週刊! 朝水日記

-weekly! asami's diary-

020.CS:S パブサバへGO! -選んだ基準はasami式-

2008年11月28日 | ヘタレゲーマークロニクル

-Gamer's Chronicles of "HETARE" #11-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 先月の事になりますが、無料で使えるフリーオフィススイートの決定版、サン・マイクロシステムズ社の『OpenOffice.org』の最新バージョン、Ver.3.0の正規日本語版がリリースされました。

Blog0153  OpenOfficeは、ドイツのStar Division社が開発、販売していた『StarOffice』というオフィススイートソフトがベースになっており、1999年にJAVAで有名なサン・マイクロシステムズ社が同社を買収した際、StarOfficeのVer.5.2を無償公開。翌2000年には、このソフトをオープンソース化し、無料で使えるフリーウェアオフィススイートとしての『OrenOffice.org』が誕生しました。
 当時、既にマイクロソフト社がMS-Officeでオフィススイート市場の絶対的なシェアを有しており、サン・マイクロシステムズ社は、これに対抗するにはソフトを無償化するしかないという判断によるモノだったようです。
Blog0154  2002年に最初の正規版、Ver.1.0がリリースされると、世界中で有志によるローカライズプロジェクトが立ち、日本でも日本語化プロジェクトがスタート。翌年2003年にリリースされたVer.1.1の日本語版が高く評価され、パソコン雑誌を中心に複数のメディアで紹介され、個人ユーザーを中心に次第にそのシェアを拡大し始めます。
 僕も、この頃雑誌に紹介されていたのを見て、MS-Officeに代わるオフィススイートが、使用制限やアドウェアもなしに完作動するというので早速DL。使ってみたワケですが、元々MS-Office(特にWord)のあまりに脆弱な文章装飾機能に不満だらけだったのですが、OpenOfficeの使いやすさと高機能は、正直MSを凌ぐモノがあると思いました。
 そのため、1.1から2.0、2.2、そして今回の3.0までずーっと、既に5年来の付き合いになりますが、MSの必要性を感じた事は一度もありません。
 OpenOfficeは、元々MSとの互換性も高く(注:MSの専用ファイル形式の直接読み込みと出力が可能)、加えてLinuxやMacOSにも対応しており、プラットフォームの違いによるファイルの非互換も無視できる設計になっています。
 また、Adobe社のドキュメントエディターである『Acrobat』の専用ファイル形式、PDF形式にも出力可能(注:読み込みや直接編集は出来ない)なので、もうコレさえあれば他のオフィススイートは必要ないぐらいです。
 ちなみに、OpenOfficeの専用ファイル形式も非常に軽く、Writer(注:文書作成ソフト。MSのWordに相当する)で言うと、文章だけならば、どんなに装飾しても同じ内容のTXT形式のファイルより軽いぐらいファイル容量が小さいという特徴があります。(注:画像などを入れるとその分大きくなる)
Blog0155  OpenOfficeは、文書作成の『Writer』、表計算の『Calc』、プレゼンテーションの『Impress』(注:スライドショータイプのプレゼン用ドキュメントを作成できる。マクロメディアのFlashとほぼ同様の技術が利用されており、簡単なアニメーションも可能)、ビットマップドローの『Draw』(注:絵画ソフト。機能はPhotoShopなどの専用ソフトに比べて劣るが、ベクターも使えるので表現力は比較的高い。ちなみに、MSにはこれに相当するソフトはない)、データベースソフトの『Base』、数式作成の『Math』(注:通常の文書作成ソフトやホームページ作成ソフトでは不可能な二次方程式などの数学の数式を完璧に再現出来るソフト。作成した数式は、ドキュメントやウェブページに貼り付けられる)の6つのソフトで構成されており、全て完全無料で利用出来ます。
 3.0では、1.1から2.0のような劇的な変化(注:この時は、保存するファイル形式そのモノが異なるほど劇的に変化した)はなく、見た目は2.0系とほぼ同じですが、中身はかなり細かいトコロまで強化されているようです。
 また、2.0が非常に動作の重いソフトだったのに対し、3.0はずいぶん軽くなったように感じます。
 いずれにせよ、超オススメのソフトです。MS-Officeを数万円も出して買っていたのがバカらしくなるほどです。アカウントの取得やユーザー登録なども一切不要ですので、オフィススイートが欲しい方、あるいはすでにMSを使っていて、色々と不満のある方は、どうぞ以下のリンクからDLしてみて下さい。

ja:OpenOffice.org日本語プロジェクト公式HP

※このソフトの詳細は、いずれご紹介したいと思います。



 それはさて置き、今週はヘタレゲーマークロニクルの第11弾、僕が普段よく遊ばせて貰っているCS:Sのパブサバをいくつか紹介したいと思います。
 CS:Sは、日本国内でゲームソフトメーカーが主導でサバを運営しているMMOなどのオンラインRPGとは異なり、ユーザーが専用のサーバ作成ツールを使って自由にサバを建てる事が出来、パブサバとして運営する事が出来ます。
 2008年11月現在、日本国内のCS:Sのパブサバは、常設だけでも100近くあり、クラン戦やイベントに利用される一時設置も合わせれば、150を超えるサーバ(注:正確な数は未確認)が稼動しており、CS:Sユーザーであれば自由に利用する事が出来ますが、これらは全てユーザーによる有志運営です。(注:ただし、サバによっては接続時にパスワードを要求されるサバもある。これは、仲間内での練習用だったり、クラン戦やイベント用に参加者を制限するためのモノ。ただし、『観戦』は自由に出来る場合が多いので、クラン戦をライブで観戦する事は可能)
 今回ご紹介するのは、その中から常設タイプで僕が普段よく遊ばせてもらっている日本国内のサバをいくつか紹介したいと思います。
 ちなみに、海外のサバは今回は完全にスルー。ガンゲーム系のサバやGotFragのパブサバなどにもたまに接通してますが、日本からだとレイテンシーの関係でPingリミットに引っかかってキックされる場合が多いので。(注:キックされなくても数秒のラグが出る場合が多い。レイテンシー的には150~200とそれほど高くはないんですが、クラン戦などはラストラウンド中に突然マップチェンジになる事があるぐらいラグる)
 それでは、まずはこちらのサバからいってみよーッ!


・[JP]綱島温泉

Blog0148 IPアドレス:118.1.102.65:27015
Tickレート:100
ゲームスタイル:ベーシックルール
FF:オフ
参加人数上限:14人
BOT:有り(MAX6体)
その他:8Rハーフの16R制


 はい、お馴染みの綱島温泉でございます。
 僕がCS:Sを始めたばかりの頃(今年の4月頃)によく通っていたサバの内の一つですが、当時からとても人気の高いサバで、しかも強い人から弱い人まで様々なスキルレベルの人が集まるサバでした。
 しかし、サバのマシンスペックがあまり高くなかったためか、ラグが出たりヒドい時にはサバダウン(注:サバそのモノがエラー落ちする事)する事もあったりしため、ゴールデンウィーク前後に一時閉鎖され稼動休止。
 しかし、夏前(注:確か、6月頃だったと思う)に稼動が再開され、現在は常設稼動中です。
 ゲームスタイルはベーシックで、CSSLなどのクラン戦でよく使用されるdeマップが中心なので、クラン戦の練習には丁度良いサバなのではないでしょうか?
 ただし、BOTはどうやらイージーレベルのようなので、BOT相手だとあんまり練習になりません。……ってゆーか、cpl_millでBOTが地下道に入ろうとして立ち往生するの、何とかならないんですかね?(笑)
 ちなみに、僕がCS:Sを始めたばかりの頃は、ココと『PowderField』というサバによく通っていたんですが、『PowderField』の方は仕様の異なる2サバ同時稼動(注:1台のサーバPCで複数のサバを稼動させる事。マシンスペックにもよるが、理論上は無制限に複数のサバを同時稼動させられる)だったためか、当時の綱島以上にラグ&サバダウンが頻発していたため、夏前に稼動休止。現在に至るも稼動再開はないようです。
 また、一時期、別の管理者による同じ名前のサバが稼動していたようですが、こちらも現在は稼動休止中のようです。残念! 面白い仕様のサバだったのに!


・CLUB THE GUN FIGHT

Blog0149 IPアドレス:121.112.117.206:27019(srcds.fam.cx:27019)
Tickレート:100
ゲームスタイル:デスマッチ
FF:オフ
参加人数上限:12人
BOT:有り(MAX8体)
その他:固定リスポーン/5分×3R制/フラグリミット:100


 続いてはコチラ。僕のSteamフレンドさんが運営しているサバでございます。
 CS:Sは、本来ノーリスポーンのチーム対戦形式のゲームですが、このサバではデスマッチMODを導入しており、固定によるリスポーン有りのデスマッチサバになっています。
 そのため、チーム戦と言うよりは個人戦の要素が強いサバ仕様になっていますが、シュートテクニック、特にスナイパーライフルを使用せずにHSキルを練習するにはもってこいのサバです。
 リスポーンポイント固定による固定リスポーンで、マップによってはリスポーンポイントから相手チームのリスポーンポイントが丸見えな事もありますが、リスポーン直後は2秒間の無敵時間が設定されているので、キャンプしてる相手にリスポーン直後にいきなりやられるという事はまずありません。(注:2秒もあれば十分倒せるから)
 また、このリスポーン設定があるおかげで、5分×3Rの間、かなり集中してプレイ出来るので、短時間に待ち時間無しで集中して練習したい人にもオススメです。
 夏頃に仕様が変更され、フラグリミットが設定されました。
 これは、BOTも含めた全ての参加者の内、誰か一人でもフラグリミット(100Kill)に到達した時点でマップチェンジになるモノで、マップによっては3Rどころか2Rでマップチェンジになる事もあります。
 BOTレベルがノーマル程度なので、最初は難しいかもしれませんが、慣れてくると誰でも100Kill出来るようになります。(注:本当です。僕にも出来るぐらいなんだから。ただし、相手がBOTのみの場合。サバ管さんも含めて、このサバによく来るプレーヤーさんは強い方が多いのでプレーヤー相手ではムリ。少なくとも僕には不可能。BOT相手なら軽いんだけどねぇ~)
 また、このサバは日本国内では数少ないaim系のマップ(右の画像のように、マップのテクスチャーがシンプルな単色になっているカスタムマップ。マップファイルの容量が極端に低く、大人数のデスマッチやガンゲームでもサバに負担がかかりにくい。このオレンジ色以外にも、青色や白色のもあり、バリエーションは100以上に上る)や、gg系のマップ(ガンゲームMODを導入したサバでよく利用されるマップ。ガンゲームとは、Kill数に応じて使用する装備がレベルアップ、もしくはレベルダウンするデスマッチ形式のMODで、海外にはかなりの数のガンゲームサバがあるが、日本国内にはないっぽい。少なくとも、僕は見た事がない)が主に使用されているのが特徴で、始めたばかりの頃はマップのDLに時間がかかってイライラさせられますが(注:CS:Sでは、ファイル共有機能によりカスタムマップを自動的にDLする機能がある。DLは初回のみで、2回目以降はDL済みのマップを再度DLするような事はないが、このサバはほとんどがカスタムマップなので、最初の内は頻繁にDLを繰り返す)、何回か通っている内に全てのマップをDLする(してしまう)ので、その内このイライラは解消されます。……てゆーか、このサバのおかげで僕のCS:Sのマップファイルフォルダのファイル数は増える一方です。最近は、いつHDDの容量限界を迎えるか気が気でなりません。(笑)
 それとは関係ありませんが、最近になってDEMOファイルのDLが可能になりました。こちらのサイトからDL出来るので、一緒にラウンドした相手のプレイをDEMOで見て、上手い人のテクニックを学ぶのも良いのではないでしょうか?
 また、詳しいサバの仕様や遊び方、注意点などは、このサイトを参照して下さい。
 サバ管さんの気まぐれ(?)で、時々仕様が変わる事がありますが、基本的には上記の通りです。


・[JP][Death Match]DM de rensyuu Server

Blog0150 IPアドレス:210.138.109.120:27015(h-net.ath.cx:27015)
Tickレート:100
ゲームスタイル:デスマッチ
FF:オン
参加人数上限:18人
BOT:有り(MAX16体)
その他:ランダムリスポーン/5分×3R制


 デスマッチ系のサバをもう一つ。こちらは、完全な個人戦スタイル(注:ただし、TKはマイナススコアになるのでやってはいけない)のデスマッチサバです。
 CLUB THE GUN FIGHTとは異なり、リスポーンポイントがリスポーンする度にランダムに変化するランダムリスポーンが採用されていますが、リスポーン直後の無敵時間が設定されていないので、リスポーン直後でも倒されてしまう事がよくあります。(注:ただし、キャンプによるリスポーン待ちは出来ない。させないためのランダムリスポーン)
 サバの名前が示す通り、デスマッチによる練習を目的としたサバですが、CLUBのように射撃技術の練習と言うよりは、マップ構造の熟読を目的とした練習に向いているサバだと思います。
 ベーシックルールのパブサバやクラン戦において、マップの構造を熟知しておく事はとても重要です。
 CS:Sには、以前ご紹介したdust2のような、比較的構造の単純なマップもあれば、nukeやcontraのように極めて複雑な構造をしたマップもあり、初めてプレイするマップでは、構造が分からずにどこに行けばいいのかすら分からない事がよくあります。
 こういったマップ構造は、同じマップで何度もプレイすれば自然と憶えられますが、ベーシックルールのパブサバや、自分でカスタムマップをDLしてBOT相手にシングルプレイでプレイしていても、ベーシックルールなのでやられると待っている間の時間が無駄になります。
 またパブサバでは、マップ構造の熟読のための対戦を無視した行動は、ゲームに積極的に参加していない迷惑プレイと思われ兼ねないので、控えた方がいいように思います。
 そこで、この『DMで練習サバ』なのです。
 このサバでは、クラン戦などでよく使用されるカスタムマップを含むde系、cs系のマップが使用されており、デスマッチで射撃技術の練習をしながら、マップ内の色々なトコロを自由に歩き回って、マップ構造の熟読が出来るワケです。
 もちろん、カスタムマップの場合はDLに時間がかかりますが、一度DLしてしまえばBOT相手のシングルプレイでも利用出来るようになるので、シングルプレイで心置きなくマップ構造の熟読をする事も可能になります。
 また、このサバのBOTは少し特殊な仕様になっており、BOT一体一体に0~9の10段階のスキルレベルが設定(注:BOTの名前にそれぞれのレベルが入っている)されており、スゴく弱いBOTからスゴく強いBOTまでいるので、プレーヤーのスキルレベルに関係なく、他のプレーヤーさんがいない時間帯でもBOT相手に十分練習になるようになっています。
Blog0152  さらに、このサバには“ステータス”という機能があり、一度でもこのサバに接続してプレイすると、左の画像のような自分のステータスページが専用サイト(注:こちらのサイトです)に自動的に作成され、自分の射撃技術のスキルレベルがどれぐらいのレベルなのかを数値化して知る事が出来ます。
 またこのサイトからは、DEMOファイルのDLも可能なので、DEMOをDLして、自分のステータスとプレイを見ながら、自分の弱点を客観的に確認する。といった利用の仕方も出来る便利なサバです。
 ちなみに、左の画像は僕のステータスページですが、ずいぶん前のモノです。しかし、スキルやK:D比は現在とあまり変わってません。(笑)


・[JP]Aichi CS:Central NET-758[CTF]

Blog0151 IPアドレス:122.249.49.195:27015
Tickレート:?
ゲームスタイル:CTF
FF:オン
参加人数上限:36人
BOT:有り(MAX8体)
その他:固定リスポーン/Quakeサウンド/メディキットetc.


 さて、最後はお遊び専用のサバ。恐らく日本国内では唯一のCTFMODを導入した愛知サバです。
 CTFとは、“Capture The Flag”の略で、マップ内に設置された3~5のフラッグを、TとCTで取り合うというモノ。
 リスポーン有りのデスマッチ形式ですが、このCTFルールにより、個人戦よりはチーム戦(てゆーかむしろ“団体戦”と言った方がいいかも)の要素が強く、当然のようにFFもオンだったりします。
 マップがdeやcsばかりなので、マップ構造の熟読に役立つかと思いきや、参加人数の上限が36人なので、そんな事やってられないほど、敵味方入り乱れての乱戦が楽しめます。
 このサバでは、QuakeサウンドMODが導入されており、Q3Aのようなヒット音(注:撃った弾が相手に当たった時にPu!という電子音が鳴る)が鳴ったり、HSした時には「Head Shot!」という音声が鳴ったりするので、弾が当たったかどうかが分かり難いCS:Sとは思えないほど倒し易い(=倒され易い)ゲームになっています。
 また、相手を倒すとヘルスを10ほど回復できるメディキット(注:救急箱)を落とすので、これを取りながら戦えば、一回のリスポーンでの寿命をある程度延ばす事が出来ます。……まあ、HSされればそれも関係ないんですが。(笑)
 CTFの仕様上、本来のCS:Sとは極めて異なるゲームになっているので、特にコレといった練習になるサバではありませんが、とりあえず撃ちまくって、短時間で集中して遊ぶには丁度良いサバです。
 ただし、このサバは人気の高いサバなので、平日の昼間でも常連さんが常時10人以上接通しており、夜間や週末などのピーク時には、満員で入れない事もあるほど。
 また、CTFMODは比較的動作の重いMODのためか、レイテンシーが50程度でもラグる事が多く、たまにサバダウンする事もあるので注意が必要です。


 さて、以上4つのサバを紹介させて頂きましたが、日本国内で現在稼動中のサバは、これ以外にもたくさんあります。
 しかし、以前にも記しましましたが、サバによってはIPアドレスの関係でCS:Sのサバ検索にヒットしないサバもあります。
 そこで、そんなサバを含めた全てのサバを検索できる便利なサイトを利用しましょう。

Game-Monitor.com内CS:S日本国内サバサーチリスト

 このサイトは、様々なオンラインゲームのサバを、それぞれのゲームのサバブラウザを使う事なく検索できるサイトで、CS:Sだけでなく、HL2DMやTF2、DoD:SやQ3A、果ては最新のL4Dに至るまで、ありとあらゆるゲームのサバが検索可能です。
 上記のリンクは、CS:Sの日本国内のサバのみですが、海外のサバも検索可能で、それぞれのサバのIPアドレスの右側にある緑のボタンをクリックすると、このサイトから直接そのサバに接続する事も可能です。
 CS:Sのサバブラウザにはヒットしないサバで遊びたい、あるいはCS:Sのサバブラウザが使い難いという方は、このようなサイトを利用してみるのも良いのではないでしょうか?
 ちなみに、僕は仕事の関係上、昼間に接続する事が多いですが、今回ご紹介したサバで“h.asami”というプレーヤー名を見かけたら相手してやって下さい。例によって面白いように殺られます。……僕が。(笑)



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 さて来週は、……なに書くかまだ決めてないけど、とりあえずお楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



きょーのはちゅねさん♪


お疲れモードにスイッチオン

Th3021 Thanks for youre reading,
See you next week!

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2008年11月22日 | 映画を“読む”

・Reaction&Estimate

 本作の公開直前に行われたスニークプレヴュー(注:覆面試写会。映画のタイトルや内容を観客に知らせずに行われる試写会の事)で起こった現象は、まさにそのままこの作品を観た全ての観客の評価と反応そのモノであった。
 本作のスニークプレヴューは、アメリカ国内公開の直前に900人の観客を集めて行われたが、映画が進むに従い、観客は驚愕を隠す事なく、絶句した。
 中には席を立ち、通路をフラフラと歩きながら、「Jesus,Jesus」と繰り返し呟く者(注:Jesus=ジーザスはイエスの英語読みだが、ココでは「なんて事だ」、「マジかよ」といった意味)や、気持ち悪くなってトイレに駆け込む者、あるいは気を失って倒れた者までいた。
 同席した関係者たちは、その様子を見て公開中止を本気で検討した。
 しかし、映画が終わって帰ろうとした時、劇場の外に多くの観客が帰ろうともせず立ち話をしているのを目撃した。
 彼らは、この映画を必死に理解しようと、同席した人々とこの映画の事を真剣に話し合っていたのだ。
 映画が公開されるや否や、この作品は瞬く間にヒットチャートを駆け上り、多くの劇場が収容できない観客に映画を見せるため、営業時間を延長して深夜までこの映画を延々と上映し続けた。
 この現象はアメリカ国内に止まる事なく、世界中に飛び火した。
 あまりにも有名なあのカット。
 マクニール家を見上げ、窓から差し込む一筋の明かりに浮かび上がるメリン神父のシルエットは、この映画の代名詞として世界中の映画館に張り出されたポスターにデザインされた。
 同時に、この映画は良識派の人々からは痛烈な批判の対象ともなった。
 この映画を指して、「悪魔の映画」、「神を貶める映画」と声高に公然と批判した有名人も多かった。
 しかし、そうした誰もが、この映画を何とか理解しようと必死になって映画館に足を運び、食い入るように映画に見入った。
 その結果、この映画は世界で総製作費の30倍近い興行収益を上げ、その年のアカデミー賞で10部門にノミネート、内2部門で受賞。さらにゴールデングローブ賞では4部門で受賞という、ホラー映画としては異例とも言える快挙を成し遂げるに至った。
 映画公開後、世界中で空前のオカルトブームが起きる中、二番煎じを狙ったホラー映画が数多く製作され、公開された。
 特に80年代に入ると、『13日の金曜日』シリーズや『エルム街の悪夢』シリーズがヒットし、ジョージ=A・ロメロ監督のようなゾンビモノを手がける監督も増えた。
 中には、明らかにこの映画に強い影響を受けていると思われる『エンゼル・ハート』のような作品もあった。
 さらに、『エイリアン』を監督したリドリー・スコット監督や、『フライング・キラー』を監督したジェームズ・キャメロン監督、『エルム街の悪夢4』を監督したレニー・ハーリン監督など、後の世界的ヒットメーカーとなる映画監督もおり、ホラー映画は、ヒットメーカーを目指す新米監督の登竜門になった。
 しかし、彼らの手腕を以ってすら、この映画を超えるホラー映画を作る事は出来なかった。
 90年代に入っても、その状況に変化は無く、『セブン』や『ザ・セル』、『ブレアウィッチ・プロジェクト』や『キューブ』のような傑作がいくつも公開されたが、やはりどれも本作を超える作品には成り得なかった。
 しかも、21世紀に入って間もなく、この映画は“伝説”となる。
 73年の劇場公開版に未公開シーンを加えた完全版、『エクソシスト:ディレクターズカット(原題:THE EXORCIST:The Version You’ve Never Seen)』の劇場公開である。
 これは、73年の劇場公開直後からウワサになり、1998年の25周年記念版DVDに特典映像として収録された未公開シーンを加えて再編集されたモノで、トータル約10分の未公開シーンが追加されたバージョンである。(注:よく、追加された未公開シーンは“15分”とされる事があるが、実際に追加されたのはその内の10分分である。このディレクターズカット版でも追加されなかった未公開シーン――クリスとリーガンがワシントン観光をするシーンや、例のスパイダーウォークのシーンに続いてリーガンがクリスとシャロンに襲い掛かるシーンなど――が5分ほどある)
 このバージョンを観てもらえば分かると思うが、このバージョン最大の話題となった例の“スパイダーウォーク”のシーンは、ウワサになっていたほど迫力のシーンではない。実際、迫力が足りなかったからか、リーガンの口元にCGで鮮血が描き加えられているほどで、前後のカットとのつながりも不自然である。
 このシーンが73年版からカットされたのは、シーン構成に問題があり、唐突過ぎて不自然だったからだ。何も、“封印バージョン”と呼ぶほど怖かったからではない。(注:これは、フリードキンやブラッティも認めている事。映画会社が、こういうアオリ文句を入れた方が映画が売れると思ったからだと僕は想像する)
 それよりも重要なのは、リーガンとクリスが離婚した父親に向けたボイスメッセージをカラス神父が聞いているシーン(注:このシーンの背景に注目! 壁に貼られた文字が面白い)や、73年版ではごっそりカットされたリーガンが初めて病院で検査を受けるシーン(注:検温や採血といった簡単な検査ばかりだが、このシーンのブレアの演技は凄まじく素晴らしい)、悪魔祓いの儀式に入る直前、メリン神父がクリスにリーガンのミドルネーム(注:洗礼名)を訊ねるシーンや儀式の途中でメリン神父とカラス神父が話すシーンなど、この作品のテーマを理解するのに極めて重要なシーンが数多く追加され、この映画の解釈を容易にしている点である。
 さらに言うなら、73年版とは全く異なる構成なって議論を呼んだラストシーンも重要である。
 73年版では、クリスはシャロンが拾ったカラス神父のネックレス(注:映画の冒頭の遺跡発掘のシーンと、中盤のカラス神父の夢のシーンにも登場するが、カラス神父はいつ、これをメリン神父から受け取ったのだろう?)を、去り際にダイアー神父(注:カラス神父の同僚で親友。この役を演じたウィリアム・オマリーは、バーミンガム神父同様ホンモノの神父である)に渡すが、ディレクターズカット版では、ダイアー神父がこれをクリスに返すカットが加えられている。
 また、キンダーマン警部がダイアー神父を映画に誘うシーンが加えられ、73年版の階段を去るダイアー神父のカットで終わるのとは打って変わって、非常に明るい終わり方で映画を締めくくっていたりする。
 僕個人としては、73年版もディレクターズカット版もどちらも好きなので優劣は付けられないが、ラストシーンの構成に関しては、映画の解釈が変わる恐れがあるような気がしてとても心配である。
 いずれにせよ、最早映画史上の“伝説”となったこの作品は、既に公開から35年を迎えた今日にあっても色褪せる事なく、観客に極めて重要なメッセージを投げかける名作である事に変わりはない。
 だからこそ、この映画はオカルトホラーの“金字塔”に成り得たのだと、僕は思う。


・Data

エクソシスト(原題:THE EXORCIST)

配給:ワーナー・ブラザーズ
出演:エレン・バースティン
   ジェイソン・ミラー
   マックス=フォン・シドー
   リー=J・コッブ
   ジャック・マッゴーラン
   リンダ・ブレア他
原作:ウィリアム=ピーター・ブラッティ
脚本:ウィリアム=ピーター・ブラッティ
音楽:マイク・オールドフィールド(メインテーマ)
   ジャック・ニッチェ(追加音楽)
撮影:オーウェン・ロイズマン
   ビリー・ウィリアムズ(イラクシークエンス)
編集:ノーマン・ガイ
   エヴァン=A・ロットマン
   バド=S・スミス
製作:ウィリアム=ピーター・ブラッティ
製作総指揮:ノエル・マーシャル
監督:ウィリアム・フリードキン

総製作費:1200万ドル
上映時間:122分(ディレクターズカット版は132分)
公開年月:1973年12月(日本では73年7月)



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 さて来週は、え~っと、……なに書こう?
 とにかくお楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



きょーのはちゅねさん♪


はちゅねさんシンコペーション


Thanks for youre reading,
See you next week!



-参考資料-
※この記事は、以下のウェブサイトの記事を資料として適宜参照しました。

・ウィキペディア日本語版
 検索ワード:エクソシスト(映画)
※この記事の中に、出演者やスタッフのリンクがあります。そちらも合わせてご覧下さい。

・ウィキペディア英語版
 検索ワード:The Exorcist(film)
※日本語版だけでは資料不足だったため、英語版も参照しました。同様にリンクを活用して下さい。


-DVDソフト-
※今回紹介した作品のDVDソフトです。全てアマゾンの商品紹介ページのリンクになっています。ぜひ一度ご鑑賞下さい。


エクソシスト 特別版 [DVD]
リンダ・ブレア,エレン・バースティン,マクス・フォン・シドー,ジェイソン・ミラー,リー・J・コッブ
ワーナー・ホーム・ビデオ

※公開25周年記念して1999年にリリースされた73年版のデジタルリマスター版。98年に放送されたイギリスBBC放送製作の25周年記念ドキュメンタリー番組が特別収録されている。また、両面デュアルレイヤー仕様という、現在では決して見る事が出来ない珍しい仕様の数少ないDVDソフト内の一つでもある。(注:このアイテムは中古のみです。予めご了承下さい)

エクソシスト ディレクターズカット版 [DVD]
エレン・バースティン,リンダ・ブレア,ジェーソン・ミラー,マックス・フォン・シドー
ワーナー・ホーム・ビデオ

※2001年公開の完全版。特典映像はないが、フリードキン監督による音声解説が収録されている。

エクソシスト プレミアム・ツイン・パック [DVD]
エレン・バースティン,リンダ・ブレア,ジェーソン・ミラー,マックス・フォン・シドー
ワーナー・ホーム・ビデオ

※73年版とディレクターズカット版の2枚組。特典映像などはなく、音声解説のみ。

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2008年11月21日 | 映画を“読む”

-Movin' Movies #02-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 とうとう出ましたね! Valve社の最新作、『Left 4 Dead』!

Blog0147  いや~、Valveの事だからまた延期になるんじゃないかとヒヤヒヤモノでしたが、最初の予定から“僅か”半年遅れでちゃんと年内にリリースされました。よかったよかった。
 とある街で突如蔓延した謎の奇病。感染した者が非感染者を襲い、感染を広げていき、気が付けば、街は感染者で溢れかえっていた。
 そこに取り残されてしまった4人の男女。職業も年齢も生い立ちもバラバラの4人は、銃を手に取り街からの脱出を試みる。
 生き残るために。
 襲い来る“ヤツら”を、“治療”しながら……。
 L4Dは、4人のプレーヤーによる協力プレイをメインにしたマルチプレイ対応のオンラインFPSで、4種類のキャンペーン(注:4種類の異なるシュチエーションで展開される連続する5つのマップを順に進み、街からの脱出を目指すモード)で展開される20種類のマップで10種類の武器を使い分けながら、4人が協力して進めていくゲームデザインは、CS:SやTF2とはまた一味違ったゲーム性を持っています。
 僕もSteamDLで買ったんですが、予約購入するとトライアル版がプレイ出来るようになるとの事で、思わず予約購入してしまいました。(笑)
 で、トライアル版をやってみたんですが、“ヤツら”(注:設定上、本来のゾンビとは異なるためあえてこのように呼ばせて頂く。ちなみに、バイオハザードの設定とも異なる)の数がとにかく多い! 瞬間最大で言えば、ヘタすると100体を超えるヤツらを相手にする事もしばしば。しかし、それをSMGやアサルトライフルでバッタバッタとなぎ倒していく様は爽快の一言! クセになりそうな面白さがあります。
 ただし、トライアル版は日本語表示が不完全で、全角――2バイト文字――の表示にちゃんと対応出来ていなかったんです。
 完成版では直ってるといいなぁ~、と思っていたんですが、完成版でもやっぱり微妙におかしい。今後のバグFixを期待します。まあ、ゲームプレイそのモノには全く影響はないんですが……。
 とは言え、日本語表示に関しては、オープニングムービーに日本語字幕が付くようになったのは評価して然るべきだと思います。(注:トライアル版では字幕表示機能そのモノがなかった)
 それと、トータル51種類のアワード機能(注:実績機能。特定のシュチエーション、あるいは特定の行動が規定数に達するとフラグが立って実績が解除される。成績表みたいなモノ)があるんですが、これ、全部解除できる人なんかいるのか? ……いや、きっといるんだろうな。僕にはムリっぽいですが。(^ ^;) ちなみに、僕は今のところシングルプレイ(注:BOTとプレイするシングルプレイモードがある。内容はオンラインのキャンペーンモードと同じ)でノーマーシーのキャンペーンしかやってませんが、HS100Killは達成しました。
 てゆーか、フレンドさんに聞いたら既に日本国内だけでも70以上のサバが建ってるそうですが、どこも一杯で入れない状況らしいです。
 つか、その人も自分でサバを建てているそうですが、そこすら建ててモノの数秒で満員になってしまい、自分のサバなのに入れない状態らしいです。(笑)
 いずれにせよ、これは中々遊べそうなゲームです。オススメです。
 昔ながらのゾンビモノの定番設定やシュチエーションを踏襲しながら、独自の世界観によって展開される新感覚のスプラッタFPS! 今年最後の注目のPCゲームは、現在SteamDLとパッケージ(販売元はEA)で“絶・賛・感・染・中”です!


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 ちなみに、箱○版もあります。( ↓ )
LEFT4DEAD【for X-BOX360】

※注:まだ情報が揃っていないので、詳細はいずれまたご紹介します。



 それはさて置き、今週は久々の『映画を“読む”』コーナーの第2回をお届けします。
 僕はホラー映画が好きで、ゲームでもホラーモノは色々やってきましたが、ゲームはもちろん映画でも、今回ご紹介するこの作品を超えるタイトルに出会った事がありません。
 その凄まじいまでのインパクトと徹底したリアリズム、そして卓越した恐怖演出は、今観ても色褪せる事のない輝きを放ち続けており、公開から既に35年を経過した今なお、オカルトホラーの最高峰に君臨し続けている金字塔。
 それが今回ご紹介する映画、ウィリアム=ピーター・ブラッティ原作、脚本、製作。ウィリアム・フリードキン監督作品、『エクソシスト』(原題:『THE EXORCIST』)です!

※注:以下には、映画『エクソシスト』の重大なネタバレが多々含まれています。未鑑賞の方は、先に映画本編を鑑賞される事をオススメします。


・Story

 中東、イラク北部――。
 イエズス会の神父であり考古学者であるメリン神父は、古代遺跡の発掘調査のためかの地を訪れていた。
 そこで彼は、地中から恐ろしい形相をした偶像と思われる像の一部を見つける。
 順調に調査を進めるも、しかし高齢で心臓の病にかかっている事もあり、メリン神父は本の執筆を理由にアメリカに帰国する。
 同じ頃のアメリカ。
 ワシントン州、ジョージタウン――。
 映画女優であるクリス・マクニールは、長期に渡る映画撮影のためにこの地に居を構え、一人娘のリーガンと共に暮らしていた。
 ある夜、彼女は屋根裏部屋から聞こえてくる奇妙な物音を耳にする。ネズミでもいるのかと思った彼女だったが、その気配はなかった。
 時を同じくして、同じジョージタウン。
 聖マイケル病院で心理カウンセラーとして働くダミアン・カラスは、イエズス会の神父でもある。
 ニューヨークの下町で一人暮らしを続ける母を心配する彼は、その心労と仕事の重責に悩み、信仰心すらも失い、親友で同僚のダイアー神父や上司に相談する。
 別々の場所で別々の人々によって展開される別々の人生。しかし、それが同時に起こった時、時としてそれらはある種の必然性を以って、一つに結実する。
 クリスの娘で12歳になったばかりの少女リーガンは、ある日「ベッドが揺れて眠れない」と言い、クリスのベッドに潜り込んで眠っていた。
 体の異常かと思ったクリスは、リーガンに病院での精密検査を受けさせるが、検査中の彼女の様子を聞かされ、驚愕する。
「検査中は卑猥語の連発でしたよ。」
 次第に奇行が目立ち始めるリーガン。
 不安を募らせるクリス。
 始まりは、何気ない少女の一言。
 だがしかし、それは次第に、だが確実に、リーガンを支配していく。
 リーガンを乗せたまま踊り狂うベッド。
 部屋中の物や家具が宙を舞い、部屋は異常なまでに気温が下がり、リーガンは、その顔つきや声までも、まるで人が変わったように醜悪になっていく。
 医者はサジを投げ、精神科医もお手上げになった時、クリスは精神科医に一つの提案を受ける。
「“悪魔祓い”はご存知ですか?」
 既に満身創痍のクリスは、ワラにもすがる想いでこれに飛びつく。
 そうして、紹介を受けたカラス神父に、クリスは思い切ってリーガンの現状を打ち明ける。
 最初は悪魔祓いを渋ったカラス神父だったが、ある日マクニール家のベビーシッターであるシャロンに呼ばれ、リーガンの部屋を訪れたカラス神父は、リーガンの腹部に表れた文字に驚愕する。

“Help me(助けて)”

 かくしてカラス神父は、ついに悪魔祓いを決断し、悪魔祓いの経験を持つ老神父、メリン神父と共に悪魔祓いの儀式に挑む。
 映画最大の山場である悪魔祓いの儀式のシーンは、実際に執り行われる儀式に基いた徹底したリアリズムと、映画製作当時の最高峰の技術を駆使した特殊効果により、凄まじいまでの迫力と緊張感を持った善と悪との死闘を描いた映画史上屈指の名シーン。
 悪とは何か? 信仰とは何かを問うテーマとストーリーは、フリードキン監督によるドキュメンタリータッチの演出により、観客に極めて重要な疑問を投げかける。
 公開当時、“悪魔の映画”と呼ばれながらも世界中で大ヒットを記録し、世界的な空前のオカルトブームの火付け役となったこの作品は、間違いなく映画史上最高のホラー映画だ!


・Cast&Staff

エレン・バースティン/クリス・マクニール

 映画女優でありリーガンの母親でもある本作の主人公、クリスを演じるのは、確かな演技力を持つエレン・バースティンである。
 1964年の銀幕デビュー以前から多くのTVシリーズに出演していたが、1971年の『ラスト・ショー』で初めてオスカー候補(助演女優賞)になると、73年にも本作で続けて主演女優賞でオスカー候補となり、74年の『アリスの恋』で、ついに念願の主演女優賞を受賞する。
 その後は、主にTVシリーズの出演が多くなるが、こちらでも毎年のようにゴールデングローブ賞にノミネートされ、確かな地位を築いている。
 映画では、近年『キルトに綴る愛』(95年)や『ミセス・ハリスの犯罪』(05年)にも出演しており、円熟した演技で魅せている。


ジェイソン・ミラー/ダミアン・カラス神父

 ニューヨーク出身という事もあってか、元々はブロードウェイの舞台に立つ舞台俳優で、自身が脚本を書いた戯曲、『That Championship Season』では、トニー賞やニューヨーク劇評論家協会賞、果てはピューリッツァー賞までも受賞するほどの名優だった。
 この舞台を見たフリードキン監督にスカウトされ、本作で銀幕デビューを果たし、いきなり助演男優賞でオスカー候補になる。
 その後、TVや映画、舞台でも活躍し、90年には本作の正統な続編として製作された『エクソシスト3』(注:本作の原作、脚本、制作のウィリアム=ピーター・ブラッティが脚本と監督を務めた作品。フリードキン監督が製作を務めた『エクソシスト2』のあまりにヒドい出来にブラッティが自ら申し出て製作された。ちなみに、『エクソシスト2』はリンダ・ブレアが再びリーガン役で出演している本作の後日談的な内容だが、本作との関連は薄く、確かに駄作と言わざるを得ない内容。『エクソシスト3』は、キンダーマン警部を主人公にしたサイコスリラー的な作品。駄作ではないが、本作の続編を名乗るにはやや役不足なカンジ)に同じカラス神父役で出演している。
 2001年、本作のディレクターズカット版公開後、ペンシルベニアの自宅で静かに息を引き取った。享年62歳だった。
 ちなみに、彼の息子は現在も映画界で活躍している映画俳優。『スピード2』、『スリーパーズ』(共に98年公開)で主演したジェイソン・パトリックである。


マックス=フォン・シドー/ランカスター・メリン神父

 スウェーデン生まれのシドーは、主に舞台で活躍する舞台俳優だったが、映画監督のイングルマル・ベルイマンと知り合い、11作品でコンビを組み、スウェーデン映画界の有名人となる。
 1965年、ジョージ・スティーブンス監督の『偉大な生涯の物語』という作品でキリスト役に抜擢されハリウッドデビュー。本作出演後は、『エクソシスト2』(77年)で再びメリン神父(回想シーンで登場する)を演じ、82年にはアーノルド・シュワルツェネガーの『コナン・ザ・グレート』や、84年の『砂の惑星』、90年の『レナードの朝』、95年にはシルベスタ・スタロ-ンのSFアクション『ジャッジ・ドレッド』にも出演し、高齢ながら精力的な活動を続けている。


リー=J・コッブ/ウィリアム=F・キンダーマン警部

 ニューヨーク出身。
 ジェイソン・ミラーと同じくニューヨーク出身のコッブは、1930年代からブロードウェイの舞台に立ち、49年の『セールスマンの死』という作品で注目された舞台俳優である。
 前後して映画にも出演している彼は、40年以上のキャリアの中で多数の映画やテレビドラマに出演し、本作でも見せているような飄々として掴み所のない、だが憎めないキャラクターを演じ、彼の演技に影響を受けたピーター・フォークは、TV映画シリーズ『刑事コロンボ』シリーズで同じように飄々として掴み所のない、だが憎めないキャラクターであるコロンボ警部を好演している。
 ちなみに、コロンボ警部の有名なセリフ、「いやぁ~、アタシのカミさんがね?」で始まるカミさんネタは、キンダーマン警部が本作中にカラス神父を映画に誘う時、「妻は疲れるので観ないんです」というセリフに着想を得たものだと言われている。
 本作出演後、76年に出演した『Nick the Sting』という作品が遺作となった。享年64歳。


ジャック・マッゴーラン/バーク・デニングス

 アイルランド出身。
 キンダーマン警部とは対照的に、やる気があるんだかないんだか分からない自己中心的な性格の映画監督、バークを演じたマッゴーランは、彼もまた舞台俳優出身である。
 親友の劇作家、サミュエル・ベケットの作品に多数出演し、それもあって『ベケットの作品の中のマッゴーラン』という一人芝居の舞台に出演。これが好評を博し、70年と71年のオビー賞主演男優賞を受賞。
 52年のジョン・フォード監督作品、『静かなる男』に出演したのをかわきりに、映画と舞台で多くの作品に出演。名脇役としての地位を確かなモノにする。
 しかし、本作出演直後、予期せぬ事故に遭い、映画の公開を待たずに他界。享年54歳の早過ぎる死は、当時“映画の呪い”と噂され、この映画の宣伝に一役買ったのは皮肉と言えるだろう。


リンダ・ブレア/リーガン・マクニール

 本作で最も重要な役であるリーガン役を演じたのは、約600人の子役の中から選ばれたリンダ・ブレアである。
 既に70年に端役で映画出演を果たしていたものの、当時はTVCMやモデルとしての方が知名度が高く、映画でもTVでも子役として注目される事はなかった。
 それもあってか、彼女の所属する事務所は、本作の候補者リストに彼女の名前を入れてはいなかった。彼女をオーディションに連れてきたのは、オーディションの話しを聞いた彼女の母親だった。
 しかし、オーディションで彼女は最高の演技を見せ、リーガン役を射止める。そして、映画を観てもらえば分かる通り、とても子役とは思えないほどの貫禄のある確かな演技を見せ、本作でゴールデングローブ賞の助演女優賞を受賞。オスカー候補にも選ばれている。
 本作出演後、プライベートでごたごたがあったりもしたが、77年には『エクソシスト2』に同じ役で主演。90年には、レスリー・ニールセン主演の本作のパロディ作品、『裸の十字架を持つ男』にも出演している。
 成人してからは、あまり目立った活躍をしていない彼女だが、子役時代の彼女の演技には眼を見張るモノがあり、本作はその中でも突出した評価を得る事になった作品と言えるだろう。
 ちなみに、96年には端役で『スクリーム』にカメオ出演している。同作品は、同じく名子役として名を馳せたドリュー・バルモア(子役としては『E.T.』、『ポルターガイスト』が有名。『チャーリーズ・エンジェル』シリーズに出演したのも記憶に新しい)も出演しているウェズ・クレイブン監督(『エルム街の悪夢』の1作目の監督)作品。


ウィリアム=ピーター・ブラッティ/原作・脚本・製作

 本作の原作、脚本、そして製作を務めたブラッティは、ホラー作家と思われる事が多いが、実はそうではない。
 1960年代には、『地上最大の脱出作戦』や『暗闇でドッキリ』(『ピンク・パンサー』シリーズの2作目)など、コメディを数多く手がけており、『ピンク・パンサー』シリーズで有名なブレイク・エドワーズ監督の作品で共同製作を務めた事もしばしば。
 しかし、60年代末にコメディ映画がヒットしなくなり、食い詰めたブラッティは、コメディ以外のジャンルも書ける事を証明すべく、これまでに手がけた事がない、シリアスなドラマが展開できるモティーフを探した。
 その時思い出したのが、大学の授業で聞いた悪魔祓いの儀式の話しだった。
 これを作品にするため、ブラッティは高校時代の恩師であり、イエズス会の神父でもあるトーマス・バーミンガム神父(映画では、カラス神父の上司のトーマス神父役で特別出演している)に協力を仰ぐ。
 バーミンガム神父は、「キミが興味本位ではなく、真面目にこの問題に取り組むのなら協力しよう」と言って、悪魔や悪魔祓いの儀式についてをブラッティに教授した。
 そうして、ブラッティは1971年、一冊の本を書き上げ、出版する。
 それが、本作の原作となった小説『The Exorcist』である。
 この作品は、出版されるやいなや瞬く間にベストセラーとなり、ニューヨーク・タイムズ誌のベストセラーリストに、実に55週(1年以上)に渡ってリストアップされ続けるほどの人気作になった。
 本作では、ブラッティは脚本と制作を手がけ、73年度のゴールデングローブ賞とアカデミー賞において、脚本賞を受賞している。
 本作後は、自身が手がけた小説『Twinkle, Twinkle, Killer Kane』の映画化作品、『The Ninth Configuration』で監督デビューを果たし、再び自身で原作(小説のタイトルは『Legion』)と脚本を手がけた前出の『エクソシスト3』も監督している。


ウィリアム・フリードキン/監督

 本作における徹底したリアリズムとドキュメンタリータッチの演出は、まさに監督のフリードキンの真骨頂と言えるモノである。
 フリードキンは、10代の頃にTV局にメッセンジャーボーイとして就職するが、わずか2年で実況録画の演出を務めるまでになる。
 その後、TV業界で2000本以上のTV番組やドキュメンタリーでプロデューサーや監督を手がけ、数多くの賞を受賞。この頃に養われた感性が、後の映画製作に大いに役立つ事になる。
 67年に『グッド・タイムス』という作品で映画監督デビューを果たしたフリードキンは、71年、自身のキャリアの中でも重要な転機となった作品、『フレンチ・コネクション』(注:ロビン・ムーア原作のハードボイルドサスペンス。ジーン・ハックマン、ロイ・シャイダー、フェルディナンド・レイなど、名だたる名優が出演した、実際の事件を基にした作品)を監督。その卓越した演出が高く評価され、71年度のアカデミー賞において、同年最多の5部門制覇(作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞、主演男優賞)を達成する。
 その実績を買われて、フリードキンは本作の監督に抜擢され、持ち前の徹底したリアリズムとドキュメンタリータッチの演出により、本作を単なるオカルトホラーではなく、深く重要なテーマを明確に描いたドラマティックな作品に仕上げる事に成功した。
 これにより、本作はホラー映画としては極めて異例とも言えるアカデミー賞10部門ノミネート(内2部門で受賞)、ゴールデングローブ賞4部門受賞という快挙を成し遂げた。(注:ホラー映画やSF映画は、ゴールデングローブ賞はともかく、アカデミー賞では全くと言っていいほど評価された試しがない。近年でもその傾向は強く、ノミネート止まりで受賞に至るケースは少ない。世界的なヒットメーカーであるスティーブン・スピルバーグは、『未知との遭遇』や『ジョーズ』、『E.T.』や『インディ・ジョーンズ』シリーズで世界的な大ヒットを記録しながらも、オスカーとの縁はなく、初めて作品賞と監督賞を受賞したのは、歴史ヒューマンドラマモノの93年公開作品、『シンドラーのリスト』だった)
 本作監督後は、残念ながら彼の得意とする演出を生かせる脚本と出会う事が出来ず、ヒット作に恵まれていないが、それでも2000年の『英雄の条件』(サミュエル=L・ジャクソン、トミー=リー・ジョーンズ主演の法廷サスペンス。人種差別をテーマにした作品)のような問題提起的な作品に果敢に挑戦しているのは、彼のドキュメンタリー監督時代の精神が失われていない証拠だろう。


・Behind the Scene

 本作は、ブラッティが71年に出版した同タイトルの小説作品が原作である。
 コメディ映画の脚本や製作を数多く手がけたブラッティだったが、コメディ映画市場に陰りが見え始め、仕事が来なくなってしまう。
 食い詰めたブラッティは、自分がコメディ以外のジャンルも書ける事を証明すべく、シリアスでドラマティックな作品のモティーフを探した。その時ふと思い出したのが、大学時代に授業で聞いた実際に起きた悪魔祓いの儀式の話しだった。
 時は1949年。場所はアメリカ、メリーランド州。
 14歳の少年が、ある日突然人が変わったように暴れだし、その奇行は日を追って酷くなっていった。ポルターガイスト現象や体に文字が浮かぶ現象(注:どちらも本作の中で忠実に再現されている現象)が確認され、イエズス会の神父によって悪魔祓いの儀式が行われた事件である。
 49年当時、ワシントンポスト誌にも記事が掲載されたほどの有名な事件だが、ブラッティはこの事件を調べる内に、そこに映画のモティーフとなり得る人類に共通した心理的テーマを見出し、これを小説化する事を決意する。
 しかし、悪魔祓いについて新聞記事だけではあまりに知識不足と感じたブラッティは、ここである重要な人物の事を思い出す。
 それが、高校時代の恩師であるトーマス・バーミンガム神父(注:本作ではテクニカル・アドバイザーを務め、映画本編にもカラス神父の上司役で出演している)だった。
 バーミンガム神父は、モティーフに対して神父という立場上、中途半端なスタンスで作品化するのを渋った。しかし、“悪”の概念に対する問題をストレートに取り上げる事ができるまたとないチャンスである事に変わりはなく、バーミンガム神父はブラッティに釘を刺す。
「キミが真面目に取り組むなら手を貸そう。」
 2人で1年以上も検討を重ね、ブラッティはこれをまとめ上げ、一つの作品を仕上げる。
 こうして出版された小説版『エクソシスト』は、瞬く間にベストセラーとなり、1年以上もの間売れ続ける超ロングセラー作品となった。
 しかし、映画化には困難が付きまとった。
 そもそも、小説を書いたブラッティ自身が、書き上げたはいいが、コレは果たして映画化に向いているのか? いやそれどころか、映画化出来るのかどうかすら、分からなかったからだ。
 映画化を前提として書いた小説なのに、それが映画になるのかどうかの判断が、自分自身で出来なかったのだ。
 映画会社に作品を売り込むブラッティ自身がそんな状態だから、当然のように映画会社も採用を見送った。売り込みに行ったほとんど全てのスタジオが、不採用の判断を下したのだ。
 そこでブラッティは、この作品の根底にある心理的テーマを誠実に映画として描ける宗教的偏見のない映画監督を探す事にした。
 そこで白羽の矢が立ったのが、フリードキンである。
 フリードキンは、当時『フレンチ・コネクション』で大成功を収めたばかりだったが、この作品が単なるオカルトホラーに止まる事のないテーマを描いた作品である事を見抜き、監督契約を交わした。
 この時既に、ブラッティは映画用の脚本を書き上げており、契約書にサインしたばかりのフリードキンにこれを読ませた。が、フリードキンはこの脚本をあっさりNGにする。
 映画を意識したブラッティの脚本は、象徴的なセリフや強調が多く、小説本来のテーマが薄れていたのだ。
 フリードキンは、原作小説で映画に使えそうなシーンをピックアップし、ブラッティに脚本の書き直しを指示する。
 監督がフリードキンに決まった事で、ワーナー・ブラザーズが映画化にGOサインを出した。脚本が書き上がり、予算やキャストやロケーション、スタッフや撮影スケジュールが決まり、映画はようやく撮影を開始した。
 映画の撮影は、主にワシントンのロケとニューヨークのスタジオで行われた。
 しかし、唯一の例外として、映画の冒頭のイラク北部で遺跡発掘をするメリン神父を追うシーンの撮影は、実際にイラク国内にスタッフとキャストが赴き行われた。(注:当時は、今ほどアメリカとイラクの関係が悪くなかったので撮影が可能だった。現在ではもちろん不可能な事。たとえ政治とは関係のない事でも、許可を得るのが難しいほど、現在の世界情勢は悪化の一途をたどっている証拠と言える)
 ワシントンのロケでは、屋外のシーンや一部の屋内のシーンが主に撮影された。物語の舞台となるマクニール家も、実際にジョージタウンにある家が使われた。ただし、実際の家は二階建てで、三階部分はこの家の隣に建てたセットである。
 また、映画のクライマックスの重要なロケーションであるあの階段は、現在もジョージタウンに実在している階段で、かつてはヒッチコックの作品(注:どの作品か忘れた。調べ切れなかったっス。すまぬ……)にも登場した有名な階段で、当時は“ヒッチコック・ステップ”と呼ばれていたが、本作公開後は、現在に至るまで“エクソシスト・ステップ”と呼ばれている。階段の周囲の壁には、この地を訪れた多くの“巡礼者”によるラクガキが書き込まれている。
 ちなみに、この階段は95段もある長い階段だが、撮影のために実際にスタントマンがこの急な階段を転げ落ちた。スタッフは、スタントマンの保護のために、町中から買い集めたゴム板を全ての段に貼り付けなければならなかった。(注:映画本編をよーく観ると、階段にゴム版が貼り付けられているのが確認出来る。キンダーマン警部が階段を調べるシーンと見比べてると、階段のディテールが全く違う事に気付くハズだ)
 さらにニューヨークのスタジオでは、主に室内のシーンが撮影された。
 特にマクニール家の三階、リーガンの部屋は、極めて特別な構造のセットが用意された。
 映画の中では、リーガンの部屋は恐ろしく寒く、息が白くなるほどだったが、今と違ってCG技術がなかった当時は、白い息を撮影しようと思ったら本当に寒い場所で撮影するしかなかった。
 そこでスタッフは、スタジオ内に巨大な保冷庫を作り、その中に部屋のセットを組んだ。しかもこのセットは、タイヤで支えられており、必要に応じてセットを丸ごと揺らす事が出来るようになっていた。
 しかしこの保冷庫セットは、確かに一晩中冷やし続けると床やベッドに薄っすらと霜が降りるほど寒く出来、実際に白い息を撮影出来たが、撮影の際に照明用のライトで中を照らすと、キセノンライトの熱で気温が上がり、白い息が次第に薄くなってしまうほどだった。(注:これも、映画本編をよーく観てもらえば分かる。カットによって息の白さが濃かったり薄かったりしてまちまちである)
 そのため、一晩中冷やしても撮影に使える時間は数時間しかなったらしい。
 また、リーガンを演じたリンダ・ブレアは、設定上厚着が出来なかったため、薄いナイティだけで撮影をこなした。
 ただし、照明の調整などの際は、背格好が似ているスタントのアイリーン・ディーツが代役となってセッティングを行い、実際には撮影の時だけブレアが演じるという方式を取っている。(それでも大変な撮影だった事に変わりはない)
 本作では、ポルターガイスト現象(タンスや椅子がひとりでに動き、ベッドが宙に浮いたりする現象)の特殊効果のために、様々な特殊効果装置が必要だった。
 しかし、本作の特殊効果を担当したマルセル・ヴェルコテレは、これらの装置を巧みなアイディアを駆使して次々と作り出し、インパクトのある映像表現に大いに貢献した。
 さらにこの作品では、特殊効果と共に特殊メイクも重要だった。
 悪魔に取り憑かれた少女を、いかに醜く変貌させるかは、最後まで難航した。
 特殊メイクを担当したディック・スミスは、とりあえず2、3のアイディアを出し、その特殊メイクを実際にブレアに施し、テスト撮影をしてフリードキンに見せた。が、これらはことごとくNGとなった。何故なら、変貌と言うよりは本当に全くの別人になってしまっていたからだ。
 しかしフリードキンは、ある時ふと思いつき、その思いつきをスミスに試してみるように指示した。
 その思いつきとは、ブレアの顔に“傷”を負わせる事だった。
 こうして出来上がったのが、あの醜くミミズ腫れのように歪んだ醜悪な生傷である。
 さらに、これの効果を高めるため、ヘビのような舌や白目だけのコンタクトレンズなどが追加され、愛らしい少女の顔は、まさに悪魔に取り憑かれたとしか思えないような醜悪な姿へを変貌させられた。
 その効果のほどは、映画を観ての通りである。
 ちなみに、悪魔に取り憑かれたリーガンが、カラス神父の顔にぶっかけたあの緑色のゲロは、特殊メイクの下に口の中まで伸びる極薄の管から送り込まれたそら豆のスープだそうだ。
 実際には、編集の段階で光学的処理が加えられ、ドロドロとしたいかにも汚らしいスライムのような液体になっているが、そら豆をすりつぶして煮たスープなので、口に入っても安全である。
 しかし、味の方はどうだったのだろう?(笑)
 また、リーガンが悪魔に取り憑かれた時に彼女が発するあの不気味な声だが、当時は音声加工技術も未熟で、ボイスチェンジャーなどではあのような声を出すのは不可能だった。
 そこでフリードキンは、マーセデス・マッケンブリッジという女優(1949年デビュー。50年代から70年代にかけて活躍した女優で、79年には『エアポート'79』に出演している)を雇い、彼女にタバコをガンガン吸わせ、生卵を飲ませたりしてノドを潰させた。その結果、男とも女ともつかない、それどころか、まるで複数の人間が同時に喋っているかのような複雑な声が出るようになり、この状態で声を録音し、吹き替えさせたそうだ。
 ちなみに、彼女のノドは、その後無事回復した。
 さて、本作を語る上で欠く事が出来ない要素と言えば、やはりあの音楽だろう。
 本作を観た事がない人でも、誰もが一度は聴いた事があるであろうあまりにも有名なあのテーマ曲だが、実は本来はこの作品のために書き下ろされたスコアトラックではない。
 元々、本作ではコンポーザーによるオリジナルスコアを使用する予定で、アーティストも決まっていたが、彼が書いてきた楽曲を聴くや否や、フリードキンはそのあまりにヒドい出来に怒り狂い、録音したカセットテープをスタジオの駐車場に投げ捨ててその場で彼をクビにしてしまった。
 そしてフリードキンは、音楽担当にある新人アーティストのレコードを買ってくるように指示した。
 レコードのタイトルは『Tubular Bells』。アーティストは、その年このアルバムでデビューしたばかりのイギリス人アーティスト、マイク・オールドフィールドである。
 まさに本作のために書かれたとしか思えないほど、映画のイメージを明確に音楽で表現したこの楽曲は、実は本作とは何の関係もないアーティストによって書かれた楽曲だったのである。
 スタジオ側は、この楽曲の使用権を買い、映画のメインテーマ曲として使用された。(注:最終的に、この楽曲は映画の中で都合3回流れる。ただし、後のディレクターズカット版では2回目がカットされている。また、この映画のサウンドトラック盤は、この楽曲を含めたバージョンがディレクターズカット版の公開に合わせてリリースされている)


・Point of View

 さて、本作のテーマは? と問われたら、皆さんはどう答えるだろうか?
 善と悪との戦い?
 それとも信仰と不信心の対立?
 あるいは否定的に観て、大々的な宗教的プロパガンダと観る人や、キリスト教的世界観の偏見と観る人もいるかもしれない。
 あるいはのん気な人は、下町人情ドラマと思うかもしれない。
 確かに、この作品と宗教的世界観は切っても切れない関係にあると言える。特に、キリスト教における神と悪魔の定義とその両者の対立構造に板ばさみにされた人間が、もがき、苦しみ、苦悩に苛まれた上に信仰心を取り戻し、その力によって悪魔を撃退する物語りとして本作を観た場合、これは極めて重要な意味を持った作品のテーマと言っても間違いではない。
 例えば、本作の主人公であるクリスは、不信心な人間として描かれている。
 それは、精神科医に悪魔祓いを勧められた直後、リーガンのベッドの枕元にあった十字架を見つけ、厳しい口調でカール(注:マクニール家の使用人)に追求する場面からも容易にうかがえる。(注:てゆーか、精神科医に悪魔祓いを勧められるシーンでも、「信仰は?」と聞かれてハッキリ「ない。」って答えてるしね)
 また、カラス神父も、仕事と私生活に疲れ、聖職者でありながら悪魔の存在を否定する発言(注:カラス「悪魔はもういません。」 クリス「いつから?」 カラス「私が学んだ心理学が発達してからです。」)を繰り返している。
 さらに、本作では詳しく語られていないが、メリン神父は過去に行った悪魔祓いの儀式がトラウマとなり、信仰よりも考古学に傾倒していき、最終的には本作の冒頭で語られている通り、イラクの遺跡に発掘調査に赴くほどの熱の入れようである。
 それはまるで、過去から逃れようとするかのように見え、もしそうであるなら、メリン神父はすでに信仰心を失っている、少なくとも、失いかけている人物という事になる。(注:ちなみに、この過去の悪魔祓いが詳しく語られているのが、2004年に公開されたレニー・ハーリン監督作品、『エクソシスト・ビギニング』である。また、この時戦った悪魔は“パズズ”という名前だが、リーガンに取り憑いた悪魔と同一である。本作の中で、悪魔が逆再生言語を喋った時のテープや、メリン神父がマクニール家を初めて訪れた時、悪魔が大声で叫ぶカットがあるが、よ~く聞くと「メリン」と叫んでいる。これだけで、メリン神父とこの悪魔に浅からぬ因縁がある事を窺わせる素晴らしい演出である)
 こうした不信心な大人たちに囲まれて育った少女は、心にスキが出来、悪魔にその進入を許してしまう。
 悪魔に取り憑かれた少女を見て、大人たちはただただおろおろするばかりだったが、ようやくこれが自分達の不信心が招いた結果なのだと悟ると、立ち上がって神の名の元に悪魔を追い払うべく、悪魔祓いの儀式を執り行う。
 それはまさに、悪魔という名の純粋な悪と、神という名の純粋な善との対立構造を明確に描き出し、神と悪魔の代理戦争を、二人の神父と悪魔との死闘に置き換えた信仰という名の正義を描き出している。
 正義とは、信仰によって正当化され、純粋悪たる悪魔の脳天に正義の鉄槌を振り下ろすのである。
 ……と、この映画を観て思っている人がいたら、再び僕は「アナタはこの映画を観ていない!」と言わなければならない。「アナタは、大きな勘違いをしている!」と、極めて強い口調で言わなければならない。
 何故なら、この作品の本当のテーマは、“善と悪は何処にあるか?”だからである。
 確かに、この作品では純粋な善が多分に描かれている。何せ、一人の少女を救うために優秀な神父が二人も命を落としたのだ。カラス神父に至っては、悪魔を自らに取り憑かせてまで、少女を救おうとしたほどだ。
 それはまさに、“自己犠牲”という名の尊い善意が起した信仰の奇跡と言っても過言ではないだろう。
 しかし、本作では悪意もまた、同様に多分に描かれている。
 例えば、マクニール家で行われたパーティーのシーンで、酔ったバークはスイス人のカールを「このナチめ!」と罵る。それは執拗に何度も何度も繰り返され、ついに激怒したカールは、「殺してやる!」と言ってバークにつかみかかる。これはまさに、バークは偏見に凝り固まった人種差別主義者で、カールは怒りに任せて人を殺しかねない性格の持ち主と見る事が出来、そこには極めて純粋な悪意がある事を窺わせる。(注:誤解がないように記しておくが、バークは酒癖が悪いだけで、カールはさすがにあれだけ言われたらそりゃあいくら何でもキレるってモンさという見方も出来る。カールは普段は温厚な人柄だし、バークは密かに抱くクリスへの恋心を酒に酔った勢いですら言えないほどナイーブな人物である。……とは言え、ならば何故、バークは突き落とされて殺されてしまったのだろう? カールは何故、用もないのにキンダーマン警部と大事な話しをしているクリスに御用聞きに行ったのだろう?)
 また、クリスはとてもヒステリックな女性である。
 娘の誕生日に電話すらかけてこない元夫に腹を立て、怒りのままに交換手に怒鳴り散らし、リーガンの異常の原因を突き止められない医師達に向かって喚き散らすような女性である。
 さらに言えば、カラス神父も同様である。
 彼は、劣悪な環境の病院から母を転院させられない自分の不甲斐なさに怒りを溜め込み、その怒りをぶつけるかのごとく、一心不乱にサンドバッグに拳を打ち込む。
 そして、メリン神父を殺した悪魔に怒りをあらわにし、その体がリーガンという少女である事も忘れて力任せに押さえ付け、何度も何度も殴り付ける。
 これらは全て、悪意を以って叩きつけられたモノであり、そこには決して善意は見られない。
 そして、何より重要なのは、これらの行為が全て、“悪魔に取り憑かれていない普通の人々”によって行われているという事だ。
 映画も後半に差し掛かった辺りで、カラス神父はクリスの懇願に負けて初めてマクニール家を訪れ、リーガンに取り憑いた悪魔と対峙する。
 その時、カラス神父が悪魔に「リーガンはどこにいる?」と訊ねると、悪魔はこう答える。

「In here, with us.(この中さ。オレたちと一緒に。)」

 この答えに、「おや?」と思った人は、かなりカンの鋭い人だ。
 そう、何故、「オレ“たち”」なのだろう?
 後にメリン神父が言う通り、リーガンに取り憑いている悪魔はパズズただ一人だけである。なのに、当の本人であるパズズは、それを指して「オレ“たち”」と答える。
 カラス神父を騙すのが目的であるなら、この直後に逆再生言語でメリン神父の名を叫ぶのが矛盾してくる。その名を叫んでしまったら、過去の因縁があるメリン神父が来てしまう可能性が高くなるだけだ。そして、せっかく三人いると思わせたカラス神父に真実を伝えられてしまうだけではないか。なのに、パズズはあからさまなウソを吐くように、「オレ“たち”」と答える。
 だとすると、必然、この“たち”が何を指しているのか? という疑問にたどり着く。
 そう、これこそが、この作品の最も重要なポイントである。
 この直前の「この中さ」の“この”は、当然リーガンの肉体、あるいは存在そのモノを指しているのは明白で、「この中」とは、リーガンの肉体、あるいは存在そのモノの中、すなわちリーガンの内面を指していると考えられる。
 そして、「オレ」はリーガンの肉体、あるいは存在そのモノに取り憑いた悪魔であるパズズ本人である。
 ならば、ココでパズズが言う“たち”とは、“リーガンの内面に内在するパズズ以外の同居人”と考えて間違いはないハズだ。
 では、問題は、その“パズズ以外の同居人”とは何か? という事になる。
 一体何なのだろう?
 僕は、それを“神”だと思いたい。
 神と呼ぶのが適当でないのなら、僕はそれを“善意”と呼んでもいい。
 もし、人の悪意が悪魔の仕業で、人の心に悪魔が宿る事でその人が悪人になるのであれば、その人を善人に戻すのはひどく簡単だ。心に取り憑いた悪魔を、この映画のように悪魔祓いで祓えばいいだけだからだ。
 人の悪意は心の外側にあり、それに取り憑かれる事によってのみ、人の心が悪意に染まると言うのなら、確かに悪魔は存在し、人を悪意へと誘惑する力を持った恐ろしい存在という事になる。
 だが、ならば人の善意はどこにある? 悪意が人の心の外側に、悪魔という形を持って存在しているのと同じく、善意もまた、天使や神という形を持って人の心の外側に存在しているという事になってしまう。
 ならば人は、心に天使や神を取り憑かせない限り、悪魔に易々と取り憑かれ、人の心は悪意に染まってしまうではないか。
 そうではないハズだ。
 決して、そんな事があっていいハズがない。
 人の善意は、人の心の中に元から内在しているハズだ。よく、「生まれついての悪人はいない」と言うじゃないか。ならば人の心の中には、誰しもが生まれながらに善意という名の神や天使を宿らせているのではないか?
 しかし、ならば何故、パズズは「オレ“たち”」と言ったのだろう?
 そう、人の心の中には、悪意という名の悪魔もまた、元から棲み付いているのである。
 どちらもちょっとやそっとでは表に顔を出す事はないが、何かのキッカケでどちらかが表に顔を出した時、その人は人が変わったように善人になる事もあるが、逆に極悪人になる可能性もあるのである。
 そうして悪意に心を染められてしまったのが、リーガンという少女なのだ。
 彼女は、自分の誕生日に電話すらくれない父親に失望し、電話口で怒鳴り散らす母親に呆れる。この不安定な家庭環境がキッカケとなり、彼女の心の中の悪魔が、目を覚ます。
 この映画は、こうならないように皆さん祈りなさいと言っているのではない。
 無垢で愛らしい少女が醜悪な形相になる姿に、自らを省みなさいと言っているのだ。
 この醜悪な形相は、もしかしたら心の中の悪魔が表に顔を覗かせたアナタ自身なのかもしれないと、問うているのだ。

「In here, with us.(この中さ。オレたちと一緒に。)」

 人であるなら、アナタの心の中にもちゃんと、悪魔だけでなく神や天使いるのだと、僕は信じたい。


to be continued...

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018.CS:S クラン戦誌上リプレイ-Part.2b

2008年11月15日 | ヘタレゲーマークロニクル

 気を取り直して第10ラウンド。今度は、chama選手の視点から見てみる事にしましょう。(T-4)
 スタート直後、いつぞやのようにサイドトンネル前に集合するaXnチームの面々。(U-1) 今度はドアの隙間から待ち構えるCTの姿がチラリと見えてしまったため、思わず進入をためらってしまいます。(U-2 注:よくある事です)
 しばし考えた後、やはり火中の栗を拾いに行くのは無謀と判断。センターに向かい、キャットからAサイトを目指す作戦に切り替えます。(U-3)
 投げ物で牽制しながらキャットを進むT3人。階段を駆け上がってAサイトの様子をうかがいます。(U-4)
 その頃、ダブルドアを挟んでばらくーだ選手とKurocha選手が交戦。投げ物の応酬が起こります。(V-1)
 一方キャットでは、AサイトにCTがいない事を確認したCrazyPierrot選手が足を踏み出しだその時! ロングで建物の壁に隠れていたYuiTomo選手のスコープがこれを捕らえます。(V-2)
 chama選手は慌てて投げ物でこれに応戦。FBで目晦ましを試みますが、YuiTomo選手の鋭いAWPにあえなく撃沈! 味方2人を失い、D1tch選手はYuiTomo選手のAWPにAKで対抗します。(V-3)
 しかし、装備を素早く切り替えて軽いフットワークでこれをあしらうYuiTomo選手。D1tch選手は、使われないままやられた味方が落とした投げ物を拾っては投げ拾っては投げる。(V-4)
 しかし決め手に欠き、あえなくYuiTomo選手の逃走を許してしまったため、仕方なくC4を回収してキャットを後退します。(W-1)
 そのままセンターに残っていた味方と合流し、今度はトンネルに駆け込んでBサイトを目指す作戦に切り替えます。(W-2)
 残り時間も少なくなり、evaN選手と共にBサイトに強行突入。サイト内にキャンプしていたNight.H選手を倒して(W-3)、強引にC4を設置します。(W-4)
 ここからはまたも乱戦です。
 C4が設置されたと同時に、トンネル内でevaN選手がそうかな選手を倒し(X-1)、そのevaN選手を後続のRIzun選手がKill。(X-2)
 直後に小窓の下にいたYuiTomo選手をばらくーだ選手が倒し(X-3)、最後はD1tch選手がRIzun選手を倒してラウンドセット。(X-4) なんとか念願の7点目をゲットして、aXnチームはこの試合に王手をかけます。


 スコアを7-3にされてしまい、この試合の勝ちがなくなってしまったVortisチーム。(Y-1 注:正確にはちょっと違いますね。これ以後のラウンドを全て取って、トータルスコアをイーブンにして延長戦に持ち込むしか勝つ方法がない。の方が正確ですね)
 しかし、SSSO2008でベスト4入りを果たしたプライドが、そうはさせるかと再び爆発します。
 DE50を装備して、ありえないダブルドア強行突入でセンターを駆け抜けるCT。(注:以前にも書きましたが、Tのスタート地点からはセンターがダブルドアまで丸見えなので、CTはBサイトかAサイトに向かうのが定石。このような強行突入はいい的にされるだけなので普通はやらない) YuiTomo選手がD1tch選手をHSすると、Night.H選手はサイドトンネル前にいたCrazyPierrot選手をKill!(Y-2) AKを拾ってセンターに戻ります。と!
 その時トンネルからダブルドア前に出てきたT2人を発見! まずはevaN選手に鉛弾をくれてやります。(Y-3)
 そして、素早くキャットに移動してトンネル内に戻ろうとしていたchama選手を認めてこれをKill!(Y-4) そのままキャットを駆け抜けてAサイト方向に向かいます。
 Aサイトに誰もいない事を確認したNight.H選手は、Bサイトに向かうためジャンプ一番下に飛び降ります。すると、CTスタート地点で背中を向けていた最後のT、ばらくーだ選手を見つけてこれをKill。(Z-1)
 Night.H選手の鬼神の如き4連続Killで、Vortisチームがこのラウンドを制しました。


 スコアを7-4の3点差としたVortisチーム。(Z-2) しかし、もう負けられない状況に変わりはなく、苦しいラウンドが続く……かと思いきや、前半戦の時と同様“アノ人”が狂ったように爆発します。

 第12ラウンド。(Z-3)

 第13ラウンド。(Z-4)

 第14ラウンドと(a-1)、まるで前半戦のリプレイを見ているかのようなVortisチームの怒涛の3連続ラウンドゲットで、3点のビハインドをいとも簡単に追い上げ、スコアを7-7のイーブンにしてしまいます。
 ……てゆーかNight.H選手? アンタは鬼か。(注:Night.H選手の個人スコアに注目。いつの間にか17でT/CT通してトップに立ってます)


 スコアは7-7のイーブン。
 すでに前半戦で1点のビハインドを追ってしまっているため、Vortisチームとしては次のラウンドを何としても取り、トータルスコアをイーブンにして延長戦に持ち込みたいトコロ。
 対するaXnは、前半戦でのリードを生かして次のラウンドを取り、延長戦に入る前に試合を決めてしまいたいトコロ。


 どちらにとっても負けられない、後半戦最終の第15ラウンド。スタートです。(a-2)
 スタート直後、aXnチームは先ほど特攻をかけられてしまったセンターに全員揃って強行突入を試みます。(a-3)
 投げ物で牽制しつつ、ばらくーだ選手はAWPを構えてダブルドアの隙間を狙う。(a-4)
 その間に、chama選手はC4を背負って味方2人と共にキャットへ走る。同時にevaN選手は、ダブルドア前からトンネルに入ります。(b-1)
 幸か不幸か、AサイトにはCTの姿はなく、chama選手らは難なくC4設置ポイント確保に成功します。(b-2) と!
 再びダブルドア前に戻ってきたevaN選手が、ダブルドアから飛び出してきたKurocha選手と遭遇! HSでこれを沈黙させます。(b-3)
 この間に、chama選手は木箱の影でC4を設置。それと同時に、ロングいたそうかな選手をCrazyPierrot選手のAKが刺します。(b-4)
 さらに同時刻、ダブルドア前では、ダブルドアを抜けようとしていたevaN選手がVortisチームのエース、Night.H選手を発見! しかし、evaN選手は臆する事なくこれを撃沈し、ダブルドア周辺の完全制圧に成功します。(c-1)
 僅か数秒の間に3人のCTを沈黙させた味方の活躍により、chama選手はCTの影に怯える事なく、落ち着いた様子でC4設置を完了し、これを死守すべくAKを構えて敵の来襲に備えます。(c-2)
 サイドトンネル前からロングの様子をうかがっていた最後のCT、RIzun選手。しかし、C4設置でプレッシャーをかけられ、このラウンドを落とせないという焦りからか、思わずロングに飛び出してしまいます。
 Aサイトの木箱の影でロングの動向をうかがっていたD1tch選手。しかし、これを見逃すハズもなく、落ち着き払ってスナイプショット!(c-3) 最後はチームリーダーが自ら決めて、このラウンドをCT全滅で制しました。
 結局、後半戦15ラウンドを終わってみれば、スコアは8-7でまたもやaXnチームが辛くも1点差という結果。
 トータルスコアをaXnチームの16-14とし、aXnチームがこの試合の勝利をもぎ取りました。


 最後は、全員でGGを発言(注:『GoodGame』の略。「良い試合だった」、「お疲れさま」といった意。試合だけでなく、野サバでもマップチェンジ時にはマナーとしてこれを発言するようにしましょう)し合い、お互いの健闘を称え合います。


 以上のように、この試合はaXnチームの勝利で幕を閉じたワケですが、僕がこの試合を見て感じたのは、両チームとも作戦重視、連携重視のプレイスタイルを持つチームだという事です。
 確かに、前回お伝えした前半戦では、aXnではD1tch選手やばらくーだ選手。Vortisチームは、今回の後半戦も含めてNight.H選手の個人技が冴え渡っており、一見すると、それぞれ1人か2人程度の選手の突出した個人スキルに支えられた個人技優先のプレイスタイルのように思えてしまいます。
 事実、前半も後半も、一部の選手が突出した個人スコアを出しており、これが真実のように思えてしまいます。
 しかし、実際にはそうではありません。
 例えば、前半戦の第15ラウンドでは、すでにC4が設置された状態でAサイトに到着したCTのD1tch選手とchama選手がそれぞれ役割りを分担し、D1tch選手は残存Tの迎撃。chama選手はC4解除にそれぞれ専念します。
 結果的に、D1tch選手は倒されてしまいますが、その間にchama選手がC4解除に成功し、aXnは“チームとしての勝利”をモノにします。
 後半戦でも、第9ラウンドの大混戦は、TがBラッシュを慣行したのがキッカケではなく、BラッシュをかけてきたTをNight.H選手が真っ先に見つけ、(想像ですが)ボイスチャットで味方にコレを知らせたのがキッカケで始まっています。
 結果的に、第1発見者のNight.H選手は真っ先に倒されてしまいますが、後続の味方がこの犠牲を無駄にする事なくTをトンネル内で挟み撃ちにし、Bサイトに侵入させる事なくこれの撃退に成功し、Vortisチームは“チームとしての勝利”をつかみ取ります。
 日本に限らず、CS:Sは世界中で人気の高いゲームで、それ故にプロリーグが存在する国も多いeスポーツです。
 しかし、海外のプロリーグの試合を見ていると、作戦や連携よりも個人技を重視しているチームが多いように感じます。そのため、試合は極めて一方的なワンサイドゲームになりがちで、早々にエースがやられてしまうような事があるとあっという間に全滅。そのままラウンドセットという展開がよく見られるように感じます。
 しかし、国内の試合を見ていると、この試合のようにシーソーゲームになる事が多いように感じます。たとえエースを欠いても、他の選手が連携を上手く使ってラウンドを取りに行く場面がよく見られるように感じるのです。
 もちろん、個人技重視のプレイスタイルが悪いと言ってるワケではありません。前回記した通り、個人技のレベルアップによる戦略バリエーションの増強は、相手に展開を読まれ難いようにするためにも重要です。
 しかし、海外のプロリーグのように、C4が設置されてもまだ十分に時間がある段階で早々に諦め、装備の持ち越しを狙ったCT逃走の場面を見ると、「なんで逃げちゃうの?」と思えて仕方がない時が間々あります。
 それは、個人技で劣る事を認めているばかりでなく、連携でも劣っている事を認めているのと同じなのではないでしょうか?
 野サバのような練習やお遊びを目的としたようなモノならば、個人スコア重視で味方の行動なんか気にする事なく、一人で突撃して一人でやられるような場面があっても悪くはないでしょう。しかし、クラン戦のようなガチバトルでこのような行動をするのは考え物です。何故なら、クラン戦の目的は個人スコアを稼ぐ事ではなく、チームスコア、すなわち“チームとしての勝利”を優先すべきだからです。
 そこで重要になるのが、先のD1tch選手やNight.H選手のような、“たとえ自分がやられてもチームを勝利に導くための行動”なのです。
 今回ご紹介した試合は、両チームともがこれを意識していると思われる行動を選手一人一人が行い、“チームとしての勝利”を考えた動きをしているように感じる場面が多くあったので、aXnのチームリーダーであるD1tchさんにお願いし、この試合のSSを使わせて頂きながら、クラン戦における“チームとしての勝利”を目指す戦術、戦略、作戦、展開、行動、そして、その面白さを皆さんにお伝えすべく、このような記事を書かせて頂きました。
 正直、僕がこの試合を通して伝えたかった事がどれほど伝わっているか、はなはだ疑問なつたない記事ではありますが、これからCS:Sを始めようと思っている方、あるいはすでに始めていて、これからクラン戦に挑戦してみようと考えている方の参考になれば幸いです。



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 さて来週は、お久しぶり~の『映画を“読む”』のコーナー。僕が大好きなホラー映画の金字塔を紹介したいと思っております。お楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



きょーのはちゅねさん♪


はちゅねフェルマータ


Thanks for youre reading,
See you next week!



-Special Thanks-
※今回の記事のために協力して頂いた皆さまに、心からの感謝を。


<aXn Gaming>
 D1tch
 chama
 CrazyPierrot
 evaN
 ばらくーだ

<Vortis>
 Night.H
 Kurocha
 YuiTomo
 そうかな
 RIzun

      (敬称略)

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018.CS:S クラン戦誌上リプレイ-Part.2a

2008年11月14日 | ヘタレゲーマークロニクル

-Gamer's Chronicles of "HETARE" #10-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 先週お伝えしたローソン限定『ANAユニフォームコレクション・プチ』が、11日にリリースされました。
 ウチの店では、11日になったばかりの深夜1時頃に店頭に並べたんですが、さすがと言うか、当然の結果と言うか、夜明け前にフルコンプを買いに来られたお客様がみえました。
 また、朝にはいつも普通に缶コーヒーやお茶(注:今回は缶コーヒーだけでなく、ペットボトルのお茶も対象商品)を買っていかれる馴染みのお客様の中にフィギュア付きを買っていかれる方が多数。……人気あるんですかね?
 ってゆーか、“プチ”って付いてるだけに小っさいんですよ。サイズ的にはキングサイズのタバコより小さい。ジッポーライターより僅かに大きい程度。てゆーかむしろガシャポンフィギュアか! ってぐらいなんですよ。
 つかさ、ベタ付け作業がすごく大変でした。
 数量的には、以前お伝えしたRUFのミニカーコレクションと同じだったんですが、缶コーヒーの方は妙に入り難いし、お茶の方は収まりが悪くてすぐ外れそうなカンジで、全部終わるまで2時間近くかかっちゃいましたよ。
 ……まあ、いいですけどね? これも仕事だし。興味ないからやってても楽しくないですが。
 ……って、おや? これは……???

Blog0116   …………………………。(´・ω・`)
 ……いや、その、これは、何だ、ホラ、アレだ、…………。
 あぁ! そんな氷点下87度の目で見ないで! と、とりあえず話しを! 話しを聞いて下さい!(←何故か敬語)
 え~、これはですね、ベタ付け作業をしてた時にですね、必然的にフィギュアをじっくり観察してしまうじゃないですか? だから、見てる内にですね、「結構かぁいいかも。ってゆーかよく出来てんなぁ~。」なんて思ってしまってですね? まあ、ディスプレイケースもないし、フィギュアだけならそんなに高くもないし、買っておいても損はないかなぁ~? なんて思って、……ね?
 し、しょうがないじゃないですか! こんなにクォリティが高いなんて思ってなかったんですよ! もっとショボいモンだと思ってたんですよ! 意表を突かれて思わず心が動いちゃったんですよ! だからしょうがないんですッ!!
 ……何にしても、ホントよく出来てます。このサイズでコレだけのアップに耐えられるクォリティは評価に値します。
 つか、左側の5体。偶然こういう構図になった(注:年代順に並べただけ。左が1955年の初代。右側も同様に年代順に並んでおり、右が現行の2005年版)んですが、フィギュアのポーズが何となく左右対称になってます。……芸が細かい。さすが海洋堂。(注:元型製作は、ガレージキットメーカー大手の海洋堂。元々は、2005年にANA開業50周年と共に現行のユニフォームが採用される事になり、コレクションフィギュアが製作され、空港やANAのオンラインショップで販売された食玩が元で、今回のはコレをスケールダウンしてリバイバルしたモノ。ちなみに、来年1月には新規に制作される『ANAユニフォームコレクション2』がリリースされる予定。詳細はこちらのサイトをご覧下さい)
 ちなみに、コレはさすがに玄関とかには飾れないので、部屋に飾る事にしました。食玩のフィギュア(メイドや自衛官など)と一緒に並べてます。
 眺めてると良い癒しになります。(笑)

きゃびんあてんだんと ハァハァ(´Д`)

 ……本当にゴメンなさい。(←何故か謝りたくなった)



 それはともかく、今週は前回の続き。『CS:Sクラン戦誌上リプレイ』のパート2、aXn Gaming対Vortisの練習試合、後半戦の模様をお伝えします。
 前回お伝えした通り、aXnの8-7というスコアで前半戦を折り返し、後半に挑む両チーム。
 クラン戦では、前後半でトータル16ラウンドを先取した時点で終了となるため、aXnは8ラウンド。Vortisは9ラウンドを先取すれば勝敗が決まります。
 ただし、Vortisが8ラウンド止まりで後半戦を終えた場合、トータルスコアが15-15で同点となるため、その場合は1ラウンドのみの延長戦に入る事になります。
 勝つのはaXnか、それともVortisか? さあ、DOTCH!?


・aXn Gaming vs. Vortis:2ndHalf

Blog0117  それでは早速参りませう。
 前半戦からサイドチェンジして、aXnがT。VortisはCT。いつものように3リスタートから後半戦の第1ラウンドがスタート。(A-1。 注:クラン戦では、本来大会の運営が用意したサーバコンフィグを導入し、チャットで特定の発言――lo3など――をする事で自動的に3回リスタートし、試合開始の合図とする。この試合では、CSSLのサーバコンフィグが使用されているっぽい)
 aXnのばらくーだ選手は、デュアル・エリート(注:ベレッタM92Fを両手に持てる二挺拳銃装備。命中精度は標準レベルだが、1発当たりの攻撃力はそれほど高くない。ただし、二挺で合計30発の装弾数は、ハンドガンの中では最大で使い勝手は良いと思う)購入後、ナイフを構えてセンターへ回り込みます。(A-2)
 デュアル・エリートを構え、センターからキャット方向へと向かいます。(A-3) とぉッ!?
 そこに居たのはAサイトから回り込んできたT2人(そうかな選手とRIzun選手)! しかし、ばらくーだ選手はデュアル・エリートのファイアパワーにモノを言わせこれを瞬殺!(A-4) そのままAサイトに向かいます。
 その間に、サイドトンネルではD1tch選手がYuiTomo選手をHSでKill。
Blog0118  爆弾設置ポイント周辺にCTが居ない事を確認すると、ばらくーだ選手は下に飛び降りてBサイトへ向かおうとします。と!
 CTのスタート地点に潜んでいたKurocha選手を発見! そしてこれをKill。(B-1) 続けて、ダブルドアから出てきたCrazyPierrot選手と共にBサイトから飛び出してきたHight.H選手を倒し、大事なファーストラウンドをゲットしました。(B-2)


 続けて第2ラウンド。(B-3) ばらくーだ選手は再びデュアル・エリート装備で、今度はダイタンにも直接センターへ直行します。(B-4)
Blog0119  先ほどと同じようにキャットへ向かうばらくーだ選手。まずはこの位置にいたYuiTomo選手をHSでお見事Kill!(C-1)
 さらにそのまま進み、今度はこの位置にキャンプしていたRIzun選手を追い詰めてKill。(C-2 注:個人的な意見ですが、BOTでもプレーヤーでも、よくこの位置にキャンプしている方を野サバなどで見かけますが、止めた方がいいと思います。この距離まで詰められると逃げ場が無くなってしまうので) そして、さらにそのまま進んでAサイトに向かいます。……と!
 足元から銃声。evaN選手が、CTスタート地点で遭遇したそうかな選手とNight.H選手と交戦しています。
 2対1の不利な状況に立たされ、evaN選手は何とかそうかな選手を倒しますが、直後にNight.H選手に倒されてしまいます。
 これを受け、ばらくーだ選手はジャンプ一番下に飛び降り、evaN選手を倒したばかりのNight.H選手をKill! さらにそのままBサイト方向へ向かいます。(C-3)
 すると、ダブルドア前の柱の影に最後のCT(Kurocha選手)を発見し、ばらくーだ選手が鉛弾を叩き込んでラウンドセット。(C-4) ばらくーだ選手の活躍で、aXnチームがこのラウンドを制しました。


Blog0120  幸先良く2ラウンドを先取したaXnチーム。この第3ラウンドはevaN選手の視点で見てみましょう。(D-1)
 スタート直後、ナイフを構えて最短距離で味方2人と共にトンネルへ向かうevaN選手。(D-2) そのままトンネル内に進入します。……と!
 早くもこの位置に移動していたCT(Night.H選手)と遭遇! DE50でばらくーだ選手が瞬殺されてしまいます。(D-3) しかし、evaN選手はchama選手と共にこれを撃退。その後、トンネル内からFBを投てきして、Bサイトを牽制します。(D-4)
Blog0121  後続の味方は階段を下りてセンター方向へ。その間に、evaN選手はBサイトへ突入してこの位置にいたKurocha選手をMP5でKill!(E-1) しかし、センターでは複数のCTと遭遇した味方が交戦! C4キャリアのD1tch選手がRIzun選手のDE50で頭部を打ち抜かれてしまいます。
 Bサイトのクリアリングを終えたevaN選手は、Bサイトからセンターの援護に向かおうとしますが、その間にトンネル内では敵味方入り乱れての激戦が展開。(E-2) 結局、chama選手ただ一人だけが生き残り、C4を回収してevaN選手の待つBサイトに向かいます。……が!
 トンネル内でTスタート地点から回り込んできたYuiTomo選手と遭遇! あえなく倒されてしまいます。(E-3)
 YuiTomo選手は、そのままトンネルの外からchama選手が落としたC4を監視。回収に来るハズの最後のT、すなわちevaN選手を待ち構えます。
 それを察知したevaN選手は、慎重にトンネル内に進入し、床に転がっているC4を確認します。(E-4)
Blog0122  そして、FBを構えると、壁の跳ね返りを利用して相手から見えない位置から投げ込みます。(F-1)
 FBを“意図的に”喰らわせるのは、実はとても難しい事です。ちょっとした遮蔽物や、相手の視界内で破裂しなかったりしただけで、簡単に回避されてしまいます。(注:ただし、“偶然喰らってしまう”事はよくある)
 それでもFBを投げて牽制するのは、相手がこれを回避するための回避行動――振り返ったり遮蔽物の陰に隠れたりする――を取らせるためです。それにより、僅か0.5秒でもスキが出来れば、その間にHS一発で相手を倒す事が出来るし、また安全圏まで逃げる事も可能です。
 この時のevaN選手の行動も、理由は全く同じ。FBを投げて相手の視界を眩ますのが目的ではなく、相手がFBを避けるために、“C4から視線を逸らさせる”ためだ!(F-2)
 このスキに、evaN選手はC4を奪取! そして、階段を駆け下りると、(F-3)

 ど こ ま で も 逃 げ る 逃 げ る。(笑)

 トンネルからセンターへ出てキャットへ。(F-4)
Blog0123  さらに階段を駆け上がり、Aサイトへ向かいます。(G-1)
 これに気付いたYuiTomo選手も、BサイトからCTスタート地点を介してAサイトへ向かいます。
 この間に、evaN選手はAサイトにC4を設置。(G-2) C4爆発まで、Aサイトを死守すべく臨戦態勢に入ります。
 DE50を構えてロングへ向かおうとするevaN選手。とぉッ!?
 CTスタート地点からこちらを狙うYuiTomo選手を発見! 軽いフットワークでこれに応戦します。
 そして、壁に隠れながら牽制のためにHEを投げたところ(G-4)、なんとこれがYuiTomo選手を直撃! 投げ物が冴え渡ったevaN選手の活躍で、aXnが3点目をゲットしました。

Blog0124  さて、続く第4ラウンドは、つい先ほど惜しくもやられてしまったYuiTomo選手の視点で見てみる事にしましょう。(H-1)
 スタート直後、YuiTomo選手はHEを握り締めてロングからサイドトンネル方向へ向かいます。(H-2)
 サイドトンネルは、CTスタート地点よりもTスタート地点からの方が近いため、CT側からこの位置(H-3)に着く頃には、バニホ(注:バニーホップの略。連続ジャンプによる高速移動テクニックの事。本来、CS:Sではバニホは出来ない仕様になっているが、“ある方法”を使うと出来るようになる。ただし、“ある方法”とはチートやスクリプトカスタマイズなどではない)でもしない限りTの方が先にこの位置まで来てしまいます。
 YuiTomo選手は、トンネル内にTが待機しているのを警戒して、HEを投げ込んで牽制します。(H-3)
 HEに対する反応がないため、YuiTomo選手はさらにトンネルに近付き、中の様子を窺います。(H-4) この位置から見る限り、誰もいないように見えますね。(注:事実誰もいない。ミニマップを見てもらえば分かる通り、Tはすでに全員Bサイト方向に移動している。が、プレイ中のYuiTomo選手がそれを知る術はない)
Blog0125  YuiTomo選手は、サイドトンネル内に慎重に進入すると、この位置に止まってキャンプ。(I-1) と!
 にわかに騒がしくなるBサイト。YuiTomo選手もこれに素早く反応し、サイドトンネルを出ます。(I-2)
 サイドトンネルを出て、センターからストレートにダブルドアを目指すYuiTomo選手。しかしその時、BラッシュをかけたTがその場でC4を設置! CTにプレッシャーをかけます。(I-3)
 Vortisチームは、トンネル側とダブルドア側の二手に分かれてBサイト攻略に挑みます。YuiTomo選手は、ダブルドア側から投げ物を投げ込んでBサイト内のTを牽制。素早くM4を構えて、突入に備えます。(I-4)
Blog0126  そして、半開きのドアからサイト内を覗き込んだ瞬間、この位置にいたT(chama選手)を発見してこれをKill!(J-1) 味方と共にサイト内に躍り出ます。
 トンネル側から進入したそうかな選手が、真正面のブロックの後ろに隠れていたCrazyPierrot選手と、YuiTomo選手の背後にいたD1tch選手を手早く片付け、YuiTomo選手はこの位置にいた最後のT、ばらくーだ選手をHSでKill!(J-2) その後、辺りを見回してカウントダウンを続けるC4を探します。
 しばらく探した後、ドラム缶の後ろに隠してあった(注:本来、この位置にドラム缶はない。偶然ココに転がったか、Tの誰かが移動させたモノと思われる)C4を見つけ、解除開始。
 Tの掃討にそれほど時間がかからなかったため、YuiTomo選手は余裕をもって解除成功! このラウンドは、CT勝利でラウンドセットとなりました。(J-3)


 スコアを3-1にされてしまったaXnチーム。(J-4)
Blog0127  2点のリードがあるとは言え、先のラウンドでT全滅を喰らってしまい、所持金が厳しくなってしまったaXnは、この第5ラウンドでchama選手がDE50を大量購入し、味方に分配します。(K-1)
 そう、aXnお得意のエコラウンドシフトです!
 スタート直後、Tは揃ってサイドトンネル前に集合。chama選手も、C4を背負って後に続きます。(K-2) しかし……。
 攻めあぐねているのか、それとも作戦が決まらないのか、何故かサイドトンネル前で一時停止。(K-3) 各駅停車でのんびり地方沿線の旅を楽しんでる時じゃないぞ! chama選手もヒマを持て余しているのか、クイックドロウでDE50をクルクル回す。(笑)
 D1tch選手が思い切ってサイドトンネルを通過し、すぐ目の前にキャンプしていたそうかな選手をHSでKill! これをキッカケに、ようやく作戦が決まったらしくT全員がいよいよ行動開始! ……って! 取って返してBサイトかよ!(K-4)
Blog0128  改めてBサイトに向かうT4人。センターに一人を残し、トンネル内に突入していきます。(L-1) ……まあ、時にはそういう作戦もあるでしょう。
 トンネル内でBサイト直行ルートをスルーして、階段を下りてダブルドア前に向かうT4人組。(L-2) しかし……。
 ダブルドアの向こうに、どうやらCTがいる様子。引き返すか強行突破の選択に一瞬ためらう。(L-3 注:個人的な意見ですが、CTがキャンプしている状態でダブルドアを突破するのは困難だと思います。ミニマップのような位置にキャンプされていると、何をどうやっても向こうに先に発見されてしまうので)
 仕方なく引き返して直行ルートに向かうT。しかし、Aサイトの様子を見に行ったevaN選手が、哀れYuiTomo選手のスナイプターゲットにされてしまいます。(L-4)
Blog0129  残り時間も少なくなり、Bサイトに強行するT3人組。ブロックの後ろに隠れていたNight.H選手にCrazyPierrot選手が倒されてしまうものの、Bサイト内にいたのはNight.H選手だけ。chama選手がアシストする形で、D1tch選手がこれを撃破し、ようやくBサイト内に入ります。(M-1)
 ダブルドア側からやってきたKurocha選手とD1tch選手が交戦している間に、chama選手はC4を設置します。(M-2) しかし、その時D1tch選手が頭を撃ち抜かれて倒されてしまいます。chama選手も、C4を設置し終えたのも束の間、DE50を連射して応戦します。
 D1tch選手が落としたM4(注:先にサイドトンネルで倒したそうかな選手から奪ったモノ)を拾い、CTの迎撃に専念するchama選手。まずはKurocha選手が小窓から顔を覗かせたトコロをお見事Kill!(M-3)
 直後にばらくーだ選手がトンネルから回り込んできたRIzun選手に倒されてしまいますが、chama選手はそれに動揺する事なく、続けて小窓から姿を現したYuiTomo選手を盛大に返り血を浴びながらKill。(M-4) 背後から駆け寄るRIzun選手に備えます。
 が、ココでM4の残弾数が心許なくなったのか、chama選手はDE50に持ち替えて後ろを振り返ります。とぉ!
Blog0130  すでにこの位置まで走り込んできていたRIzun選手。しかしchama選手は、これに慌てる事なく対処しお見事Kill!(N-1)
 chama選手、残りヘルス僅か7という状態になりながらも、見事なラストマンスタンディングを演じて不利なエコラウンドに勝利。スコアを4-1とし、リードを広げます。(N-2)
 
 この後、aXnチームは第6ラウンド(N-3)と第7ラウンド(N-4)を連続ゲットし、さらにリードを広げて後半戦を有利に進めていきます。
 ……って、D1tch選手? 何かして下さい。(笑)


Blog0131  スコアをaXnチームの6-1にされてしまい、もう後がないVortisチーム。(O-1 注:あと1ラウンドでも取られてしまうと、aXnチームのトータルスコアが15点になるため、少なくともaXnチームはこの試合の負けがなくなる)
 しかし、負けてばかりもいられないVortisチームは、この第8ラウンドでKurocha選手が意地を見せてくれました。
 ナイフを構えてBサイトに走るKurocha選手。(O-2) そして、Bサイトに到着するや否や、Tラッシュを警戒してトンネル内に投げ物を投げ込みます。(O-3)
 直後に、今度は取って返して迂回ルートのダブルドア前からやはり投げ物で牽制。(O-4)
Blog0132  そして、この位置でキャンプしてキャットに向かうTの警戒に当たります。(P-1) と!
 にわかに騒がしくなるAサイト方向。そうかな選手とRIzun選手が応戦しますが、あえなく撃沈。(P-2) これを受け、Kurocha選手も行動開始です。
 Night.H選手が先行する形でダブルドアを抜け、トンネルに侵入しようとするKurocha選手。しかし、入り口付近でT(chama選手)と遭遇! が、Night.H選手をアシストする形で、これを難なく沈黙させます。(P-3)
 トンネル内はこれでクリアと判断したKurocha選手とNight.H選手は、二手に分かれて残りのTの掃討に着手します。Kurocha選手は、サイドトンネル経由でAサイトに向かおうと……したところ、なぜかこんなトコロにいたばらくーだ選手を発見! 銃弾を喰らいながらも(注:SSではヘルス100のままですが、11まで削られてます)これをHSでKill!(P-4) さらに歩みを進め、サイドトンネルに侵入していきます。
Blog0133  定石通りにサイドトンネル周辺のクリアリングをしていくKurocha選手。(Q-1) ……てゆーか、こんなところで仲良くお眠のCT2人。(笑)
 そんな折りも折り、キャットからAサイトに向かったNight.H選手がevaN選手のHEの直撃(またかい!)を喰らい、同時にC4まで設置されてしまいます。(Q-2)
 A坂をクリアリング(注:「何をモタモタしてるんだ!」と思う方もいるかもしれませんが、Kurocha選手のこの行動は極めて正しいです。ここをちゃんとクリアリングしておかないと、AサイトにC4が設置された状態でのCTの勝利は難しい。AWPでなくとも、ココはC4解除中のCTをスナイポするのに絶好のポジションだから)し、改めてAサイトに向かうKurocha選手。(Q-3)
 ダッシュでAサイトに駆け寄るKurocha選手。投げ物で牽制しますが、この間にCrazyPierrot選手を倒したばかりのYuiTomo選手が、返す刀でevaN選手のスナイプショットの前に倒れてしまいます。(Q-4)
Blog0134  ようやくAサイトにたどり着いたKurocha選手は、上にいたevaN選手を認めてこれをKill!(R-1) 今度は自らがラストマンスタンディングとなります。
 装備をナイフに切り替え、最速ダッシュでC4に駆け寄りこれを解除。(R-2) Kurocha選手がおいしいトコロを持っていって(笑)、Vortisチームがこのラウンドを制しました。


 スコアを6-2としたVortisチーム、この第9ラウンドは、エースのNight.H選手の視点から見てみましょう。(R-3)
 スタート直後、先ほどのKurocha選手と同様にBサイトへダッシュするNight.H選手。そしてBサイトに到着するや否や、Tラッシュを警戒してトンネル内に投げ物を投げ込んで牽制します。(R-4)
 とぉッ!?
Blog0135  ホントにTラッシュが来ちゃった!(S-1)
 この瞬間から両チームは乱戦に突入。殺って殺られて殺られて殺っての乱戦混戦大激戦。
 最早誰が誰を倒して誰と誰が倒されたのかも分からないほど、敵味方入り乱れての撃ち合い殺り合いKillし合い。あっしももう自分で何書いてんだか分かんねーぐらいのテラカオスな状況にもう混乱しまくりで収拾つかねーっスよダンナ! ん? 今誰が殺られたん? ってゆーか倒された? HS? ……じゃなくてAWP? あ? 違ぇか? ……って?
Blog0136 
 ………………。(´・ω・`)?

 ……終わってるし。(T-3 注:色々考えた結果、このラウンドの解説はムリと判断しました。すまぬ……。ちなみに、この間僅か40秒)


to be continued...

コメント (3)
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