
松本清張!
若い頃、松本清張の小説もたくさん読んだ。今回は100頁余りの短編2作品が一冊に収まった物を読んでみた。
疑惑
銀座の元ホステスが北陸地方の大金持ちの初老男性と結婚。元ホステスは男性に億単位の保険を掛ける。そして、二人が乗った車が海に転落、男性は死亡し元ホステスだけが助かる。元ホステスにかかる嫌疑。それを追う地元新聞記者と国選弁護人の語り合いで物語は進む。
北陸、元ホステス、というキーワードで「福田和子」を思い出した。あ~そんな事件もあったな、と・・・難しいトリックがあるわけではない。最後の地元記者の行動に驚いた。
不運な名前
明治期のある偽札事件の犯人とされた男にまつわる話。長々とお札印刷や偽札に関する講釈を読まされた挙句の平凡な結論にげんなりしてしまった。題材になった事件は「藤田組贋札事件」と言って本当にあった話。明治時代の偉人たちの名前がたくさん出て来て懐かしかったし、「薩長土肥の綱引きっていろいろあったんだな~」っていう感想。
お札の話だったので、1万円札、5千円札、千円札を改めて見て、その精巧さに驚いてしまった!みなさんも見てみてください。新たな発見がありますよ(笑)。