宇宙論、ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論

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ダークマター・ホーキングさんが考えたこと・5・プランクスケールBHの最終形態

2019-02-28 00:29:47 | 日記
プランクスケールのBHについて

プランク質量はMp=sqrt(h*C/G)=2.176*10^-8 (kg)<--リンク
『他の自然単位の値が非常に小さいか大きいかであるのとは異なり、プランク質量の値はほぼ人間が取り扱えるスケール内にある。
すなわち、1プランク質量は一般的なコピー用紙を 1mm×0.3mm に切ったものの質量くらいである。』

そう言う訳で「軽い軽いBH」の登場です。

ずうっと検討してきたM=1.73*10^11(Kg)のミニBHもホーキング放射によってついにここまで軽くなりました。
さて、そのときのBH温度Tですが5.64*10^30 (度)、まあちょっとしたものです。
(ちなみにLHCでの陽子加速後の粒子温度は7TeV = 7X10^16(度)でした。)

その時に放出されるニュートリで一番数がおおいものの一個当たりの質量換算での全エネルギーは4.32*10^-9(Kg)。
これで前回同様に粒子継続時間⊿tを求めますと、⊿t=2.70*10^-43(秒)。
粒子間距離は1.62*10^-34(m)。

これは陽子直径の1480京分の1。
プランク長Lp=1.62*10^-35(m)の10倍です。
そう言う訳で、ホライズン上空の5プランク長あたりが仮想粒子発生ポイントとしての限界になります。

さてMp=2.176*10^-8 (kg)でしたのでM=4.32*10^-9(Kg)のニュートリノが5個までは飛び込めそうです。
5個飛び込みますとBH質量は1.6*10^-9(Kg)となります。

しかしながらここで「ホーキングさんが考えたこと・2」で想定した制約条件が関係してきます。
Mp質量のBHの直径は4Lpでした。
Mp/4質量のBHの直径がLpになります。
ニュートリノの大きさを弦理論の想定の様にLpとしますと、Mp/4質量を下回った時点でBHの直径はLpを下回り、ニュートリノはもはや飛び込めなくなります。
といいますか、どのような弦理論で記述される粒子も飛び込めない、つまりはそこで安定してしまう、という事になります。

上記の例で言いますとニュートリノが3個飛び込んだ時点でBH質量は8.8*10^-19(Kg)
Mp/4質量=5.44*10^-19(Kg)ですから、もうひとつニュートリノが飛び込むとそれで終わりになります。
そう言う訳でニュートリノが4個飛び込んで、最終BH質量が4.48*10^-19(Kg)でこのブラックホールの旅は終了となるのです。

さて、ホーキング放射プロセスはランダムに確率的に変動しながら続いていきますから、最終BH質量がいくつになるのかは、そのBHのたどってきたBH人生によって異なってきます。
しかしながらいずれにせよ0<最終BH質量<Mp/4という範囲に落ち着くであろう、というのが「ダークマターはプランクスケールのBHである」という主張の内容になるのであります。

さてそうしますと最終BH質量=ダークマターの平均質量はMp/8ということになり、それは2.72*10^-9(Kg),『一般的なコピー用紙を 0.13mm×0.3mm に切ったものの重さくらい』という事になります。
まあこの結果は、われわれの日常感覚から言いますとどうということはない、まさに「ゴミ・ホコリくらいの重さ」ではありますが、「ダークマターは素粒子だ」といって地上での観測を推し進めている方達にとっては、これはまさに「ビックリ仰天の話」になるのでありました。

KWD ダークマター プランクスケール ブラックホール

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