Ombra Mai Fu ~ 優しい樹の下で

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素敵な詩

2009年07月15日 | masudaizumi.com
今日で、リトルの幼稚園は一学期がおわり、明日から夏休みです。

たくさんの宿題や、一学期続けていた作品を持って帰ってきましたが、そのなかで、園長先生が書かれた幼稚園の冊子のなかで、すごく素敵な詩を載せてらっしゃいました。

長田 弘さん

ご存知ですか?

私は、ほんとに勉強不足で、初めてこの詩人の名前を知りました。


載っていたのは「最初の質問」

載っていたのは抜粋でしたが、すぐに本を買いにいきました。
是非、皆様にも読んでいただきたいな、と思って、書いてみました。
すごくピュアになれる詩です。



「今日、あなたは空を見上げましたか。空は遠かったですか、近かったですか。雲はどんなかたちをしていましたか。風はどんな匂いがしましたか。あなたにとって、いい一日とはどんな一日ですか。「ありがとう」という言葉を、今日、あなたは口にしましたか。
 
 窓の向こう、道の向こうに、何が見えますか。雨の雫をいっぱい溜めたクモの巣を見たことがありますか。樫の木の下で、あるいは欅の木の下で、立ちどまったことがありますか。街路樹の木の名を知っていますか。樹木を友人だと考えたことがありますか。

 このまえ、川を見つけたのはいつでしたか。「うつくしい」と、あなたがためらわず言えるものは何ですか。好きな花を七つ、あげられますか。あなたにとって「わたしたち」というのは、誰ですか。

 夜明け前に啼きかわす鳥の声を聴いたことがありますか。ゆっくりと暮れてゆく西の空に祈ったことがありますか。何歳のときのじぶんが好きですか。上手に歳をとることができると思いますか。世界という言葉で、まずおもいえがく風景は、どんな風景ですか。

 いまあなたがいる場所で、耳を澄ますと、何が聴こえますか。沈黙はどんな音がしますか。じっと目をつぶる。すると、何が見えてきますか。問いと答えと、いまあなたにとって必要なのはどっちですか。これだけはしないと、心に決めていることがありますか。


 いちばんしたいことは何ですか。人生の材料は何だとおもいますか。あなたにとって、あるいはあなたの知らない人びと、あなたを知らない人びとにとって、幸福って何だとおもいますか。時代は言葉をないがしろにしている――あなたは言葉を信じていますか。」


答えは、年齢とともに変わっていくことでしょう。

自分のなかの年輪をつくるように、何年かに一度、考えてみたい「生まれた事、生きること、生きていくこと」