに報告を行うのは、前章16節、4/12以来。 すなわち3日振り。 ……別にそんなに“久々”ではない。
御嬢様の方が良いかなあ
 どっちでもいいよ。
遠慮出来なくなっちゃう
 何を!?
ねこしっぽ何とか
 違います。 “ねこまたのしっぽ”です。
どうしたもんかな
 ココで、真言の身体的精神的記憶力的異常に対して門王水が妙にオーバーリアクションするが、イツワの覚醒が早まっていると誤解しているため。 まだ祭りまで日があるので、門王水としてはもうしばらく真言のままでいてほしいのかも。 イツワが覚醒してしまうと、八相にも真言の正体がバレる可能性があるので。
ケモノ??
 前章23節での出来事の事。 表向きは“熊”というコトになったが、正体は音。
一発で解決?
 ……そーでもないと思うぞ? それはそれで別の問題がいくつか発生しそうな……?
貴女は僕の気持ちなんか~
 そりゃそうだ。 ミルハにとっては、それこそどっちでもいい事だからね。
マスクの下、視たいですか?
 視たい! ぜひ!


・漢字/英語/用語

unrequited
 アンリクワイテッド→片思いの意。 節題に関しては、これ以外は正直イミフ。 Lも何のイニシャルなのか?
饂飩
 うどん
蕎麦
 そば
入麺
 にゅうめん→本来は冷し麺として食べるそうめんを温かいダシで食べる麺料理。 夏に余ったそうめんの冬の活用法。
託けて
 かこつけて
食い扶持
 くいぶち
慮る
 おもんばかる
罷り
 まかり→貴人の前や貴所から退く事。 退出。 謙譲語として用いるらしい。
形貌
 なりかたち→姿かたち、身なりの意。
処務
 しょむ→事務処理を行う部署。 しかし、チノ嬢の場合は“庶務(しょむ)”の方ではないかと。(笑)
麗しう
 うるわしう→脱字と思われる。 本来は“麗しゅう”が正しい。
御拝謁
 ごはいえつ
賜りたく
 たまわりたく
ら抜き言葉
 例えば“見る”のような上一段活用動詞、“食べる”のような下一段活用動詞、また“来る”の活用の種類であるカ変動詞の可能表現としてそれぞれ“見れる”、“食べれる”、“来れる”とするものは、“ら”を含んでいない事から“ら抜き言葉”と呼ばれる。 日本語の乱れの一例。
 関東地方においては、実は大正期から既に“ら抜き言葉”傾向が始まったが、この傾向は国家の教育方針のもとで抑制されてきた。
 しかし、戦後復興から高度経済成長期を経た70年代に入って使用率の増加が確認され、90年代までに一般化した。
 本来、“られる”は受け身であって可能の意味はなく、“れる”は可能だけであって受け身の意味はない。
俄に
 にわかに→“俄かに”と表記しても可。
トラディション
 tradition→伝統の意。 詳しくはこの後の本編の記述を参照の事。
騙り
 かたり→言動を以って騙す事。 ちなみに、ココで門王水が語っている“ルール”については、チノや道具が言っていた事の繰り返しなので解説は割愛する。
約款
 やっかん
痙攣
 けいれん→いや、まこくん、それはナイです。

 ふすま
迂闊
 うかつ

 ためし
娶っちゃえば
 めとっちゃえば
お相伴
 おしょうばん
朦朧
 もうろう


・伏字

……におきましては
 正確な語は分からないが、冬夏と三春家に対する尊称の類だろう。
私のこと●●?
 ……まあ、素直に“スキ”を当てはめるのが吉かと。 この後の伏字も同じく。


36:告ぐ、白に、ミズハ戻らずと

語り手:真言(時々イツワ)
日付:4/16(日)
PT:01:28

 場面転換のためのインサートシーンかと思いきや、シッカリと前章の続き。 真言の夢シークエンスである。
 言葉の節々にイツワとしての発言が度々出てくるため、多重人格かサイコドラマ(注:ドラマや映画のジャンルではなく、相手の気持ちを想像し、相手の立場に立って会話する、という心理療法の一種)のような構成になっているのが面白い。
 本来、ミルハ達の計画では真言は飽くまでもイツワ覚醒までの模擬人格で、不要になったら捨てられる人格プログラムだったが、実際にはイツワと真言は同一であり、前者が後者を装っているに過ぎない。
 この節は、これを示唆するモノである。
 ミルハ達の計画通り、両者が完全に別モノであったなら、ココでのように両者が同一の思考を示す事などあり得ないから。


・解説

ミズハ戻らずと
 水は戻らずと→“覆水盆に還らず”の意かと思われる。
……てください
 ココまでの記述を考慮した上でご自由にどうぞ。(笑)
荒ぶる猥
 この猥(わい)は、Yと掛けたモノ。 よって、この語はYの抑動が効かない様子を指す。


・漢字/英語/用語

間怠っこい
 まだるっこい→動作が鈍く感じられてじれったい。 手際が悪い、歯がゆい等の意。 同じ意味の“まだるい”を強調した語。
白も
 つくも
有耶無耶
 ありやなしや→本来は“うやむや”と読むが、意味は同じ。


37:666/2(=mmm)/2:tear

語り手:ノート?
日付:―
PT:03:28

 改めて場面転換のためのインサートシーン。
 ノートと思われる人物が、みみみの“待たされるのを酷く嫌う性格”を語るシーン。
 しかし、具体的に“何があったのか?”は語られないので、結局原因不明のままである。


・解説

666/2(=mmm)/2
 666÷2=333。 なので、これはそのままみみみの事を指しているが、最後の“/2”がイミフ。
 この節は、これまでにも何度か描かれてきたみみみの“待つのがキライ”の理由を語るモノ。 あまり詳しく語られないが、過去に何かあったようだ。
 ちなみに、背景画は幼い頃(?)のみみみとテトライ。 まるで、決して来る事のない迎えを待っている少女のようだ。
それなりの原因があります
 ただし、その原因が詳しく語られる事は無い。
スロタラスモルトのシカネとは~
 みみみのストレスは“待つ”という行為に限定されているが、シカネの場合はありとあらゆる事象がストレスの対象になる。


・漢字/英語/用語

tear
 涙の事だと思うが、スペル間違い。 正しくは“tears(ティアーズ)”と複数形で表記する。
我が儘
 わがまま→我儘、あるいは我が侭、もしくは我侭とも表記する。
煉獄
 れんごく


38:expedient

語り手:真言
日付:4/16(日)
PT:07:22

 36節の続き。
 翌朝真言は、冬夏と共に復調した貴奴の快気を祝う。
 その別れ際、貴奴が真言に手渡したのは、一通の手紙だった。
 この章の最重要シーン。 ココでの出来事を、次章の終盤までシッカリと憶えていないと、次章の大半が理解出来ない。
 心して読んで欲しい。


・解説

すごいひっさしぶり
 真言と貴奴は、1章36節、4/10以来会っていない。 6日振り。
感謝の手紙的な?
 これが、次章にて最も重要な意味を持つ事になる。
どっちにしろ1人の時に~
 冬夏と一緒の時の方が良かったのでは?
わたしはまこちゃんが、はじめての
 ……初めての、何だったんでしょうかね? ……友達?(←とかゆって誤魔化してみる)
少なくとも姫
 危ないなぁ~! それは黙っとけよ。
自己責任でお願いします!!
 突き放した言い方に思えるかもしれないが、当事者ではない貴奴にとってはこういう言い方しか出来ない。 どんな選択であれ、最終的な決断は自分自身、その人自身の自由意志以外にないからだ。
わたしたち、ずっと、友達だよね?
 重いなぁ~このセリフ。 貴奴は、自らの音としての役割を理解しており、この先冬夏や真言との関係が壊れる可能性を持つ事態に関わる事を分かっているのだと思う。 だから、こうした事もセリフとして口にしがちなのではないだろうか?
 貴奴としての思考は、これからの事を拒絶したいからなのかもしれない。
何故か後を引く
 不快感というより、分からないもどかしさではないだろうか? 自分がどうしたいのか? 何がしたいのか? 何をしようとしているのか? そういった事に対して、真言は自主性の欠如した人格のため自発的な解答を得られず、問題を解決出来ない。 だから、冬夏の事にしてもミルハの事にしてもハッキリとした解答が得られず、不快感やもどかしさを感じてしまう。
 自立発生的解決策の欠如が、真言を悩ませる直接的な原因になっており、空転脳や記憶の欠落がこれに拍車をかけているモノと思われる。


・漢字/英語/用語

expedient
 発音が分からんが、“方便”の意。
憚られる
 はばかられる
覿面
 てきめん
憬れ
 あこがれ→常用外。
死亡フラグ
 以前にも何かで書いたと思うが、フラグはフラグと分からせずにサラリと書いてこそ意味がある。 そして、実際にそのフラグが効果を発揮した時、読者は「アレがフラグ“だった”」と気付くのである。 そのため、ココでのようにそれがフラグであるコトを書いてしまうと、その意味を失ってしまう。 実際、貴奴はこの後、特に次章にて真相が暴かれるが、死ぬ事はない。 少なくとも、生死不明のまま物語りは終わる。
 フラグとは、読者にフラグと分からせない事が重要なのだ。


39:首リョウシャの得る九(く):gEt9、どんととらすとあんだー30

語り手:オウト
日付:4/16(日)
PT:03:49

 “その前夜災”ではないが、オウトによる設定説明シーン。 WCLのCATについて解説される。
 ココからの数節は、真言以外のキャラクターによって真言不在のシーンが描かれる。


・解説

首リョウシャの得る九(く)
 狩猟者の得るC→“C”はCATの事。 それを得る狩猟者は、WCLかGW。
gEt9
 Get 9→9を得る、だとすれば、九相コトハネの事を指していると思われる。
どんととらすとあんだー30
 Don't trust under 30→30以下を信じるな→30歳以下、すなわち若者を信じるなという意味らしい。 楽曲の歌詞、及びタイトルで、元々はボブ・ディランの"Don't trust over thirty"(30歳以上を信じるな)の文字りらしいです。
薄情杉つうか
 誤字ではない。 知らない方のために説明すると、いわゆるネット用語。 “2ちゃんねる語”である。 “過ぎ”の誤変換が定着したモノ。
 大神は、自身でサークルを主催しているほど“そっち系”のヒトなので、日常会話にもこうした表記が間々見られる。
俺も武力介入する気はない
 実際、次章でもオウトは戦闘に参加せず後方支援的な役割である。 個人的には参戦してほしかった。
XⅢ/Leaders in the CrossW=LCrossW=LXX
 ナンでしょう? 呪文詠唱?
まだ未開封てことか
 シロの事かと思われる。
「+」の刻印は無かった気がする
 その通り。 現在のIg、すなわち真言が飯窪本家の隠し部屋で見たモノは「P+」で、エンリケ・ファが使っていたIgを改良したモノ。
「失敗したあの遣り方
 ? 何の事でしょう?
おかいもん
 何故か大神までこの語を使う。 その場面も、大神は“視て”たってコトか?
あの兄妹にはいい薬になる
 ミルハはともかく、カルロサには“糠に釘”だと思うけどね。 オウトの参戦も予見済みだと思う。 ……って、オウト自身もこの後言ってる。(笑)
茶黒の首
 オウトの事。
マスクのヒトは多分大丈夫
 ……いや、確かにその通りなんだが、この時点で何を根拠にそう思う?


・漢字/英語/用語


 うてな
概括
 がいかつ
朋友
 ほうゆう
重架空
 じゅうかくう→ノートのCAT、ジャバンダスウォナッチァの事。
蒼白穿
 そうはくせん→チノのCAT、ペイルホワイトの事。
月吼狼
 げっこうろう(かな?)→かれおのCAT、フェンリロスの事。
定義録器
 ていぎろくき→みみみのテトライの事。
v☆
 アイのCAT、マラキタルシシムの事。
酒露婆神、絞首様~
 もーメンドい。(笑) 記述順に、ババッカナーリャガー(アルコ)、フロシルク(サクラ)、ペンパラミータ(禅)、コモンマイトサス(カゲロウ)、ハスマリム/ライヒェンカチュ(うら)、スロタラスモルト(シカネ)アルク=ベー(ささこ)
シガン
 死眼?
シる
 この場合は“識る”と表記する。
欺けない
 あざむけない
紫_
 文字が潰れて読めん。


40:おんなるもの surprised You

語り手:四重奏団
日付:4/16(日)
PT:03:18

 続いては四重奏団メンバー。
 ミルハの召集を受けて碁石松原にやってきた四重奏団の面々。 しかしそこに、ある意外な人物が彼女たちと遭遇するのだった。


・解説

おんなるもの
 音なる者?
不確定要素らしき存在
 音の事。 しかし、山中を避けたが故にそれがこの後裏目となる。
恐るべしは雫の余波
 まったくだよ。 なにもこんなトコロまで波紋を広げなくても……。
いあ、ヤる
 みみみ……。 その性格、変えた方がいいんじゃないかな? 何ならセミナー紹介しようか? “デニス・チェンバース・ドラムクリニック”なんてどうだ?(←分かる人は分かるネタ)
GWにIgなんか
 たぶん無意味だと思う。 テトライは、飽くまでも実体がないCATを封紙するためのモノであり、GWは音に受肉したCATなので実体があり、既に封紙されているのと同義なので。
 ただし、「P+」はそれが可能。 だから、エンリケ・ファが大封を起こした。
四重奏団(クァルテット)は終わらすもの~
 テトライの起動音。 これ以降も、四重奏団それぞれのCAT起動音。


・漢字/英語/用語

surprised You
 “アナタに驚く”、ってなカンジの意味になるかと思われる。
todo
 騒ぎの意。
PE
 prot-einの略。 アルコのCAT、ババッカナーリャガーは、キサムラより処理速度が劣るモノのprot-einの作成も出来る。
PHEASE:2-CF
 “CF”が何の略か分からないが、ミハルの不可視化能力の事。
GreenWood
 グリーン・ウッド=緑の林=身盗りの生やし。 略してGW。 音の事。
強ち
 あながち
The die is cast
 死は演者。
A man can only die once,
 ヒトは一度だけ死ぬ事が出来る。
but,
 だが
A CAT has nine lives.
 CATは九つの生を持つ→“CAT”を“猫”と翻訳しないトコロがミソ。
PROGRAM
 プログラム→コンピュータのプログラムだけでなく、ココでのように“演目”、“番組”などの意味もある。
START
 スタート→まんま“開始”の意。


41:鬼一口ニクイけるよし[Eating Everything Easily]

語り手:音/ベロア/ミリアム他
日付:4/17(月)
PT:07:12

 前章の続き。
 四重奏団が接触したのは、GWこと音だった。 四重奏団は、みみみの独断先行もあって問答無用で戦闘体勢に入るのだが……?
 視点が変わって、この節は音の視点で描かれる。


・解説

あの時のあれ
 幼い頃に真言や冬夏と逢った時の事。
ババはAnchor作成~
 ババッカナーリャガーがprot-ein:Anchorを作成した事を指す。
S→Pアイドリング
 設定が公開されていないため詳細不明。 特に気にする必要は無いと思う。 世界観上の“それっぽいセリフ”以上の意味はないので。
彼奴のアレ
 姫様と克枝にAnchorを打ち込まれた事を指す。
彼奴に連絡しても~
 ココでは、真言の事を指していると思われる。 まあ、道具でもこの場では役に立たないのは同じなのだが。
もじゃもじゃしやがって
 ココでは、フロクシルの鎖の事を指す。
消化と吸収には、良くナサソウ
 音はクイ単体のCATのため、喰った対象を効果的に利用出来るフェイズがない。 そのため、消化吸収効率があまり良くない。
今まで野放しだったのか?!
 隠されてましたからね。 カルロサも“意図的に”無視してただろうし。
『Ig:Type・Eは四重奏団の布陣が~
 テトライは、Igの機能限定版であり、言わば劣化コピー(注:……って言うと、みみみは怒るが)なので、パーティープレイによるサポートを必要とする。
『あの時』
 大封の時の事と思われる。
気が立っているのさね
 ココでのミリアムの言葉遣いについてだが、次章と食い違っていて妙に年寄りクサい印象がある。 まあ、実年齢を考えればこっちの方が正しいのかもしれないが。(笑)
……なんか気持ち悪い
 ココで、ベロアと同じく価無も不快感を感じている描写が入る。 価無は音と同じくフェイズ6のクイの遣い手なので、音が喰った事に対して精神リンク的に何かを感じているのかもしれない。 血筋は同じだしね。
 しかし、それだとベロアの方が説明出来ない。 ベロアはどちらかと言うとフェイズ1特化型のCAT(のハズ)なので、音とは精神リンクしないハズである。 血縁もないし。
気のせいと違いますかねぃ
 センの字……。 アンタが言うな。


・漢字/英語/用語

鬼一口ニクイけるよし
 下記参照。
Eating Everything Easily
 イーティング・エブリシング・イージリー→全てを容易く喰らう。
繋獏
 けばく、またはけいばく→“緊縛(きんばく)”と同義。 IMEでは変換出来ず。
七面倒くせ
 しちめんどくせ
gj
 good job(グッド・ジョブ)の略。 主にネットゲーム用語。 “良い仕事したね!”、あるいは“よくやった!”の意。
ノーマル
 normal→普通、一般的などの意。 ココでは、魔眼質を持たない一般人の事を指す。

 くそ
GW
 GreenWoodの略。
archive
 アーカイヴ→ココでは封紙の意。
招請
 しょうせい
ジコノユウイセイ
 自己の優位性
虚仮
 こけ→こけにする、バカにする、侮るなどの意。 “コケの一念岩をも通す”の“コケ”もコレなんだって。 筆者は“苔”だと思ってた。(笑)
六玖威
 むくい→“報い”に引っ掛けた造語で、六相玖威を指している。
Moon=Calf
 月の幼獣の意。
ScanningError
 スキャニング・エラー→テトライが封紙出来ない対象のため、走査段階でエラーを吐いた模様。
マクロ
 macro→本来の意味は“巨大”、“極大”などだが、ココではコンピュータ用語の方の意味で用いられている。 プログラム中の文字列を定義された規則に従って置換する事を指し、表計算ソフトやフォトレタッチソフトなどでは複数のコマンドを自動的に順次実行する機能の事も指す。 DOSのバッチファイルみたいなモノ。(←逆に分かり難い!)
拙い
 まずい
口枷
 くちかせ
騒騒
 ざわざわ→本来は送り仮名を振って“そうぞう(しい)”と読む。
苛苛
 いらいら
昂揚
 こうよう→“高揚”と同義。


・伏字

俺が●●だから
 オス?
このミ
 身→身体、あるいは体質の事。
Yの同…
 同体、かな? 音は両性具有なので。
魔眼のさ――
 魔眼の刺し手→確かに、CATを機能停止させるため魔眼の刺し手と同じ結果をもたらす事が出来ると言える。 やり方が封紙か喰うかの違い。
……の日
 祭り、だね。


42:Dissembler【偽の善者、猫被り】、既解自欠のカミ

語り手:チノ/ミルハ
日付:4/17(月)
PT:01:17

 前節の続き。
 チノが、四重奏団の到着をミルハに報告する。
 この2人のシーンにしては珍しく短い。 解説がラクなので、今後もこうして頂きたいですハイ。(笑)


・解説

此処の常駐連中
 フハイの遣い手たちの事。本編には未登場。
オウトがついて来た場合~
 いやいや、もう既に向かってますよ?


・漢字/英語/用語

Dissembler
 ディッセンブラー→偽善者の意。
既解自欠
 きかいじかけ→もちろんデウス・エクス・マキーナの事。
Shackle
 サクラの真名。


43:プレ[coming out of closet]

語り手:冬夏
日付:4/18(火)
PT:00:27

 お次は冬夏。
 ガマン出来なくなった冬夏は、真言に“告白”する決意をする。
 ただし、“誕生日の約束”とは別。
 真言不在はこの節まで。


・解説

※特記事項無し。


・漢字/英語/用語

coming out of closet
 クローゼットの告白→ただし、この場合の“クローゼット”は“押入れ”の意ではなく、心理学用語の“隠している状態(in the closet)”を意味し、主にゲイやレズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー(注:性転換者の意)などの性的指向、性自認を公表していない状態をメタファーする語である。
 したがって、“coming out of closet”は“性的指向の告白”という意味になる。
 ただ、ココでの語り手である冬夏にとってコレが適切な語であるとは一概には言えないと筆者は考える。


44:アイで全てが狂う

語り手:真言
日付:4/18(火)
PT:25:55

 38節の続き。 この節から、ようやく真言視点に戻る。
 特にする事もなく、体調不良もあって床に臥せっていた真言。
 しかし、そんな真言の下に現れた冬夏が真言を連れ出す。 真言に“打ち明けたい事”があるのだと言う。
 真言と冬夏の、“最後のデート”が始まる。


・解説

宮さんの了解を得て殆ど床に~
 30節と同様、ココでも真言の時間が飛ぶ。 ただし、30節の時はその前に真言が気を失って倒れるシーンがあり、これが前フリとして機能するため不自然ではなかったが、ココでは唐突に休息した事が説明されており、前フリが無く不自然である。
 本作の特徴として、時間的な連続性を優先してシーンを構成しているのは明白だが、その制約のためにココでのように時間的な連続性を説明するシーンが入れられず、唐突に時間が飛ぶ構成になっている箇所がいくつかある。 明らかな構成ミスだが、恐らく4/17に真言が中心となって起こるイベントが思いつかなったのだと思われる。
……どうでもいいやな
 ムリに思い込もうとしている真言。 自分でも分かっているハズなのに、自分の想いに素直になれない。
 ……というより、認めたくないのかもしれない。 真言はイツワなので、イツワとしての意識がミルハを拒絶するのかも。
自家製の何か、自然薬
 薬事法違反です。(笑) 恐らく、prot-einかと思われる。
混浴したりとか
 いや、それは別にムリしてるワケじゃないだろ。(笑) まあ、精神的には(色々な意味で)疲れるかもだが。
ちょっと話すだけでいいんだ
 ココで、冬夏が真言を“最後のデート”に誘う。 この後の“冬夏の告白(coming out of closet)”が正しい判断だったかどうかは、少々疑問が残る。 タイミング的に早かったかもね。
エレベーターのボタンを意味無く連打
 苛立ってるからでしょうね。 何に対して、は別にして。
大きな動き
 もちろん、四重奏団が許可無く音と交戦して損害が出た事を指す。 これが軍隊なら、重大な責任問題だ。
圧倒的質量感
 その表現はどうだろう?
レーションが出てなんでそっちが~
 商標の関係云々によるオトナの判断だから。 しかし、実際には“商標は著作物ではない”ため、商品のイメージダウンにならなければメーカーも結構寛大に対処する事が多いそうだ。 マンガやアニメでクルマの名前がキャラクターの名前にそのまま使われているのはそのため。
 ただし、商品のパッケージや商品そのモノを描いたり、いわゆるキャラクター商品には商標と共に肖像権の問題があり、肖像権は著作権同様に厳しいので使用許諾が必要になる。
単純にしんどそう
 大丈夫。 “箒”があるから。(笑)
普通じゃないの
 この場合、何を以って“普通”とするかは捨て置く。 普通と異常は、飽くまでも相対的なモノにしか過ぎないのだ。
これハ、ミハル~
 ココからの真言のモノローグは、前者がミハルの事で、後者はイツワの事。
あいつ
 ココでは姫様の事を指す。
これをこれとわかって探していたとしたら
 まさにそこが重要! 何度も述べている通り、真言以外は全員ドッキリの仕掛け人。 知らないのは真言だけ。
お邪魔します
 ココで姫様登場。 あまりにも都合が良過ぎるが、真言の雫があるので作品の世界観の中ではむしろあって当然のイベントである。 この前にある鳥も同様。
 ちなみに、この後のイベントカットで冬夏と姫様が対峙しているが、ちょっと身長差があり過ぎでないかい?
そろそろ結果が分かる
 これが何を指しているのかサッパリ分からない。 先に姫様と克枝が呼び戻されたのもこれが理由だとは思うが、明確な説明はこの後も一切無い。
ベロアにとても近い
 その通り。 イツワは特殊なCATで、自身もCATだがCATを遣う事が出来る。 ただ、これが飯窪家直系の男子に受肉したからなのか、それとも元々からそういう能力があったのかは設定が公開されていないので不明。
 ちなみに、ベロアは純粋な十全のCAT。 CATを遣えるかどうかは、描写がないので不明。
あなたがねこのようにみえます
 これもその通り。 さすが八相の一位の継承者。
いとしいひと
 このセリフは、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のインスパイアかと思われる。 あの映画に登場する指輪も、手にする事によって強大な力を持つ事が出来る存在だった。 しかも、作品中の描写では何かしらの意志をも持っているらしいし。
 CATの設定に似てる。
からだがあつくてたまらぬのだ
 言葉遣いが異なるので、真言ではなくイツワとしての思考。
……ケレド
 ……なに? “けれど”何!?


・漢字/英語/用語

Take care of yourself
 どうかご自愛を→この直前にチノ自身が言っていた事の繰り返し。
魁偉
 かいい→顔の造作や身体が人並外れて大きく、たくましい感じを与えるさま。 また、いかついさまの意。
稜線
 りょうせん
なるへそ
 なるほどの意。 80’sです。
レーション
 ration→元々は軍隊が戦場で配給する携帯食の事で、正確には“コンバット・レーション”と呼ぶ。 日本では、“野戦食”、“戦闘食”と呼ばれているが、一般には“ミリメシ”の呼称で浸透しており、一時期ブームになった。 主にレトルト食品や缶詰、クラッカーなどで構成されているため、いわゆる“簡易機能食品”の代用としてココでは用いられているが、そっちは正確には“栄養調整食品”という。
野趣
 やしゅ→自然のおもむき。 田舎らしい素朴な味わいの意。
人足
 にんそく
まむし
 蝮→クサリヘビ科マムシ属に分類されるヘビの一種。 正しくは“ニホンマムシ”と呼ぶが、日本ではマムシと言えばニホンマムシの事を指し、単にマムシと呼ばれる。
行ってたような
 誤字。 この場合は“言ってた”。
足下
 あしもと
マガンシツ
 魔眼質
タイシツ
 体質
セイシンコウゾウ
 精神構造→この記述からも分かる通り、八相にしてもWCLにしても魔眼質者は血縁によってのみ継承されているモノではない。 だから、ミリアムとドレミリアは資質者を探して八相を創始出来たのだし、かれおがつい最近WCLに入った。
 なお、この直後のシーンは解説をあえて割愛する。 冬夏の衝撃のコクハクをご堪能(?)あれ。
概ね
 おおむね
纏う
 まとう
激昂
 げきこう
トーノニオイ
 十の匂い→もちろん十相イーハ、イツワの事。
最後通牒
 さいごつうちょう


・伏字

その気になれば……を……せる
 ヒトを殺せる、だね。
●●●●しが
 ? なんだろう? “面汚し”?


45:Moon-calf:月の幼獣

語り手:ミリアム?/姫様
日付:4/19(水)
PT:00:28

 場面転換のための極短いインサートシーン。
 しかし、内容はかなりキッついモノがある。
 詳しい説明が一切ないので、飽くまでも筆者の想像に過ぎないが、姫様がアヤメを使っているというコトは何か、あるいは“誰か”を殺したのだと想像出来るが、問題は“殺した何か”である。
 ミリアムらしき人物のセリフ、及びこの節までの八相の状況から察するに、殺されたのは生まれてくるハズだった克枝の弟妹かもしれない。
 26節にて、真言は姫様や克枝とドライブするも、姫様たちが呼び戻されたために中断してしまう様子が描かれていたが、これが検査の結果、克枝の母が身篭っていた克枝の弟妹になるハズの胎児が男子であった事が分かり、この節で描かれているように掟に従って間引かれた、と考えれば、この節の節題も納得がいく。 すなわち、八相七家に生まれた男子は、音と同じようにGWのような存在になる可能性が高いので間引かねばならない、というシキタリがあるのではないだろうか?
 記したように、具体的な説明が後にも先にもないので想像の範疇を超えないが、そう考えれば色々と納得がいくのも確かだ。
 事実、克枝の母親はこれ以降一切登場しない。


・解説

※特記事項無し。


・漢字/英語/用語

Moon-calf
 そのまま“月の幼獣”の意。


46:我は羊か、人に反する眼があるからと

語り手:真言
日付:4/20(木)
PT:02:23

 44節の続きだが、かなり時間が飛んでいる。
 六母屋の自室で休んでいた真言の下に、冬夏がやってくる。 冬夏は、涙ながらに何かを伝えようとするのだが……?


・解説

節題について
 分かりません。(笑) “羊”という単語がどうにも聖書っぽいイメージがあるのだが?
もう一昨日の事だ
 はい、再び時間が飛びました。 しかも今回は2日も!!
 一人称視点の文章フォーマットは、心理描写を書き易い反面、このように時間の連続性を保つのが非常に難しいフォーマットなのだ。
きっとなんとかなる
 そう思い込まないと、真言にはどうしようもない事だから。
もう知っているかも知れない
 その通り、44節でインサートカットが入ったように、チョーカー切れた瞬間にリアルタイムで分かっている。 発信機みたいなモノだからね。
あの娘、また
 姫様の事。 前節参照。 “また”という表現から、このような事は以前にもあり、冬夏も知っているという事はもしかしたら三春家にも男児が生まれた事が、それも冬夏の兄弟として生まれるハズだった事があったのかもしれない。 もちろん、子供はオスなくしては生まれ得ないので、婿取りの形で男子を迎え入れる事はあるが、直系の男子は先に述べたように嫌忌されているのかもしれない。
彼女の左眼をおおっていた~
 この後の衝撃のイベントカットに注目! 道具のキサムラ代替による治療はまだ不完全で、出来の悪い義眼よりはむしろ異物そのモノといった印象である。
 ……『コードギアス』?(笑)


・漢字/英語/用語

蹲った
 うずくまった
慟哭
 どうこく


47:IOW、Y弾(わいだん)

語り手:オウト
日付:4/20(木)
PT:01:52

 場面転換のためのインサートシーン。
 イツワによる設定解説で、イツワの視点で魔眼質者における男女の性差について語られる。


・解説

IOW
 よく分からんが、もしかしたらイツワの事かも。
Y弾
 Yを弾く=男児の嫌忌、かな? もちろん、エロ話を意味する“猥談”の文字り。
いずるYを片端から処理
 男児の間引きの事。
仮性がそういえばひとり
 音の事かな?
『あの』処理の仕方
 よく分からんが、女性特有の思考傾向の事だろうか?
『持ってない』者
 ココでは女性の事を指す。
その枷が外されたなら
 確かに、あまり想像したくない。 溜まっていた欲求が一気に噴出すだろうからね。
Xによって利用されたりもする
 ヒトはそれを、“悪女”と呼ぶ。
彼もかれも
 前者は真言、後者はかれおの事を指す。
あの生き残り
 ミリアムの事。


・漢字/英語/用語

宦官
 かんがん→帝政時代の中国において、皇帝の家臣として働いた側近たちの事。 女官らに不義を働かないよう、去勢された男性のみで構成されていた。

 たね
途轍もない
 とてつもない
モチベーション
 motivation→動機付けの意。
巧緻
 こうち
偶さか
 たまさか
蠢動
 しゅんどう→虫などがうごめく事。 また物がもぞもぞと動く事。 他に、つまらないモノ、力のないモノなどが騒ぎ動く事の意も。
傾国
 けいこく→中国の古い書物、漢書(かんじょ)の外威伝に由来し、君主が心を奪われて国を危うくするほどの絶世の美女であった傾城(けいせい)の事。
 「北方に佳人有り。(中略)一顧すれば人の城を傾け、再顧すれば人の国を傾く。」
 他に、遊女、遊里、遊郭などの意もある。
星霜
 せいそう→年月、歳月の意。 “星”は1年に天を1周し、“霜”は毎年降る事に由来する。 古くは“せいぞう”と読んだそうな。
好奇心猫を殺す
 イギリスの諺で、正確には“好奇心は猫をも殺す”。 元々は、16世紀に用心深い猫の様子から、心配し過ぎるのは良くないという戒めをの意味で“Care kills a cat(心配が猫を殺す)”という語が広まったが、20世紀初頭に入って、アメリカの小説や演劇で“Curiosity killed the cat(好奇心が猫を殺した)”という表現が多く用いられた事から、生命力が強いネコですら好奇心のために身を滅ぼす、という意味で広まり、現在に至る。
NKのABC
 カゲロウ、うら、シカネの事。



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 来週もお楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



Thanks for youre reading,
See you next week!

コメント
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