銀の人魚の海

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ゴーン・ガール~13か月ぶりの新作

2015-02-11 | 2018、17、16、15年新作レビュー
ゴーンガール。

事情があり13ヶ月ぶりの映画館鑑賞は
Dフィンチャー監督作品を選択、ギリギリ最後に間に合った。
これに行ったせいで風邪がひどくなったが(^_^)

約150分、後半やや緩慢さもあったが面白く、フィンチャーらしい物語。

まず初めて見た?ロザムンド・パイクのあの鋭い尋常でない眼、表情の怖さ、

あ~~そうなのだろう~直感。
ベンアフとともにキャスティングは成功している。

市民とメディアの闘いの映画でもある。
大袈裟、多過ぎのメディア陣だったが\(^o^)/映画なので強調しているのだろう。

監督の代表作「セブン」を彷彿させる映像も多々あり、
ヒッチコック風カメラもあった。シャワー、ナイフなど。

昔ならブロンドのティッピ・へドレンあたりが適役かもと思いつつ見た。

好きな「セブン」は何回も見ているが、
あの映画は、単なるサイコキラー映画ではなく、
夫婦、男女の物語でもあった。
ブラピ、グイネス、上司であるフリーマンも(彼は若い頃の女性の話をする)、
男女が同じ屋根の下で、どう生きたら幸せになれるのか、その葛藤を描いてもいた。

ここではニック役、ベンアフが「セブン」のブラピのような立場になっている気がし、
男性が弱い物語でもあった。監督はマゾ(^ ^)

エイミーはNY時代から、明らかに精神疾患だが~わかりにくいが乖離性、人格障害など
幾つか重なっているよう~未治療で通院していない。
次第に症状が悪化、ついに~。

あの殺害方法はどう考えても尋常ではない。
和歌山の小学生殺人は精神鑑定となった。
殺害方法は、精神状態とつながると思う。

エミリーは小さい頃から完璧な一人娘を演じることで、脳、心がゆがんでしまったのだろう。
ハーバード卒に見えないタイプ女優だが、そこは意図的?

両親から心理的に縛られていたが
反抗せずに生きてきたエイミーが行き着いた場所は~
両親の態度、言葉も、やや奇行風を感じるので遺伝もあるのか~~。
エイミー一家そのものが病を背負っていたのかもしれない。

エイミーがスラスラ書く日記は、不気味感を漂わせ、ボールペンの色を赤に変えたり
線をひくカットは、危うさの表現としてだろう。

後半、彼に、かくまわれ豪華な居間でニックのTV出演を見るとき
食べているのはプリン、アイス?
2個食べているが、その目つきがすでに凶器、狂気だ。

女性著の原作でベストセラーだそう。
幾つかつっこみもあるが映画なのでいいだろう。

警察がエイミーの元恋人を調べなかったのかは疑問。
さらに、エイミーがまだ血だらけで自宅へ戻る、という事も
普通ないだろうが、ここでは普通にとられている。
二ックは血がついた妻を抱き、それをメディアがこぞって撮り
見世物のようだ。

メディアの過熱ぶりを見ると、犯罪の苦悩は
被害者はもちろんだが、周りの家族もそうで、
ここではニックのふたごの姉、マーゴに大きな苦悩が降りかかる。

新たな命ができ、いつまで続くしれんとなるのだろうか。

エイミーは、親になるという変化で再び狂気へ歩いていくのか~~

思えば「セブン」もブラピ妻グイネスの妊娠(夫にはまだ秘密だった)中で
首を切るというラスト、
物語は違うが、近いものを感じた。


風景が、のどかな田舎だったので、ミズーリ州を調べてみた。
米のやや東より中部。
NYから移住する場所としては、普通の心でも変化は大きく、きついかと思う。
エイミーはこの変化で悪化したのだろう。

目を引いた事は、米のTVキャスターのパイオニア、
ウォルター・クロンカイトがこの州出身、

だからメディア対市民、がフィンチャーの頭にあったのか、はわからない。

1839年創立のミズーリ大学には
世界最古のジャーナリズム大学院があるそうだ。

エイミーが銃を買ったらしい暗く危ないシーンがある。
このあたりはホームレスが多いというセリフもあった。
ミズーリ州は黒人が47%と多い。

安倍首相が妻と共に年末年始に見た映画が
これと「バンクーバーの~」野球映画、
夫婦で見る映画ではないよね。
お二人はフィンチャーファンなの?(^ ^)

1年以上ぶりの映画、次はいつ見られるか・・
かなり先になると思う。
映画も見ていないと新作名も言えないとなる。
50年近く見て来たので、初めての経験だ。
レンタル、録画では追ってます。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
市民とメディアの闘いの映画か (ヤマ)
2015-02-16 22:31:10
アリエルさん、こんにちは。

 僕は不思議なほど、そういう観点からは観てなかったですねぇ。劇場型みたいなことは、ちょこっと感じたりはしましたが。

 それはともあれ、警察の関わり方が気になったのは、僕も同じで、ニックとの再度の同居があのまますんなり続くようにも思えなかったりしました(笑)。
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Unknown (アリエル)
2015-02-17 14:06:44
マスコミ(メディア)の数の多さに目がいきました。
書いていませんが「セブン」も、ブラピ、フリーマンはメディアに追われる、気にしていました。その感じを思い出したりしました。

ニックとの今後、確かにそうですよね。
ラスト、エミリーが出てきて質問するシーンで、女性の刑事はエミリーを疑っていましたね。
もう、こうなったらニックと姉は逃げるしかない(^_^)かな。殺人鬼+ストーカー、こわいです。
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