-Gamer's Chronicles of "HETARE" #61-
皆さんおはこんばんちわ!
asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
最近すっかり春らしい陽気になってきた今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
僕はというと、暖かくなってきたせいか朝起きるのが辛くて敵わん状態が続いています。 春眠暁を覚えずのことわざ通り、ついつい惰眠をむさぼってしまう……。つД`)゜。
二度寝って気持ち良いよね。 この上ない至福の時。
でも、寝過ぎると昼間のヘンな時間に急激に眠たくなったり、夜寝る時になかなか寝付けずイライラするので、規則正しい生活にしたいのですが、……そうカンタンには出来ないのが春眠の春眠たる所以。 世の中よく出来てます。(←オイオイ)
いずれにしても、ローソン辞めて昼夜逆転生活をする必要がなくなったので、昼型に戻すためにも規則正しい生活をしたいのですが、未だに昼間は眠くて夜になると目が冴える体質が治らない。
十数年も昼夜逆転生活してりゃあ、それも当然か。
<今週の特集>
さて、今週の特集コーナーは、最近僕がハマっているゲームのお話し。
あ、『GT6』じゃないッスよ? 一応、攻略は続けてますが、正直進める気は無いです。 今は、もっぱらクルマ蒐集のための資金集めでルーティーンレースを繰り返しているだけ。 レースイベントは、IAまで進んだトコロで止まってます。
いい加減、Bスペックモードを解禁してほしい。 それと、冷遇され過ぎなダートレースを増やしてほしい。
アップデートが来るまで、『GT6』の攻略は停止するつもりです。
で、その代わりに攻略に勤しんでいるのが、FPSゲームです。
ご存知のように、FPSは元々やってましたが、ココ2年ほどの間は、仕事と作品創作に追われて時間が取れず、なかなかやってるヒマが無かったんですが、ローソンを辞めてようやく時間が出来たので、コレを機に今までやってなかったタイトルを攻略しようと。
今回は、最近僕がプレイしたFPSゲームをいくつか紹介したいと思います。(注:決して最新タイトルというワケではありません。 むしろ旧作オンリーです。 買ったけど積みゲー状態だったタイトルばかりなので)
・DOOM3 id(注:現ベザスダ傘下)のD3。 シングル用FPSの大ヒット作ですが、これまでシッカリと最後までプレイした事がなかったので、ちゃんとやってみようと思って攻略。
近未来―。
火星植民地化計画が進行中の火星で、地下から異星文明の遺跡が発見され、これを研究していたマッドサイエンティストがこの遺跡に残っていたテクノロジーを使って地獄へとつながるポータルを開き、なんと悪魔を呼び寄せた。
火星基地に新しく赴任してきた海兵隊員(注:プレーヤー)はこれに巻き込まれ、孤独な戦いを強いられる、という内容。
物語りとしては、FPSではよくある巻き込まれ型のパターンで新鮮味はありませんが、このテのFPSゲームは、ヘタに物語りに凝ろうとすると失敗する事が多いので、パターン通りの方が無難と言えば無難。
また、これによって主人公がクリーチャーで溢れかえった火星基地で単独行動を強いられるという事に必然性が与えられるので、一概にダメとは言い切れないのも事実だと思う。
このゲームの面白さは、何よりまずその世界観。
元々、『DOOM』シリーズは“主人公以外は全部敵!”が当たり前で、ストーリーなんかあって無きが如し。 とにかく画面上に現れた敵をヌッ殺しまくって次に進む、というゲームでしたが、この『D3』では明確なストーリーが与えられた事で、これまでのシリーズでは全く理解出来なかった作品としての世界観が明確になり、分り易くなったのではないかと思う。
もちろん、新たに設定された部分も多いが、カコ・デーモンやピンキーなど、シリーズではお馴染みのクリーチャーもちゃんと登場するので、“仕切り直し”になってはいてもシッカリと『DOOM』シリーズの伝統を継承している作品になっていると思う。
また、開発に4年を費やしたというだけあって、レベルデザインが秀逸。 独特のライティング(注:火星基地は、電力不足のため照明が足りておらず常に暗い、という設定)がとにかく素晴らしく、モデリングやテクスチャーは今でもかなり高いレベルにあると思う。
そして、これを上手く利用した恐怖演出!
D3は、時々“ビックリ箱ゲーム”と揶揄される事もあるが、僕的にはスキ。 ジャパニーズホラーのような不快と恐怖を履き違えている演出もないし、ゲーム系ホラーのような理不尽なだけの演出もない。
過剰なほどのスプラッタ表現があるのは認めるが、このゲームの恐怖演出は、ヘタなホラー映画よりも優秀であると思う。
ただ問題は、日本語版が無いという致命的な欠点である。
ゲームエンジンの設計上、ダイアログは全て音声のみで、そもそも字幕表示機能がないため日本語化出来なかった。(注:ヴァニラに限り、MODを導入する事で英語字幕を表示する事は可能) 音声差し替えとなると、かなりの手間と予算が必要になるは理解出来るし。 また、音声だけでなくテキストもかなりの分量なので、翻訳が大変そうだし。
実際、MODを導入した英語版を日本語翻訳したウェブサイト(注:こちら)に掲載されているテキストも、ちょっとやそっとじゃ読みきれないほどの量。 これに、ヴァニラの後日談となるエキスパンション(注:『Resurrection of Evil』。 通称『RoE』。 ヴァニラのラストで“逃亡”したコトの主犯たるマッドサイエンティスト、ベトルーガ博士を追うという内容)も加わるとなると、かなり大変なコトになるんじゃなかろうか?
……と、思っていたら、最近になって『DOOM3‐BFG Edition』というのがリリースされた。 D3、及び後述のQ4リリース後、複数のゲーム開発が頓挫し倒産の憂き目にあったid社がベザスダに買収された事で、長い間入手困難だったQ4がベザスダ名義で再リリース。 そして、D3もリニューアルして再リリースされた。
この再リリースは、単なる再リリースに止まらず、ゲームエンジンそのモノをアップデートし、現在のWin7/8環境でも安定動作(注:オリジナル版も、Win7/8で動作可能は可能だが、相性が悪くエラー落ちする事が多い)するようにするだけでなく、ロード時間も大幅に短縮され、快適なプレイ環境を提供する事に成功している。 ワイドディスプレイにも公式対応になった。(注:オリジナル版でも、cfgファイルを編集する事でムービー以外のリアルタイムレンダリングはワイドに対応させられる。 ただし、BFG Editionとはオープニングパートなどでトリミングが微妙に異なる)
まら、ヴァニラ、RoEに止まらず、全くの新規開発となるエキスパンション、『Lost Mission』(注:ヴァニラで“全滅”という事になっていたブラボーチームの生き残りが主人公。 ヴァニラと平行して進行する)も追加。
さらに、日本を含めたアジア現地法人を設立したベザスダ傘下だけあって、全編完全日本語化にも対応という、再リリースというよりはもうほとんど新規開発と言って良いほどの内容。
実は、僕はリリースを知らなくてオリジナル版をプレイしていたんですが、ヴァニラから初めてRoEがエンディング間近になった頃に知り、ようやく買った。(笑)
んで、LMをやってみたんですが、日本語翻訳に関しては、特に不満はないです。 むしろ、よく出来たモノだと思った。 声優陣も、シッカリとした演技力のある役者を起用しており、あるタイトル(注:詳細は次回)のような“セリフ棒読み”もない。
日本語版としては、極めて完成度の高いレベルにあると思う。(注:音声のボリュームが小さくて聞き取り難いトコロがチラホラあるが)
ただ、レベルデザインの一部、火星基地の案内板などまで日本語表記になってしまうはどうかと思う。
分り易くなったのは確かで、ドコに行けばいいのかワカンネー状態になり難くはなったけど、レベルデザインは作品の世界観にも影響するので、ココまでやる必要はなかったと思う。
また、ゲームエンジンがアップデートされた関係上、オリジナル版で利用出来たMODが一切動作しなくなった、コンソールコマンドをキーバインド出来なくなった(注:オリジナル版では、cfgファイルを編集してコンソールコマンドをキーバインド設定するコトで、例えばゴッドモードやノークリップなどのチートコマンドも、コンソールを開く事なくワンキーでON/OFF出来た。 特に、日本語キーボードではコンソールの呼び出しが半角/全角キーに割り当てられており、これを押下すると同時に全角に切り替わってしまい、半角英数のコンソールコマンドが入力出来ないため、日本語キーボードでコンソールコマンドを使う時にはキーバインドしておいた方が手っ取り早い)、ライティングが見直され、全体的に多少明るくなった、フラッシュライトが仕様変更され、常時点灯可になった代わりにHL2と同じバッテリー容量制限方式に改められた、などの仕様変更が所々に見られ、オリジナル版よりも多少遊び難くなったという印象がある。
さらに言うなら、オリジナル版では各レベルのスタート時に固定されていたオートセーブポイントが仕様変更され、ヘンなタイミングでオートセーブされるようになったため、正直オートセーブが煩わしい。
まあでも、そうして批判をさて置いても、このゲームを完全日本語化で遊べるようになった点は、評価して然るべきであると思う。 「よくやってくれたベザスダ!」と僕は言いたい。
ゲームとしても、今でも遜色は見られないと思う。
D3は、今でも色褪せる事のない名作だと改めて思った。
ちなみに、ヴァニラもエキスパンション2種も全て攻略した。 とても面白かったです。
・Quake4 権利上の問題から、長らく“絶版”になっていたQ4だが、上記したようにidがベザスダに買収された事でSteamにて再リリース。 ソッコーで買ったのだが、時間がなくて今までやれなかったので、これを機にようやくプレイした。
シリーズの基本設定である“人類vsストログ軍”はそのままに、シリーズ2作目の『Quale2』の正式な続編、という位置付けになっているストーリー。
D3では、前記したように“一人行軍”だったが、Q4では“全面戦争”という設定の都合により、NPCとのコーププレイに重点が置かれたゲームシステム&オブジェクティブになっている点に、D3との差別化が見られる。
また、レベルデザインも基本室内オンリーだったD3(注:設定上、D3では火星はまだ植民地化計画の途中で、テラフォーミングが不十分のため大気中の酸素濃度が薄く、数千メートル級の高山程度の酸素しかないため、酸素マスク無しでは長時間外にいられない)とは異なり、広大な屋外フィールドもあり、ココにもやはり差別化が図られている。
他に、室内でもD3ほど暗くない、これまでは『DOOM』シリーズはもちろん、『Quake』シリーズでも皆無だった戦闘車両(注:戦車と二足歩行ロボット)で戦うステージがある、等々、多くの点でD3との差別化が図られている。
ただ、遠景のLODは、今観るとさすがに劣る。 解像度が低く、リアリティに欠ける。
しかし、元々Q4はD3と同じゲームエンジンで動作しており、操作感覚はD3とほぼ同じなので、D3を経験していれば、何の違和感も無く遊べるゲームだと思う。
ただ、“再リリース”と言っても、D3の『BFG Edition』のようなアップデートは無くほぼそのまま(注:オープニングのメインタイトルで、オリジナル版の販売元だったアクティヴィジョン社のロゴがカットされ、ベザスダのロゴに差し替えられた程度)なので、D3のオリジナル版と同様にWin7/8とは相性が悪く、エラー落ちするコトがしばしば。
また、日本語化も見送られ、完全英語版のみとなっている。
元々、Q4はやりたかった事はやりたかったのだけど、上記したように長らく絶版いなっていたため、やりたくてもやれなかった。
代わりに、とあるユーザーが日本語字幕付きプレイ動画をウェブにアップ(注:サイト閉鎖のため、現在は鑑賞出来ません)していたので、これを観ただけだったのだが、やってみたカンジとしてはそんなに悪くない、という印象。
D3とほぼ同じ感覚でプレイ出来るので、何の違和感も無く遊べた印象がある。
しかし、世間一般、特に海外では、このゲームはナゼか不当に評価が低い。
その最大の原因は、やはりこの前作に当る『Q3A』が大ヒットし過ぎた点にあると思う。
オンライン対戦に特化し、ストーリー性や世界観を排除したQ3Aに対し、Q4は飽くまでもシングルプレイがメインであり、Q3Aのようなスピード感溢れるスポーツ系FPSとしてのオンライン対戦を期待していた当時のFPSゲーマーの需要にそぐわなかったのが、こうした低評価の一番の原因であるように思う。
この需要に沿うため、後にQ4の世界観をそのまま転用し、アクティヴィジョンが独自に開発したオンライン対戦専用の『エネミー・テリトリー:クェイク・ウォーズ』(注:ET:QW)がリリースされたが、これも当時はまだQ3AやUTの影響が続いており、需要が少なかった大人数での“大戦”に特化しており、CS:Sのような少人数チーム対戦が主流になっていた市場に合わず、やはり評価の低い作品になってしまったようだ。
その結果、id社は権利関係でアクティヴィジョンやレイヴン社(注:Q4の開発元)などともめた事もあり、最終的に倒産の憂き目に遭ってしまう。
もちろん、市場というのは需要と供給、そのバランスこそが肝要であり、Q4が当時の需要にそぐわなかっただけ、と言ってしまうのはカンタンだが、シングルプレイ専用としては、HLシリーズに匹敵する非常に良く出来た作品であると思う。
この再リリースによって、再評価される事を願うが、……どうなんだ? 再評価されてるのかしらん?(´・ω・`)
・Unreal Tournament3 現在、Valve社のSourceエンジンを抜いて最も広く利用されているUT3エンジンのオリジナル。
未来世界で企業が私設軍隊を持つようになった時代、2つのライバル企業間で起こった企業間抗争が全面戦争にまで発展するという内容。
元々、『Unreal』シリーズは2作目まではシングルプレイ専用として開発され、ストーリー性のあるゲームだったが、3作目の開発の際、当時急速に普及したインターネットを利用したオンライン対戦専用タイトルを! というコトで、それまでのシリーズの世界観を踏襲しつつも、ストーリー性を廃止したオンライン対戦専用タイトルとして『Unreal Tournament』がリリースされ、これは細かなアップデートを繰り返しながらシリーズが展開された。
しかし、このUTシリーズを本来の『Unreal』シリーズに戻すべく、UTシリーズのゲームシステムと『Unreal』シリーズ本来のストーリー性の融合が試みられ、開発されたのが、このUT3である。
ゲームシステムは、飽くまでもUTシリーズをベースとしており、少人数のチーム対戦形式になっており、やられてもリスポーンする。 対戦ルールも、フラッグ持ち帰り形式のCTFや、SP占領方式の占領戦、チームデスマッチ、デュエルなど様々。
UTシリーズやQ3A、その他のスポーツ系FPSを踏襲し発展させた、オンライン対戦向けのゲームになっている。
……が、シングルプレイモードでは、このゲームシステムはそのままに、ムリヤリ世界観とストーリーが与えられているため、正直シングルプレイFPSとしては理解に苦しむ。
当然、シングルプレイなのでチーム対戦ではプレーヤーの他にNPCがエントリーし、NPCとのコープになるのだが、このNPCが『FL:FoW』に匹敵するほどのおバカさん揃いで、全く仕事をしてくれない。 しかもかなり弱い。 正直、やっていてイライラさせられっぱなしだった。(注:それでも一応エンディングまで攻略はした。 が、なんか微妙に納得いかないエンディングにさらにイラついた)
結局のトコロ、“一挙両得”を目指して融合を試みた結果、どっちつかずなゲームになってしまい、これが最悪の形で裏目に出たという、失敗作の典型的な例になったように思う。
日本語版もないし。(注:日本語化MODはある。 ただし、日本語化されるのはムービーパートの字幕、及び各ステージの最初に示されるオブジェクティブのテキストやメニュー表示のみで、字幕表示機能がないゲーム中のダイアログなどは日本語化されない。 また、日本語化MODを適用すると、マッチングサーバが日本語非対応のためか、オンラインプレイが出来なくなる)
その意味では、Valveの『L4D』シリーズは“一挙両得”に成功した数少ない例だと思う。
それはともかく、そんなカンジで僕も世間一般と同じく、このタイトルについてはあまり評価していないが、ゲームエンジンだけはやはり優秀である。 グラフィックが非常に良く出来ており、PCへの負荷もそんなに高くない。(注:ただし、やはりWin7/8とは相性が悪いらしく、エラー落ちするコトがしばしば) スポーツ系FPSのゲームエンジンとしては、かなり優秀なゲームエンジンだと思う。
実際、UT3エンジンはFPSゲームの『アメリカズ・アーミー3』や『ミラーズ・エッジ』、さらには3人称視点のアクションゲームである『アリス:マッドネス・リターンズ』や『バットマン:アーカム・アサイラム』シリーズなど、リアル系からスポーツ系に至るまで、現在最も幅広く利用されているゲームエンジンである。
原点であるUT3をプレイしてみて、その優秀性を改めて実感した。
まあ、ゲームとしては全く以って評価出来ませんがね。
やはり、“融合”すべきではなかったと思う。 同じゲームエンジンを利用するにしても、少なくともQ4とET:QWのようにシングル/マルチを完全に分離すべきだったと思う。
てなカンジで、FPSゲームばかり3タイトルほど攻略したのですが、この直後に“あのゲーム”にあんなにもハマるコトになるとは……。
詳細は、次回を待て!
といったトコロで、今週はココまで。
楽しんで頂けましたか?
ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
来週もお楽しみに!
それでは皆さんまた来週。
お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
SeeYa!(・ω・)ノシ
Thanks for youre reading,
See you next week!
・『the Speed King』シリーズ歴代ランキング
それでは最後に、これまでのシリーズでテストした記録を基に、歴代のエントリー車のランキング、ベスト3を項目毎に発表する事にしよう。
また、最高出力、最軽量、最高PP、最古参エントリーの各部門賞も合わせて発表していく。
‐ラップタイム‐
1:TS020(トヨタ/日本)
『THE ULTIMATE‐R』準優勝車/3’50.157
2:ヴェイロン16.4(ブガッティ/フランス)
『the Speed King』優勝車/3’58.220
3:C60Hybrideジャッド(ペスカローロ/フランス)
『THE ULTIMATE‐R』総合3位/4’03.980
‐0‐400m‐
1:ヴェイロン16.4(ブガッティ/フランス)
『the Speed King』優勝車/8.594sec
2:ザウバー・メルセデスC9(メルセデス・ベンツ/ドイツ)
『THE ULTIMATE‐R』総合5位/9.364sec
3:R8(Team Oreca)(アウディ/ドイツ)
『THE ULTIMATE‐R』優勝車/9.490sec
‐最高速‐
1:TS020(トヨタ/日本)
『THE ULTIMATE‐R』準優勝車/484.0km/h
2:ヴェイロン16.4(ブガッティ/フランス)
『the Speed King』優勝車/473.5km/h
3:C60Hybrideジャッド(ペスカローロ/フランス)
『THE ULTIMATE‐R』総合3位/456.0km/h
‐最高出力賞‐
ヴェイロン16.4(ブガッティ/フランス)
『the Speed King』優勝車/1274ps
‐最軽量賞‐
スバル360(スバル/日本)
『INITIAL-K!』総合24位/351kg
‐最高PP賞‐
エスクード・ダートトライアル(スズキ/日本)
『THE ULTIMATE‐R』日本エリアNC14位/716点
‐最古参エントリー賞‐
スバル360(スバル/日本)
『INITIAL-K!』総合24位/1958年式
というワケで、以上『the Speed King』総集編でした。
今回を持ちまして、『GT5』攻略特別編『the Speed King』シリーズは最終回とさせて頂きます。
長い間お付き合い頂き、誠にありがとうございました。
そして、筆者の『GT5』攻略もこれにて“完了”とする事にします。
さあ! いよいよ『GT6』攻略開始だ!
to be continued...?
といったトコロで、今週はココまで。
楽しんで頂けましたか?
ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
来週もお楽しみに!
それでは皆さんまた来週。
お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
SeeYa!(・ω・)ノシ
Thanks for youre reading,
See you next week!
-Gamer's Chronicles of "HETARE" #60-
皆さんおはこんばんちわ!
asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
先日の事、在住地域で早咲きのサクラが開花しました。
以前(……と言っても、もう2年も前の事ですが)ご覧頂いた、近所の市民センターのサクラなんですが、早咲きとは言えサクラを見ると、やっぱり「春だなぁ~」と思います。 ……まあ、その直後には雨が降ったりスゴい強風で寒かったですが。(^ ^;)
そうそう、強風と言えば、プロ野球のオープン戦で“強風のため試合中止”があったそうですね。 強風によるノーゲームは、プロ野球史上初だとか。
いずれにしても、春の甲子園も始まったし、ようやく春が近付いてきたと感じます。
これでもうちょっと気温が上がってくれたら……。
それとは関係ないですが、先日自販機でジュースを買ったら、こんなモノが一緒に出てきた。(↓) 6月に開幕するサッカーのブラジルワールドカップに合わせて、公式スポンサーのコカコーラが行っているキャンペーンで、グッズ入りの“オマケ缶”が当るというモノ。
ローソンを辞めてからというモノ、こういうキャンペーンにはすっかり疎くなってしまい、全く知らなかったので出て来てビックリしました。 一瞬、「“毒入りキケン、飲んだら死ぬで”か?」と思ったほど。(笑)
でも、自販機でこういうキャンペーンは珍しい。 なかなかに面白い試みだと思いました。
ちなみに、中身はホイッスルでした。(注:他にも種類があるらしい) また、缶は貯金箱として再利用出来るようになっています。
皆さんも、コカコーラを買ってワールドカップ気分を盛り上げてみてはいかがでしょうか?
……僕は興味ないけどね、ワールドカップ。(←オイオイ)
<今週の特集>
さて、今回の『the Speed King』は、これまで6回に渡って行ってきたシリーズを振り返る総集編。 歴代の優勝車両の紹介や、ウラ話なんかをお話ししていこうと思います。
最後までヨロシクです!(注:掲載画像、及びスペックは全てフルチューン時のモノです。 予めご了承下さい。)
・the Speed King
オーバー500km/hを目指して最強最速のクルマを決める! という趣旨の下始まった『the Speed King』は、しかしその記念すべき第1回からイキナリ重大なミスを犯すという結果になった。
第1回大会では、“予選のみフルノーマル”という第2回以降とは異なるレギュレーション&ルールでテストを行ったため、第2回以降で上位に入った車種でも下位に甘んじたり、最悪予選落ちという不公平なテスト結果になってしまった。
特に決勝では、期待していたTVRのサーブラウ・スピード12がベスト5にも入れない結果になったり、80年代に市販車最速の称号を獲得したルーフのイエローバードがなんとまさかの“記録無し”という最悪の結果になったりと、不本意過ぎる結果になった。
また、「どう考えても、世界のスーパーカーを相手にしたら日本車は決勝進出すら出来ないだろう。」と考えて、市販車よりもスペックが良さそうなコンセプトカーもエントリーさせたが、コレが逆に不公平の原因となり、日本車惨敗、全車予選落ちという結果に……。つД`)゜。
正直、今考えてみても第1回大会は失敗だった。
とは言え、ヴェイロンの記録には心底驚いたし、テストしてみて良かったと思う。 テストするのも楽しかった。 意外なクルマの意外な結果、という意味では、この上なく面白い結果が連発した大会だったのではないかと思う。
車名:ヴェイロン16.4
年式:2009年
メーカー:ブガッティ
国籍:フランス
馬力:1274ps
車重:1424kg
駆動方式:4WD
PP:694
ラップタイム:3’58.220
0‐400m:8.594sec
最高速:473.5km/h
記念すべき第1回大会の優勝車両、ブガッティのヴェイロンは、フランスの少量生産メーカー、ブガッティ社が世に送り出した世界最強、最速の“市販車”である。
フルノーマルで1001psという驚愕のエンジン出力を発生するパワーユニットを搭載し、メーカー公式の最高速度は360km/hという、レースカーと区別がつかないような性能を有したクルマ。
ただし、通常はパワーリミッターがかかっており、これを解除するためにはイグニッションキーとは別のリミッター解除キーを挿さないといけないのだそうな。
限定生産で、しかも専用の工房で1台1台専属の職人が手作りしているため、1台作るのに1ヵ月もかかる(!!)のだとか。(注:同じく、専用の工房で専属の職人が1台1台手作りしたレクサスのLFAは、1日1台だった。 約1年半をかけて生産台数500台を生産し、2013年春に生産を終了している)
テストでは、フルチューンしてもエアロチューンが出来ないため、ダウンフォースが決定的に不足しておりかなり不安定なのだが、なんとかコントロールして記録を残せた。 SSRXのあの緩コーナーでさえ、ステアリングコントローラーのフォースフィードバックが異常に重くて苦労した。(笑)
テストしたのは、本作に唯一収録されている2009年型だが、リアルでは実は2013年になってマイナーチェンジしたモデルが発表され、やはり限定生産で一般販売されている。
この新型ヴェイロンは、クローズドボディをオープントップに変更し、エンジンもチューンされている(注:カタログスペックでは、旧型と同じ1001psだが、一説には実測値1200psとも言われている)のだが、テストコースで最高速チャレンジが行われており、なんと“フルノーマルで”オーバー400km/hを達成! フルノーマルの市販車世界史高記録として認定されている。(注:この記録は、今年に入ってアメリカのヘネシー・ヴェノムという少量生産メーカーが、ロータスのエキシージをベースに独自のチューンを施して生産/市販するヘネシー・ヴェノムGTというクルマによって更新された。 1200psで、実に435.31km/hという、後述する第6回大会優勝のオレカ版アウディR8に匹敵する最高速記録を樹立。 現在の市販車最速に認定されている。 『GT』シリーズへの収録を心待ちにしたい)
もうココまで行くと市販車じゃないですよね。 ってゆーか、公道を走っちゃいけないクルマだと思う。 どこで出せるんだよ? オーバー400km/hて。 サーキットでも、今のル・マンのユノディエールでも出せないよ。(注:ニュルのストレートぐらいしかないんじゃね?)
……まあ、それだけのクルマを作った、という技術力とかは認めますがね。
いずれにしても、スゴいクルマだった事だけは確か。 事実、これ以降のシリーズでは、このヴェイロンの記録を抜くクルマがなかなか現れなかった。
・the Speed King 2:The Rice Rockets
第1回大会での大失敗を踏まえて、ルールを改訂して開催した最初の大会。
ただし、“仕切り直し”というワケではなく、元々から予定していた“続編”である。
元々、第2回からはテーマを絞ってエントリー車両を選出しテストを行う、という方向でやる事は決めていたので、ルールだけを見直してテストを行った。
で、その予め決めていた第2回大会のテーマは、“日本車限定”。 文字通りの“日本一”を決める大会にしたかった。 第1回大会での“日本車惨敗”という結果からも、このテーマ縛りでやる必要性を感じた。
また、この第2回以降はコンセプトカーやホモロゲーションなどの非市販車を除外したが、これも予め決めていたコト。 これもまた、第1回大会でのコンセプトカー躍進という結果にある種の不公平さを感じていたので、必要な事だと思った。
結果については、まあだいたい予想通り。 R35GT‐Rの優勝は間違いないと思っていたし、80系スープラ、GTOがこれに続いたのも、予想通りと言えば予想通りの結果だった。
ただ、ホンダ勢の惨敗は予想外だった。 少なくとも、予選落ちは無いだろうと思っていただけにとても残念だった。 ニッサンが優遇されたと言うより、ホンダが冷遇されているように感じる。(注:『GT』のシリーズでは、2作目まではホンダのNSXやS2000がシリーズの“顔”だった)
実際、『GT』のシリーズでは3作目まではNSXが最強車種の一つだった。 フルチューンすれば、車種制限のないレースイベントはほとんど勝てた。 S2000やシビック、インテRなんかも然りである。
が、4作目になって弱体化され、代わりにR34を始めとしたニッサン勢が最強車種になった。
まあ、リアルのニュル24時間でお世話になってるから、っていう気持ちは分かるけど、ちょいとあからさま過ぎるのではないかと……。
でもまあ、それでもR35GT‐Rの実力は認めますけどね。 スゴいですよ、やっぱ。 あのクルマは。 もう日本車じゃないみたい。
車名:GT‐Rブラック・エディション
年式:2012年
メーカー:ニッサン
国籍:日本
馬力:968ps
車重:1370kg
駆動方式:4WD
PP:655
ラップタイム:4’42.760
0‐400m:10.134sec
最高速:388.7km/h
日本が誇る史上初の“世界標準”の国産スーパーカー、R35型GT‐R。
元々、1960年代の高度経済成長期にニッサンが生産したアッパークラスセダン、スカイラインに、ニッサンは70年代に入ってからレース活動を視野に入れた2ドアクーペのスポーツモデル、初代GT‐R(KPGC10)をラインナップした。 当時としても高価なクルマだったが、そのスポーツ性能が注目され高セールスを記録。 また、日本選手権シリーズでは破竹の49連勝(!)という大記録を樹立するほど活躍し、GT‐Rは“速いクルマ”の代名詞になった。
その後、GT‐Rはモデルチェンジする内に80年代を待たずして一時的に失われる事になるが、80年代末になってスカイラインがR32型にモデルチェンジしたのをキッカケにGT‐Rグレードが復活。 文字通り飛ぶように売れた上、レースシーンでも当時のGr.Aを中心に初代GT‐Rの時のように大活躍した。
90年代に入って、GT‐RはR33、R34とモデルチェンジを繰り返しながら10年以上存続するが、90年代も末になって急速に陰りが見え始めた。 RVやSUV、ミニバンのムーヴメントや、折からのエコロジーブームといった時代の流れに逆行するスポーツカーが売れなくなり、GT‐RもR34型を最後に生産を終了する事になった。
……が、21世紀に入って間もなく、ニッサン社内で大きな変革が起きた。 折からのスポーツカー不況や、エコロジーブームにいち早く反応したトヨタ、ホンダに遅れを取り、ニッサンは経営状態が悪化。 その打開策として、敏腕経営者の呼び声高いカルロス・ゴーンが鳴り物入りでニッサンの新社長に就任。 このゴーン新社長の発案で、2001年の東京モーターショーに出品されたのが、R35型GT‐Rのコンセプトカーだった。 発表会でゴーンは、「ニッサンにはGT‐Rが必要だ!」と言い切り、これを「7年以内に市場投入する!」と発表した。
そして、これをホントに実現させてしまう。
6年の開発期間を経て2007年にデビューしたR35型GT‐Rは、既にV36型がデビューしていたスカイラインのスポーツグレートとしてではなく、完全に独立した車種としてリリースされた。
それ以前まで、日本車には安全性のためエンジン出力にメーカー自主規制枠が設けられ、280psのパワーリミッターがかけられていた。 が、これは飽くまでも“自主規制”で、国土交通省が定める車両規則には、このような馬力制限は存在しない。(注:よって、チューンによって280psを超えていても車検は通る。 ただし、吸排気系のチューンによって排ガス規制や騒音規制によって通らない場合があるので注意)
法律が認めているのだからやってしまおう。 フェラーリやランボルギーニやシボレー、ダッジ、ポルシェなどの世界のスーパーカーメーカーに対抗するには、もうそれしかない。 自主規制枠を大幅に上回る480psという、日本車離れしたそのスペックに大きな注目が集まり、R35型GT‐Rは極めて高価ながら飛ぶように売れた。
2009年には、485psにスペックアップしたマイナーチェンジモデル、スペックVがリリースされ、2012年には特別仕様車のブラックエディションがリリース。 2014年には、R35型としては最終型となるモデルがリリース予定で、2015年以降にはフルモデルチェンジしたR36型(仮)がデビューする予定である。
GT‐Rは、いつの時代も日本を代表するスポーツカーの一つであり、その中でもR35型は、21世紀という時代になってようやく市場投入された、世界を相手に出来る“世界標準”の領域に足を踏み入れたメイド・イン・ジャパンの“スーパーカー”なのである。
・the Speed King 3:the eXtreme‐R
テーマ縛りに方向性を転換して続けられたシリーズ第3回大会のテーマは、“RM車”であった。
この時の記事にも書いたように、『GT』のシリーズでは1作目のチューニングメニューに“レーシングモディファイ”というのがあり、収録車種全100車種のほぼ全てに施す事が出来た“最強チューン”であった。
逆に言えば、RMチューンさえ出来れば、車種によって程度の差はあるが、どんなレースイベントにエントリーしても楽勝出来るほどだった。
しかし、RMは専用のモデリングとテクスチャーが必要なため、シリーズ2作目以降は収録車種が劇的に増加した事に伴い廃止。 本作で10年以上振りにRMが復活し、長年『GT』シリーズを遊んできた筆者を含めたファンを喜ばせた。
……が、逆にガッカリさせられた面もある。 RMが可能な車種が少な過ぎる。 1000車種を超える収録車種の内のたったの17車種。 少な過ぎ。
しかも、ナゼかアメ車が大半を占め、ドイツ車は1車種のみ。 イタリアやフランスは無しという、偏ったラインナップにも不満が残る。 次の『GT6』では、このような偏りが解消される事を願う。(注:されませんでした。 RMのチューニングメニューが再び廃止され、RM車は独立した車種としてラインナップされた)
とは言え、おかげでテストはラクだった。(笑) 対象車種が全車プレミアムカーのため、お金さえ積めば入手可能なので、エントリー車種を揃える苦労もなかった。
テストの方は、C6型コルベット2車種が他を圧倒してシボレー勢の1‐2という結果になったが、記録的には『The Rice Rockets』優勝のR35GT‐Rや、準優勝の80系スープラすら下回るという意外な結果になった。
RM車なのだから、オーバー500km/hはムリでも少なくともGT‐Rは抜けるだろうと思っていただけに意外だった。
また、レクサスのISの健闘(注:総合3位表彰台)も意外だった。 レクサス名義とはいえ、経営母体は日本企業なのでがんばってほしいとは思っていたが、せいぜいベスト5に入れれば良い方だろうと思っていた。 トコロが、フタを開けてみれば3位表彰台という結果。 日本企業の意地を見せてくれたのがとても嬉しかった。
記録は冴えなかったが、楽しいテストになったと思う。
車名:コルベットZR1(C6)RM
年式:2009年
メーカー:シボレー
国籍:アメリカ
馬力:918ps
車重:1100kg
駆動方式:FR
PP:684
ラップタイム:4’51.983
0‐400m:9.468sec
最高速:375.5km/h
シボレー社の代名詞とも言うべきコルベットの6代目、C6型のトップグレード、ZR1のRMチューンドカーである。
1950年代に産声を上げたシボレーのコルベットは、そのスポーティなスタイリングが高く評価され、瞬く間に人気車種になった。
しかし、80年代に入ってバブル経済にモノを言わせたジャパンマネーの流入により、日本車がアメリカの市場を席巻。 アメリカの自動車産業界が打撃を受け、衰退の一途をたどり、当時市場投入されていたC4型コルベットも人気を落とした。
が、80年代末になって日本のバブル経済が崩壊。 日本の自動車産業界全体が壊滅的な打撃を受け、90年代に入ってアメリカ市場における日本車シェアの衰退を招いた。
代わりに復調したのが、フォードやダッジ、そしてシボレーといった伝統的なアメリカ車であった。
このメイド・イン・アメリカの復活に伴って90年代末にデビューしたのが、ベストセラーモデルとなったC5型コルベットである。 ロングノーズ&ショートデッキ、リトラクタブルヘッドライトやV8エンジンといった伝統的なアメリカン・スポーツクーペのスタイルを継承しつつも、90年代風にアレンジされたエクステリアが注目され、当時レギュレーション改正によって市販車ベースのGTカテゴリー主体が復活したル・マンなどのレースシーンでも活躍した事もあり、C5コルベットは新たなシボレー社の顔になった。
そして、この伝統を受け継ぐべく21世紀に入ってデビューしたのが、このC6型コルベットである。
リトラクタブルヘッドライトこそ廃止されたモノの、ロングノーズ&ショートデッキのスタイリングや、V8エンジンなどの内部構造といった伝統的なアメリカン・スポーツクーペを継承しつつも、21世紀という新しい時代に合わせて洗練されたスタイリングが話題となり、好調なセールスを記録した。
ZR1は、C4型の時代にそれまでのトップグレードであったZ06を上回る特別仕様のハイエンドグレードとして追加されたグレードで、C5型では一時廃止されていたグレードである。
排気量こそ、実は下位グレードとなったZ06よりダウングレードされた6.2リッター(注:Z06は7リッター)だが、そのエンジン出力は647ps/83.5kgfmという、パガーニのゾンタ、サリーンのS7、ランボルギーニのムルシエラゴなど、同時代のスーパーカーを上回るスペックを実現した“アメ車最強”と呼ぶにふさわしいクルマであった。
このRMチューン版では、元々からワイドなボディがブリスターフェンダーによってさらにワイド化&ローダウンされ、専用のエアロバンパーとエアアウトレット付きボンネット、GTウィング&リヤディフューザーという、かつてル・マンで活躍したC5型コルベットのレースカーを髣髴とさせるエクステリアになっただけでなく、コルベットとは思えないような軽量ボディと、最早市販車ベースの領域を超えたと言える900psオーバーのエンジンスペックに到達したレーシングマシンである。
・the Speed King 4:INITIAL-K!
元々はやる予定のなかった大会。
第3回大会終了後、実は後述する『the world verteX』をやる予定で準備を進めていたのだが、対象車種がとにかく多く、セッティング出しもさる事ながらチューンにかかる費用を稼ぐのに時間がかかり、あまりに間が開き過ぎると判断。 元々から、筆者は軽四好きなので「やりたいな」とは思っていたが、“所詮は軽四”なのでこのシリーズではネタにしかならないと思い、やらない方向で考えていたのが、急遽予定を変更してやるコトにした。
ただ、本編でも記した通り、フツーにテストするのは不可能だと思った。 なにせ、対象車種が軽四である。 遅いのは分り切っているので、1周30kmもあるSSRXのラップタイムなんて計測していたらいつまで経ってもテストが終わらない。 なので、エントリー車種が何車種であれ、予選を廃して一発決勝にしようと。 これなら、最長10km走るだけで良いので、テストもラクに終わるだろうと思った。
実際、テストはそれほど手間がかかったという印象はない。 結構サクサク進んだ感がある。
また、軽四以外に現在の軽四規格に適合する海外のクルマや旧車をエントリーさせたが、これは一応の目標として“オーバー300km/h”を達成したかったからである。
このシリーズの最大の目標として、“オーバー500km/h”を目標にしていたが、軽四ではさすがにこれは不可能な目標なので、せめて300km/hぐらいは出ないかな?と。 なので、本来ならば軽四規格外の旧車や外車を参戦させれば、これを達成出来るのではないか?と。
しかし、実際にやってみたらこれらのクルマの不甲斐ない事と言ったらありゃしない!
シトロエンの2CVはいいとしても、ホンダのS500/600、そしてフィアットの500には期待していたが、チューンしても全然スペックアップせず。 90年代以降の軽四に惨敗するという結果に……。 もちろん、目標にしていたオーバー300km/hも達成出来なかった。
しかし、それでもあのビートの最高速記録(注:266.5km/h)とTR‐XXの2位記録(注:254.0km/h)には驚いた。 コペンが2冠達成で文句無しの優勝かと思っていただけに、この2台があそこまで記録が伸びるとは思わなかった。
さらに述べるなら、EA21R型カプチーノの総合2位と、AZ‐1の総合3位も意外だった。 どちらも、0‐400m、最高速両方であまり良い成績を出していなかったのに、ビートとTR‐XXが0‐400mでどうにもアレな結果に終わった事で表彰台に入った、という、ポイント制のある種の逆説的な欠点が浮き彫りになったのではないかと思う。
まあ、それでもコペンの総合優勝は揺るがなかっただろうけどね。
車名:コペン・アクティブトップ
年式:2002年
メーカー:ダイハツ
国籍:日本
馬力:210ps
車重:732kg
駆動方式:FF
PP:479
ラップタイム:―
0‐400m:14.923sec
最高速:238.5km/h
今や、高級軽四の代名詞的存在になったと言えるダイハツのコペンは、2002年にデビューしたコンバーティブル・クーペの軽四スポーツである。
1999年の東京モータショーにおいて、“Kopen”という名称で参考出品されたダイハツのコンセプトカーは、90年代のホンダのビート、マツダのAZ‐1、スズキのカプチーノを髣髴とさせるオープン2シーターのスポーツ軽四として大変な注目を集めた。
3年間の開発期間を経て、2002年に“Copen”という正式名称でデビューしたこのクルマは、軽四としては高価な部類であるにも関わらず高いセールスを記録。 これと前後して売り出されたムーヴやミラなどの新型車と共に好調なセールスを上げ、ダイハツの総販売台数はついに、ライバルのスズキを上回った。 TV‐CMでは、それまでスズキが専売特許の如く豪語していた“軽ナンバーワンのスズキ”を堂々とそのままパクり、“軽ナンバーワンのダイハツ”というキャッチコピーが使われた。
ダイハツの本社内に設立されたエキスパートセンターという、ダイハツ所属の高技能者ばかりを集めた専用のラインで生産されるコペンは、イタリアのMOMO社製のステアリングを標準装備するなどの豪華仕様であったが、何よりこのクルマを“高級軽四”たらしめているのは、軽四では史上初となった電動ルーフトップの標準装備である。
それまで、国産ではCS430型のソアラや、メルセデスのSLクラスなどの超高級車や、最も価格帯の安いモノでもプジョーの206/306のCCなどの限られた車種にしか装備されていなかった“スイッチ一つでルーフが開閉”を軽四で手軽に楽しめるという、まさに“高級”と呼ぶにふさわしい装備と言える。
デビューから1年後の2003年には、イギリスやオーストラリアなどを中心に、本来は軽四クラスのコンパクトカーの需要があまりない海外にも輸出を開始し、2005年にはヨーロッパ市場向けにエンジンを換装した1300ccモデルもリリース(注:日本国内では未リリース)され、国内の販売台数は2007年までに4万台以上という、極めて高いセールスを記録するまでに至った。
……しかしこの直後、ダイハツ思わぬ事態に足元を掬われる事になった。
2007年、ダイハツは満を持してコペンの後継となるコンセプトカー、OFC‐1をフランクフルトのモーターショーに出品。 コペンよりもスポーツ性能を重視した次期コペンとして、これは注目を集めた。
トコロが、この直後にリーマンショックやヨーロッパの経済破綻などの世界的な経済的混乱が相次ぎ、日本もようやく復調してきた経済状態が再び悪化。 コペンのような高級車が売れなくなる状況になったため、OFC‐1はあえなく開発中止となった。
……が、昨年2013年になって再び事態が急変した。
2011年の3.11によってさらに低迷した日本経済が、いわゆるアベノミクス効果によって復調。 加えて、ニッサンのR35GT‐Rやトヨタとスバルの86GT/BZRのようなスポーツカーが好調なセールスを上げた事で、日本の自動車産業界全体がスポーツカー不況からの脱却を目指して動き始めた事で、ダイハツの次期コペンが急速に現実味を帯びた。
その通り、2013年の東京モーターショーで、ダイハツは1999年のコンセプトカー、“Kopen”の名称をそのまま受け継いだ次期コペンとなるコンセプトカーを発表。 これは、市場投入を前提とした出品で、同じくコンセプトカーが出品されたホンダの次期ビート、S660の強力なライバルになりそうだ。
今からリリースが待ち遠しいクルマである。
・the Speed King 5:the world verteX
元々からやる予定で準備を進めていた企画で、当ブログの新連載ネタとして展開した第1弾。
本編でも記した通り、市販車ベースで行った第1回が大失敗だったので、これをやり直す、という方向で企画を考えた結果、“市販車世界一決定戦”という体裁にしよう、という事になった。
ただ、とんでもなく大変なコトになるのは最初から分かっていた。 何せ、対象車種が400車種以上である。 これだけのクルマをテストするだけでも大変なのに、全車フルチューンして慣らし&フルメンテしなければならないのだから、これにかかる時間と費用がとんでもない事になるだろうと。
実際、この準備作業は実は2013年の春から既に始めていた。 買い集めたクルマをチューンして、新車は400km以上の慣らしを行い、中古車は全車フルメンテ。 お金が無くなったらルーティーンレースで稼いで、セッティング出しとテストを行う。
これを、対象車種となった429車種全てで行った。
後の『THE ULTIMATE‐R』も同時進行で同じ事をやっていたので、全部終わったのは世間に既に冬の気配が訪れた頃。 結局半年以上かかった。
もちろん、慣らしもルーティーンもBスペックで放置プレイなので手間はかかっていないが、セッティング出しとテストは、さすがにBスペックが使えないので手作業するしかなく、とても大変だった。
しかし、苦労の甲斐はあったと思う。
意外なクルマがメーカー代表になったり、さらに意外なクルマがエリア優勝で決勝に進出する事が多く、第1回と比較して公平かつ平等なテストが実践でき、またその結果も納得のいく結果になったと思う。
面白かったのは、やはりドイツエリアである。 メルセデスのSL55AMGとアウディのRS6のメーカー代表。 さらには、ルーフのイエローバードのSSRX“完走”。(笑) 全くの予想外の結果に驚いたと同時に、“全車テスト”を実行して本当に良かったと思えた。
また決勝では、エンツォの優勝とバイパーの準優勝はほぼ予想通りだったが、やメルセデスのSL55AMGやロータスのエスプリを抑えてR35GT‐Rがベスト5に入ったのは嬉しかった。 日本代表として、よく健闘してくれたと思う。
ただ、やはりフランスNC優勝のアルピーヌのA110の最下位は、気の毒としか言いようがない。(笑) エリア優勝したとは言え、明らかに場違い過ぎる車種である。 フランス車は、プジョーかルノーが“世界標準”のスポーツカーを開発してくれる事を願う。
何にせよ、「やって良かった」と思えるテストになった事だけは確かだ。
5回分のブログのネタに困る事もなくて助かった。(笑)
車名:エンツォ
年式:2002年
メーカー:フェラーリ
国籍:イタリア
馬力:935ps
車重:1044kg
駆動方式:MR
PP:638
ラップタイム:4’26.492
0‐400m:9.552sec
最高速:412.8km/h
イタリアを代表するスーパーカーの王様、フェラーリのフラッグシップモデルであり、まさに“キング・オブ・キング”と呼ぶにふさわしいスーパーマシン。 それが、この2002年型エンツォである。
元々、フェラーリ社は1987年にフェラーリの創業40周年を記念するスペシャルモデルとしてF40を開発し、1997年には50周年記念としてF50を開発。 この流れから、創業55周年となった2002年に発表されたスペシャルモデルが、このエンツォである。
発表当初は、“F60”という名称になる予定だったが、飽くまでも55周年記念なので名称が改められ、“エンツォ”の名が与えられた。 これは、フェラーリ社の創始者であり、F40の発表直後である1988年に90歳で亡くなったエンツォ・フェラーリに由来する極めて特別な意味が込められた名称である。
それもそのハズで、エンツォは世界399台限定で生産されたが、その全てが専用設計。
エンジンは、6リッターV12で660ps/67.04kgfmを発生し、カーボンコンポジットが多用されたボディはフルノーマルでも1255kgしかない極めて軽量なモノで、この車重は本作でフルチューンした2008年型のダッジのバイパーSRT10ACRや2011年型のランボルギーニのアヴェンタドールよりも軽い。
加えて、ブレンボ社製のカーボンブレーキによりストッピングパワーも高く、フェラーリの歴史とは切っても切れないF1GPで培ったセミAT、ショートノーズが主流になり始めていた当時のトレンドに逆行するようなロングノーズと、ボディサイドに大きく張り出したエアインダクト、まるで戦闘機のコクピットのキャノピーのような三次曲面のフロントガラス、ボディサイドから取り込んだ空気も素早く排出するリヤディフューザー等々、まるでF1マシンをそのまま2シーター&フルカウル化したようなエクステリアとマシンスペックは、フェラーリの創始者の名である“エンツォ”を名乗るにふさわしいと言えるだろう。
その通り、このクルマはサーキット走行も視野に入れた設計になっており、後にエンツォをベースにレース専用にチューンしたレース用ベース車、FXXも開発、リリースされている。
こうしたスポーツ性能を有しながらも、実は飽くまでも“街乗り用”の装備が充実している点が、このクルマの面白いトコロである。
例えば、前出のF40/F50にはエアコンがないが、エンツォにはある。 普通の市販車と同様に、エンジンマウントにゴムブッシュを挟んで騒音と振動に対する対策が採られている。 サーキット前提の“レースカー”には不要なガルウィングドア仕様等々、飽くまでも市販車。 飽くまでも“街乗り用”という点を忘れていないのは、非常に面白いと思う。 F40/F50が、スペック重視でとてもじゃないが街乗りには不向きなクルマになってしまっていた事を反省したのかもしれない。
いずれにせよ、リリースから既に10年以上が経過し、この後継とも言えるフェラーリ社の新たなフラッグシップモデル、ラ・フェラーリが既に発表&リリース予定になっており、エンツォは最早時代遅れの旧型になっていると言えるのかも知れない。
が、それでもこのクルマが『the world verteX』においてSP1や458イタリア、F40を抑えてメーカー代表になり、ランボルギーニやゾンタ、チゼータを抑えてイタリア代表になり、アメリカ代表のバイパー、ドイツ代表のSL55AMG、イギリス代表のマクラーレンF1などの名だたる強豪を抑えて優勝したのは、このエンツォこそが、今も色褪せる事のないフェラーリ社の真の“フラッグシップ”である事の証明であると筆者は考える。
何故なら“エンツォ”は、フェラーリ社の創始者の名前であり、このクルマがその名を名乗るにふさわしいクルマだからである。
・the Speed King 6:THE ULTIMATE‐R
最初に記したように、このイベントシリーズの最大の目標は、“オーバー500km/h”である。
現実的な事を言えば、この速度というのは実はレースカーでも“不要”と言える領域で、唯一“必要”と言えるのは、アメリカで盛んなプロドラッグレースぐらいである。(注:アメリカのプロドラッグレース、NHRAドラッグレーシングシリーズのトップカテゴリーであるトップフューエルクラスは、最高速度320m/h=512km/hにもなる)
実際のサーキットレースでは、トップスピードよりもコーナリング性能やコーナーからの立ち上がり、すなわち加速力の方が重要で、トップスピードはあまり重要視されていない。 ……ってゆーか、現在のFIAのサーキット規定では、ストレートの最長距離が“2km未満”に制限されているため、トップスピード重視にセッティングしてもトップスピードに到達する前にコーナーに入ってしまうので無意味なのである。
しかし、500km/hである。 現在、2027年の開業を目指して開発中のリニアモーターカーの最高速度である。 この速度域は、今現在リアルではほとんど体感出来る機会が無い。 だからこそ、ヴァーチャルなゲーム上だけでもこの速度域を体感してみたいと思うのが人情(?)である。 しかも、それがリアルで実際に乗れる市販車ベースで実現可能なら、これほど面白い事はないのではないか?
そう思って、筆者はこのイベントシリーズの最大の目標を“オーバー500km/h”に設定し、これまでのテストを行ってきたのだが、結局第5回大会である『the world verteX』まで、この記録は達成出来なかった。 市販車ベースでは、達成出来ない速度域である事が証明されたワケだ。
とても、残念に思う。
しかし、ならばこの速度域は、レースカーにこそ許される速度域なのだろう。 レースカーならば、この目標を達成出来るのではないか?
そうして実践したのが、この第6回大会、『THE ULTIMATE‐R』である。
CカーやLMP/GTP、コンセプトカーなど、本作で“最強車種”となっているクルマをフルチューンすれば、あるいは達成出来るのではないかと期待してテストを行った。
……が、そのテストは『the world verteX』と同じかそれ以上に大変なモノになった。
本編でも書いたが、対象車種が第5回の半分程度になり、加えて対象車種のほとんどが市販車を大きく上回るスペックで、当然速いのでテストもサクサク進むと思っていたのだが、大変だったのはメンテ費用だった。
エンジン出力やボディ剛性の劣化を修復するメンテにかかる費用は、車種によって異なる。 しかも、その幅がかなり広く、車種によっては文字通りの“ケタ違い”になる事もしばしばである。 しかも、費用は元々のマシンスペックが高ければ高いほど高価になる傾向にあり、当然元から高スペックな車種であるレースカーは、市販車よりもメンテ費用が高い。
そのため、大半が最強クラスの車種で占められたこの第6回では、テスト前のメンテに費用がかかり過ぎて、あっという間に資金が底をついた。 その度に、ルーティーンレースで稼がねばならず、これに時間を取られて思ったようにテストが進まず苦労した。
結果的に、かかった時間は第5回と大差なかった。
しかし、苦労の甲斐あって、その結果にはかなり満足している。
結果的に、TS020の日本車初の総合優勝は成らなかったし、そのTS020を以ってしても、最大の目標であるオーバー500km/hも達成出来なかったが、それでもTS020があのヴェイロンの記録を破ったのは驚嘆に値すると思う。 世界を相手に、日本車が一泡吹かせた結果になったと思う。
また、R8の総合優勝も意外性があって面白かった。 てっきり、TS020に次いだペスカローロのC60が総合優勝かと思っていたのに、あの0‐400mでの大波乱によってR8が総合優勝。 ル・マン最強伝説の一角が、その通り歴代のル・マン車両を抑えて頂点を極めるという結果になった。
さらに述べるなら、そのR8がアウディのワークスマシンではなくチーム・オレカ版だったのいうのも、意外で面白いと思う。 ……ってゆーか、開発側としてはもしかしたらスポンサードしていたマシンを優遇したのかもしれないが……。
いずれにしても、楽しいテストだった。
Cカー勢トップが日本車のニッサンR92CPというのも、嬉しい誤算だった。
車名:R8(Team Oreca)
年式:2005年
メーカー:アウディ
国籍:ドイツ
馬力:929ps
車重:950kg
駆動方式:MR
PP:699
ラップタイム:4’08.340
0‐400m:9.490sec
最高速:444.3km/h
21世紀のル・マン最強伝説、アウディR8軍団の一角として2005年のル・マンにエントリーしたチーム・オレカ版のR8である。
1999年、アウディのル・マン挑戦は始まったが、デビューイヤーの99年は辛酸を舐める結果となった。 オープンボディのR8R3台とクローズドボディのR8C1台の4台体制という、並々ならぬ決意を感じるエントリーであったにも関わらず、クローズドボディのR8Cはスタートからはマシントラブルが頻発。 結局マトモに走れる事が出来ず、最終的にリタイヤした。
オープンボディの方も、大して見せ場もなくリタイヤや下位に止まり、結果的にこの年のル・マンを制したBMWや、史上初の日本人トリオドライバーによる総合2位表彰台を達成したトヨタには足元にも及ばない散々な結果に終わった。
しかし、この結果を踏まえてマシンの改良に取り組んだ結果、翌2000年のル・マンでR8がついにブレイク! 初優勝を飾ると、その翌々年の2002年までの3年間、無傷の3連勝という、現在の21世紀ル・マン最強伝説を予見させる凄まじい勝率を打ち立てた。
2003年には、この年に復帰3年目を迎えたベントレーのスピード8がいよいよ本領を発揮し4連勝を阻止されるが、2004年にはアウディ社の日本現地法人であるアウディ・ジャパンが独自に送り込んだチーム、アウディスポーツジャパン・チーム郷が優勝(注:マシンこそドイツ製だが、日本国籍のチームとしては1991年のグループC時代のマツダに続いてこれが史上2度目の快挙だった)し、2005年はアメリカ国籍のADTのR8が優勝。
実に、7年間で5勝という驚異的な勝率を挙げた後、2006年に後継であるR10に最強伝説を譲ってR8は引退するが、この7年間の活躍を記念して、その名をそのまま冠した市販車、R8がリリースされた。
オレカ版R8は、この7年間のR8の活躍の中で2005年にエントリーしたマシンで、アウディのワークスチーム3台に続く4台目のR8としてエントリー。 総合優勝はワークスのR8だったが、オレカ版は最終的に総合3位に入り、アウディ最強伝説の一角としての面目を保った。
その後、アウディは2006年以降も勝ち続け、結局負けたのは2009年だけ。 1999年のデビュー以来、現在までに15年12勝(!!)という、かつてのポルシェワークスをも上回る驚異的な勝率を誇り、まさに“最強伝説”と呼ぶにふさわしい、新たな“ル・マンの顔”になったと言えるだろう。
to be continued...
-Gamer's Chronicles of "HETARE" #59-
皆さんおはこんばんちわ!
asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
今週は書く事も特にないのでとっとと行きます。
<今週の特集>
今週の特集は、『the Speed King』の番外編!
フェラーリF1!
FGT!
そしてX2010/2011!
これまで、あえてスルーしていたデビルカーをテストするエキシビジョン!
まさに限界突破! 制約が失われた異次元の記録に驚愕せよ!
題して、
『the Speed King EX:The Unlimited Final』!!!
・エントリーとルール
さて、まずはエントリー車両を紹介しておこう。
今回は、この5車種をテストする。
F2007
2007/フェラーリ/イタリア/731/545/864
F10
2010/フェラーリ/イタリア/736/560/864
フォーミュラ・グランツーリスモ
2010/GT(JPN)/日本/949/550/884
RedBull X2010
2010/GT(JPN)/日本/1578/545/975
RedBull X2011プロトタイプ
2011/GT(JPN)/日本/1657/545/979
年式順に並んでいますが、年式不明の車種は、ゲームのリリース年である2010年で統一しています。
車名の下は、左から年式、メーカー、国籍、馬力、車重、PPです。 スペックの数値は、全て慣らし、フルメンテ、セッティング済みのモノです。
言うまでもなく、ゲーム中の最強マシンばかりである。
F2007は、フェラーリが2007年シーズンのF1GPに投入したマシンである。
この年から、F1GPは2.4リッターV8エンジンに統一されるというマシンレギュレーションに改正されたが、これによってチーム毎のマシンスペック差が極めて小さくなり、NASCARや日本のフォーミュラ・ニッポンのようなデッドヒートが展開されるようになった。 そんな中、この年フェラーリからデビューしたルーキー、キミ・ライコネンがライバル達との接戦を制し、なんとデビューイヤーで初チャンプの快挙を達成! 2位との合計シリーズポイントのポイント差は、なんと僅か1ポイントだった。 そして、愛車であるこのF2007は、フェラーリにコンストラクターズ・チャンピオンを与え、フェラーリに3年ぶりのドライバー、コンストラクターのダブルタイトルを獲得させた。
F10は、本作がリリースされた2010年のF1GPに投入されたマシンである。
この前年、フェラーリはF60というマシンで2009年シーズンを戦ったが、これが近年希に見る駄作マシンで、成績は低迷を続けた。 そのため、フェラーリの首脳陣は2009年シーズンを早々に諦め、来季に再起を賭けるためにシーズン中にニューマシンの開発を指示。 そうして完成したのが、このF10である。 2010年シーズンから、レース中の給油が禁止になった事に伴い、燃料タンクの大型化が大きな課題であったため、サイドポンツーンの後ろの方がややふっくらしているのが特徴である。 しかし、肝心のレースではこの年レッドブルに移籍して2年目を迎えたセバスチャン・ベッテルがいよいよブレイク! フェラーリのフェルディナンド・アロンソを僅か4ポイント上回り、念願のシリーズ・チャンピオンを達成し、フェラーリはタイトルを逃した。
フォーミュラー・グランツーリスモ(以下FGT)は、『GT4』に収録された仮想レースカーである。
本作を含めた『GT』シリーズでは、シリーズ3作目に当る『GT3』で初めてフォーミュラーカーが収録(注:しかも複数! なんと6車種も収録されていた。 ただし、F1GPはFIAに支払わなければならない版権料が非常に高く、チームやドライバー、マシンの名前を勝手に使うととんでもない賠償金を請求されてしまうため、実在したF1マシンに似せつつも名前やカラーリングを大きく変更した“似て非なるモノ”としての収録だった。 さらに言うと、入手条件が非常に厳しく、またランダムルーレットが採用されていたので、6車種全てを入手するのはかなり難しかった。 たとえ入手出来ても、カラーバリエーションがあったため狙ったカラーが入手出来ず泣きを見たのは筆者だけではないハズだ!)されたが、シリーズ4作目の『GT4』ではこれらが全てカットされ、代わりにゲーム中最強マシンとして収録されたのが、このFGTである。 前出のフェラーリF1の時代よりも遡って、90年代末から21世紀初頭頃のF1GPのマシンレギュレーションを参考にしたエクステリアデザインだが、エンジンが決定的に異なり、90年代前半のNA3.5リッターのV12になっている。 そのため、近年のF1マシンであるフェラーリ2車種よりもマシンスペックが高い。
ちなみに、カラーバリエーションがけっこう豊富で、全部で10種類(注:前作より一つ減った。 『GT4』では、10種+レアカラー1種だった)あるのだそうな。 本作では、ホットカーディーラーが導入された事で入手し易くなったのでフルコンプしてみるのもまた一興かと。(笑)
RedBull X2010は、『GT』シリーズの開発チームとレッドブル・レーシングのコラボレーションによって生まれた仮想レースカーである。
モータースポーツには、どんなモノでも必ず一定以上のマシンレギュレーションが存在する。 マシンの性能を一定以下に制限する事で、エントリー各車の性能差を小さくし、どのクルマが勝ってもおかしくない、逆に言えば、ドライバーの技量によって勝敗が決するようにするためだ。 このレギュレーションがあるからこそ、モータースポーツは“スポーツ”として成立しているのは確かだが、クルマというのはお金をかければかけただけ、時間をかければかけただけ、人手と手間隙をかければかけただけ、速くなる。 ならば、レギュレーションに制約されない、現在のテクノロジーで考え得る地上最速のレーシングカーとは、いったいどんなモノなのか? この疑問に答える一つの回答例が、このX2010である。 デザイナーは、レッドブル・レーシングのレーシングカーデザイナー、エイドリアン・ニューウェイ。 かつて、ウィリアムズ・ルノーに所属し、ナイジェル・マンセルやアラン・プロストをシリーズチャンピオンにしたマシンを設計した人物である。
現在のF1マシンを基本としながらも、ワイドトレッド化やコクピットを覆うキャノピー、F1では禁止されているタイヤカウル、さらに、あのシャパラル2Jにも搭載されていたエフェクトファンを実装し、1500psオーバー(!)というモンスターエンジンを搭載。 最高速度は、カタログスペックで500km/hオーバー!! 全長20kmのニュル北を僅か5分足らずでラップする(!?)という、究極のレーシングカーである。
リアルでは、モーターショーやオートサロンなどにフルスケールのコンセプトカーが出品されており、走行可能な車両を現在もレッドブルと開発中なのだとか。
ちなみに、テスト・ドライバーを務めたのは、本作のリリース年である2010年に自身初のF1シリーズチャンプになったセバスチャン・ベッテル。 ゲーム上とは言え、F1マシンの鈴鹿のコースレコードを20秒(!?)も上回ったそうだ。
本作には、ディーラーで買えるバージョンと、プレゼントカーのプロトタイプ、S.ベッテルカラーの3種があるが、スペックはどれも同じなので、今回はディーラー車のみをテストする。
……ってゆーか、プロトタイプは未入手。 S.ベッテル版は、資金稼ぎのためのルーティーンレース用に使い込んでしまって、エンジンの劣化が激しい(注:現在の出力は1504ps。 全くの新車の状態から上がらなくなった)ので、テスト出来るのはディーラー車しかないので……。つД`)゜。
ちなみに、プロトタイプは未入手なので知らないが、S.ベッテル版はナゼかギヤレシオのセッティングが出来ないので注意。(注:ディーラー車はセッティング可能)
RedBull X2011プロトタイプは、上記したX2010のマイナーチェンジモデルとして、同年にリリースされた『GT5』のVer.2.0、『SPECⅡ』のプレゼントカーとして収録された車種である。
基本的にはX2010と同じボディだが、エンジンが決定的に異なり、その出力はなんと1600psを超える。 また、この大出力に耐えられるようにエアロダイナミクスの見直しが図られ、ダウンフォース向上のためにリアウィングが大型化された。
まさに最強! まさにモンスター! 正直、テストするのが怖いです。
という、以上5車種を今回はテストする。
テストの方法は、これまでのスピードキングと同じで、SSRXのラップタイム、0‐400mのラップタイム、最高速度をそれぞれ計測するが、今回は飽くまでもエキシビジョンなので順位は決めない。 ……ってゆーか、順位はもう決まっているも同然なので意味が無い。 飽くまでも、これらのアンリミテッドマシンがどれぐらいの性能で、これまでのスピードキング優勝車両をどれほど上回るのか?を見て、「すんげ~~~~ッッ!!」と驚嘆するため“だけ”のテストである。
なので、書き方もいつもと異なる。
テスト毎ではなく、車種毎に結果を発表していく事にした。
それでは早速、上記の順番でF2007からテストを開始しよう。
・F2007
ラップタイム:4’53.068
0‐400m:8.811秒
最高速:373.9km/h
遅ッ!!Σ(゜Д゜;)
マジでぇ~~~???(´・ω・`)
0‐400mはともかく、ラップタイムと最高速は『The Rice Rockets』優勝のR35GT‐Rドコロか、準優勝の80系スープラにすら劣る記録。
ええええぇぇぇえぇぇぇ~~~~????つД`)゜。
どうしてなのか理由が未だに分らない。
オーバー400km/hはカタいと思っていただけに残念。
・F10
ラップタイム:4’58.211
0‐400m:8.747秒
最高速:367.2km/h
…………。(´・ω・`)
マテコラ。
0‐400mはともかく、ラップタイムと最高速は『the eXtreme-R』総合3位のISにも劣る。 第1回大会なら、最下位の記録だよ。
なんで???(´・ω・`)???
まあ、確かにF1マシンだけあって、加速はものスゴかった。 LMPやGTPクラスのマシンと比べると、エンジンの吹け上がりがまるで違う。 もたつくカンジがまるでない。
しかし、近年のF1マシンは安全性を優先するあまり、レギュレーションが改正される毎にスペックダウンし続けており、その結果がこのような記録に表れたのではないかと思う。
もちろん、安全性は無視出来ない問題で、決して無頓着であっていい事ではないが、それでもやはり“モータースポーツの最高峰”を謳っている以上、このような記録はちと頂けないと思う。
いつの日か、F1が本当の意味での“モータースポーツの最高峰”に回帰する事を願う。
・フォーミュラー・グランツーリスモ
ラップタイム:4’31.442
0-400m:8.362秒
最高速:403.7km/h
やっとこさ400km/hオーバー。
ついでに、フェラーリF1の2車種を上回った。ノ゜∀゜)ノイェイ
しかし、このマシンスペックでこの記録は正直納得いかんです。
車重では、F2007よりも5kg重いが、馬力は実に218psも高く、PPでは20点も上回る。 当然、トヨタのTS020やアウディのR8よりもスペックは上だ。
しかし、これらを遥かに下回るこの記録! ナゼだッ!?
もしかしたら、ダウンフォースの問題があるかもしれない。
ダウンフォースは、マシンの表面を流れる空気を利用し、マシンを地面に押し付ける力を発生させているが、これは接地力向上と同時に空気抵抗でもある。 ダウンフォースを上げ過ぎると、空気抵抗になってトップスピードの低下を招く事は、実に良く知られたモータースポーツの常識である。
すなわち、FGTの優れたエアロダイナミクスが、逆に空気抵抗になってこのような結果になってしまったのではないかと。
FGTは、セッティングで最低値にしても結構なダウンフォースがあるので。
う~~ん、残念な結果です。
・RedBull X2010
ラップタイム:3’43.029
0‐400m:6.879秒
最高速:492.0km/h
さすが大本命の一角!
残念ながらオーバー500km/hは達成出来なかったが、0‐400mはもちろん、ラップタイムも最高速もあのトヨタTS020を上回った! さすがである。
ってゆーか、FGTとの差がスゴいですね。 ラップタイムで50秒近く。 0‐400mで1.5秒近く。 最高速では90km/h近くも速い!
テストした時は、正直ビビりましたね。
しかし、確かに速いという印象はあったが、決して恐怖感は感じなかった。 コーナーでも非常に安定しており、むしろステアリングがクイック過ぎると感じたほど。 もうちょっとアンダーステア傾向にセッティングすると、乗り易く扱い易いクルマになると思う。
・RedBull X2011プロトタイプ
ラップタイム:3’31.208
0‐400m:6.765秒
最高速:519.4km/h
キターーーーー(゜∀゜)ーーーーーッッ!!!
さすが超大本命! シリーズ最大の目標であるオーバー500km/h、初達成です!!ノ゜∀゜)ノイェイ
……まあ、当たり前っちゃ当たり前なんですが、実際に達成出来るとは……。
前回までのシリーズでご覧頂いた通り、この目標は極めて達成困難で、こういうクルマじゃないとやっぱりムリな領域だという事を改めて痛感した。
ただ、目標達成のためのセッティング出しにはかなり苦労した。
このシリーズの規定値にしているセッティングでは、実はヴェイロンの記録すら抜けず、エンツォやシエンの記録を僅かに上回る程度の記録しか出なかった。
ナゼなのか理由が分らず途方に暮れたが、試しにダウンフォースを最低値まで下げたら、アッサリと記録が出た。/(^0^)\ナンテコッタイ
先ほどFGTで説明したように、ダウンフォースはイコール空気抵抗でもあるので、X2010/2011のようなエフェクトファンまで装備したマシンだと、徹底的にダウンフォースを下げてやらないとココまでの記録は出ないようだ。
加速力もスゴかった。 加速Gは、これまでに類を見ない3.48G(!!)にまで達した。
とまあ、言うように、X2010/2011はやっぱりスゴかったのですよと。
ね? 対象外にしてて正解だったでしょ?(笑)
ココまで来ると、もう『サイバーフォーミュラー』の世界です。 あのアニメでは、マックス600km/hですからね。
次の『GT6』では、どんなデビルカーが収録されているのやら?
期待しつつ、攻略を進めたいと思います。
というワケで、以上エキシビジョンでした。
といったトコロで、今週はココまで。
楽しんで頂けましたか?
ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
来週もお楽しみに!
それでは皆さんまた来週。
お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
SeeYa!(・ω・)ノシ
Thanks for youre reading,
See you next week!
-Gamer's Chronicles of "HETARE" #58-
皆さんおはこんばんちわ!
asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
先週は寒の戻りで寒い日が多かったですが、僕の在住地域ではウメが見ごろを迎えました。(↓)
これは近所の畑にあるウメなんですが、ウチの庭のや隣近所のウメも満開。 こういうのを見ると、いよいよ春が近くなってきたなぁ~と思う。
近頃、世間では何かとイヤなニュースばかりが続いていますが、ウメの花でも見て、近付く春にホッと一息心を休めてみてはいかがでしょうか?
<今週の特集>
今週の特集コーナーは、『the Speed King6』の連載第5回。 今回は、いよいよ決勝戦です!
今週も、最後までヨロシクね☆
・決勝(世界選手権)
さあ! レースカー世界一決定戦、いよいよ決勝戦です!
まずは、各エリア予選を勝ち抜いたエントリー車種、10車種のマシンスペックと予選タイムを再確認しておこう。
XJR-9LM(R)
1988/ジャガー/イギリス/1024/894/689/4’31.477
ザウバー・メルセデスC9(R)
1989/メルセデス・ベンツ/ドイツ/1028/893/701/4’19.351
R92CP(R)
1992/ニッサン/日本/1094/900/690/4’12.251
TS020(R)
1999/トヨタ/日本/942/900/693/3’50.157
シエン(C)
2002/キャデラック/アメリカ/1009/1208/652/4’24.965
ベルティゴ(R)
2004/ギレ/ベルギー/973/780/643/4’35.590
C60Hybrideジャッド(R)
2005/ペスカローロ/フランス/1062/900/694/4’03.980
R8(Team Oreca)(R)
2005/アウディ/ドイツ/929/950/699/4’08.340
ゾンタR(R)
2009/パガーニ/イタリア/970/1070/668/4’34.128
908HDi FAP-Team Oreca(R)
2010/プジョー/フランス/935/930/706/4’22.012
年式順に並んでいますが、年式不明の車種は、ゲームのリリース年である2010年で統一しています。
車名の後ろのカッコ内のアルファベットは、Rが仮想を含むレースカー、Cがコンセプトカー、Oがそれ以外を表しています。
車名の下は、左から年式、メーカー、馬力、車重、PPです。(注:国籍略) スペックの数値は全て、フルチューン時のモノです。
まさに頂上決戦と呼ぶにふさわしいエントリー。
大半がレースカーで、ほとんどMR車。 キャデラックのシエンが唯一の非レースカーで、ギレのベルティゴが唯一のFR車。 4WD皆無というこれまでになかったエントリーである。
全車900psオーバー。 内、半数が1000psオーバー。 合計9966ps。(!)
今回こそ、“どれが勝ってもおかしくない”と言えるだろう。
そしてルールだが、こちらも一応再確認しておこう。
決勝は、以下のルールで行う。
・予選を突破した10車種全てをテストする。 ココからは予選落ちは無し。
・0‐400mのラップタイムと最高速を計測し、予選通過タイムと合わせて3ラウンド制で順位を決める。
・各ラウンドの順位をポイントに換算。 減点制にて、3ラウンドの合計ポイントが一番少ないクルマが優勝。
・ポイントの合計が同点の場合は、ラップタイムが速い方を上位とする。
・2ラウンドとも一発勝負。 再計測なし。
・スタンディングスタートは2速発進とし、エンジンの回転数を合わせずフルスロットル。 何があってもシフトダウン、アクセルオフ不可。 “赤子泣いてもアクセル抜くな!”を厳守。
いつも通りのルールです。
それでは、早速テストを始めていこう。 まずは、加速力テストからだ!
・R1:加速力テスト
決勝戦第1ラウンドは、加速力テストである。
SSRXのバックストレートを1km走行し、0‐400mのラップタイムのみで順位を決める。
毎度の事ながら、このテストだけは常に波乱含みの展開があるので下位の逆転も有り得るのだが、今回はとんでもない超・大波乱があった。
気になる結果は、この通りだッ!(↓)
01:ザウバー・メルセデスC9(R)/9.364
02:R8(Team Oreca)(R)/9.490
03:R92CP(R)/9.494
04:908HDi FAP-Team Oreca(R)/9.499
05:XJR-9LM(R)/9.500
06:ベルティゴ(R)/9.559
07:C60Hybrideジャッド(R)/9.641
08:TS020(R)/9.728
09:シエン(C)/9.740
10:ゾンタR(R)/9.938
単位は“秒”です。
すっご……。
全車9秒台。 まさに、100分の1秒、1000分の1秒を競う勝負になったが、その順位は予想以上の大波乱となった。
1位はなんと、ドイツNC2位でタイムピックアップによってかろうじて決勝進出してきたザウバーC9! 2位以下を大きく引き離し、予選5位からジャンプアップして加速力1位を獲得した!
2位に入ったのは、アウディのR8。 奇しくも、ドイツ勢が1‐2フィニッシュ。
3位は、日本NC2位のニッサンR92CP! 日本勢がトップ3に入った!
4位は、フランスNC2位のプジョー908。 R92CPに僅か1000分の5秒足りず、トップ3を逃した。
しかし、タイムピックアップ3車種が揃ってトップ5入り。 しかも、チーム・オレカ2車種も揃ってトップ5入り達成。 実力を発揮した。
5位には、イギリスNC優勝のジャガーXJR‐9が入ったが、タイムが面白い。 コンマ500。(笑) 10分の1秒以下のフラットタイムは、このイベントシリーズ歴代初である。
6位には、予選最下位の第三国NC優勝車、ベルティゴが入った! もちろん、FR車最高位。 てか、決勝進出したFR車はベルティゴが唯一。 MRだけが、ピュアレーサーではないのだ!
7位は、素晴らしい記録で予選2位に入ったフランスNC優勝車、ペスカローロC60。 ベルティゴに、0.9秒ほど遅れての7位という不甲斐ない結果に。
そしてさらに不甲斐なかったのが、8位のトヨタTS020! 予選唯一の4分切り達成車だが、最高速重視のセッティングだったため加速力では大きく劣り、なんとこんな順位に……。つД`)゜。 これでは、国際大会での日本車初の総合優勝も危うい。
9位には、アメリカNC優勝でレースカー以外では唯一の決勝進出車両、キャデラックのシエンが入った。 第1回大会総合2位の実力車を以ってしてもこの順位だが、しかし順位には影響しないモノの、加速Gでは10台中トップ(注:1.23G)。 0‐100m加速でも、実はトップレコードをマーク(注:2.724)している。 コンセプトカー侮り難し。
そして、最下位はイタリアNC優勝のゾンタR。 かろうじて9秒台というタイムだった。
う~~ん、TS020の8位はホントに残念この上ない。 元々から、エンジンパワーでは比較的劣るスペックだが、調子に乗ってトップスピード重視にし過ぎたようだ。 前回大会以上の大波乱である。
しかし、その“効果”が第2ラウンドにも現れている。(↓)
・R2:最高速テスト
決勝戦第2ラウンドは、このイベントシリーズ最大の目標、オーバー500km/hを目指す最高速テストです。
SSRXのバックストレートを10km走行。 完走までのトップスピードを計測し順位を決めます。
これも毎度の事ながら、最高速はラップタイムと同順になる事がほとんどなので、今回もまあ、同じでしょう。
問題は、記録がどこまで伸びるか?だけ。 シリーズ初のオーバー500km/h達成なるか!?
それでは、結果をご覧いただきましょう。 Check this out!(↓)
01:TS020(R)/484.0
02:C60Hybrideジャッド(R)/456.0
03:R8(Team Oreca)(R)/444.3
04:R92CP(R)/436.2
05:ザウバー・メルセデスC9(R)/423.3
06:908HDi FAP-Team Oreca(R)/419.2
07:シエン(C)/415.1
08:XJR-9LM(R)/404
09:ゾンタR(R)/400.6
10:ベルティゴ(R)/398
単位は“km/h”です。
キターーーーー(゜∀゜)ーーーーーッッッ!!!!!
トヨタTS020、イベントシリーズ歴代最高速、達・成ッッ!!!
これまで、R35GT‐RやC6コルベットのRMチューンを以ってしても超える事が出来なかった第1回大会総合優勝車、ヴェイロンの記録(注:473.5km/h)を5大会ぶりに更・新ッ!! ヴェイロンですら達成出来なかった歴代初のオーバー300m/h(注:480km/h)達・成ッッ!!!
見たか世界! これがメイド・イン・ジャパンの実力だッッ!!!!!
……ってゆーか、実はこの記録、正確な意味では最高速ではない。 SSRXのバックストレート10kmでは距離が足りず、スタートからゴールまで加速し続けてもまだ頭打ちしなかった。
実際、予選のラップタイム計測時は、オーバー500km/hとはいかなかったが、ホームストレートの下り後の第1バンク手前で490km/h近く(!!)まで出ている。
スゴかった。 マジでビビった。 ヴェイロンよりも圧倒的にコントローラブルなクルマだが、あまりに速過ぎてヴェイロン並に怖かったです。(笑)
2位に入ったのは、ペスカローロのC60。 450km/hオーバーの立派な記録で堂々の2位。 TS020の記録がスゴ過ぎて分らないかもしれないが、これでもヴェイロンの下、実は歴代3位の記録である。
3位には、R8が入った。 歴代4位の記録だが、これまた記録が面白い。 444.3。 そこまで行ったのなら、せめてもう後0.1km/h増して4ゾロにしろよ!(笑)
4位には、ニッサンのR92CPが入った。 日本勢大健闘! 揃ってベスト5入りである。
5位に入ったのは、加速力1位のザウバーC9。 馬力はあるのだが、イマイチ伸びが足りないカンジ。 Cカーはやはりもう時代遅れなのか?
……ってゆーか、ミッションの問題かもしれない。
当時のCカーは、世界選手権ではタイトコーナーの多いサーキットを走る事もあるので6速ミッションも用意されており、走るサーキットに合わせて換装されるのだが、本作に収録されているCカーは全てル・マン仕様のため、5速ミッションになっている。 高速サーキットで24時間の長丁場であるル・マンでは、シフトチェンジの回数を減らしてドライバーの体力を温存させるために5速ミッションが当時一般的だったのだ。 なので、C9や先のR92CP、そして後述のXJR‐9などがこのような結果になったのではないかと筆者は考える。 6速ミッションであれば、結果は相当変わっていたハズである。
惜しまれる。 次の『GT6』では、ぜひ6速ミッションのチューンメニューを!
6位には、エントリー中最新モデルのプジョー908が入った。 これでも結構な記録なのだが、やはりこのメンツでは見劣りする。 クルマの世界では、最新型が速いとは限らないのだ。
7位には、第1回大会総合2位のシエンが入った。 第1回大会の記録(注:421.8km/h)は更新出来なかったが、それでも前回大会優勝のエンツォの記録(注:412.8km/h)は上回った。
XJR‐9は、そのレースカーでありながらエンツォの記録にすら届かず8位と低迷。 スペックで劣ってるワケでもないのに、この結果は正直納得出来ない。 未だに理由が分らない。
9位は、イタリアNC優勝のゾンタR。 かろうじて400km/hオーバーを達成し、ブービーに滑り込んだ。
そして、最下位はやはりベルティゴ。 惜しくも400km/hオーバー達成ならず。 エントリー中唯一の400km/h未満という記録に終わった。
いや、それにしてもTS020の記録にはホントにビックリだった。 ラップタイムもそうだが、最高速でもあのヴェイロンの記録を更新するとは……!
日本車はまだまだ捨てたモンじゃないです。
唯一の課題は、加速力との両立か?
・最終結果
さてさて、それでは最終結果です。
各テストの順位をそのままポイントに換算し、減点制にて合計ポイントの少ないクルマを上位とする総合順位の結果をご覧頂こう。
最終結果は、このようになった!(↓)
01:R8(Team Oreca)(R)/8
02:TS020(R)/10
03:C60Hybrideジャッド(R)/11
04:R92CP(R)/11
05:ザウバー・メルセデスC9(R)/11
06:908HDi FAP-Team Oreca(R)16
07:XJR-9LM(R)/21
08:シエン(C)/23
09:ベルティゴ(R)/26
10:ゾンタR(R)/28
同点の場合は、ルールに従ってラップタイムによって順位を決定しています。
ハイ、というワケで、第6回Speed King優勝は、ドイツNCを制したル・マン最強伝説の一角、チーム・オレカ版アウディR8に決定しましたっ! 各ラウンドとも1位こそなかったモノの、全てトップ3に入る安定した順位でポイントを稼ぎ、総合ポイントで唯一のヒト桁台だった。
そのR8の後れを取っての準優勝となったのは、日本代表のトヨタTS020。 ラップタイムと最高速でダントツの1位を獲得するも、加速力での下位低迷が大きく影響し2位に止まった。 日本車初の世界大会優勝成らず。 残念!!
……ってゆーか、総合2位て。 99年のル・マンのような展開。 TS020は、主役にはなれないの?(´・ω・`)
3位表彰台は、フランスNC優勝のペスカローロC60だった。 加速力では大きく順位を落としたモノの、最高速とラップタイムでの好記録が功を奏し、同点ポイント2車種を抑えて見事表彰台入りを達成した。
惜しくもその表彰台を逃して4位になったのが、日本NC2位のニッサンR92CPだった。 加速力ラウンドでの3位が功を奏したが、ラップタイムで劣ったため同点のC60の後塵を拝する事になったが、Cカーでは最上位。 Cカー最強マシンの称号を手にした。 また、日本車2台が揃ってトップ5入りした。
そのトップ5に滑り込んだのは、ドイツNC2位のザウバーC9だった。 加速力では最高のパフォーマンスを見せるも、最高速とラップタイムで劣ったため、同点のR92CPを下回る事になった。
ココまでの3台が、総合ポイント11点で並ぶという希に見る接戦になった。 また、1位から5位までが3点差にひしめき合う(!?)という結果。 これまた希に見る大接戦であった。
また、毎回恒例の全ラウンド同順位が、実は今回は皆無。 加速力での超・大波乱により、ラウンド毎に順位が入れ替わるという展開になった。
フランスNC準優勝のプジョー908が6位。 何とか6位入賞を果たし、最新型の面目を保った。
7位には、今回の決勝進出中最古参のXJR‐9が入った。 加速力での健闘も虚しく、最高速とラップタイムでの下位低迷が大きく響いてこの順位となった。
8位に入ったのは、非レースカー唯一の決勝進出車両、シエン。 スペック的な事はともかく、レースカーばかりを相手に最下位になってもおかしくなかったが、この順位は逆に立派。 誇ってほしいと思う。
エントリー中唯一のFR車だったベルティゴは、加速力で健闘するも最高速とラップタイムの最下位が決定打となり、ブービーに止まった。
そして、最下位はイタリアNC優勝のゾンタR。 全ラウンドで下位低迷。 もうちょっと上に行くと思っていただけに残念な結果である。
・総評
TS020の日本車初の世界大会総合優勝成らずは確かに残念だが、それでもあのヴェイロンが打ち立てた金字塔を打ち破って歴代最高速記録を達成したのは、やっぱりスゴい事だと思う。 夢のオーバー500km/hには惜しくも届かなかったが、メイド・イン・ジャパンの真価は十分に発揮してくれたと言えるのではないだろうか?
それにしても、R8の総合優勝もビックリだった。 世界“最速”とは言い難いが、“総合力”という意味では、確かにこの通りR8が世界“最強”なのだろう。 この結果であれば、現在のル・マン最強伝説も納得出来ると言えるのではないだろうか?
いずれにしても、今回は前回大会よりも楽しんでテストが行えたと思う。 基本的に速いのでテストがサクサク進んだ、という意味でもそうだが、レースカーやコンセプトカー、ワンオフチューンドカーなど、メーカー各社が知恵を絞って開発した個性的なクルマを色々とドライブ出来たので楽しかった。
メーカー各社の知恵と努力、そして、レースや自動車産業に賭ける情熱を感じたイベントになったと思う。
次の『GT6』でもまた、そんなクルマをドライブ出来る事を願う。
といったトコロで、今週はココまで。
楽しんで頂けましたか?
ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
来週もお楽しみに!
それでは皆さんまた来週。
お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
SeeYa!(・ω・)ノシ
Thanks for youre reading,
See you next week!