告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

ある死の前の情景

2009年01月16日 | Weblog
患者さんは新興宗教の信者だった。180日間にも及ぶ荒修行をこなし、教祖から、他人の病気の相談にのることを許されていた。そしてその代わりに、あと50年間は、お前は死ぬことは無いと告げられていた。しかし彼は肝臓ガンの末期だった。

「先生、心配されなくとも、私は死にませんから」が、 彼の口癖だった。彼は言った。「病気を抱えた人が私のところにやってくる。私は祈る。そして患部に触る。そうすると、その人の病気は私の中に入り、私が病気になり、その人の病気は治るんです」 彼は迷うことなくそう言った。「 だから、私の身体の中にはいろんな病気があるんです。リウマチもあるし、肝硬変もある。女の病気も男の病気も、子供の病気も老人の病気もある」といって平然としていた。

輸血をして、蛋白製剤を補充し、中心静脈にカロリーを補給した。「ありがとうございました。たいへん楽になりました」と、彼は言った。表情が明るくなった。そしてしばらくすると、また悪液質が進行した。「大丈夫ですから、私は教祖に言われて死なないですから」と繰り返した。全身の浮腫が増強し、いよいよ悪くなったときに、彼はようやく目を開け、「どうも、いけませんねぇ・・・」と言った。そして、家族の人に見守られ、手を取られて亡くなった。

ある臨床医のノートにある文章です。私が丸山ワクチンを信頼しているのは、この事例のようなこととはまったく違っている。しかし、ガン患者となった今は、治るためには、あらゆる手段をつくしたいと思っている。精神的な思い込みも治療もひとつとして取り入れたい。私は治る。きっと治る。